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2006年05月19日(金)更新

■景気回復、実感していますか?■

今、ベストセラーになっている「千円札を拾うな」にも、同様のエッセンス
が語られていますが、目前の資金繰りを考えると、「いただける仕事は
ことわらない」というような姿勢に、つい、なびいてしまいがちです。

自戒も込めて書くと、やはり毎年1、2本は、売り上げにはなったけど、
やるべきではなかった、という仕事が必ずあります。
それは、仕事そのものの内容以前に、その会社にとって、その仕事をす
ることが本当にベストなのか?という疑問を抱くからです。

「景気の回復を感じるか?」というお題をいただいていますが、まさに「や
るべきか判断を迫られる仕事が多くなってきた」というのが、私が感じる
景気回復です。
景気の回復はそれだけ変な余裕を生んでいるのかもしれません。
本来、「尻に火がつかないと動かない」というように、人はぎりぎりになら
ないとなかなか大切な判断をしない気がします。
結局、少し余裕が出てきたから、なかなかできなかった仕事に着手しよ
うか、となるわけですが、そんなときにこそ、熟慮断行の姿勢が問われる
と思うのです。

むかしお世話になった外資系企業は、業績が好調のときに業務プロセス
を徹底的に見直し、リストラを敢行しました。業績が良いので、解雇する
人間にも十分な基幹と教育と手当てを与えられるので、ぎりぎりの状態で
「会社が大変な状況なので、解雇するけど一緒に痛みわけだよ」といって
ろくな対応ができない企業と比較すれば(あくまで相対的な比較だけど)
あまり問題も発生しにくかったようです。

今までもお仕事の依頼をいただきながら、「その状況だと、このままやって
も無駄になるので今一度、少し時間とをとって考え直したらどうか?」と
ご助言差し上げたこともあります。(儲からないのですが)

経験から、だまってやって、その後のことに責任が取れなくなることのほう
が問題だと感じています。
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