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2006年12月19日(火)更新

年末のオススメ:DVD編

縁者の皆さん、
ノロウィルス、やられていませんか?
うちは昨年、子供がやられたので、この時期、予防に気を使っています。
まずはこまめな手洗い、うがい。
わたしは喉を使う(カラオケではありません。講演など。念のため・笑)
仕事もあるので、森川健康堂のプロポリスキャンディーを常備してい
すが、なかなか良いです。
http://www.kenko.com/product/item/itm_8031026072.html

さてお察しの通り、この時期、なかなかブログの更新もままならない毎
日ですが、今週のりきれば、と言うところでしょうか?

しっかり年末年始の脱出計画をたてている方もいらっしゃるでしょう。
わたしは両親の具合も不安定なので、横浜の実家に顔を出すぐらいで
のんびりしようと思っています。

のんびり、といえば、この時期読めなかった本をかため読み。そしてDVD
ですかね。
きょうは今年見た映画・DVDの中からおすすめをご紹介します。

1本目は「バーバー」(原題:The Man Who Wasn't There)
(そこに居なかった男)

ユニークな絵作りとシナリオ。
ハリウッドでもない、サスペンスでもない、甘い恋愛物でもない、アクション
でもない、一味違った映画をお望みの方に。
レンタルでも出ていると思います。
「バーバー」

2本目は「夏至」。
ベトナム映画です。
映像がみずみずしく、最初っから最後まで色々な意味でぬれっぱなし。
情緒たっぷりで美しい映画です。
「夏至」

3本目は「愛の神、エロス」
ウォン・カーウァイ, スティーヴン・ソダーバーグ, ミケランジェロ・アントニオーニ
の3人の監督による短編オムニバスですが、愛の感覚の捕らえ方がそれぞれ
とてもユニーク。
「愛の神、エロス」


最後はレンタルはおろか、日本版が出ていないので、リージョンフリーの
デッキをお持ちの方のみ、ですが、耳の不自由な(ほとんど聞こえない)女性
パーカッショニストのドキュメンタリー映画です。
Touch the Sound (2004)
まさに「音に触れる」。映像的にも美しく、音楽が好きな自分としても色んなこ
とを考えさせられ、とても感動しました。

Touch the Sound (2004)

2006年12月15日(金)更新

創造性を見せ付けるお歳暮

サラリーマン時代からお付き合いのある「変わった会社」がある。

この会社、基本的には数名の優秀なプロデューサーから成り立
っているのだが、一度一緒に仕事をした会社は、手放せなくなる。

彼らの仕事の一端。それは企業側に付き、宣伝やマーケティング
活動におけるプロデュースワークを行い、大手代理店との間に入
ってプロジェクトマネージメントを行う、というようなものだ。

大手企業で、コミュニケーション予算の大きい会社であればある
ほど、担当者は代理店に丸投げする場合が少なくない。
そんな会社は、彼らを使う必要はない。
だが、真剣にマーケットコミュニケーションを考える企業とその担
当者にとって、彼らは常に企業側の視点に立って考えてくれる心
強いパートナーなのだ。
彼らが加わることで、予算は追加になるが、実際のプロジェクト
フィーの精査を行うことで相殺される場合も少なくないのだ。
そして効果の制度が上げられる。

そして毎年この時期になると、不義理をはたらいているにもかかわ
らず、弊社に彼らからのお歳暮が届く。
毎年、その包みを開けるたびに、驚愕と尊敬と感動があるのだ。

そのお歳暮は、毎年テーマがある。
贈られてくるものは何かの詰め合わせ。

いままで思い出せるだけでも、、
味噌

そば
ハチミツ
ナッツ
パスタ
香辛料

などなど。。

そして今年は「お酢」だ。

工夫を凝らしたパッケージに、世界中から集めたそれらの小さな
パッケージが詰まっている。
そこか感じるもの。それは、彼らのあくなき創造力と、受注業務以
外のことにも、これだけ徹底的に楽しんで創造する、その姿勢だ。

強力に「伝わる」、すばらしいプロモーションだ。

この会社は、「ウィーズブレイン」という。
http://www.wes.co.jp/index.html
wes

2006年12月14日(木)更新

年末自主開催セミナー終了

年末で各業務が紛糾している中、今年一年の業務や講演活動を
まとめなおしている。

実際には、今週金曜日に本年最後のセミナーが日本経団連の
社内広報委員会であるので、まだすべて終了しているわけでは
ないのだが、今年1年でセミナー実績が38コマあった。
今年はずいぶん新しい機会をいただいた。

昨年と違うのは今12月時点で、来年すでに10コマほど、確定して
いるということ。
明らかに企業コミュニケーション関連の興味が増しているとすれば
とてもうれしい。
特別数をこなすことを良しとしているわけではないが、協会でも、
エージェンシー系でも、出版系でも、宣伝畑ではなく、広報コミュニ
ケーション系の話ができる人を探しているという話を良く聞く。

実際、この分野は内容の進歩が早いので、3ヶ月もするとレジメの
使い回しが効かなくなる。常にアップデートが必要だ。

実際、1年前にセミナーでお会いした方と連絡すると「機会があった
らまた連絡してください」といわれることも少なくない。

それでこの年末、11月の最終週から今週まで、3週間連続で
火曜日に自社会議室でこじんまりとしたセミナーを開催した。

それぞれ5~6人のお客様だが、リラックスした雰囲気でお互いの
課題を語り合うこともでき、良い機会をもてたと思う。

来年はオンラインコミュニケーションに関わらず、グループマッピングや
業務生産性向上(会議、時間管理など)の話題でもセミナーを組んで
いこうと思っている。

2006年12月12日(火)更新

ルソーの見た夢、ルソーに見る夢 世田谷美術館

伊東さんの展覧会に続き、最終日に滑り込むようにルソー展を
見てきた。世田谷美術館は最終日まで人の波が耐えなかった。

ルソーは、評価されたのがかなりあとのほうで、現役当時は、
日曜画家だの、芸術性がない、だの、そののっぺりとした作
風が理解されなかった。

ピカソをはじめ、多くの仲間に認められ、フォロワーが出始めた頃、
初めてキュレーターの目に留まりグループで世に出た作家だ。
現代美術も含め、多くの近代作家にとって、新しい価値をどう見
出すかが問題になるが、ルソーの場合「同じ思いを綴る多くの
仲間」が現代まで続いているというのがすごい。

この展覧会は5部構成になっていて、1部がルソーのオリジナル、
2部は当時の素朴派の仲間、3部は日本のフォロワー、4部は
写真による素朴表現を継承した作家たち。5部は横尾忠則や
靉嘔 (あいおう)をはじめとする現代作家の作品。

普通、「○○とその時代展」というような展覧会が上のあたりで
開かれ、がっかりすることが多いのだが、今回は構成もよく練ら
れていて、見飽きることがなかった。

ひとえに、ルソーに対する愛、というと大げさだか、想いがあふれ
ていて「幸せ感」が感じられるのだ。

きっとルソーは、自分が認められることよりも、周りの仲間を大事
にしていたんではないか、と思う。
「どうやってこの絵ができたんだろう?」
と考えると、技術よりもそんな周りの状況が見えてくる、人間関
係性にあふれたすばらしい展覧会だった。

2006年12月11日(月)更新

伊東豊雄「新しいリアル」展

企業コミュニケーションの世界も、20年前から始まるOA化、そして
この10年のインターネットの出現の影響で、かなりの変化が現れ
てきた。

それは単にメディアやツールの進化で便利になった、というようなも
のだけではなく、仕事の方法や考え方をもう一度見直さなければな
らない時期に来た、ということ。
もっと端的に言えば、ツールの導入で便利になった結果、いままで
看過してもなんとなく吸収できたこともきちんと対応しなければ、コミ
ュニケーション溝はよりいっそう深まってしまう、ということだ。

しかし人間そのものは、そんな急激な変化の流れの中でも、とてつ
もない対応力を発揮する。だからこそ、日々の営みを通じ、変化する
ものと変わらないもの、両方を見据えることが大事なのだろう。

この週末、そんなことを思い返させてくれる展覧会を見に行ってきた。

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伊東豊雄「新しいリアル」
Toyo Ito : The New "Real" in Architecture
期間 2006.10.7[土]─ 12.24[日]
会場 東京オペラシティアートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/exh77/
==================================================

ここ10年の建築会の話題といえば、ヘルツォーク・ド・ムーロン設計の
「プラダ ブティック 青山店」に代表されるような、今までの垂直・水平
(柱と床)の構造体としての建築物の概念を打ち破るような「自由な」
設計の建築物だ。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/guide/115.htm

現在、ロンドンを初め、欧米の多くにこのような建築が見られるが、日
本でも、伊東さんがさらにユニークな建築を数多く手がけている。

日本では、設計中からかなり多くの批判を浴び、それに根気良く議論し
実現した「せんだいメディアテーク」が有名だ。
http://www1.linkclub.or.jp/~ida-10/miyagi01.html

通常、建築の展覧会というと、模型や完成した建築の写真と図面など、
というイメージが多いが、この展覧会は、床が地形そのもの(有機的)
になっていて、その中で彼の設計意図を感じ取れるようになっている。

「人が建築をどう見るか?」

という他者理解に努めたプレゼンテーションになっている。

彼の提案する、均質な格子をゆるめて、有機的で複雑な空間をつくり
出す方法を
「エマージング・グリッド」と呼ぶ。
たしかにテクノロジーの進化のおかげで、このような三次元の複雑な形
が実現可能になったのだが、通常、

「人は残らないが建築は残る」

といいそうなものだが、伊東さんは、あえて、

「建築は残らないけれど、人は残る」という。

それは、

「建築はつくるプロセスに大きな意味があるの。どれだけの人が関わり、
どのような議論をしたかということがとても重要。人間が育っていくのと
同じように、建築をつくること自体が建築を育てるということかもしれない。
さらに、建築は完成した後も、使う人によって育てられ、つくられていく。
そういうプロセスを大事にしたい。」

と述べている。

私自身が企業コミュニケーションを考えるとき、なぜそのようなプロセス
が(特に日本で)根付いていないのか?ということがいつも頭をよぎる。

優秀なWEB開発業者やデザイナー、ツールがどんどん出てくるのに、
ほとんどが、3年程度で「償却」され、消えていく。
ようは企業側が確固たる意思を持たず、それらのプランやクリエイティブ、
テクノロジーを理解しきれないままでいる事が大きい。
企業が、それらを積み重ね、残していくための体制作りをするには、どう
したら良いのだろうか?

帰りの道すがら、ずっとそんなことばかり考えていたら、夕飯のお好み焼き
を作るとき、危うく卵を入れるのを忘れ固まらないお好み焼きを焼き続ける
はめになるところだった。。

「パパ、わたし玉子割る係りやりたい」

と言った子供に救われた。
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