大きくする 標準 小さくする
前ページ 次ページ

2007年05月22日(火)更新

成功するコミュニケーションとは?(ニッサン・スカイライン試乗記・序章その2)

昨年、この経営者会報ブログをスタートするちょっと前に米国のあるコンファレ
ンスに参加した。

これは「New communication forum」というシリコンバレーで開かれた会合で、
簡単に言えば、立場を超えて(広報、広告、マーケティング、ジャーナリズムの
企業側とメディア側、あわせて8極)、エマージングテクノロジー(ブログやRSS
などのオンラインテクノロジー)を企業としてどう扱うか、腹を割って話そう、とい
うものだ。

私も当初は「進んでいる米国の事例を少しでも聞ければ」というような意識でい
たが、事前に主催者とメール交換していると、「日本からの参加者はあなたたち
だけだから、日本の事例も紹介してほしい」といわれた。
この会合は2日半で200名弱の参加者だったが、本当に熱かった。
たとえば、あるPRエージェンシーの女性が、
「危機管理の観点もあるので、クライアントの会社の社長のブログは聞き取り
インタビューだけで弊社でゴーストライティングをしている」
と言ったとたん、その分科会の会場に参加していた15人ぐらいの様々な立場の
人たちがほぼいっせいに椅子から立ち上がらんばかりの勢いで「No~!」と
返答した。多少間違っても自身の声で語らなければ何かあったときに余計に波
紋を広げるだけだ、というのだ。
立場の違いを認識しながら、それぞれがどう受け止めるかが認識できるので、と
ても参考になった。
私としては、まだまだディベーティング文化の根付いていない日本で、マーケテ
ィングブログではなく、社長ブログとして自身で実践されているのは、この経営者
会報ブログが始まる前は、ニフティ社長の古河建純さんなど、まだ一握りだと紹
介せざるを得なかった。
古河建純 インターネットBlog

すごいのは、参加者が参加しながらその場で自分の意見をまとめ、自分のブログ
にアップしているのだ。
当初はこういう会合が日本にないものか?と探していたのだが、参加者の意識
がまったく違うことを思い知った。

逆に言えば、こういう意識付けをしっかり行わない限り、コミュニティの継続と成
功は難しい、ということだ。

社内コミュニケーションについても同じことだと思う。

社内報の代わりにブログを導入して成功する企業もあるし失敗する企業もある。
社内SNSを導入して暗黙値を蓄積できた会社もあれば誰も使わず3ヶ月で
あきらめた企業もある。
リッチなイントラを持たなくても、洗練された電子メールの利用規定を持つだけで
生産性を上げる企業もある。
グループウェアを持たなくても、社内メールをほとんど使わなくてもイントラネット
だけで効率化している企業もある。

それは、ツールだけでは解決できない問題を認識しているか?が分水嶺だ。

オフ会のあと、そんなことを考えながらスカイラインで深夜に帰宅した。
実を言えば、運転そのものに対する緊張感を強いられたのは銀座を抜けて国会
議事堂の横を抜けるぐらいまでだった。

「スポーツカー」と気負っていたのは杞憂に過ぎなかったのだ。
お借りしたのが3000キロしか走っていないさらの新車、ということもあり、ブレー
キのタッチがシビアだというぐらいで、そのほかは拍子抜けするほど普通。
乗車姿勢も挑戦的なものではない。

ただ、青山一丁目の広い直線で軽く踏み込んでみたとき、

「ああ、なるほど」

と思える、スカッとした加速を確認した。

最近の車なので、ハイテク満身創痍なのだが、センターコンソールのアナログ
時計が、ほっとさせてくれる。これもスカイラインならではのチャームポイントだろう。

帰宅してマンションのゲストパーキングに停めると、新車特有のエンジンの焼ける
匂いが少しだけあがってきた。

昼間福岡でセミナーをこなし、帰京後にオフ会、そしてスカイラインのピックアップ。
長い一日だった。

翌日はいよいよこのクルマで小淵沢までドライブ。楽しみだ。

2007年05月21日(月)更新

成功するコミュニケーションとは?(ニッサン・スカイライン試乗記・序章)

先週の18日金曜日、秋葉原のはずれでこの経営者会報ブログの
全国合同オフ会があった。

このオフ会への参加の打診を編集部の大西さんからご連絡をいた
だいたのは4月の半ばごろだった。

ちょうど、福岡出張と重なっていたし、帰りは金曜日の夜。
しかも翌日は朝から山梨県小淵沢のコテージに家族で遊びにいく
予定なので、体力を温存するためにもおことわりしようと思っていた。

その旨、お電話で伝えたところ、飛んで火にいるなんとやら。

「じゃあ雨宮さん、はっちりだ!スカイラインに乗って小淵沢に行っ
てください。オフ会にスカイライン担当のカレンの方が来るので
そのままクルマをピックアップに行って、戻しは日曜日の深夜で結
構ですから。」

ということになってしまった。
まあ、何か起きるときはえてして重なるものだ、という陽転思考で
体力を考えず、引き受けてしまった。

というわけで、1時間遅れで羽田から駆けつけた経営者会報ブログ
オフ会はすでに佳境。
かなり気後れしながら何人か旧知の顔を見つけては談笑させていた
だいた。

それにしても、、。

ネットに関わるようになって、このようなコミュニティに何度関わらせて
いただいただろうか?
そのほとんどは1年も続かず、「風化」してしまうものがほとんどだった。
なぜほとんどのコミュニティが続かないのか?
その理由に思い当たる気がする。
参加者を募ると、ほとんどの方の第一声は、
「この機会に他の方のお話を伺い、勉強させていただく」
というようなものだ。

「Give & Take」
という言葉があるが、こういう方たちは、
「Take First」なのだ。

1年ほど前にも、同様のエントリーを書いたが、コミュニケーションを
成立させるためには
「Give First」
でなければならないのだ。

情報は提供する(出す)人のところに集まる

この経営者会報ブログは1年たっても徐々に拡大・発展してきている。
しかも実際に集まろう、といえば、これもだんだん参加者数や規模が
大きくなっている。
MIXIにしても、100近いコミュニティに参加しているが、活性化してい
るコミュニティはほんのわずか。

これらに共通する成功要因は何か?といえば、そこに大概、

「たぐいまれなるGiver」

がいるのだ。

「なるほど、こんなことを言われると役に立つな。」

と読む人、参加する人に思わせる。

そして、このGiverは、ただ発言するだけでなく、

「そんな内容なら、私もこんな知見がある」

とか

「こんな意見を持っている」

というような反応を集め易い表現をしている。また、反応に対し、こまめ
に応える。
このようにGiverを増やす努力をすると、徐々に勝手に回る(活性化する)
雰囲気が出来上がるのだ。

2007年05月21日(月)更新

宣伝会議九州:広報担当者セミナー

先週は宣伝会議さん主催の広報セミナーで福岡に伺った。
このセミナーで福岡に伺うのは2回目で、実は来月もブックされて
いるのでとても楽しみだ。
広報・宣伝担当者講座
行こうと思えば日帰りも可能なのだが、前日に懇親会があり、ここ
で出席者の方と直接お話できる機会をいただいている。

セミナーも一方的に話して終わり、であればそれはそれで楽なの
だが事前や事後にすこしでも時間を取れると話し易くなるし、現場
の皆さんが抱えているなやみや課題を聞くことができる。
これが貴重なのだ。
(決して博多ラーメン食べられるとか、そういうのではない)
福岡の素晴らしさは、なんといっても空港から都心部まで地下鉄で
10分!これに尽きる。すごく便利だ。
また、繁華街の大名は渋谷と裏原宿を混ぜてコンパクトにした感じた。
ゴハンは美味しいし、文化度も高く素敵な街だ。

参加者は20数名だった。
オンライン(WEBを活用した)コミュニケーションを、事例を中心にお
話をしたのだが、できるだけ自社のこととして考えていただきたかっ
たので、あらかじめ参加者の方々の企業WEBサイトをクリップし、
一言講評コメントを紹介していった。

これがわりと好評だったのでうれしかった。

特に、通信やインフラ関係の全国規模の大企業の地方支店や営業
所となると、デザインやコンテンツ、フォーマットも決まっていてなかな
か独自のコンテンツなど展開がしづらい、という。

この状況は、外資系の日本子会社でも同様だ。

かつてのクライアントで、本社が

「本社の英語のWEBサイトの翻訳以外にコンテンツの改ざんや追加
を認めない」

と言ってくる、というところがあった。

この場合、
1.ブランドやCI、見た目はほとんどいじらない
2.ただし、マーケットの違いによりメッセージは多少変えざるを得ない
3.その結果、コンテンツにも相違がでてくるのは必至だ

というような三段論法で応えてきた。
ただし、大事なところは、1~3において本社と支社で重複するところ、
共通するところはどこか、を必ず明文化することだ。
これによって初めて信頼と委任を勝ち得ることになる。

その上で、その地域の支社なり、営業所なりの独自メッセージを作って
いけば、地場のお客様との距離も縮まるのではないだろうか?

2007年05月16日(水)更新

英語の上達法(その3)

コミュニケーションやデザインに関わる仕事をしていて、

「おや、この英語の語彙は普通のビジネスにはあまり出てこないな」

という単語に当たることがある。

ひょっとすると、ビジネス英語の中でも流行があるのかも知れない。
ただ、全体的に「強制的」なものいいから、「協調」、「共生」を感じる
ニュアンスが増えたようだ。
特に、トップダウン的なニュアンス、たとえば以下の左側のような言
葉は右側にあるように言い換えられる、ないしは意識的に使うように
しているのかもしれない。

controll ではなく manage もしくは concur(協力する)

rule ではなく guideline

force ではなく cohesion, cohesive(つながり、団結)

音楽でいうと、ジューダスプリーストからジャックジョンソン、という
感じか。

英語で会話する際に、ちょっとこういうニュアンスを意識すると話が
伝わり易いのではないだろうか?
もちろん日本語でも同じことだと思う。

英語の上達法

英語上達法(その2

2007年05月15日(火)更新

アメリカの光と影

このタイトルは1950年代から使われている。
古くは多民族国家として。最近では世界の中での立場、その
ホンネとタテマエで使われることが多いようだ。

先日、NHKの「BS世界のドキュメンタリー」の再放送を本放送
(1チャンネル)で見た。
タイトルは
「バグダッドER ~米軍緊急救命室の24時間」
あまりにもむなしい現実。
ここにおける「死」の意味とは何なのか?
「仕方がない。私はこれを受け止める」
としか言えない現場。

何気なく見始めた番組だが、目が離せなくなっていた。

そんな時、MIXIの友人が教えてくれた情報。
それは、

「異色のド根性大統領候補:マイク・グラベル」だ。

以下抜粋:
2007年4月26日、サウスカロライナ州立大で最初の民主党大統領
立候補者討論会が開催された。
舞台に現れた8人の民主党大統領候補者の中に、見知らぬ白髪の
老人の姿があった。
「あの爺さん、誰?」と皆が首を傾げたのも無理はない。
支持者達の関心の的は、ヒラリー・クリントン、バラク・オバマら
“エリート先頭集団”が何を言うかということだった。

ところが討論が開始されると、ヒラリーやオバマは共和党議員よりも
はるかに退屈な保守派であることが露呈してしまったのである。
一方でこの日最も会場を沸かせたのは、知名度ゼロのために討論
会に招かれるかどうかも定かでなかったマイク・グラベルだったのだ。

-----
「とんでもない。イランなら、我が国はもう26年間も経済制裁してる
じゃないか。
合衆国大統領は彼らを“悪魔”と呼んで、連中をひどく脅してるんだ。
それでどうなる?そんなことに効果などない。意味ないんだよ。
彼らを認めるべきだ。わかるか?核不拡散条約の最大の違反国は
誰だ?アメリカ合衆国だよ!
我が国は軍備縮小を始めると約束しておいて、何にもやっちゃいな
いんだ。我が国は核兵器をさらに増やしているじゃないか。
あんたら、どこを核攻撃するつもりだ?
教えてくれ、バラク!バラク!あんたはどこを核攻撃したいんだね?」
----

大統領候補としてのリアリティは少ないけど、まだこういう人がいる
のがアメリカの面白いところ。
スクリプトはこちら(ハイライト動画もあり)

始終アルカイックスマイルのヒラリーが印象的。
だんなはお戯れがあったり、人間的なところと政治手腕のバランスが
良かったけど、ヒラリーはコワモテで押し通せるのか?

ともあれ、こういう豪快な爺さんのことも、もう少し話題になればいい
のに。
そうでないと、基本、米国(ペンタゴン)は以下のような本を基本的
な考えとしているからだ。

戦争はなぜ必要か
«前へ 次へ»
<<  2007年5月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31