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2009年08月20日(木)更新

Twitterの影響力

私自身、主に企業のオンラインコミュニケーション(ネット活用)などを
テーマに年間60コマ近くのセミナーや講義を行っていますが、主題に
対する興味や意識が年々高まってくるのを実感しているものの、ソー
シャルメディアの影響力を感じるのは、ブログのトラックバックやエント
リーでカバーしていただくぐらいでした。

ここ数年、米国のコミュニケーション関連のコンファレンスに参加してい
て参加者に大きな変化が現れてきたのを実感しています。


ほんの3年ほど前のことですが、会議に出席している隣の参加者が、
話を聞きながらせわしなくノートPCでタイピングしているのを見ました。
議事録を書いているのかと思ったら、彼はブログのエントリーを上げて
いるところでした。
しかもプレゼンテーションが終わる前にそのエントリーを見た人(多分場
内の別の参加者)がフィードバックコメントを上げているのを見せてくれ
ました。

そうなると、質疑応答の時に無駄にみんなぞろぞろ順番待ちで並ぶ
必要もなくなってくるのです。なぜならすでにどういう質問をすべきか、
の意識共有が出来ているからなんですね。
それだけでも
えらい事になっているなあ、と感じたものです。

ところが昨年あたりから徐々にノートPCを持ち歩く人の姿がさらに減っ
てきたように感じたのです。
コンファレンス会場でもホテルのフリー無線LANのパスの告知もしなく
なりました。

さらに今年のサンフランシスコのコンファレンスでは、その場でノートPC
を広げている人はほとんどいませんでした。

それでもほとんどの人が手元で何かをやっています。

よく見るとブラックベリーやiPhoneなどのスマートフォンでTwitterをやって
いるんですね。みんな。

一緒に日本から参加した仲間もその手(失礼)でした。
覗かせてもらうと、

「こちらの分科会は新しい発見がなく、刺激的ではないので出ようかと思う」

とか

「こちらの部屋は盛り上がっている!」

「このジョークは秀逸だ」

などの意見交換をしているんですね。

なので、始まって5分も立たないのに、いきなり席を立ったり、後からぞろぞろ
入ってきたり、ということが多くなりました。

おお、ライブでコンファレンス・オプティマイゼーションが行われている!

まだ日本ではあまり見かけない光景かもしれませんが、数年後を考えると
ちょっとぞっとします(笑)。

そのうち講師も横の画面でTwitterをモニターしたり、それを投影してその場で
意見を聞き入れたり、助手にレスを入れてもらったりするようになるでしょうか。

想像するとますます忙しくなりますが(笑)、テクノロジーに振り回されないよう
に、生産的な議論が弾むようにうまく付き合えるといいな、と思います。


ちなみにTwitterは今月から少しずつ使い始めています。
フォローしてください(笑)。