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2006年07月12日(水)更新

お題:ビジネスチャンスを発見する「目」

<質問>
ビジネスチャンスを発見する「目」は、どのように身に付けるのでしょうか?
それとも、才能なのでしょうか? よろしければ、お答えください。
         (明治大学商学部 3年20組5番 遠藤正人さん)

今週は、経営者会報ブログ編集部より、このようなお題をいただきました。
ありがとうございます!

数年前に「ビジネスモデル特許」というものが話題になりました。
すなわち、具体的な技術や応用、製品ではなく、ビジネスのプロセスその
ものに特許を与えよう、というものです。

この時期、優秀な弁理士さんからお話を伺って、色々と勉強したことが
あります。

わかりやすい例として、彼自身が取得したビジネスモデル特許のお話を
します。
正確ではありませんが概念だけ覚えている範囲でお伝えしますが、彼の
取得したビジネスモデル特許は、

携帯で「私は今、霞町交差点にいます。白金台まで(一番安く)行ってくれ
るタクシーを探しています」と打ち込むのです。
そうすると、そのとき近所にいるタクシーが「私なら400円で行く」、「わたし
は390円」と逆オークションする、というものです。

これは、現在の法規制では不可能ですが、現在タクシー業界だけでなく
色々な分野で規制緩和が進んでいるのでひょっとすると数年後には可能
になるかもしれません。

特許の例でお話しましたが、規制緩和など、世の中の流れを見据え、近い
将来どんなビジネスの可能性があるのだろうか?と考えると、新しいビジネ
スチャンスが見えてくるかもしれません。
今の情報だけで判断すると、同じ事を考えている人がすでにスタートしてい
る可能性が大きいので、いざオープンしようと思ったら1週間前にコンペに
ニュースリリース出された、ということもよくあります。

余談ですが、チャンスを見つけた後の話です。
これには「成功するタイミング」というものもあります。
早めにスタートしすぎて市場の掘り起こしに体力を使いすぎ、ビジネスの
延びる時期に横から大手が一気にさらっていく、ということもあります。

「成功する」ビジネスを掴むためには特許だけでなく、どのように市場を
つくり、ポジションを確保するか、というところまでの思慮が必要かもしれ
ません。

一度ベンチャー立ち上げに参画し、「早すぎて失敗した」経験者からの
助言です。
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