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2006年04月14日(金)更新

「プロフェッショナル 仕事の流儀」

色々問題の少なくないNHKさんですが、良い番組作りますね。
昨晩放映していた「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、建築
家の中村好文さんを紹介していましたが、思わず見入ってしま
いました。
わたしが共感したのは、

「家を設計するときに条件のみを全うするのではなく、そこに物
語をこめる」

「依頼者に希望する間取りや部屋の広さなど、具体的な要望は
ほとんど尋ねない。なぜなら依頼者自身には家のことは分から
ない 。」

「プロとはその仕事を選んだ人ではなく、仕事に選ばれた人だ」

機会があれば再放送をチェックしてみてください。

デザインや設計に関わる人は、よく自分がやった仕事を「作品」
とよぶ人が多いですが、私はあまり好きではありません。
中村さんもやはり「作品」とは呼んでいないようでした。
そこには、彼自身の「プロフェッショナリズム」と同様、依頼者(ク
ライアント)の要求に応えることを優先する姿勢が感じ取れました。

2006年04月13日(木)更新

「月刊PRIR」主催セミナーに参加してきました

昨日は、セミナー講師としてお世話になっている「宣伝会議」さんの
「月刊PRIR」主催セミナーに参加してきました。

昨年、日本PR協会での久米さんとの対談のときも話題になっていた
「ネットは新聞を殺すのか-変貌するマスメディア」
の著者、時事通信社編集委員、湯川鶴章さんのお話でした。

「メディアから見たネット広報活用事例」ということで、今月号の「月刊
PRIR」のインタビューに添ったお話をわかりやすく紹介してくださり、
人柄が伝わってくる良い講演でした。
近々まとめてお話しますが、先月参加してきたシリコンバレーのコン
ファレンスでも、ブログなどによるシチズンジャーナリズムの台頭で既
存メディアやジャーナリストがどのような影響を受けるのか、という議
論が盛んにされていました。
米国でも、やはり率先して変化対応しているジャーナリストが何かを
掴んで一歩先をリードする、という印象でしたが、同様のものを湯川さ
んにも感じました。

「今、ある記事で僕のブログはまさに炎上中なので、その対応も含め
て見て欲しい」とおっしゃっていました。
すごい腹のくくり方。
ですのでお話を聞いていても「ひとごと」ではない迫力がありました。

世の中の変化を伝えることに終始し、それを自分のこととして危機感
をいだいている記者(のみならず、メディアやコミュニケーションに関わ
る仕事をしているすべてのビジネスパーソン)が、いったいどれだけい
るのかを考えると、湯川さんのように世の中の変化を先んじて受け入
れ、自ら実践し、変革しようとしている人を見ると、その勇気に大変共
感します。

まだまだ日本には少ないジャーナリストだと思います。

2006年04月12日(水)更新

美しいものは大きく見える

昔から古臭いものが好きで、海外出張に行っても、ついつい
アンティークモールばかり覗いてしまいます。

そんなガラクタ集めが伝播して、家内もとうとう同じ道に。
気がつけば家の中はガラクタの山。
事情を知らないお客様が来れば、すわ、これが有名な世田
谷のゴミ屋敷か、という状況。
(子供ができてから多少改善はしたものの)

さらに家内は、数年前からあるセミナーを通じて骨董収集家の
先生と仲良くなり、夫の私が元工業デザイナーということもあっ
て話が合い、今では家族ぐるみのお付き合いをさせていただい
ています。

この先生から聞いた言葉で一番興味深く、今でも心に残ってい
るものがあります。それは、
「美しいものは大きく見える」

というものです。

すなわち、「写真と比べて実物の印象が意外に小さく感じるもの
が良いもの」と言うことなのです。

これはディテールがしっかりしているから写真写りが大きい、と
いうことなのでしょう。
真贋の見極めにも有効だそうです。

アンティークに限らず、写真の印象にくらべて「意外に大きいな」
と感じるものは作りこみが甘い、のかもしれません。

直接関係はありませんが、ちょっと前に、いつもお世話になって
いる銀座の共同PRでもセミナーに向かうために日比谷を歩いて
いたら、帝国ホテルの前でロケ中の米倉涼子さんにに遭遇しま
した。

そのときの印象が、まさに「意外に小さかった」。
そして30メートル離れても表情がくっきり見える目鼻立ち。
なるほどこれが女優か、という感じでした。

去年も銀座で同じセミナーに向かう時、至近距離で映画女優の
ミラ・ジョボビッチに遭遇しました。
こちらは意外に背が高かった。でも頭はダチョウの卵ぐらい小さい。
キレイだけど僕は米倉涼子さんのほうが良いや(言うのは勝手)。

2006年04月11日(火)更新

お使い物

サラリーマン時代にエシックスとかCSRの厳しい会社に長年勤めていた
ので、贈答品授受禁止の習慣がついています。

「取引以外での贈答の授受は、公平な取引の妨げになる」

という考え方からで、納入業者さんからのちょっとしたお菓子も、総務で
シャットアウトしていました。

それはそれで、すがすがしい、というか外資系らしい、というか、変な気を
使わないで済むので楽でした。

独立してからも、そのクセが抜けず、あまり気を使わないのは良いのか悪
いのか。
(このあたりは他の経営者の方にも伺いたいところです)

なので、ときどき会社で贈り物をいただくとドキッとするほどうれしかったり
します。きょうはそんな「贈ってもいただいても喜ばれる」ものをご紹介しましょう。
いただいてうれしかったのはここ(ネットで配送できる)。
http://www.frantz.jp/

「贈り物」にあるりんごのパッケージに入ったものはとっても素敵です。
また、「チョコファクトリー」のところ、男の子の琴線をくすぐるにはぴったり
ですよ(笑)。「ものづくり」系の企業さんのノベルティにも良いかもしれま
せん。

私が送ったほうで喜ばれるのはこちら。近所のおしゃれなパンやさんです。
http://www.dune-rarete.com/

最近はメゾンカイザーやポールも伸してきているけど、お店も包装もブティッ
クみたいでかっこよい!

こちらは「パン屋」だけど、ほとんどケーキに近い充実感。
http://www.recette.co.jp/
なかなか思うようなタイミングで買えない(予約殺到)のが難です。

あと、お菓子系ではこちらかな。
http://www.pierreherme.co.jp/
こちらも、お店もパッケージもお菓子も、そのお味もビューティフル!
悪いけど、ここのを食べるとシアトル系コーヒーチェーンのマカロンはちと
食べられなくなります。

和菓子ではこちら。
http://www.ntv.co.jp/burari/040619/info01.html

お世話になっている講談社さんの目の前。
岡埜栄泉も好きですが、こちらの微妙な塩味も絶妙です。

なんだ、甘いものばかりだな(笑)。下戸なんですんません。

Have a sweet day!

2006年04月10日(月)更新

Dark side of the moon

現在小菅で拘留中の元経営者さんのお話です。

僕自身は、審判を待つ彼に対し、意見を言う立場にはありません。
ただ、僕自身が知りうるある一面を事実に基づきお話します。
(彼自身を擁護するつもりはありません・事件とは別の話です)
彼自身が2003年からやっっているブログも、今私が書いている経
営者ブログが、こうして認知を得るきっかけになった一因を担ってい
るといっても過言ではないでしょう。
たしかに、誰と焼肉食べに行った、というようなエントリーもあった
かもしれません。

彼の会社が地検特捜部の強制捜査を受け、彼自身が逮捕されたとき、
僕自身も彼のブログを訪問しました。
そのときに感じたことは、
「瞬間的に3000のコメント、数百のトラックバック、おそらくは
数10万からのアクセスを受けても、閲覧パフォーマンスがまったく
変わらない」

ということです。

日ごろ、企業のオンライン(WEB)危機対応や不祥事対策をチェッ
クしていると、やはり集中的なアクセスでページがまったく見えない
ことや、ダウンしてしまうWEBサイトも珍しくないこともあり、こ
れだけの注目度でまったくアクセスに問題がない、というのは、「I
T企業とは名ばかりの金融企業」と揶揄される中で、ある意味、あな
どれない技術力をしっかりと持っていたんだなあ、と思いました。

古くは東芝ビデオ事件や六本木ヒルズの回転とびら事故、JR西日本
の脱線事故など、有事の際にどれだけの衆目がWEBに集まるか、は
企業WEB管理者のはかりしれないものかもしれません。
よって何かが起きたときを想定したサーバーパフォーマンスを持って
いる企業サイトはそんなに多いとは思えません。

経営者ブログを書かれている皆さんも、いくつかのフリー系のブログ
を利用された経験のある方もいらっしゃると思います。
今一度、この会社のブログサイトを回遊してみてください。
ページ遷移の軽さ、スムースさは、いまだ特筆モノです。


また一昨年、彼の会社が近鉄を買収しようと画策していたとき、私の
知人がちょうど野球関連のネットコンテンツを開発していて、どこか
にデータの供給先を探していました。

私自身は、彼とは一度も面識がないのですが、今からさかのぼること
8年前、彼がちょうど大学ベンチャーで制作会社をスタートさせたば
かりの頃、ある会社の紹介で、フォームCGIプログラムを1本作っ
てもらいました。

メールだけのやり取りでの仕事でしたが、その後も何かあれば、年に
1度程度、メールのやり取りをしていました。

そんな疎遠の中での突然のメールにもかかわらず、私がメールを投げ
てから彼が返事をくれるまで、ほんの2時間程でした。

あとで彼のスタッフから聞いたところ、本当に毎日数1000件のメ
ールをチェックしているのだそうで、その速さは驚異的だといってい
ました。

私が驚いたのは、約50行近い長いメールだったにもかかわらず、端
的に確認したいポイントを3つ挙げ、それが確認できればスタッフを
紹介する、と書いてありました。

私が紹介者に確認を取り、返事を書いたのがその1時間後、都合4時
間後には、

「雨宮さん、了解しました。それでは私のスタッフに紹介してミーテ
ィングをセットさせますので、あとはよろしくお願いします」

と返事が来ました。
もちろんスタッフの方からも即、返事が来て、翌週の打ち合わせとな
りました。

残念ながらご紹介したお話はまとまりませんでしたが、意思決定のス
ピードと、やり取りの明快さは、私が昔お世話になっていた外資系C
PUメーカーに近いものがあると感じました。

大手の企業さんであっても、会議に呼ばれるとやたらいっぱい人が出
てきて、しかし会議の目的も誰が意思決定するのかも、ミーティング
が何時に終わるのかもはっきりしないことがまだまだ少なくないのも
現実です。
機会があればあの意思決定スピードの秘訣を伺ってみたいものですが、
もうしばらく時間はかかりそうですね。

2006年04月07日(金)更新

水の音を聴け

先週の金曜日にバランスボールのお話をしましたが、今週も金曜
日は健康関連のお話をしましょう。

前にも書きましたが、若いときからしばらく職業病で腰痛がひどく、
最初にぎっくり腰をやったのは26のときでした。
それから何度か、疲れがたまったり、冷えたりすると「ギクッ」と来
て、死ぬような苦しみを味わったものです。

さておき、何度目かの出張でアメリカに数ヶ月滞在したときも、同様
に直前に仕事の疲れでギックリ腰になり、鍼灸院にかよいつつも、
完治しないので、コルセットをつけたまま渡米しました。

季節も夏でしたし、滞在先のアパートは、プール付きだったので、
そこでリハビリのため水泳をはじめました。
それまでは、クロールだと50メートル泳いでハアハア言う僕でした
が、同僚の水泳仲間に聞いた5分間の話を理解するだけで、一週
間後には2000メートル泳げるようになっていたのです。
しまいには憬れていたクイックターンを覚え、ほぼ毎日、3000メー
トル泳いでいました。
その方法とは、、


これは決して自慢ではなく、彼の「一言で行動を可能にさせてしまう
説得力」にびっくりしたのです。

もし皆さんも健康維持のために水泳をやりたい。一応泳げるけど、
水泳って結構疲れるんだよな。と思っている方は、下の文章をイメー
ジしながら読んでみてください。

     ◇      ◇      ◇      ◇      ◇

100メートル全力疾走するのと、5キロウォーキングするのとでは
体の使い方が、まったく違う。
当然5キロ歩くときはほとんど息(脈拍)が上がらない。
前者は無酸素運動で後者は有酸素運動だからだ。

水泳も同じで、全力疾走のように泳ぐと、筋肉は重いので身体が沈む。
そのために力をかけて泳ぐので酸素を供給する必要がでてくる。
すなわち息が上がり、長く泳ぎ続けられない。

そこでまず、手足を伸ばし、体の力を抜き、浮いてみる。
力を抜くと、特に腰が浮くのがわかる。
そのまま、ゆっくりと手だけを使いクロールしてみる。
足は体のひねりに応じて多少動かすだけで、水を蹴ってはいけない。

すると体が浮いていて水の抵抗が少ないので手だけでも、ゆっくりでも、
まるでアメンボが水面滑走するようにすーっと前に進む。
2ストロークに1回ぐらいでも息継ぎは十分。
8ストロークぐらいであっという間に25メートル泳げてしまうが、息は
上がっていない。

「可能な限りゆっくりと泳ぐ」意識を持つと、いつまででも泳いでいられる
事に気がつくはずです。

15分ぐらいでだいたい10往復、500メートルは泳げます。そのぐらいで
いちど停まってみると、息は上がっていないのに、体(筋肉)があったか
くなっているのがわかるはずです。

これに慣れて面白くなってくると、ついつい色気が出て、スピードを上げ
てしまいがちです。
そんなときは泳ぐ自分が出す水の音を聴くように心がけると良いでしょう。

     ◇      ◇      ◇      ◇      ◇

ぼくが教わったのはこれだけです。
そしてその通りにするだけで、本当に長距離を泳ぐのが苦ではなくなり
ました。
逆転の発想のようですが、手だけでゆっくりかいても意外に早く進みます。
なにしろ「ばしゃばしゃ」音がしないのでとても優雅ですよ。

スポーツクラブに行かれる方は、ぜひ試してみてください。

2006年04月06日(木)更新

今年も「広報の学校」が始まります。

毎年、桜が一段落すると、私にとってもいよいよ「シーズン開幕」という気持ちになります。
毎年春と秋の2回、開講される「広報の学校」。
大手PRエージェンシーの共同PRさんが3年前からスタートさせた規模的に日本最大、唯一の広報プロフェッショナル養成セミナーです。
本科と専科からなり、本科は「ニュースリリースの書き方」から「危機対応」まで、実務演習を含めて42講座。専科は「IR」や「オンラインPR」など、それぞれ集中的に6~12講座で掘り下げ、プロの広報パーソンを養成します。
私は「ウェブオンラインPR」を本科で2講座、専科で6~12講座担当させていただいています。

この「広報の学校」の良いところは、専門知識の修得だけでなく、授業が進むにつれ、受講生同士の親睦が深まることで「同じ仕事を持つ同士」が経験や悩み、アイディアをシェアできる点にもあります。

私自身、12年前に企業でウェブマネージャーを始めた時は、周りに相談できる人がおらず、悩みながら孤独に仕事をしていた辛い思い出があります。
ウェブの商用利用がスタートしてから12年経ちましたが、この間「変化したもの」と「変化しないもの」があるような気がします。
前者はテクノロジーの変化で、ウェブでできることが飛躍的に増えました。後者は「企業ウェブ管理者のプロフェッショナリズム」かもしれません。
私自身、この講座に臨む気持ちは、「志を同じくする仲間を作る」ことです。
このブログを見るまでもなく、企業の中で「広報」の役割は急激に変化してきています。もし企業におけるウェブ活用とそれを運営管理するプロの担当者の育成を真剣にお考えであれば、一緒に勉強させていただく所存です。
もし詳細ご興味いただけるようであれば、4月19日、銀座の共同PR本社にて受講説明会が開催されますので、ぜひご参加ください。(私も同席します)。

2006年04月05日(水)更新

「レオン」は読むユンケル

雑誌が好きで、とにかく良く雑誌を買います。
特に「新創刊」といわれると、まずは買って読んでしまう。

そんな私なので、「講談社」様のお仕事ができたときは本当にうれ
しかった!

と、いいつつ「主婦と生活社」の話をするのもなんなのですが、、、。

「レオン」という雑誌があります。
創刊当時、2、3冊買って、「これはうまいなあ」と感心しました。

「チョイワルおやじ」の代名詞で、もはや流行語となっていますよね。
フルカラーの誌面はどんどんブ厚くなっていくけど、780円。
まあ、その実はほとんど記事広告なのですが。

しかし「チョイ悪オヤジはゼンマイ時計好き」とかいっても、150万
からの値段だし、スーツは20万超、靴も10万超。
そこにリアリティを感じる人(買える人)は、レオン読まずにさらっと
伊勢丹メンズに行って買ってますよね。

それはきっとクルマ好きな人が、フェラーリ特集の雑誌読むのと一
緒で、「頑張ればこういう世界もアリ」みたいな自分を奮い立たせ
るための780円、なんでしょうね。

ってことはユンケルと一緒ってことかな。そう、読むユンケル。

ビジネス書読んで鍛錬を積み、基礎体力つけるのも大事ですが、
たまにはユンケルのんでアドレナリンに訴えるような気持ちの転換
もいいですね。

2006年04月04日(火)更新

スペックで買っちゃダメ

ブログ文化の良いところは、コミュニケーションによって評価や判断の
尺度が変化していくことだと思います。

私自身、インターネットが使えるようになって最初に感じたことは、商
品やサービスの情報収集が飛躍的にやりやすくなり、何かモノを買う
ときもスペックの比較や検討がとても楽になった、ということです。

しかも私、というか、大概の男子は基本的に「スペック」が好きですよ
ね。
何万画素だとか、何馬力だとか。CPUパワーが何ギガヘルツだとか、
ハイパースレッドだとか。 (笑)

でも実際にそんなスペックが気になって、店頭で実際にものを見て、
触ってみると、違うものが気になってきます。

たとえば、「デザイン(色や形)」や「手触り」、「重さ」、「使い勝手」と
いった、いわゆる「感覚値」というもです。

先日仕事で必要性を感じ、初級のデジタル1眼レフを買ったのですが、
スペックや性能比較だとやはり売れ筋どおりでキャノンやニコンが上
に来るのです。

そこから絞ろうと思って、売り場に行き、お店の人にアドヴァイスを求め
たのですが、彼らは、「こういう言い方で 今月この機種を何台売る」と
いう目的の元に話をするし、定量的な 数値性能以上のコメントはなか
なかしません。(売り場に客観的にアドヴァイスできる精通した人がい
ることはまれ)

そこで、私は売り場でだまって1時間以上いろんな機種をいじり倒し、
いままでアナログでは ずーっとニコンを使い続けていたにもかかわらず
結局ペンタックスを買い ました。

その理由は、たとえば、撮った写真をすぐ確認したり、ディテールを拡
大したり、必要ないものをすぐ削除したり、という通常行う動作を、「マ
ニュアルや説明なしに一番操作が明快でわかりやすかった、クイック
に出来た」からです。

こういうポイントはメーカーサイトの「売り文句」からは伝わってきません。
個人の感じることには差があるけれど、このような感覚値に対する評価
をいくつものブログで読むことが出来ると、それを総合的に判断すること
ができ、とても参考になります。

私は元々工業デザイナーでしたが、デザイナーは単に形や色を決める
だけではなく、「思い」をそれらにこめて伝えようとする職能だと思ってい
ました。しかしマーケティングや販売現場では見事に割り切った「売ら
れ方」をする事が多かったので、諦念感やそれらとの葛藤ににさいなま
されながら仕事をするマゾヒスティックな人が少なくなかった気がします。

ブログによってユーザーが「ことば」を持ち、開発者やメーカーの思いを
代弁できるようになった(逆に言えば愛のムチもあり)のは素晴らしいこ
とです。

シャッターが落ちたときの「シャカポーン」というなんとも軽くてカサカサ
したポリカーボネート独特の作動音は悲しいけれど、10万円弱のデジ
タル一眼はみんなこうなので我慢しました。
わたしは40ミリ(35ミリ換算で60ミリ)単眼のパンケーキレンズをつけて
使っているのでとてもコンパクトです。
バッテリーの持ちも良いですし、本当に優秀なツールで気に入っていま
す。

2006年04月03日(月)更新

好きな古本屋4態

今日は新人が2人やってきた記念すべき日ですが、その話はまた後日にして
古本屋さんの話を書きます。

先週金曜日の中目黒はすごかった。
ある会社の仕事の打ち上げだったのだけれど、目黒川に花見に来る人で
まるで正月三が日の明治神宮の参道のようでした。

会が始まるまで20分ちょっと時間があり、普通はカフェで本でも読むところでしたが、
前から気になっていた中古「アート バード・ブックス」を覗いてみました。

http://www.st.rim.or.jp/~artart/
思ったとおりの狭さ、そして大量の洋書(画集、写真集がメイン)。
こういうケオスこそ、創造性を書き立てる重要な要素のひとつだと思いますね。
行かなかったけど、目黒川沿いには「カウブックス」もあります。

http://www.cowbooks.jp/newtop.html

今でも続けているようだけど、元々は恵比寿ガーデンプレイスのそばでトラック
でやっていた移動古本やさんで、中目黒と表参道にお店を出してからは
より「読ませる本」を勧めるようになってきた感じがします。

また、家の近所の成城学園にはキヌタ文庫があります。
ここは場所柄、古く、珍しい美術書が多く、都心部より良心的な価格のような
気がします。
一時は隣の部屋が未整理の本が堆積状態でしたが、きれいさっぱり新装開店
しました。その根性には頭が下がります。
http://www.seijo.or.jp/asp/shop.asp?ass_id=149307&kind=2

最後はやはりとどめ、軽井沢の「りんどう文庫」。
ホームページは無いけど、グーグルで検索するといくつかのログからその
恐ろしい状況が垣間見られるかもしれません。
「見たこともない本」がごろごろ。これも土地柄でしょうか。
アート バードが20倍になった、という感じでしょうか。

神田や高田馬場の古書店もむかしはそうだったけど、ここで挙げた4件の古
本屋のような、オーナーの価値観で再編成された書店こそが文化を継承し、作っ
ていく重要な役割を担っていると思います。

アマゾンでは、本を買うたびに自分向けにチューンアップされた「オススメエン
ジン」が「今度はこんな本が出たよ」と消費をたきつけるし、価値のあるCDを
250円で見つけることが出来るブックオフも良く利用するけれど、上記のような
書店をリスペクトし、共存できる街に住み続けたいですね。
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会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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