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2009年08月07日(金)更新

ビジネス文書のフォーマット化

仕事柄、さまざまなビジネス文書を取り扱います。

印刷されたワード文書、パワーポイントの提案書、エクセルの見積書に留ま
らず、PDFや電子メールなど、電子的な文書も数多くあります。

それらは大手の企業であっても共通であることが珍しく、請求書などの管理
文書を除くと、部署をまたげばテンプレートもデザインもばらばら、という場合
が少なくありません。
端的に言えば、いくつかの顕著な問題がそこに介在しています。

1.
会社のロゴや正式社名が書かれていない。正式な書類か判断できない。

2.
製作者、担当者の部署、肩書き、名前が無い。

3.
制作発行日、改訂日の表示が無い。

4.
改訂バージョン表示が無い。

5.
文書の性質(機密や取り扱い制限)の記述が無い。

6.
デザインフォーマットがバラバラ。もしくは存在しない。
現在、ビジネス文書はネット、FAX、郵送、など、さまざまな方法で送付され
ますが、これでは受け取った人がどのように扱えばよいのか、もしくは信用
すればよいか判断に困る場合が多いのです。


ビジネス文書のフォーマット化というのは、大雑把に言うと、3つの目的があ
ります。それぞれに対する簡単な対策を併記しておきます。

1.
一人歩き(人手に渡ったり、コピーされたり)したとき、どのようなステータスの
ものか、わからなくならないようにする。

対策:
-社名、ロゴタイプを定位置に必ず明示する
-製作者、組織、肩書きなどを明示する
-発行日、改訂バージョン情報を明記する

2.
どのように保管、あるいは管理すべきか取り扱い方がわかる。

対策:
要は「社外秘」か「部門秘」か、「社外に出しても良いが著作権は自社にある」
かを明示する、ということです。

「社外秘」の場合は英文では「Company name, Strictly private」、日本語では
「○○株式会社 社外機密文書  社外への配布、持ち出し、転送を禁じます」
というような表示を良く見受けます。

「部門秘」の場合は英文では「Marketing Group Internal use only」、日本語で
は「マーケティング部外への配布、持ち出し、転送を禁じます」というような表示
になります。

「著作権のみの表示」の場合は「Copyright : OOOO Corporation」となります。

これらにより、あやまって外部配布されたり、シュレッドされずにゴミ箱に捨てら
れる、などの事故が発生しにくくなるとおもいます。

3.
検索性と管理性を持たせ、再利用しやすくする。

対策:
電子データの場合、ファイルネームのつけ方、格納方法やフォルダーの標準化
などを行います。
ある企業ではイントラネットのデータサーバー内にある文書全てに日付のフラグ
をたて、一年経過したものについて登録者が保存か破棄かの判断をする、とい
う仕組みを作っていました。

イントラネットの文書共有が進まない理由の大きな要因に
「誰がいつ作ったものか、最新の情報か不明なため利用できない」
というものが有ります。

管理面でもこのようなことが起きない工夫が必要になります。

以下は弊社で使っているパワーポイントフォーマットの一部です。
全てのページのフッターに、ページ番号、発行日、取り扱い種別、社名ロゴが
明記されています。
1ページだけをコピーされ、文書が一人歩きしても問題ありません。
提案書の場合はフッターにURLや電話番号など、コンタクトできる情報を加える
場合も有ります。
メールであれば、久米信行さんの「メール道」にも詳しいですが、的確な電子署
名(フッター)が非常に有効です。
お付き合いのなかで、大企業の方ほどメールのフッター(電子署名)が徹底して
いない所を良く見受け、びっくりします。
営業(のみならず)さまざまなビジネスのご縁や機会を逃さないためには重要な
ポイントです。

思うままに書きましたが、多少でもご参考になれば幸いです。

イントラネットの開発やVI(ビジュアルアイデンティティ:ロゴの開発)の仕事を
承ると、実はそれらツールの問題に限らず、このような文書管理の徹底が業務
や企業コミュニケーションの品質を左右することに気がつき、仕組みづくりを仰せ
つかることが少なくありません。
「どうすればいいの?」という課題があればお気軽にお問い合わせください。

イントラネットの開発やVI(ビジュアルアイデンティティ:ロゴの開発)の仕事を
承ると、実はそれらツールの問題に限らず、このような文書管理の徹底が業務
や企業コミュニケーションの品質を左右することに気がつき、仕組みづくりを仰せ
つかることが少なくありません。
「どうすればいいの?」という課題があればお気軽にお問い合わせください。

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2009年08月03日(月)更新

7月30日、大阪宣伝会議セミナー好評いただきました。

先週の木曜日は日帰りで大阪でのセミナーに行って来ました。

昨年もこの時期に同様のセミナーを実施したのですが、大雨の影響で
新幹線が2時間半も止まり、余裕を持って東京を出たはずが到着が開
始15分前、という冷や汗ものの経験をしました。

今年は天候に心配は無かったものの、少し余裕を持って出発し、会場
近くのカフェで内容を反芻したり、休憩を取ったりしていました。
しかし聴講される皆さんは前日からの2日間講義で、当日も3コマ目、
午後の一番疲れが出る時間ということもあり、セミナーを行うほうも、い
きおいどうしたら眠くならないか、と考えてしまいます。

今回の「戦略的PR講座」には広報の基礎から社内コミュニケーション、
リリース、危機対応など、盛りだくさんで、私は例によって企業サイトの
運営の話だったのですが、今回は代理店や制作会社さんがほとんどい
ない、広報の現場担当者向けのセミナーだったので、冒頭でこのように
申し上げました。

「このシリーズの講義で、広報としてのキャリアについての視点で話を
された講師の方はいましたか?」

答はNOでした。

「では、私はウェブの管理のお話をしますが、この知識を得てご自身の
キャリアにどう活かせるか、考えながら聞いてください」

とっさの判断でしたが、これで皆さんの顔がぱっと上を向かれたのがわ
かりました。

2時間は長いようでいつもあっという間です。

今回もその場での質疑応答は2~3人に留まりましたが、名刺交換や
帰京後に何人もの方からメールをいただき、

「自分の問題意識の一つ一つにお答え頂いているような講義内容でした」
というようなお言葉をいただき、とても励みになりました。

結局退席したのは30分以上も押したあとですが、帰りの新幹線では
あまり混雑していなかったので半分メールを片付け、半分は読書、の
つもりがコトンと寝てしまい、気がついたら新横浜。あっという間の出張
でした。
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