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2011年02月08日(火)更新

企業は何のために「コミュニケーション能力」を問うのか?

昨日、イベント当日の2月7日の日本経済新聞「領空侵犯」コラムには、工業デザイナーの奥山清行さんのインタビューが掲載されていました。


kenokuyama

「経済が拡大傾向にあった時代の終身雇用や教育、福利厚生はいまは通用しない」
「会社に頼りきっている社員を抱えている会社はもはや生き残れない」
「変化した世の中を自覚し、どのように会社に貢献(利益を提供)できるか、各自が自己分析し、言語化して他人に説明できる能力が必須となる」
「限界を破り、新しい発想、新しい価値を生み出すためには働く意識も含めて変化対応が必要」

日本を元気にしたいという、熱い思いからの辛言かもしれませんが、やはり一度外にでて世界で揉まれ、改めて日本の現状を客観視出来る人の意見は共通点が少なくありません。

IABCへのお誘いは、決して海外信奉や先進事例を知る場の提供だけではもありません。
奥山さんのように日本の企業を元気にするための客観的な気づきと行動を示唆するものであり、かつ、元気な日本企業の活動を改めて世界に伝え、そして環境の違うさまざまな国の仲間からまた多くのアイディアを得る場としたいためです。
少しずつですが、同じ思いを持つ仲間が集まりつつあります。ご興味のある方はぜひご連絡ください。

http://www.iabc.jp/

=================================================
企業Web担当者、コミュニケーション組織のアドバイザー。
「伝わるコミュニケーション」は社内外の人と人との間(関係性)
に存在します。
モノ(Web)→コト(ストーリー)→人(関係構築)の輪を作ります。
短期やセミナートレーニングからの導入も可能です
詳しくは↓お気軽にお問い合わせください。
=================================================
クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社
代表取締役 雨宮 和弘
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷4-3-6B1
Tel: 03-6418-0336 Fax: 03-6418-0337
URL: http://www.crossmedia.co.jp/
Blog: http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
日本PR協会、日本広報学会、IABC正会員
IABCジャパンチャプター代表( http://www.iabc.jp/)
=================================================

2011年02月08日(火)更新

2月7日イベント多数ご参加ありがとうございました

昨日はお忙しい中、多数ご参加ありがとうございました。

「いま求められているコミュニケーション人材と組織」~「IABCの紹介」~「ジャパンチャプターの活動」~「6月のワールドカンファレンスの紹介」と盛りだくさんでした。

昨年の暮れに正式に立ち上げてから日が浅く、まだ登録20名程度の小さい組織であること、本体のもつ巨大なネットワークや情報資産を活かすには本体イベント参加経験を持つメンバーが少ないこと、日本企業の中でビジネス(プロフィットセンター)意識を持って仕事をしているプロのコミュニケーターが顕在化していない(少ないことはないと思うのです)こともあり、まだまだ日本での具体的な活動が十分報告できない歯がゆさがありますが、「何かを変えて行きたい」と感じてくださる方の琴線に触れ、そういう方との出会いが少しずつ増えて行けば良いなと思っています。
とはいえ、準備の早いIABCの本体は、もう6月のカンファレンスのスピーカーやスケジュールを公開しています。
http://www.iabc.com/wc/

少しずつジャパンチャプターの活動を進めながら、同時に6月のワールドカンファレンス参加に向けた準備も始めなければなりません。

今回は告知から実施までの時間が短く、タイミングが合わず参加できないというお返事を多数いただきました。3月中旬にも同様の説明会をもう一度開催する予定です。詳細決まり次第、またご連絡差し上げます。
「IABCジャパンチャプターへの参加」や「ワールドカンファレンスへの参加」にご興味のある方はお気軽にメールなどでご連絡ください。個別にご対応いたします。
20110207b

20110207a

2011年01月28日(金)更新

2月16日(水)開催「プロが教える『つたえる』技術-1校正とルール作り」セミナー

IABCのジャパンチャプターの立ち上げにも尽力いただいているアマプロ株式会社、代表取締役の林正愛(りんじょんえ)さんからお知らせが届きましたのでお伝えいたします。

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◇◆2月16日(水)開催「プロが教える『つたえる』技術-1校正とルール作り」セミナー
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2月16日(水)開催のセミナー・ワークショップの詳細が決まりました。
「プロが教える『つたえる』技術-1校正とルール作り」というテーマで行います。

プロフェッショナルな文書とそうでない文書を分けるのは、とても小さなこと。
それは、、、
「間違いがないこと」

そのためには、「校正」がとても重要になります。今回のセミナー・ワークショップでは、校正と文章表記のルール作りに焦点を当てて、様々な事例を紹介しながら、見逃してはいけないポイントについてわかりやすく解説いたします。また、ご参加の皆様に校正に取り組んでいただき、プロフェッショナルな文書を作る演習をしていきます。

詳細は以下のとおりです。

日時:2011年2月16日(水)16:00~18:00
会場:青山ベルコモンズ11階会議室
   東京都港区北青山2-14-6 (銀座線外苑前駅より徒歩1分)
対象:企業の広報やマーケティング、経営企画など、社外・社内を含めた企業
  コミュニケーションに関わる人、実務で文章作成や文章チェックの機会の多い方
参加費:3,000円(税込)*当日現金にてお持ちください。領収書を発行いたします。
申込締切:2月10日(木)

<講師のご紹介>
福田恭子(ふくだきょうこ)
日本経済新聞社、筑摩書房にて書籍の編集に携わり、『ウェブ進化論』『サッチャー回顧録』などのヒット作を手がけ、現在は株式会社アテナ・ブレインズ代表取締役を務める。

三田真美(みたまみ)
日経BP社にて書籍の編集に携わり、『カリスマ体育教師の常勝教育』や『チェンジメーカー』などのヒット作を手がけ、現在はフリーで活動中。

林正愛(りんじょんえ)
英国系航空会社に勤めた後、中央経済社、日本経済新聞社にて書籍の編集に携わり、現在はアマプロ株式会社代表取締役を務める。

<内容>
16:00~16:40 「校正がなぜ大切か、ルール作りの必要性、校正の基本」(講師による講義)
16:40~17:20 校正演習および解説(ワークショップ)
17:20~18:00 質疑応答、ディスカッション(校正および、「つたえる技術」全般に関して)

詳しくは以下をご覧ください
↓ ↓ ↓
http://amapro.jp/cms/news/110216.pdf

関心がある方は気軽にご連絡ください。

≪アマプロ株式会社≫
〒106-0032 東京都港区六本木1-9-35-1502
Tel: 03-3822-0250
Fax: 03-3584-1955
Email: info@amapro.jp
Web: http://amapro.jp/

2011年01月25日(火)更新

大人の科学「テオ・ヤンセンのミニビースト」

今日は半蔵門で会計監査のプロフェッショナルの方と意見交換ランチ。
その帰りに立ち寄った山下書店で思わず手に取り買ってしまいました。

大人の科学 Vol.30 「テオ・ヤンセンのミニビースト」

otonanokagaku

テオ・ヤンセンさんの展覧会を見たのは2年前。日比谷のビルの谷間のパティオでした。
風の力で動く節足動物のような構造体を作っているアーティストで現在60すぎ。
40過ぎてから創作を始めた遅咲きの方です。
会場は日比谷のビルの谷間に作られたイベント広場のテント倉庫のようなところだったのですが、作品が大きく、実際に触れて動かすことができる作品やコンプレッサーの空気で動かしてくれるものもあり、ダイナミックで
とても面白かったです。

teohibiya

人気があるようで先日もお台場に来ていたようですね。

日比谷のときはラッキーなことにアーティスト本人の説明とデモのタイミングに遭遇し、間近で作家の話に触れることもできました。解説が10分、デモが5分にもかかわらず、質疑に30分ぐらい時間を裂いて、というか、みんな質問が止まらない(笑)!

この作家の良いところはまじめに冗談みたいなことを取り込んでいて、それを軽く笑ってほしいと語っているのに観客は誰も笑わない、そんな世界観を楽しんでいるところかもしれないと思いました。

「えー、この生き物は海岸線を歩行するのがすきなのですが海に向かうと波に取り込まれておぼれてしまう。そこでこの装置は足元にたれたパイプから水分を吸い込むと心臓発作のような振動を起こし、それによって歩行方向が反転し、難を逃れるのです」

なんて感じです。

ユーチューブにいっぱい動画が出ています。

http://www.youtube.com/watch?v=WcR7U2tuNoY

会場にはサポートの男性(オランダ人)が二人いたのですが、背の高いほうのルークさんという方に話を聞いてみました。彼は元々エンジニアだったそうですが、カメラマンとして記録をとるために先生と仕事を始めたそうですが、「機構設計がわかるなら開発も手伝え」ということで、今はほとんど二人で作っているそうです。

思い出話ばかりですが、そのテオ・ヤンセンさんの作品のミニチュアが今回の大人の科学の付録です。
チャレンジできそうならレゴで鍛えた子供の実力を週末試してみようと思っています。

http://www.youtube.com/watch?v=i8KVXy-vluU

エレキギターの回は我慢して買わなかったのですが、今回のものは出来がよさそうなので大人買い(改造用と保管用を追加購入)してしまいそうです。

2011年01月23日(日)更新

【お知らせ】2月7日IABCジャパンチャプター活動説明会(参加無料)

IABCジャパンチャプター事務局よりのお知らせです。

http://www.iabc.jp/

年初より新聞で「グローバル人材」の必要性を説く話題を見ない日は有りません。
しかしどうやってそういう人材を育成していくか、各企業とも頭を痛めているよ
うです。
IABCジャパンチャプターを始めてから耳にするのは「社内(上司)にロールモデ
ルがないから自分で行動するしかない」という若い世代の覚悟とも取れる発言で
す。もちろん経営者(上司)も新しい形を模索しています。たとえば「サーバン
ト・リーダーシップ(部下を支えるために存在するリーダー」もそのひとつの形
かもしれません。
年が開け、ワールドコンファレンスの参加登録やジャパンチャプター内での動き
も活発化してきました。ぜひご参加ください!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼△▼△▼
┃ 2月7日ジャパンチャプター活動説明会(参加無料)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…………‥‥‥‥・・・
「IABCはどんな団体?」「ジャパンチャプターはどんな活動をしていくの?」
「ワールドカンファレンスの参加方法や様子を知りたい」「入会を検討していま
すがメリットは?」「具体的な登録方法を教えて欲しい」など、皆様の疑問にジ
ャパンチャプターのメンバーがお応えいたします。
────────────────────────────────
○日時:   2011年02月07日(月)18:20~20:40(18:10受付開始)
○場所:   T's 渋谷フラッグ ROOM 7C
http://www.tsrental.jp/location/shibuya/map.html
○会費:   無料
○募集人員: 先着40名
○参加条件: 経営、経経営企画、人事、広報・IR、CSRなどの
       コーポレート・スタッフ及び企業コミュニケーション
       担当者など
○説明会概要:
       1.日本での活動内容とメンバーの紹介
         - 組織の概要と活動内容
         - メンバーのプロフィールとIABCにかける思い
         - 参加方法
       2.ワールドコンファレンス2011(サンディエゴ)紹介
         - ワールドコンファレンスの内容
         - 申し込み方法と社内稟議に向けたサポート
       3.質疑応答

* 21時より近隣レストランにて簡単な懇親会を予定しております。
  実費参加となりますが、ぜひこちらもご参加ください。

○セミナーお申し込み:以下を記入の上、下記メールアドレスにご返信ください。
  □ 社名:
  □ 部署・担当名:
  □ 名前:
  □ メール:
  □ 質問事項:
  □ 懇親会:参加の有無
  ◇ 返信メールはこちら

折り返し参加証を発行いたします。

2011年01月23日(日)更新

姿を消すデザイン

オフィスはどうしても乾燥しがちなのでこの時期加湿器が欠かせません。
(夏は除湿機)

通年酷使したせいもあり、お気に入りに無印の加湿器がとうとう壊れてしまいました。

週末に大手の通販サイトや価格比較サイトなどを眺めていたら、気になる「キーワード」が目に付きました。

それは

「目立たない」

というもの。

つまり、多くの人は家電製品に個性や主張を求めず、家の中で存在感がないものを「洗練されたデザイン」として欲してているのです。
ふと気になって検索してみると「任天堂Wii」、「スズキMRワゴン」、「ダイキンエアコン」など、「目立たないデザイン」に言及してる企業が少なくないのがわかります。

この傾向はウェブサイトにも確実に及んできているのではないでしょうか?
Webテクノロジーの進化によって動画やフラッシュ、外部のAPIの取り込みなど、さまざまな機能付加が行われ、多くの企業のサイトはトップヘビーでバナーやリンクの固まりのようになって来ました。それらをいくら「ユーザービリティ」や「アクセシビリティ」でマネージしても、それだけではもう限界のような気がするからです。

General Electric 」やヨーロッパの「Dow chemical 」に限らず、いくつかの大手海外企業のWebサイトは10年ぐらい前から徐々にシンプルになってきています。
すなわち、情報の最適化(棚卸しによる間引き)と内容やストーリー重視で、サイトのデザインそのものが目立たなくなってきている、ともいえます。

世の中全体が情報過多となってきている中、以下に短時間に訪問者の理解を取り付け、共感を得るかという「関係構築」を重要視している結果ともいえます。
また、使われている英語も、以前のエントリー「英語じゃなくてグロービッシュ(Globish)」で書いたように、わかりやすい表現を使うよう、気遣っている企業もよく見受けられるようになって来ました。

それが簡単なようで簡単でないのは「伝えること」よりも「伝わること」に主眼を置かなければ実現しないからかもしれません。

話を戻すと、壊れた加湿器の替わりも、やはり無印さんにすることにしました。
みていたらもうひとつ気になる商品が。

トイレットペーパー型消臭器

muji012111

面白い!思わずポチッとしてしまいました。

これも「姿を消す(目立たない)デザイン」ですね。

2011年01月17日(月)更新

私が見た阪神淡路大震災

16年前の今日。
サラリーマンで広報部にいながらメディアリレーションとコーポレートコミュニケーション、加えてウェブサイトの運営をこそこそ始めていた頃でした。
家を出る前に見た朝のニュースではまだ詳しい様子はわからず、大きめな地震程度の認識でいましたが、会社に着き、カフェテリアのテレビに映った火の海をみて、体が凍りつきました。
本当にありえない、そんな光景でした。
当時勤めていた会社は外資系でしたが、大手の日本企業と一緒にジョイントベンチャーを始めたばかりで、兵庫県に大きな半導体工場を稼動させていました。

社名にも「神戸」がついていた会社ですから、米国本社でも「同じ地名でこれだけの大惨事になっていれば工場は壊滅的であろう」と思うのも当然でした。

実際には工場は明石の北40キロの西脇市にあり、操業こそ停止しましたが人命に関わるような大きな事故にもならなかったのは奇跡的でした。しかし中心地で5000人以上もの方が亡くなっていることを思うとその現状は想像の域を越していました。

広報としての最初の仕事は、北米をはじめとする海外の投資家や経営者などに状況を正しく伝えることでした。今のように個人が動画を撮って即Webにアップ、という時代ではなかったので、1週間後に本国のメディアリレーションマネージャーとアメリカの新聞記者が取材に来るということになり、アテンドで一緒に神戸に入りました。

飛行機が旋回したとき見えた地上は、焼けて真っ黒の地域とそれ以外はブルーシートで覆われて青く染まっていたのが印象的でした。

かろうじて新神戸のそばのホテルに泊まることが出来ましたが、隣の異人館も、目の前の商店街もぼろぼろでした。私自身は取材の同行なので現地の手伝いなどは一切出来ませんでしたが、全ての人が「生きている人はとにかく復旧作業にたずさわっている」ようにうつりましたが朝からあわてず、粛々とやっている人々の姿を見て、海外の新聞記者はとても驚いていました。
なにせ街中を抜ける時にタクシーから見た景色は、本当に海外の戦場のようだったのです。しかしテレビでみたニュース映像と現場を生で見ることの一番の違いは「臭い」だと思います。場所によっては被害が見えないようなところも有ったのですが、あの異様な臭いだけは、当時街全部を覆っていたのではないかと思います。

記者と本社のマネージャーは「オー」か「アー」しか言葉が出ませんでした。
半日以上、食べ物が喉を通らなかった記憶があります。

向かった工場は西脇ですから被災地とは反対方向でしたが、途中、象徴的な光景を見ました。
それは中国自動車道脇にもうもうと黒煙を上げる煙突です。なにかと訪ねたら焼却炉だったのです。
普段はきちんと分別してゴミを焼却しているのでそもそも煙の出ないハイテク焼却炉だったそうですが、今はそういう状況ではない、これによって下手をすると焼却炉の耐用年数が大幅に縮まったかもしれない、という話を聞きました。

現地に着くと、地震以来ずっと社員の安否確認などで追われていたであろう社長やスタッフの方々はそれでも暖かく出迎えてくださり、疲れた顔も見せず時間のない中でほぼぶっつけのビデオインタビューと工場の紹介を行ってくださいました。後日談としてはこれにより大幅な株の下落も起きず、10日未満の操業停止で済み、事なきを得たのですが、神戸の惨状はある程度(「まさに「ある程度」)復旧するのにさえ数ヶ月かかったことを思うと1泊でさっさと帰ってしまうのがとても気が引けました。

この12年、独立してから仕事で関西にずいぶんたくさんご縁をいただきました。
神戸はもう、何もなかったかのように復興しましたが、そもそも趣味のごとく献血するようになったのも、あのときのことがあったからかもしれません。数年前にふと仕事で関西に行ったときに時間が空き、何か出来ることないかと思っていたときに目の前に献血車があったからです。

今年も元気に仕事が出来ることは幸いなことです。
さらに幸いなことに年初より、仕事のことでもIABCのことでたくさん問い合わせをいただき、なかなかブログすら書けませんでした。
年初から言い訳はよくありませんが、今年も頑張ります。

よろしくおねがいいたします。

2010年12月24日(金)更新

日本経済新聞夕刊「フォーカス」に掲載されました。(フォーカスされました、ではない

12月22日の日本経済新聞9面、「フォーカス欄」に

”広報マンの国際団体の日本支部設立に奔走”~企業の「伝える力」磨く

と題し、現在わたしが仲間と行っているIABC(International Association of Business Communicators) の紹介を掲載していただきました。

「ネットの時代」といわれつつも、コミュニケーションクライシスが顕著になり、人の気持ちが荒んでいくのは何故?と思うところがその22日のブログでしたが、実際、夕刊のコラムにもかかわらず、既知の方、この記事を見てコンタクトくださった方含めて、かなりの反響をいただき驚いています。やはり、新聞の力はまだまだ侮れないものがありますね。
また、インタビューしてくださった記者の方のまとめ方が上手でびっくりしました。「短く的確に伝える」こと、これまた一番難しいことでもあります。

20101222nikkei

*著作権の関係でぼかしてあります。記事参照されたい方はぜひオフィスに遊びに来てください。記事以上に詳しくご説明いたします。
実際、IABCのジャパンチャプターはまだ立ち上がったばかりで本格的な活動は来年からとなりますが、多くの方、特に30代前後の若い世代の方々が「何か出来そうだ」という期待でコンタクトしてきてくださっているのが嬉しいです。
そもそも、時代の変化に対応するため職能や職域を越えてビジネスの課題を解決していこう、というのがIABCの主旨のひとつでもありますので、「何をしてくれるの?」ではなく「何が出来るだろう?」というメンタリティは可能性が広がります。

世の中は「ジャパンパッシング(通過)」から「eX-Japan(日本以外)」とすらささやかれるようになって来ています。もう一度日本企業やそのサービス、そこで働く人の良さを「伝える力」を磨いていきたい、と、そんな気持ちでいます。

記事が出た日は自宅に帰ると、子供たちから
「パパ、一体何やったの?歌舞伎役者殴ったとか?」
などと揶揄されましたが、普段裏方として企業や団体のパブリックリレーションのお手伝いをしている身として、自分が出るのは、やはり少し変な気分です。
来年はこの場から飛び出した日本の個性を世界のメディアやカンファレンスで取り上げてもらえるようにしていきたいと思います。

*IABCジャパンチャプターの活動については以下のサイトをご参照ください。
http://www.iabc.jp/

2010年12月22日(水)更新

デジタルツールで「ひととつながる」のは錯覚

昨今、「考えない技術」で注目を浴びている若い住職の小池龍之介さんが、一昨日の日本経済新聞のコラム「領空侵犯」でとても興味深い発言をされていて考えさせられるものがありました。

日本経済新聞電子版を講読されている方はこちらから読めます。

ryunosuke1

    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

「デジタルツールを通して人と人がつながると言われますが、それは錯覚だ」とおっしゃるのです。
インタビューの概要は以下の通りです。

ネット空間の情報の海の中で誰もが共通して強い関心を抱くものは「自分の所在」。

自分が人からどう扱われているか、大事にしたいと思われているか、凄く気になるのです。
人は他人から認められたいと思う存在なので自分あてのメッセージが生存に役立つ情報だと錯覚されています。
とくにネットではすぐに返事が返ってくることが確認できるのでそのスピードが脳にポジティブなマークを残す。
そこに問題があり逆の状況(すぐに返事が来ない)と不安、不信感や怒りが生じやすくなる。

ネットへの依存が高まると、バーチャルな情報処理量が増え、心の負担が高まり、心が現実とドンドンと離れて行く。
ちっぽけな快感を求め、絶えず情報端末にアクセスするようになる。
ドーパミンによる一瞬の快楽も、依存が高まれば制御できなくなる。

つながりが欲しいという事は、裏を返せばみんな寂しいという事。寂しさが商売のネタになっている。
情報ツールと距離を置かないと、人は現実の身体感覚を忘れ言語だけであれこれ考える『脳内生活』となってしまう。

    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

確かに情報ツールやネットによって今まで知りえなかった情報を得たり、人との縁を得たり、ビジネスのチャンスが広がったりします。
反面、そこで得た縁や情報を活かすことがどんどん下手になってきている気がします。
ある制作会社のプロデューサーは、物心ついた頃からネットやIT機器に囲まれて育った若い人たちには生活体験が乏しい人が増えてきていて、提案力が弱くお客様に感動や共感を与えられないのでコンペで勝てなくなってきた、と悩んでいました。

人を理解する、共感する、感動する。これらは常に育んでいないと上記のような魔の誘いに囲まれている世の中では簡単に低下してしまうものなのかもしれません。

私の子供たちはバレエやサッカーなど自分がやりたいということをやらせています。もちろんゲームも好きですが、スポーツや表現芸術は出来ること、出来ないこと、出来るようになること、その理由がとてもわかりやすく楽しそうです。反面、小学校ではゲームやメールのやり取り、携帯での話題の共有がないと仲間はずれになる風潮すらあるようで、自分に熱中できるものがない子供は小池さんのおっしゃるような「寂しい脳内生活」にあっという間に取り込まれてしまっています。

ITを駆使して仕事をしている感の強い高城剛さんがかつて「クリエイティビティは移動距離に比例する」と言っていたのがいまだに印象に強く残っています。実際に動く、会いに行く、見てみることが加わって始めて強靭なアイディアが生まれる、ということなのでしょう。

「Real Me」を忘れないように。自分も、家族も、友人も、仕事仲間も。
来年も自分から積極的に動いて、感動指数を養い、「寂しい脳内生活」に陥らないように気をつけようと思いました。
良いタイミングで良い教えをいただきました。

2010年12月21日(火)更新

企業のグローバル化とグローバル人材

近年、社内の公用語を英語にする日本の会社が話題になってきましたが、いまだに懐疑的だったり、格好付けているだけではないのか、とか、それを先導しているリーダーの英語力を揶揄する人さえもいます。

そう思われる方のいらっしゃる会社は、まだビジネス環境の変化が顕在化していないのかもしれません。
自分の仕事にその実感がなければ英語化の意義やそれで生じる生産性の低下に疑問が出るのはあたりまえのことです。

しかし変化が起きてからでは遅い、というのが彼らのメッセージなのではないでしょうか?今このようなことを始める会社は、近い将来大きな変化が来ても(起こしても)対応できることを考えているとしか思えません。むしろ変化を自ら起こし、対応できる会社となり、それだけが自分たちが生き残れる術だと信じているかのように感じます。なぜならこの問題は単に公用語だけのことではなく、言語の意識化にあるコンテキストの共有にあるからです。
英語に関してはいくつかのエピソードがあります。

20数年前に、会社の事業内容もロクに知らずに外資系の企業に就職しました。
その会社のことを知る手がかりは大学の研究室に送られてきた会社案内のパンフレットだけでした。
本当は一番行きたかった自動車会社に人事面接で落ちてしまい、教授からは「そこに来ているDMの中から選びなさい」と言われて選んだ会社でした。今にして思えば何とのんびりしたことでしょう。
大して出来の良い学生ではなかったにもかかわらず、マネージャーはよく私を採用してくださったものだと思います。
もし自分が今の時代で就職活動をしていたらどうなっていただろう、と考えることもよくあります。

入社して驚いたことは、それぞれの部署にネットワーク端末と呼ばれるコンピューターがあり、世界中のオフィスとつながっていたことです。
アメリカやヨーロッパの事務所からメールが来ると隣にあるインパクトプリンターがギャーギャーとうなり、蛇腹に折り畳まれたカーボンコピーペーパー(電子メールのCCの出自)が繰り出されていきます。

朝、オフィスの自分の席に着くと自分が読んでおくべきメールのコピーを秘書の方が置いておいてくださっていたのです。
英語で仕事をするなんて当たり前ですが初めてのことですし、入社してからしばらくは正確に理解しようと、午後3時ぐらいまでずっと辞書を引きながらメールを読んでいて直属の上司に「何やってるの?お前の仕事は翻訳ではなく創造することや表現することだろう」と怒られたこともありました。
基本的には日本人だけのデザインチームでしたが、ひとたび外国人の仕事仲間がやってきたらミーティングもランチも、全て英語になりました。

気がつけばそれが当たり前の職場でずっとやってきました。
いつ英語を勉強したの?ともよく聞かれますが、私自身は英語の習得というよりも仕事(デザイン)を理解したい、理解してもらいたい、と、それだけの日々だったのです。
ある時期、仕事に使う固有名詞を書き出して単語帳を作ったことがありますが、それは300語程度でした。あとはいくつかの動詞と形容詞、そして意思表示さえ出来れば会話は成立しました。
一番面白かったのは8カ国ぐらいの人間が集まって会議をしたとき、一番コンテキストを共有できなかったのが本国のアメリカ人だったというこもありました。
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10020815.html

時間はかかりましたが少なくとも海外の仲間と働くことに何のストレスも感じなくなれたのは本当にラッキーなことでした。

独立してからもエピソードがあります。
数年前に海外企業に買収され、一夜にして外資系になった企業から問い合わせをいただいたこともあります。買った会社は、これからは自社のイントラネット(当然全て英語)を使え、と言ってくる訳です。しかし日本の会社で働く社員の3分の2は業務で英語を使う日常を経験したことが無い人たちでした。問い合わせはそのイントラネットの統合の話でしたが、現実的にはツールだけで解決できる話ではありません。わたしの提案は先ず広報部を再編して本社とのコミュニケーションをブリッジ(橋渡し)させるチームとそのプロセス作りでした。メンバーには社長室の方にも加わっていただきました。やはりコンテンツ(内容)だけではなく、コンテキスト(文脈や思い)を伝えるプロセスがなければ「もう言ってあるからね」ではコミュニケーションにならなかったのです。


公用語の問題だけではなく、今後企業の中でコミュニケーションに関わる部門や担当の役割は非常に重要になってきます。
なぜなら冒頭の例のように経営者の方が「変化対応して企業が成長していくためにはコミュニケーションが重要だ」ということに気付き始めているからです。

しかし今、このことに気付いているの会社の多くは不祥事や事故で失敗をしたり(悪いことではないですが)買収されたり、会社を取り巻く環境に大きな変化が現れていたりするところばかりです。逆に言えばそういう会社だからこそアクションが早いのかもしれませんね。

今年、IABCという団体の日本支部をスタートさせました。
幸いなことに同年代の経験の豊富な、意識の高い共感者が何人もコアメンバーとして集まってくださいました。
しかし驚いたのは逆に参加に興味を持ってくれた若い方から感じる「焦燥感」です。
今の会社や社会のペースでは遅いのではないか?と感じている方が現れ始めたのはとても有望な兆しだと思います。
今年は慎重に「仕込み」を行ってきました。来年は年明けから色々とアクションをとる予定です。

ご興味をいただける方はお気軽にご連絡ください。
http://www.iabc.jp/
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会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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