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2006年09月21日(木)更新

ブログマーケティングの極意

現在、多くの企業が新しいマーケティングのアプローチとして、影響力
を持つブロガーとのコミュニケーションをとろうと必死になっているようで
す。
正確に言えば、代理店がそのように企業を焚きつけている、というのが
現実ではないでしょうか?

そのこと自体は問題はありません。

ただ、時事通信の湯川さんが良くお話してくださるように、企業の仕掛
けでブロガーがちょうちん記事を書き、それが発覚したおかげでボイコ
ットが起こり、ブランド(清涼飲料水)がなくなった(販売中止)という例
もあります。
ネットは新聞を殺すのかblog
http://kusanone.exblog.jp/

私がここで言いたいことは、このようなエマージングテクノロジー(発展
段階にあるにもかかわらず急激に普及している技術)を企業が利用す
るには、その功罪(メリットとリスク)を、自ら使い込んでよく理解すべき
だ、ということです。

いままでのオンラインテクノロジーは、言ってみればコミュニケーションの
根幹に立ち入るものがあまり多くありませんでした。
ですので、仮に数千万かけたとしても、「思ったほど効果がなかった」と
いうことはあっても、そんなに大きなリスクはなかったのでは、と思いま
す。

しかし、今直面するブログを利用したバズ(BUZZ・口コミ)マーケティン
グはその根底に「相互信頼(もしくは相互リスペクト)」が必要になります。

企業に「裏切られた」、「利用された」と感じた発言者や訪問者の感情の
スピードは音速(光速)です。

先週出席した百式田口さんの「勉強会議」では、ブログマーケティングに
関して良いヒントを与えてくれました。

以前のマーケティングでは、BUZZを作るためにマーケットの母数となる
大きな集合を探し出し、そのうちの5%が好きになる、買ってくれるように
仕向ける世名コミュニケーションを行っていました。

今では嗜好やマーケットそのものが複雑になり、特にマスからの影響を
受けにくい、という状況にあるのだと思います。

ブログマーケティングの突破口は、少数の特徴ある、しかし影響力を持
った集団にアプローチし、彼らのすべてが商品やサービスを好きになる、
というコミュニケーションをするところにある、というものです。

ここの満足度が高く、ブロガーのリレーションから伝播のスピードも速い
というものです。

ここでのポイントは上記で挙げたようにリスペクトや信頼にあると思います。
すなわち、完全な人間がいないように完全な製品やサービスもなかなか
存在し得ない、となれば短期的な批判やネガティブコメントも出てくるわけ
です。
企業が短気を起こさず、そのコメントの根っこはどこにあるのか?なぜそ
のようなコメントを言いたくなったのか?(最悪なのは無視、と昔から言い
ますよね?)を理解し、受け止める気持ちが重要です。

コーポレートコミュニケーションを、戦略性をもって行うために「どこから手
をつけてよいかわからない」と悩む企業は少なくないようですが、上記の
ような「機会」を積み上げていく努力が差になっていくのだと思います。
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