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2008年01月31日(木)更新

官公庁のウェブサイトのレベル

日ごろ国内外の様々な企業、団体のウェブサイトを定点観測して
いるが公共性の高い団体や企業、施設のウェブサイトほど、ひど
い状況で野ざらしになっているところが多い。

あえて紹介するが、コミュニケーションのプロ、というよりは一人の
利用者、もしくはその活動を税金で支える一市民として「これでよ
いのだろうか?」という思いを断ち切れないからだ。
(特別な意図は無く、恣意的に選んだ”一例”としてご覧いただき
たい)

国家公安委員会
http://www.npsc.go.jp/


宮内庁
http://www.kunaicho.go.jp/


航空自衛隊三沢基地
http://www.mod.go.jp/asdf/misawa/

さて、みなさんはどういう印象をもたれただろうか?
単にデザインや実装技術が古い、という以前に、対応する姿勢
(コミュニケーション)の有無や活動そのものの信頼感すら
損ないかねない状況だ。

ではなぜ、このような状況のまま10年近く看過されたままなのだ
ろうか?
やはり「入札制度」が前提である以上、なかなか十分な考えを盛
り込む余裕が無いのだろうか。

いや、予算が潤沢に無くとも、内部の担当者の熱い思いさえあれ
ば、航空自衛隊入間基地のようなすばらしいサイトは作れるはず
だ。(以下の記事参照)

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10001589.html

そんな中、すばらしい記事が目に飛び込んできた。

なんと、札幌市の「コミュニケーションテレコム」というインターネット
関連企業が、財政再建中の夕張市のウェブサイトを無償で作成し
寄贈した、というのだ。

ご存知のように夕張市は2006年に財政破綻(はたん)が発覚。
職員は実質的な対応で手一杯な中、ウェブの更新にまで手が回
らず、対応が遅れがちだったようだ。

ある程度「おまかせ」とはいえ、通常この会社が法人向けにウェブ
サイト作成を請け負うと約500万円かかるというから、それなりの
貢献にはなっているのではないだろうか。

どのようなプロセスで作られたかは定かでないが、今日的で使いや
すいサイトになっているのはさすがだ。
(これで自社の宣伝すら載せない潔さがあれば、なおカッコヨイ!
とも思うのだが、経営としてはやはり投資効果を営業でカバーする
という計算をするのも否めないのだろう)

http://www.city.yubari.hokkaido.jp/

このような活動はウェブ制作会社やコミュニケーション関連企業に
とってもひとつのヒントになるのではないだろうか?
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