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2008年10月24日(金)更新

食品テロにどう備えるか?

2年前にこのブログを始めてから、個別具体的には一番多く取り上げている
のが「危機対応」だ。
(拙ブログのサイト内検索→右上の窓で「危機管理」と検索して欲しい)

実際に長年お世話になっている日本生活協同組合連合会でも、今年前半の毒入り
ギョーザー事件を筆頭に、いくつもの課題に直面している。さらには今週は
カップラーメンの問題が浮上している。

弊社としてはウェブサイトのリニューアル、監修を継続的にお世話させていた
だいている関係で、数年前からトップページの危機対応(いわゆるシャドーサ
イト化)の準備をしておいたので思わぬ貢献をすることになったが、会(企業)
としてはもちろんそれだけで済むものではない。
弊社では企業の不祥事や危機が発生するたびにその企業の対応や周辺の
動向を定点観測しているのだが、ことは当該企業だけの問題ではないのだ。

たとえば半年前の毒入りギョーザ事件の場合、売り場で起きた現象は

「冷凍ギョーザや冷凍食品ってそもそもどれだけ安心なのよ。ちょっと買うの
は控えよう」

と言う消費者心理だ。

だとすると、天洋食品の製品を直接輸入したJTや販売した生協のみならず、
同じく冷凍食品を扱う企業全体が対応を迫られることとなるのだ。
実際、味の素やニチレイなども「対岸の火事」と看過することなく

「自社で扱っている商品に天洋食品のものはありません(味の素は後日、
業務用に取り扱いがあり、釈明)」

と言うだけでなく、安全な商品のパッケージ写真をウェブや新聞広告で開示
して

「これらのパッケージは安全です」

と視覚から記憶に訴える形で販売減少を防いでいた。

食品に関わる危機は、残留農薬や不正添加物など製造側の問題から売り
場における異物混入にまでわたる。

特に売り場に近いところで起きる異物混入に関しては「食品テロ」とまで呼
ばれるようになった。

これについては上で紹介した日本生活協同組合連合会の「生協出版」から
専門書が発行された。
食品製造関連の企業には参考になるのではないだろうか?

coopsyuppan

食品テロにどう備えるか? 食品防御の今とチェックリスト 
著者・発行:今村知明=編著 コープ出版
価格(税込) 2,625 円
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