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2008年07月16日(水)更新

IABC参加記(8)

今日は完全なオフ。一日街歩きに精を出す予定だ。

実は宿泊しているホテルがタイムズスクウェアに近く、表通りはアトラ
クション(ミュージカル)やおみやげ物屋ばかりなのだが、裏に回ると
意外に静かなレストランが多く、ワンブロックで表情を変えるのもニュ
ーヨークらしいなあと思う。
その裏通りを2~3ブロック南下するとニューヨークタイムズの本社ビル
がある。現在近くに移転工事中だが、一階のファサードにある現代美
術作品はとても面白い。480X800ドットぐらいの光電管画面が、廊
下の片側に約300、両側で600並んでいる。これはマークハンセン
という作家の、その名も「ムーバブルタイプ」という作品だ。
nyt1
これが数分おきに様々な情報をランダムに表示していく。
とてもめまぐるしく、「まるで現在の情報洪水を揶揄しているようだ」と
最初は嫌悪感を抱くのだが、10分ぐらいボーっと眺めてると表示内容
がかなり有機的な条件によって表示されているのが感じられるのだ。

これにより、この作品が単なるテクノロジーを駆使した固定的な作品で
ないことがわかる -すなわち、日々更新され増加していくニューヨー
クタイムズのリアルなデータベースの中からカテゴリーごとに表現要
素を抽出しそれをランダムに表示しているのだ。
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また、このビルの1階の一角にはかなり大きな無印良品のショップが
ある。無印良品はここの他、前日に訪問したニューヨーク近代美術館
のショップにも入っており、そのコンセプトがかなり高く評価されている
のがよくわかる。
nyt3

その後地下鉄でSOHO地区へ。裏通りの小さなお店を見て回るのは
楽しいが、以前は独立系の大雑把でユニークなお店が多かったのだが
やはり大手資本下のブランドがこのあたりまで伸してきている、という
のが印象だ。

ならばもっとローカルなところが見たい、と地下鉄でブルックリンに渡り、
ウィリアムズバーグへ。高層ビルもなく、のどかな感じのする街だ。
グラフィティ(落書きアート)もポスターとのハイブリッドな目新しいもの
があり、とても刺激的だった。
will1

夕方マンハッタンに戻り向かった先はオフブロードウェイのブルーマン
劇場。ブルーマンは今、日本でもやっているがニューヨークではもう15
年のロングラン。私がインテルにいた頃(12年前!)からキャラクター
で使っていたから本当にすごいロングランだ。
で、当然ブロードウェイの当日券ブローカー(TKTS)では扱っておらず、
ネットブローカーでは40ドル近いマージンを取る(それじゃ日本で見る
より高い)。まあ「見られればラッキー」と劇場に向かうと当然のように
「Tonight Sold Out」の文字が。
それでもめげない私はチケット売り場で「まさかとは思うが1枚どこか
残っていないか」と聞いてみた。
「まあそうね。数時間前にキャンセルが出ることもあるから」と調べて
くれた。
「あ、一番最後列の真ん中でよければ、今、今だぞ、一枚キャンセル
が出た。今なら押さえられるよ」ということでラッキーを購入した。

さて観劇まで3時間。どこかで食事でもしてゆっくりしよう。
blueman5
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