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2008年02月29日(金)更新

「PRIR」4月号に寄稿しました

宣伝会議が出版する日本唯一(?)の広報・IR雑誌、「PRIR」。
すでに創刊してから3年近くなるが、内容もどんどん充実してい
て好調なようだ。かつて広報PR関連の雑誌や書籍は苦戦する
ものが多かっただけに喜ばしいことだ。それだけ広報の役割や
企業コミュニケーションが注目されるようになってきた、ということ
かも知れない。

実際にこの3年で宣伝会議さんのセミナーも広報関連のクラス
が数多く新規に企画され、私もお世話になる回数が増えた。

明日3月1日発売の「PRIR」4月号には
「WebはPR活動の主役~リ・サイト 計画から実行まで」
と題した特集がある。

prir
日立製作所や明治乳業などのリニューアル事例の紹介から制
作パートナー選びまでを企業広報の立場で理解できるようなま
とめ方で紹介している。

http://www.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/prir/index.html

わたしはこの特集巻頭の「提言」という枠をいただき、過日インタ
ビューを受けた。

「サイトリニューアルに求められる”戦略”と”プロセス”」
とは少々大げさだが、要は「ウェブをリニューアルすることそのも
のを目的化するのではなく”何のためにリニューアルするのかを
突き詰めろ”」ということだ。
そのためには経営目標に沿った全社的なコミュニケーション計画
や社内の組織状況を鑑みたガバナンスも必要となる。
広報が「トップページのお守り」から脱却するためには「プロセス」
を持つことが肝要なのだ。

2ページではとても語りきれない内容だが、具体的な事例が後に
続くので理解しやすい内容にまとまっていると思う。

2008年02月28日(木)更新

ニュースリリース配信サービス利用ガイド

「Web担当者 現場のノウハウ」Vol.10(インプレス刊)にて
「ニュースリリース配信サービス利用ガイド」というタイトルで
6ページにわたりメジャーな9つのサービスサイトを紹介する
記事を寄稿させていただいた。(78ページから)

企業広報として、今まではリリースをFAXで送付したり、記者
クラブにポスティングしていた。
今はウェブサイトに上げれば誰にでも提供できる時代だ。
だからこそ、今一度メディアの記者や編集者と新たな関係を築く
ことを考えなければならないのだ。
単なるサービスの紹介ではなく、メディアやステークホルダーと
どんなリレーションを作っていくのかを考えるきっかけになれば
幸いである。

webtan
いままでは
「奮ってお立ち読み、じゃなかった、お買い求めください」などと
冗談をかましていたが、今はクロスメディアの時代。
一月遅れだが無料でオンラインで読めるのでご参照のほど。

ニュースリリース配信サービス利用ガイド――9サービスの価格や特徴を比較・検討

2008年02月25日(月)更新

弥生美術館に日本のアールデコを見る

「ナスカを見に行け」といっておきながら、昨日自分が行ったのは、
近所の根津にある弥生美術館だった。

ここは竹下夢二のコレクション、ひいては高畠華宵(たかはたかし
ょう)のコレクションで有名なのだが、目的は「小林かいち」展だ。

小林かいちは戦前に京都で活躍した「版画家」で、おもに「京都さ
くら井屋で手掛けた絵葉書と絵封筒、便箋が有名だ。

http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/

kaichi
全般的に寂しげな女性の姿を描いてるものが多いが、時代の移り
変わりの激しかった明治の時代の女性の気持ちを、アールデコ・
モチーフで描く力、その色彩センスはエルテの作品よりも力強くす
ら感じる。
ましてや絵葉書や封筒という普段使いの、いわば限られた予算の
庶民の楽しみに作られたものだけに、その「はかなさ」も相乗され
るかのようだ。

小林かいちは、つい今月の初め、遺族が現れるまでは本名も経歴も
性別すらも不明だった。
今では小さな封筒や絵葉書1枚に1万円以上の値がついているよ
うだが、体力使って集めなくても、こうしてゆっくり美術館で見られる
のは幸せだ。
すばらしい画集も出ているが、現物の繊細な版画独特のタッチ、色
彩を見る価値は大きい。

ちなみに(当たり前だが)併設して見られる竹下夢二の数々の絵や、
高畠華宵の作品もすばらしい。それぞれの個性も際立っているし、
特に華宵の描く女性(や美少年)はなんともなまめかしく、70年前
の時代に留まりつつも今も活き活きとしている。

眺めていると隣で家内が頭を抱えており、訊ねると

「先週近所の図書館に寄贈した子供の絵本の一冊と同じものがここ
に展示されている。挿絵が高畠華宵のものだった」ようだ。

まあ、僕らはコレクターではないし、資料として手元において置くより
も多くの子供の目に触れるほうが幸せだろう、ということで美術館を
あとにした。

2008年02月22日(金)更新

パソコンの起動音

一部の好事家の間では有名な話だが、ウィンドウズ95の起動
音を作曲したのはブライアン・イーノだ。
そして今回のウィンドウズVistaは12年越しのリニューアルで
担当したのはキングクリムゾンのロバートフリップだ。
(マックユーザーなのに)

しかし、そもそもパソコンに「起動音」という概念を作ったのは、や
はりアップルであろう。
オフィスのどこかで「ヴァァーン」という音が鳴ると、なんとなく「お、
クリエイティブ~」と思ってしまう。

さておき、やはりこだわりのある世界にはそれを突き詰める人が
いるもので、みつけたのが

「歴代マックの起動音を集めたサイト」だ。(笑)
http://harumac.client.jp/sound/start_mac.html


自分が使っていたSE30、IIx、クアドラ700、パワーブック1400、
G4チタンノート、現役のiMacまで。なぜか昔の恋人に久しぶりに
会うような気分だ。

さらに特筆すべきは下のほうのリンクにある「Macデスサウンド全集」
だ。
起動音はともかく、よく夜更けにみた画面の中央の「泣き顔」や「はて
なマークつきのフロッピーマーク」、そしてさあデータをセーブしようと
思うと必ず現れる「爆弾マーク」。
あの夜更けの虚無感が鮮明によみがえるのは私だけではないだろう。

bomb macbomb hatena

マックユーザーのクリエイティブな皆さん、素敵な週末を。

2008年02月21日(木)更新

もう一度!飛んで見るナスカの地上絵

今、一番ゴキゲンな東京のデートスポットといったら、昨年フルリニューアル
した上野の「国立科学博物館」だろう。(バブル期ホイチョイ風・古い!?)

恐竜から生物の進化、化学実験体験コーナーまで網羅された地球館をはじ
め、建物自体がすばらしい日本館、特別展示場と、ゆっくり回ればほぼ一日
がかりだ。

さらにオススメは今週末いっぱいまで行われる「世界遺産ナスカ展」のアン
コール開催だ。
一昨年に30万人を集め、その後日本各地を回った展覧会を、なんと19日
間だけ再展示するのだ。実際に見に行った私からすれば、たった19日間の
ためにもう一度セットアップすること自体、ほとんど商売度外視といえる。
特に注目は航空写真をマッピングした3Dコンピュータグラフィックの空間を
まるで遊覧飛行のように巨大なスクリーンで見ることができる「バーチャルシ
アター」だ。(わたしは子供と続けて3回みた)
太陽の位置の変化で、地上に自分が乗っている(ように見える)セスナの影
が映し出される細やかさだ。

nazca

週末であれば相当混雑が予想されるので、明日は仕事を休むか土日は朝
9時前にならぶ必要があるかもしれない。

もうひとつのトピックは、リニューアルに伴い新しくなった国立科学博物館の
ロゴマークだ。

newlogo


佐藤卓さんがデザインされたすばらしいロゴ。
テーマは「想像力の入口」というもので、博物館のコメントは

「このマークは、私たちにさまざまな想像を促し、見る方それぞれによって、
様々なもの・ことを想像していただけると思います。」

となっているが、はたして皆さんは何に見えるだろうか?
それは地球館の入り口を入れば、「なるほど!」と思うはずだ。
佐藤さんが現場に足を運び、色々なことを感じてデザインしたんだな、という
ことが良くわかる。
きっと長く、愛されるシンボルとして引き継がれていくロゴになるだろう。

「世界遺産ナスカ展」アンコール

「世界遺産ナスカ展」前回の展示概要

「国立科学博物館」新ロゴ

2008年02月20日(水)更新

私の好きな矢印

ウェブのインターフェイスデザインもそうなのだが、人の行動を示唆する
ピクトグラム(絵文字)デザインは非常に大事だ。

しかし優れていているものは、その存在すら意識させない。
米国や日本と違い、多言語、多文化の隣り合うヨーロッパ圏では昔から
文字による行動表記は優先することができず(表記する場合は6ヶ国語
ぐらい書かないといけない)、ピクトグラムが発達している。

近年はあまり訪問していないがロンドンやパリの地下鉄、ベルギーの
鉄道に乗ったときはとてもわかりやすく感心した覚えがある。

最近ではJRや首都圏の私鉄でも駅名や出入り口の表記に英語、韓国
語、中国語が併記されるようになっているのに気がついた。
ただ、そのわりにはピクトグラムがうまく活用されていない気がするのだ。
唯一、といっては失礼だが、パリやロンドンの地下鉄に負けないほど、
美しいと感じるピクトグラム(サインシステム)が東京メトロ(旧営団地下
鉄)だ。

その中でも私が一番好きなものは方向を示唆するための「矢印」のデザ
インだ。

単純なようだが遠くからでも視認性が良い。
通常矢印は芯線の長さが長くないと方向を明確に示唆できないが、この
矢印は矢の部分の線の端を水平線でカットすることで方向性を強調し、
ほぼ正方形(ひし形)の面積でコンパクトにまとめている。

矢印だけでなくこれらのトータルサインシステムは、なんと今から35年前
に黎デザイン総合計画研究所でデザインされたものだ。

いまだに古く感じないばかりか、近年もユリカモメや横浜市営地下鉄、
羽田空港をはじめ、様々な公共交通期間のサインシステムを手がけて
いる。(私が利用している小田急の駅舎もそうだった!)

http://www.rei-design.co.jp/fieldA.html

比較するとウェブのインターフェイスはまだ歴史が浅い(15年足らず)せ
いもあり、多くのデザイナーは近年まで惰性でキャラメルボタンを作って
きた。
さすがに最近はアクセシビリティや標準化から無意味なものは減ってきた
が、今度はウェブ2.0デザイン(「アクア風」と画像検索するといっぱい
出てくる)か。(某ソフトメーカーの新しいOSインターフェイスもこれ。わたし
は即座に”クラシック表示”にした)

流行を超えるインターフェイスを追求するなかから、コミュニケーションの
本質を見出せるような提案をしていきたい。
「デザインが古いからリニューアルしたい」とは言わせたくないのだ。

2008年02月15日(金)更新

ブランドを守るために企業サイトでできること

今日、ほとんどの大企業のウェブサイトは、
「製品・サービス案内」、「会社情報(IR,CSR含む)」、「採用情報」などを主
軸に作られているのではないだろうか?
加えて「ビジョン」や「独自コンテンツ」などが色を添えるぐらいだろうか。

顧客や社会信用を通して長い時間をかけて築いてきた企業の「ブランド」。
上記の情報内容(コンテンツ)は、きっとそれらを反映した内容になっている
はずだ。

さて、オンラインコミュニケーションで「ブランド」を育てる、あるいは守る方法
はいくつかある。
「育てる」には、今日であればむしろ企業サイトの外(前と後)を活用すること
だ。すなわち外部のコミュニティ、ブログ、ニュース投稿サイト、ブックマーク
サイト、検索エンジンなどのいわゆるソーシャルメディアと、社員や最近であ
ればその家族、あるいはOB・OGをつなぐ広義のイントラネットだ。
これらをコントロール(管理下におく)のではなく、理解し、認知し、対応し、協
力する姿勢を持つことだ。
反面、これを維持、発展させるためには「情報を提供する」といった一方的な
考えだけではダメだ。
広報、あるいはコミュニケーション部に「世の中が自分たちをどう捉えている
か」を判断する調査能力を持つことが肝要だ。

「守る」もほぼ上記と同義だが、加えてリスクマネジメントや起きてしまった危
機に対する対応が大きなファクターだ。(以下過去のエントリー参照のこと)

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10003217.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10005148.html

とまれ、ここまでは正攻法だ。
コミュニケーション戦略をしっかり持っている会社(ほとんどが海外企業だが)
はもっと根源的で強烈な手法をオンラインで使う。

たとえば90年代後半のナイキ(米国)。
スポーツブランド各社が同様の手法でオンラインマーケティングを発展的に
展開する中、経営層は

「このままではブランドがぼけていくだけだ。わたしたちは”その中の一社”と
いう立場でシェア争いしているだけでよいのか?」

という質問をコミュニケーション部門に投げかけた。
結果、ナイキはそれを見直すために半年近くロゴだけの表紙を残してブランド
サイトをシャットダウンしてしまったのだ。
ステークホルダーは「いったい何がおきるのだろう?」という期待感に胸が膨
らみ、注目度を集める中で、サポートする(超有名選手ではない)スポーツ選
手の人間ドラマを中心とした「静かなサイト」として再出発を行うことができた。
(近年はまたメディアリッチなコンテンツとオンラインマーケティングに戻ってい
るが)

また、数年前にチョコレート菓子で有名なM&M’sは、カラフルで有名なチョ
コレート製品をパッケージも中身もすべて白と黒とグレーにして、「中身がカラ
ーの商品を見つけた人にはフロリダ旅行とクルマをプレゼント」というキャンペ
ーンを展開した。
それだけならよくある販促イベントに過ぎないが、M&M’sはなんと、会社概
要やIR、社会貢献など、企業全体にわたりすべてのサイトをモノトーンに変え
てしまったのだ。一時的(半年間)にせよ、これはコミュニケーションパスが縦
割りではなしえないことだ。
チョコレートを使ったケーキレシピのページやスポンサーになっているカーレ
ース(NASCAR)のクルマの外装すらもモノトーンにする徹底振りだ。

また、海外では1995年あたりから本格的にスタートした企業のウェブ活用だ
が、1999年近くまで「トップページのみ、コンテンツなし」を貫いていた大手企
業(ブランド)がある。それがエルメスだ。

エルメスはなぜオンラインサイトを開示することを拒んでいたのだろう?
これは推測の域だが、

「自分たちはブランドの頂点にあり、不用意なコミュニケーションを行うことで
そのブランドを下げるぐらいであれば無理に有り体なサイトを作る必要は無
い」

と考えたのではないだろうか?

確かに公開企業の場合、オンラインでもIRなど最低の情報開示が義務付け
られてはいるが、強い意志の元にサイトを運営することは、今日相当の(広告、
マーケティング、ブランド、広報)価値を生む可能性を持つ。

「WebX..0」というような世代論も結構だが、上記のような自由度を得るきっかけ
は、まず企業のコミュニケーション組織のリセッションから始まるような気がし
てならない。

2008年02月13日(水)更新

リスクマネジメントは企業を守る。

3月13日(木)に宣伝会議で「危機管理広報セミナー」を開催すること
になった。
このセミナーは通常のものと違い、朝から夕方まで一日かけて、4人
の講師がメディア対応、オンライン対応、実体験からの事例紹介を
行うものだ。
わたしはオンラインにおける事例紹介と対応方法などを担当するが、
これらは過去数年にわたるオンラインの対応を時系列にバックログを
取っていたものを事例としてご紹介するものだ。
すなわち、オンラインの危機対応は経過を見られるため、「謝っておし
まい」にはならないのだ。

また、実体験からの事例紹介は不二家の広報室長が参加してくだ
さる。
興味本位では済まされない、生々しいお話しが聞けることを今から
楽しみにしている。

お世話になっている宣伝会議さんによると、元々広告宣伝系で始めた
教育講座だが、近年は広報コミュニケーション系の講座が増え、しか
も参加者の集まりが早くなってきているという。

危機管理広報セミナー
http://www.sendenkaigi.com/kyoiku/crisis/index.html

2008年02月08日(金)更新

PMBOK:Project Management Body of Knowled

いつもはセミナーを実施する側である私も、できるだけ勉強の機会を
持つように心がけている。
そんな中、最初にお世話になった会社のOBが月に一度集まってや
っている勉強会で「PIMBOK」をテーマに話し合う、と言うお知らせを
いただき、さっそく先日参加してきた。

PMBOK(ピンボック)はアメリカの非営利団体であるPMI(Project
Management Institute)が策定したモダンプロジェクトマネジメントの
知識体系のこと。
数年前からにわかに脚光を浴び、「A Guide to the Project
Management Body of Knowledge」という書籍はいわゆる標準的な
リファレンスブックとして世界中で読まれている。(現在第3版)
私自身の会社でも、お客様である企業の広報部門でも、プロジェク
トマネジメントは大きな課題のひとつだ。
そもそも今までの形骸的な広報部組織では、「コミュニケーション戦
略」的なアプローチよりも短期の応対に忙殺されることが多く、「プロ
ジェクトマネジメント」スキルを身につけている人は少ない。(私自身
もそうだった)

結果、もしウェブサイトのリニューアルを行おうとすれば、プランニング
から実施まで丸投げできる代理店に預けてしまったほうが安心、とな
るわけだ。

PIMBOKの概念やメリットなどは文末のリンクに委ねるとして、ここ
では、そのときの勉強会で出た、興味深いポイントを紹介したい。

1.
私たちは通常、プロジェクトを行う際に「目的」や「目標」を掲げるが、
具体的になに(どんな評価軸)をもってそのプロジェクトを「成功」と評
価するのか、さらには何を持ってプロジェクトの「終結」とみなすのか、
を事前に、明確に定義しない場合が多い。
端的に言えば、「終わらないで解散するプロジェクトが多い」ということ
だ。

2.
PIMBOKの要点は上記のように「ゴール」イメージを明確に持つこと
で、途中で進捗を確認したときに、きちんとゴールに向かうために「プ
ロセス」をどう修正するかがとても重要だ、というところにある。
すなわち、最初に描いた「絵」のとおりに進むプロジェクトなどほとんど
無く、「つど確認し修正する」ことこそ成功の要点、ということだ。

となると米国産の考えをそのまま日本企業の現場に持ってきても適応
が難しいわけで、上記の弱点を克服するためのリファレンスは無いか、
と探していたら、なんと、数年前に人事系イントラネットASPサービスの
開発でご一緒した株式会社フュージョンの広兼社長がその名もずばり
「プロジェクトマネジメント標準 PMBOK入門」という本を書かれていた。
これぞ灯台下暗し。

早速読んだが、まさに現場での(多くの苦労や失敗、もちろん成功も)
経験の豊富な広兼さん、とても理解しやすくまとめられていた。
参考になるのが末項にある「失敗事例」。
たとえば家族での海外旅行のプランニングを妻と妹に任せ、収拾つか
なくなった家族の話などとてもわかりやすいエピソードで「なぜ失敗す
るのか」、「どこでどう修正すべきか」を詳細に説明している。

まず「ウェブサイトをリニューアルしよう!」、「イントラにツールを導入し
よう!」と宣言したり、「期内に立ち上げろ!」と言われる前に、必要な
プロセスがあるのではないだろうか?

いくら広報部が「コーポレートコミュニケーション部」などと名前を変えて
も、部門として、担当者として「意識」をもってプロジェクトを自身でハン
ドルしなければ会社を変える力を持った部署だ、と経営から認識される
ことはないし当人のキャリアアップも望めない。

本書を参考に、ぜひ自身でプロジェクトをマネージして欲しい。
そしてそういう企業を、広報部を、ご担当者を、ぜひサポートさせて欲
しい。

プロジェクトマネジメント標準 PMBOK入門 (単行本)
広兼 修 (著)


PMI東京支部(世界最大のプロジェクトマネジメント協会:PMIの日本国内唯一の支部)

2008年02月07日(木)更新

ギフトショー

昨日は現在行っている宣伝会議さん主催の「インターネット広報講座」の
参加者であられる「スーパープランニング」の広報の方から、現在東京ビ
ッグサイトで行われている「第65回東京インターナショナルギフト・ショー
春2008」
に招待をいただき、小雪の中、参加してきた。

ギフトショー自体も久しぶりだが、その規模の大きさに驚いた。
クラフトから伝統工芸、文房具、おもちゃ、スポーツ、ライセンス品にいたる
まで、とても半日で回りきれる規模ではなかった。
お誘いいただいたスーパープランニングさんは、代官山のユニークな雑貨
屋さん、という印象しかなかったのだが、現在ではトートバッグやエコバッグ
を幅広く展開しており、展示会場でも優に他社の3個分ぐらいのぶち抜き
ブースをもち、10メートルを超える壁一面のカラフルなトート・エコバッグは
壮観の一言だった。
このブログにお誘いいただいた久米さんのTシャツもそうだが、ここまでや
ると機能商品の枠を超え、グラフィックがメッセージを持つに至っている。

文章で書くと堅苦しいが、何しろ楽しい!の一言だ。

実は彼らのオリジナル商品である「ルートート」はすでに30周年ということ
もあり、招待状をいただいた私は、非売品のアニバーサリートートをひとつ
いただいた。しかもポケットに中、小、極小、というサイズ違いが入っており
作り手の思いや考えが伝わるにくい演出になっていたのだ。

このお土産のおかげで、以降のカタログやサンプルの収集が楽だったばか
りか、その丈夫さや使い勝手も体感できた。

実際、今回の展示の中ではエコバッグが目立っていたのだが、用途や意義
以上に純粋に「持ちたい!」と思わせる魅力=デザインまで考慮したものは
そんなに多くは無いのだ。
エコ(主義)の押し付けに終始せず、持つ楽しみも提供する、それが本物だ。
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会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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