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2008年01月31日(木)更新

官公庁のウェブサイトのレベル

日ごろ国内外の様々な企業、団体のウェブサイトを定点観測して
いるが公共性の高い団体や企業、施設のウェブサイトほど、ひど
い状況で野ざらしになっているところが多い。

あえて紹介するが、コミュニケーションのプロ、というよりは一人の
利用者、もしくはその活動を税金で支える一市民として「これでよ
いのだろうか?」という思いを断ち切れないからだ。
(特別な意図は無く、恣意的に選んだ”一例”としてご覧いただき
たい)

国家公安委員会
http://www.npsc.go.jp/


宮内庁
http://www.kunaicho.go.jp/


航空自衛隊三沢基地
http://www.mod.go.jp/asdf/misawa/

さて、みなさんはどういう印象をもたれただろうか?
単にデザインや実装技術が古い、という以前に、対応する姿勢
(コミュニケーション)の有無や活動そのものの信頼感すら
損ないかねない状況だ。

ではなぜ、このような状況のまま10年近く看過されたままなのだ
ろうか?
やはり「入札制度」が前提である以上、なかなか十分な考えを盛
り込む余裕が無いのだろうか。

いや、予算が潤沢に無くとも、内部の担当者の熱い思いさえあれ
ば、航空自衛隊入間基地のようなすばらしいサイトは作れるはず
だ。(以下の記事参照)

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10001589.html

そんな中、すばらしい記事が目に飛び込んできた。

なんと、札幌市の「コミュニケーションテレコム」というインターネット
関連企業が、財政再建中の夕張市のウェブサイトを無償で作成し
寄贈した、というのだ。

ご存知のように夕張市は2006年に財政破綻(はたん)が発覚。
職員は実質的な対応で手一杯な中、ウェブの更新にまで手が回
らず、対応が遅れがちだったようだ。

ある程度「おまかせ」とはいえ、通常この会社が法人向けにウェブ
サイト作成を請け負うと約500万円かかるというから、それなりの
貢献にはなっているのではないだろうか。

どのようなプロセスで作られたかは定かでないが、今日的で使いや
すいサイトになっているのはさすがだ。
(これで自社の宣伝すら載せない潔さがあれば、なおカッコヨイ!
とも思うのだが、経営としてはやはり投資効果を営業でカバーする
という計算をするのも否めないのだろう)

http://www.city.yubari.hokkaido.jp/

このような活動はウェブ制作会社やコミュニケーション関連企業に
とってもひとつのヒントになるのではないだろうか?

2008年01月30日(水)更新

木村拓哉に初めて嫉妬した(おいおい)

先日何気なくテレビを見ていたら、なんと、ジェーン・バーキンさま(以下
敬称略)が出演されていた。
ジェーンバーキンはイギリス生まれだが、20そこそこでフランスに渡り、
多くの恋愛と女優、歌手として活躍している大スターだ。
近年も何度か来日している親日家で、納豆も食べるほどだという。

さて、そのジェーンが出演していた番組はなんと、SMAPxSMAPだった。
しかも格好は(たぶん)普段着に老眼鏡のまま。足元はコンバース。
それでもかわいらしさたっぷりで、おしゃれな感じ満点だったのが印象
的だった。
ジェーンバーキンで有名なエピソードが、エルメスの「バーキン」だ。
当時のエルメス社社長が飛行機の中でジェーンと隣合わせになり、彼
女がボロボロの籐のカゴに何でも詰め込んでいるのを見て、整理せず
に何でも入れられるバッグを作らせて欲しいと申し出たことに起因する。
(出典:ウィキペディア・「エルメス」の項参照)

番組でも、いまだに米国に行って自己紹介すると「あら、ハンドバッグの
名前と一緒ね」といわれるそうで「私よりバッグのほうが有名なの」と屈
託なく笑っていた。

その彼女が使っているバーキンも紹介されたが、すでに書類や手帳そ
他でパンパンにふくらみ、キーホルダーやステッカーが無造作に貼られ
ていた。もったいぶって使わないところがまた、なんともかっこよかった
のだが、番組はそれだけで終わらなかった。

恒例の二手に分かれた料理を食べ、勝った木村・草薙チームには特別
に副賞として、なんと!エルメスの「バーキン」がプレゼントされたのだ。

しかも木村拓哉が「これ、男の自分がもってもいいっすかねぇ」と聞くや
否や、今渡したバーキンをバーキンが(笑)奪い取り、無造作にハンドル
をつかんで左右に大開き!周りが「ああもったいない、ヤメテ、ヤメテ」と
いう空気の中、今度はバッグを床に叩きつけ、足で踏みつけたのだ。
さらに木村拓哉のほほに手をすり、その油をバッグになすりつけ、

「これなぐらいすれば気恥ずかしくない?あとは好きなキーホルダーで
もつけて」とおっしゃる始末。
昔読んだ明治の粋人の本に、洋服を買ってテーラーを出たら、まずジャ
ケットを電柱に叩きつけ、張りを取ってから羽織る、というようなくだりが
あったのを思い出した。

彼女の助言(笑)も無造作だが、たしかにフラップを内側に折込み、少
し形が崩れたぐらいで持てばトートバッグのように見えるから男性が持
っても違和感がない。
(にしても100万のトートか。。。かっこよすぎる)

最後にキムタクは内側にサインをしてもらって子供のように喜んでいた。
バッグの由来になった本人から「こう使ったら」なんて踏みつけられた
バーキンをもらったやつなんて、そうそういないだろう。
「これは奥さんにはあげないだろうなあ」なんて思いながら、ちょっと心
のうちでキムタクに嫉妬する自分がいた。(意味なし)

とまれ、ともあれ、美しく人生を重ねる見本の一人。わずか30分だが
その一編に触れることが出来、幸せなひと時だった。

2008年01月28日(月)更新

現代において修理して使うものとは?

「靴」の話だ。

「足元を見る」とは「相手の弱点を見つけてつけこむ」という例えでよく
使うが、語源はWebで拾うと「昔、街道筋や宿場などで、馬方などが
旅人の足取りを見てのくらい疲れているか判断し、それによって旅籠
代を要求してたことから発生した言葉」だといわれている。

広報という職業柄、色々なエグゼクティブの方を見てきたし、今も多く
の経営者の方とお会いする。
所作のしっかりされている方、ひいてはきちんとビジネスの出来る方は
えてして手入れの行き届いた靴を履かれている。

販売系のご商売や、クリエイティブ系の方でも同様で、服をカジュアル
ダウンしている方でも、靴がきちんとしていると「抜かりないな」という印
象を持つ。
こういうのもひとつの「躾」なのかもしれないが、わたしも最初に入った
会社の人事の方が元アパレル出身のおしゃれな方で、

「学生じゃないんだからスポーツソックスをはくな」
とか
「靴やベルトとスーツの合わせ方」
など、結構指導してくれたものだ。

そんな中、今でも覚えているのが

「高い靴を買う必要はないが、毎日自分で手入れして履きなさい」
というものだ。

三つ子の魂、とはよく言ったもので、出張にも靴の手入れセットは欠か
さないようにしている。

さて、その肝心の靴だが、どんなに格好が良くても、マメができたり歩
くのが苦痛では元も子もない。
幸いにも、最初の職場の先輩が、ある日本の靴メーカーの2代目社長
の友人で、薦めもありそのメーカの靴を履いてみたのだが、いままでこ
れほど木型の合うメーカはない、というほどで、とにかくおろしてすぐ履
いても痛い思いをしたことがないのだ。

以来、毎年銀座の本店に1~2足は買いに行くのだが、そのときに必
ず1~2足、修理に持ち込むのも慣習になっている。

このメーカー、そんなに目が飛び出るほど超高級シューズというわけで
はないが、実直に職人が日本で作っているというせいもあってか、実に
丈夫なのだ。
普通に手入れして履いていれば最低でも2~3回はオールソール(底
の全とっかえ)が可能だ。

今回も2足持ち込み、1足はかなりくたびれていたので見てもらってだ
めなら廃棄と思っていたのだが、「いやこれ、まったく問題ないですね」
と軽くいなされ、戻ってきた靴は新品同様だったから驚きだ。

もっている靴の中で一番古いものはすでに15年以上前のもので、ハー
ドビブラムソールのハーフブーツだ。
重いので寒い日や雪の日にしかはかないというのもあるが、手入れを
してあるので表面上の傷はあるものの、いまだに崩れもほとんどないま
まだ。

このメーカーの靴は市場調査による「ビジネスマンの買う靴の平均単
価」からすると150%ぐらいの価格帯だが、これだけ丈夫で、度重なる
修理により再生できることを考えると、結局保持コストは同等以下では
ないだろうか。
デザインも、日本車に対するヨーロッパ車という感じのモデルチェンジで
緩やかに流行を取り入れていくので、長く履けるのだ。

家電製品は言うに及ばず、多くの「モノ」が明確な(短い)耐用年数で
管理され、「使い捨て」という言葉の印象が悪ければ「リサイクル」と
いう正義の元、消費が加速されていくことに変わりはないような気がす
るのだ。

手入れをして、修理をしながら使い続けるものが少なくなってきた。
物を選ぶとき、たまには「修理しながら付き合えるもの」という選択肢
も加えてみたらいかがだろうか?

メンテナンス(修理)前提でモノを売ってくれるお店


http://www.scotchgrain.co.jp/

ベルト、サイフ
http://www.frame.jp/

傘(別途ショッピングサイト探してください)
http://maehara.co.jp/

万年筆・筆記用具
http://www.shosaikan.co.jp/

2008年01月25日(金)更新

天才ミュージシャンの息子、時を超えた幸せな親子関係を作る

今週は仕事や講演、加えて決算であわただしい中、間隙を縫って
ひとつのコンサートを見に行ってきた。

「Zappa plays Zappa」というもので、1993年(もう15年前か!)に
亡くなった偉大な音楽家フランク・ザッパの音楽を、当時一緒に演
っていたミュージシャン(レイ・ホワイト、スティーブ・ヴァイ)をゲスト
に迎え、息子のドゥージル・ザッパが演奏する、というものだ。

父のフランク・ザッパが日本で公演したのは1976年。今回のもの
は実の息子によって32年ぶりにフランク・ザッパの音楽が日本で
甦ったことになる。
zappa plays zappa
フランク・ザッパといっても、ほとんどの方が耳にしたことはないだ
ろう。ただ、ディープパープルの「スモークオンザウォーターの歌詞
に出てくるミュージシャン」といえば思い出す人も居るだろう。
生涯60枚を越すアルバムをリリースし、その曲調は現代音楽から
ジャズ、リズムアンドブルース、ハードロックまでを取り込んだ幅の
広い(逆に言えばとっつきにくい)ものだった。
面白いのは楽曲の創作方法で、ツアーのリハーサルに半年をか
け、数百ある曲をいつでも演奏できる状態にしていたことだ。結果
コンサートはその日ごとに曲が変わることも珍しくなく、新曲もそう
やってライブレコーディングされたものを後日編集しなおしてアル
バムとしてリリースするというユニークなスタイルをとっていた。
演奏が完璧なのでイントロはニューヨーク、歌はシカゴ、ギターソ
ロはロスアンジェルスのテイクからつなぎうあわせる、といった具
合だ。

さて、息子のコンサートも大阪、東京、横浜で半分ぐらい曲が違っ
たようで、すべてを見られなかった参加者(私もその一人)の悲鳴
がネットのコミュニティで響いていた。1回のコンサートがおおよそ
2時間45分なので、その充実振りも理解できる。

なぜ「共演」かというと、亡くなった父は、そうやって生前自分の
ライブの音源やビデオを几帳面に録っておいたため、今回のコン
サートでも、何曲かは背景のスクリーンに30~20年前の父のコ
ンサートが映り、その父のボーカルトラックやギタートラックに合わ
せ、ステージ上の総勢9名のメンバーが演奏するという、ユニーク
なものだったのだ。
時として息子のギターソロをバッキングする姿さえあった。
(もちろん当時は他のギタリストがソロをとっていたのだが)

テクノロジーってこういう風に使うんだよな、という見本だ。

ただでさえ口うるさい親ザッパのファンが集まる中での演奏は息
子として相当緊張を強いられたであろうし、逆に偉大な父に「なに
くそ!」と挑みそうなものだが、実際の彼は始終笑顔でリラックス
し、「僕もみんなと同じく父の音楽の大ファンなんだよ」とスクリーン
上の父との共演を楽しんでいるようだった。

親子と、一緒に演奏した仲間と、そしてファンが同じ気持ちで作り
上げたと言える、今まで経験したことのない暖かい空気に包まれ
た本当にすばらしいコンサートだった。

2008年01月24日(木)更新

ブラウンのデザイン思想を引き継ぐアップル?

オリジナルの記事はGizmodoのようだが、先日のらばQに
「Appleがあのブラウンからパクったグッドデザイン10の原則」
という興味深い記事があった。

* The Future Of Apple Is In 1960s Braun: 1960s Braun
  Products Hold the Secrets to Apple's Future


* らばQ : Appleがあのブラウンからパクったグッドデザイン
  10の原則


紹介された写真を見ると、たしかに良く似ている。
「パクった」という言い方が適当かはわからないが、参照され
ているブラウンのデザインディレクターだったディーター・ラム
ス氏の「良いデザインの10の原則」には確かに則っている。

アップルを擁護するわけではないが、元工業デザイナーとして
見てみると、アップルはアップルなりに求められる条件や制約
の中で、そのブランドに足るデザインへと昇華させていると感じ
る。実際に工業デザインに関わっている方なら理解いただける
ことだが、機能や用途、素材などの条件が違えば、単に見た
目や構成(レシオ)などを真似てもオリジナルと同等以上にま
とめることは非常に難しい。
古くはアイボ(犬のロボットおもちゃ・なつかしい)もどきのおも
ちゃ、今ならそれこそアイポッドもどきのmp3プレイヤーを見れ
ばわかる。

実際、現在デザインディレクターのジョナサン・アイブ氏が指揮
を取る以前、アップル社およびマッキントッシュ製品の初期の
デザインの多くはフロッグデザイン社が行っていたが、こちらも
ドイツ系企業ということで、ほぼラムスの主張を踏襲するシンプ
ルで美しいデザインを行っていた。

私が個人的に始めて購入したパソコン「Quadra700」はCX、
IICiと続くシンプルな直方体のデザインだが、抜きテーパーの
ない6面抜き(!)というとんでもなくコストのかかった金型で
作られている。
当時のマックユーザーが鉄板を曲げて作られたウィンドウズ
マシンを受け入れられない理由なこんなところにもあるので
はなかっただろうか?
「人の暮らしを豊かにするすばらしいデザインが増えて欲しい」
と願う者からすれば、「もどき」以上の結果を出しているのであ
れば他社(アップル)が彼の思想を継承するのも良いのではな
いか?とも思う。

あえて話をブラウン社に戻すと、現在のブラウン社のシェーバ
ーのカタチは逆にディテールが増え、ディーター・ラムス氏の
思想から離れつつあるのではないだろうか?
(あえてデザインの良し悪しは問わないが)
却ってライバルのフィリップスの製品のほうがディテールをそぎ
落としどんどんシンプルで強い形になっているような気がしてな
らない。

ブラウン
http://www.braun.co.jp/default.html


フィリップス
http://www.arcitec.philips.com/jp/ja/

2008年01月23日(水)更新

日本経団連・経済広報センター講演

一昨日は昼過ぎから大手町の経団連ホールにて、経済広報セン
ター主催の講演を行った。
今年初めての講演で、いよいよ今年も始まった、という感じだ。

タイトルは「オンライン活用で変わる企業広報」というもので、約2
時間この10余年の企業のウェブ活用を振り返り、現状の課題と
今後に向けての提案を行った。

当初夜半に雪が降るといわれていた寒い日であったが、驚いたこ
とに寒い中、百名を超える参加者の方の数に集まっていただき久
々に緊張を覚えた。
参加者の方の興味の深さは事前に事務局の方から伺ってはいた
が、多分に講演の時間が限られており、どうしても総花的な内容
にならざるを得ないところもあった。結果的におおむね好評をいた
だくことが出来、少しほっとしている。

質疑も複数の方からいただき非常に有難かった。どれもが実践的
な内容だったので、断片的だが補足をかねて紹介する。

Q1:
オンライン化したステークホルダーへの対応は学べたが、メディア
への対応もオンライン化すべきなのか?またその方法は?

A1:
直接のやり取りを通じより理解を深めていただく、という点におい
ては従前と変わりはない。
傾向として必要な情報をオンライン上で提供し、効率化を図ろうと
する企業が増えているのは事実だし、それを望むメディアも多い。

多くの海外企業、あるいは外資系企業のウェブサイトをみると
「Press page」とか「Media page」というようなタグ(ボタン)がある。

ちょうど採用サイト(海外には日本ほどリッチな採用サイトはあまり
見受けられない。特に新卒向けは特異。もっとも私自身10数年前
にこのような採用サイトのきっかけを作ったひとりなのだが)やIR
向けに特化したサイトのように、メディアの方(記者や編集者)が
ワンストップでニュースソースと企業情報(ロゴや写真、経営者の
バイオなど)を取得できるようにしたサイトだ。
サウスウェスト航空やウォルマートなどが内容が充実していて有
名だ。しかもそれぞれ独自ドメインで展開している。

サウスウェスト航空プレスページ
http://www.swamedia.com/


ウォルマート(以下のアドレスの「Wal-mart media center」)
http://www.walmartfacts.com/


また、日本でも一部の業界(特に一般に情報開示の制限のある医
薬業界など)は記者を登録制にして情報の保護と、より特定のメデ
ィアコンタクトに対しての潤沢な情報提供を行っている企業もある。


Q2:
社内に(同じ広報部門内にも)オンライン(WEB)を通じた企業コ
ミュニケーションに理解のある仲間が少ない。
どのように説得、あるいは理解を取り付けていけば社内の活動を
より円滑にしていけるか?

A2:
これはオンラインに限らず、部門をまたいだコーポレートコミュニケー
ションを行おうとすると必ず出てくる問題だ。
現状、金(予算)をたくさん持っている部門の力が強いことが多く、
予算規模の小さい広報部の意見は取り入ってもらえないことが多
い。

私自身(サラリーマン時代)の経験だが、広報部門内は言うに及ば
ず、他部門との協調を行うために一番最初に宣言することは「これ
は自身や自部門(広報)のエゴのためにやるものではない」という
ことだ。

次に活動の根拠を一番わかりやすいところに落とし込んで始めるこ
と、すなわち「コストの削減」などだ(経営者が売上増加の次に喜
ぶこと)。
おおむね広報部門やコミュニケーション担当は企業内で「利益を生
まないコスト部門」と認識されているところが多い。まずはその意識
を変えさせることから始める、というわけだ。

「広報部がコミュニケーションプログラムに関与することによって、ま
ずコストが削減され、しかもメッセージの統合が図られ効果(評判、
ブランド、シェア、登録、売上げ、など)が上がる」

という認知が広まると活動しやすくなる。
そのためにも業務プロセス全般に対する理解、他部門の部門コスト
に対する活動主旨、さらにいえば相対する担当者の任務を把握する
ところまで出来ると仕事が楽になる。

もちろん企業ごとにビジネスのプロセスや部門のあり方は違うが、
その会社において一番フィットするコミュニケーション職務のポジシ
ョンを得るためにはこのぐらい根本から考え方を変えてアプローチ
するのが、かえって近道なのだ。

2008年01月22日(火)更新

週刊ダイヤモンド「恐怖のクレーマー」

今週号の週刊ダイヤモンドを手に取った。
特集は「恐怖のクレーマー」だが、現在多くのメーカーが如何に
常識はずれのクレームを受けているかに始まり、歴史的(?)
に有名な「東芝ビデオ事件」の当事者だった方へのインタビュ
ー、そして「クレームを如何に企業の糧とするか」という結びに
つなげている。

http://dw.diamond.ne.jp/index.shtml

普段、企業の危機対応や不祥事対応をクリッピングしているの
で今回の特集も大変興味深く読めた。
一言でいうと「まったく笑えない世界」がそこにあるのだ。

先週のH&K会長の話ではないが、実際に企業が対峙しなけ
ればならない様々なステークホルダーはすべて善意の方とは
限らない。
それでも「会話」をしなければならないというのは言うは易しだ
が、そもそも「想像しきれない相手」に対してどれだけの準備が
出来るのだろうか。やはり実際にことが起きてみないと、という
企業が圧倒的ではないだろうか。

昨日、これもタイムリーなのだが、お世話になっている日本PR
協会の第10回日本PR大賞「PRアワードグランプリ」表彰式と
新年懇親会に出席してきた。

そこで表彰された一社に「広報/危機管理マニュアル」を作ら
れた株式会社タカオ・アソシエイツさんがいらっしゃった。

「広報/危機管理マニュアル」
http://www.takao-associates.co.jp/pr/main4.html


まずはこのようなマニュアルを元に(あまり楽しくはないが)少し
ずつでも自ら想像を働かせて気持ちの準備をする必要があるの
かもしれない。

20年ぐらい前、米国出張の際に現地の新聞の日曜版を読むと
良く
「Do you hurt? We solve your problem」
という広告を目にした。

これは弁護士事務所が、企業の施設や製品、サービスを使って
怪我や事故を起こした個人に対し損害賠償訴訟を起こす手伝い
をするぞ、という広告だった。
確かに被害をこうむった人の権利保護や保障は大事だし、文化の違
いも理解できるのだが、こうもストレートだとそれ以上のものを感
じずにいられないような広告だった。

(直接関係は無いが、今朝のニュースで観た船場吉兆の会見でも
経営陣を横でサポートしているのはPRエージェンシーではなく
2人の弁護士だった。。。)

ネットの世界で日本は米国の数年後を追いかけ続けている、という
ような記事を読んだことがあるが、これはあまり繰り返したくない
未来だ。
以降米国がどうなったのか、出張も少なくなりアップデートしてい
ないが、もしご存知の方がいらっしゃればご教示願いたい。
(変わっていないかも?)
私たちの未来を明るくするためのヒントを得るために、まずは企業
コミュニケーションに関わる私たちが話し合い、考えをシェアしてい
く必要があるのかもしれない。

そのきっかけを与えてくれる貴重な特集記事だった。

2008年01月18日(金)更新

PR会社に求められる資質と役割

今日はお世話になっている日本パブリックリレーションズ協会主催の
特別国際セミナーに参加してきた。

世界最大級のPR会社「 ヒルアンドノウルトン(H&K)」の会長兼CE
O、ポール・テーフ氏の講演だ。

「グローバル化、デジタル化が進む中で今後のPR会社に求められる
資質と役割」という演目で、年初に申し込んだときにはすでに満席キ
ャンセル待ち。
それが本日開演1時間前に「キャンセルが出た」と連絡をいただき、
ラッキーにも参加することが出来た、というわけだ。
ほぼ1時間のお話はレジメなし、通訳のみだったが、非常に簡潔にま
とめられており、さすがはコミュニケーション企業のトップと唸らせる素
晴らしいプレゼンテーション(講演)であった。
ある意味、通訳を通しての講演というのは一定のセンテンスごとに間
があるので、ゆっくり内容を反芻出来るメリットも有る気がする。
とてもよく主旨を飲み込めた。

さて、内容は「変革の時代を支える重要な3つのキーワード」というもの
で、一つ目は「Globalization(国際化)」、2つ目が「Digitalization(デジ
タル化)」、最後が「Rise of stakeholders(多様なステークホルダーの
出現)」だ。
以下、簡単におさらいしてみる。

「Globalization(国際化)」
20世紀の国際化はアメリカ中心。後半になって日本が台頭してきた。
21世紀はEU、BRICs、中東が台頭してきているので既存の経済大
国からの情報の一方通行ではすまなくなる。
よって多くの国際企業はその商品、サービス、ブランドの再ポジショニ
ングをしなければならない。
この動向には大きなチャンスとリスクが存在するが、いずれにせよアク
ションを取らないことはリスクの増大を意味する。

「Digitalization(デジタル化)」
インターネットの普及率は現在、地球規模で約10億人。利用言語は
英語に次いで日本語が僅差で2番手という状況だ。しかし上記のよう
な新興国の台頭で、これからわずか2~3年で20億人に倍増する、
とも言われている。
増加の大半は企業ユーザーではなくユーザーサイドだとすれば、この
点においても情報は企業からステークホルダーへの一方通行にはな
らず、より水平(ホリゾンタル)なコミュニケーションになって行く。

その際のキーワードが「Conversation(カンバセーション:会話)」だ。

かつて企業のコミュニケーションで重要だったのは「Awareness(認知
度)」だったが、今後は「Relevancy(関連性)」と「Credibility(信頼性)」
がそれを凌駕する。
既存のマスメディアに圧倒的な影響力はすでになく、人々は企業に対
話を求め、企業はそれに応えなければならない状況にきている。

企業コミュニケーションに関わる私たちは、これらステークホルダーとの
会話がどのような価値を生むのか、その影響力などを測定し、分析する
力を要求されているのだ。

「Rise of stakeholders(多様なステークホルダーの出現)」
現在世界には1億を超えるブログがある。多くの人が自分の意見を言う
ようになって来た。
もはや企業は法規で守られた機密以外に社内外に「かくしごと」はでき
ない状況にきている。今までのように学生、消費者、株主、社員と、ス
テークホルダーごとの個別のコミュニケーションは成り立たないのだ。

またここ数年、企業コミュニケーションで重要なキーワードのひとつに
「Transparency(透明性)」がある。企業は自ら積極的に情報を開示し
ていくことによって多様なステークホルダーと良い関係を築くことができ
る。

最後に、まとめとして繰り返し語っていたのは、やはり企業コミュニケー
ションに関わる人々の測定、分析、判断力の重要性だ。

特に、多様性の時代にすべての人を満足させることは不可能、という前
提がある以上、どんなコミュニケーションを行ったら、誰が、どんな反応を
するか。その結果、どんな関係を築くことを望むのか。それらを事前にで
きるだけ考えておくことが重要だという。

質疑応答で一番印象的だったのは、日本におけるPR/コミュニケー
ションの仕事の「Credibility(信頼性)」をあげるためにはどうしたらよい
か?という質問に対してのものだ。
彼は米国の大手PRエージェンシー企業のトップだが「米国と他の国で
のアプローチはさほど変わらないが日本だけは特殊だ」と語った。

多くの日本企業はPR/コミュニケーションに(特に戦略面において)外
部のプロをあまり使いたがらない、という背景もあると語っていたが、一
番の問題は多くの日本企業が前述のような世界的なミュニケーションの
変革の波に対する意識がまだまだ低いからではないだろうか?

そもそも企業もエージェンシーも、まだあまり積極的にコミュニケーショ
ンを行っていない(開かれた対応をしていない)。
それでは担当者は経験値を築けないので、前述のような分析力や判
断力はいつまでたってもつかない。
結果、いつまでたってもコミュニケーション業務の重要性や信頼性を
経営陣に説明できない。

負の連鎖を断つために、おまえたちはやらなきゃいけないことがたくさん
あるぞ。もっと危機感を持て!と語っているようでならなかった。

目の覚める思いで会場をあとにした。

2008年01月18日(金)更新

麺食い

うちは一家そろって面食いではなく、麺食い。
何しろ麺類が大好き。
台所のストックにも常にかなりのボリュームで和洋中の様々な
麺類があふれている。
そこに特別グルメなこだわりはないのだが、私たち親よりも、子
供たちのほうが「質」に対する舌は敏感なのに驚く。
どんなものを出しても文句は言わないが(言わせないが)、茹
で方がうまくいったときの食べっぷりはギャル○根か、と言いた
くなる。
今日は趣旨を変えて年末年始や昨年の出張で訪れたおいし
った麺の店、家族でお気に入りの店などを紹介したい。
博多めんちゃんこ亭(福岡)
http://www.menchanko.co.jp/

ちゃんこ鍋に、煮崩れない麺をいれたもの。ちゃんこ料理の仕
上げにうどんを入れる、というのはあると思うが、はじめから中
華系の麺入れて出す、というのはありそうでなかったコンセプト。
しかも野菜たっぷりで温まる。
福岡地区以外はホノルルのみで、東京には来ない、というあた
りにこだわりを感じる。

峰松本家(福岡)
http://mineya.co.jp/minematsuhonke.html

名物 「どんめん」はうどん麺をちゃんぽん風にあしらったもの。
こちらも大きな器に野菜たっぷりボリュームたっぷりだが、意
外とぺろりと食べられてしまうあっさり味。
野菜が多いとどうしても甘みや薄めの味付けになってしまうが、
年のせいかそれがちょうどいいのだ。
関西以西の細めのもやしを使っているのも、うどんと相性が良い。
ランチにぴったりだ。

上記2件は福岡=博多ラーメン・長浜ラーメン、という常識を覆
す。(もちろんそれらもおいしいけれど)

三幸苑(横浜)
http://www.ternet.jp/sankouen/

地元横浜は野毛と港南台に店を持つ三幸苑。
タンメンが有名だが、横浜で中華といえば「サンマーメン」。
しいたけ出汁のしょうゆあんかけモヤシそばといえばわかりや
すい。昭和そのままの店のレトロな風情も良い。
うちの甥っ子は「タンギョーショーライス(タンメンとギョーザと小
ライス)」をオーダーする。スタンダードだそうだ。(笑)

「げた屋」(川崎)
http://www009.upp.so-net.ne.jp/GUETAYA/

この週末に行って感動した京風うどんやさん。
場所は東名川崎インターを出て北部市場の先。
駐車場はたっぷりある、というか車でないといけないのが難。

京風なので「天ぷら」と呼ばれるものはさくさくの衣で揚がった
モノではなく、ねりもの(おでんにちかい)で、これがまたおい
しい。揚げ物のトッピングだけでなく、お稲荷さんなどのサイド
ディッシュもおいしい。

まい泉(青山)
http://members.aol.com/maisenpr/

え?まい泉って、とんかつでしょう?はい、その通り。
しかしこのお店、とんかつだけ食べて帰るのはもったいない。
実は煮物、おつくり、焼き物など、和食ならひととおりそろえて
いるのでコースでも食べられる。しかもすべて丁寧でおいしい。
しかも意外(失礼)だが、お蕎麦がおいしいことは通の間では
有名な話。
蕎麦付きのセット料理もあるし、追加で単品で頼むことも可能。
コースは外国のゲストにはとても喜ばれる。

おとりよせ:
玉谷製麺
http://www.tamayaseimen.co.jp/

我が家では常にここの「蕎麦つぉろ」と「月山うどん」は切らさない。
「黒米うどん」も独特の風味と弾力が楽しめる。
どんどん食べられる。そして、どんどんなくなる。
ご進物にも、とても喜ばれる。 (暗に期待しているわけではない)

最後に:
なぜ年に数回、無性にカップめん(特に夜更けのシーフードヌ
ードル)が食べたくなるのだろう?常備はしていないがコンビニ
まで走ることがある。

2008年01月16日(水)更新

セミナーのお知らせ

本年もすでにいくつかのセミナーのオファーをいただいている。
早くも第1回は来週、日本経団連・経済広報センターの主催で
行われる。
残念ながら参加資格は経済広報センター会員のみだが、
「Webと広報~オンライン活用で変わる企業広報」というテーマ
でお話をさせていただく予定だ。
すでに参加予定企業のリストをいただいているが、いつもなが
ら、大手の方が多いので緊張しそうだ。
http://www.kkc.or.jp/plaza/schedule.html
オープンなセミナーはやはり来週からスタートする、宣伝会議さ
ん主催の「インターネット広報講座」。
昨年に引き続き10回シリーズの半分の5回を担当させていただ
くことになった。前回同様松下電器や本田技研工業の現役の方
のお話も聞ける有意義なセミナーだ。
「インターネット広報講座」
http://www.sendenkaigi.com/kyoiku/net-pr/index.html


昨年はこれらの宣伝会議でのセミナーに参加してくださった企業
の方から、
「同僚とシェアしたいので同じ講義を少しアレンジしてうちの会社
に来てもう一度やってくれないか」という問い合わせをいただいた。

これは非常に効果的だった。
やはり担当者の方がセミナーを聞いてくださって納得されたとし
ても、社に戻っていざ実践されるとなると、思いを共有する人が
いないと実行しにくいということだった。
そういう意味でこのような研修(フォローアップセミナーとワーク
ショップ)を宣伝会議さんがアレンジしてくださることでリニュー
アルやオンラインコミュニケーション戦略策定など、その後の実
践的なプログラムの実施が非常にやりやすくなる。

今年は数よりも個々のセミナーの質を高め、このように実践につ
なげるワークショップを増やして行きたいと思う。
お世話になっている宣伝会議さんはセミナーや研修のアレンジ
は卓越しているのでとても安心だ。

セミナーに参加される皆さんも「勉強になった、納得。」で終わ
ってしまうのではなく、企業研修だけでなく様々な方法で実践に
つなげる工夫を怠らないで欲しい。

広報コミュニケーションの仕事を持ち回りではなく、キャリアステ
ップとして捕らえられるようにする、というのがセミナーや教育事
業を通じてのを通じての私の目標だ。
次へ»

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会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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