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2007年03月13日(火)更新

皆さんの仕事内容は3年前と同じですか?(その2)

「仕事に変化のない広報・コミュニケーション担当者は将来厳しい」と、
なんともきつい書き方をした。
でも正しくは「広報に変化のない企業は厳しい」だ。

もちろん今まで同様、メディアリレーションは行われるし、社内報は
出版されるだろう。
しかし、それらによって会社がどのように理解されるのか、の道筋は
はまったく変わってしまう。なぜならITツールの発達で自分の手元
でコントロールできる情報がどんどん減っているからだ。

担当者にとって、これはチャンスなのだ。
今までのままでは、広報コミュニケーションの職能そのものに対する
昇進やプロモーションのチャンスは限られている。
海外に比べ、コミュニケーションプロフェッショナルの認知は皆無に
等しいのだ。
言ってみれば、世の中の変化で、とうとう企業広報やコミュニケーシ
ョンの担当者も飛躍できる機会がやってきた、ということだ。

さて、ITツールだ。

「やっとWEBサイトをリニューアルしたところなのに、イントラ、ブログや
コミュニティ、と言われても理解しきれず、怖くて活用できない」

という意見も多く聞かれる。

しかし問題の大半は、ツールの理解不足よりも、経営課題やその目
的と、コミュニケーションを通じて目指すゴールが共有されていないこ
とのほうが圧倒的に多く、ほとんどが社内の担当者(および多くの社
内関与者)がこれらを解決するプロセスを持っていないことに起因し
ている。

ここで担当者がツール導入のみに走ることは得策ではないばかりか、
却って泥沼にはまることになりかねないことがわかる。

たとえば、
「社内のコミュニケーションの活性化に全社ブログを導入した」
としても、何の準備もないで始めただけでは、

「いったい何のためにわざわざ時間を割いてこのブログを見たり書い
たりする必要があるの?」

と言われるだけだからだ。

もしくは最初だけものめずらしさで特定の人が書き込むが、だいたい
3ヶ月で沈静化する。これはユーザーを巻き込むことを前提に作られた
コミュニティサイトも同様だ。

今までのコミュニケーションプロジェクトは自部署のみ、もしくは自分
ひとりで運営管理できたかもしれないが、これからは社内の関与者が
増え、それらの人との協調が重要になってくる。
社内調整能力とマネージメント能力。
この二つに「コミュニケーション能力」を加えた3つのスキル。

じつはこれこそ、今、企業が働く人に一番求めている能力なのだ。

自分の新しいポジションの先に、様々な可能性が見えてくるはずだ。
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