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2006年12月21日(木)更新

走って、初めて見える景色もある

もうひとつの会社を一緒にやっている高島さんという人がいる。
この人は、新しいサービスやお店ができると、いの一番に飛ん
でいって、まず自分で見て、味わって、経験してみるのを身上
としている。
若い頃は陸上の選手だった、というだけあって、本当に日本中
を走り回っている。
何かニュースを見ると、もうそのときはそこにいて携帯メールから
ミクシィにレポートをアップしているような始末だ。
渋谷のアップルストアがオープンしたときも記念Tシャツを求める
列の中にいて「思ったほどの行列はない」とおっしゃっていたぐら
いだ。

高島さんは、新規ビジネスやマーケティングのコンサルタントとし
て、そういう現場で感じたことを多くの経営者やマーケティング担
当者に生の声で伝えることを生業としている方だ。
昨日の「芸術起業論」ではないが、感覚値は定量評価が難しい。
「わたしはこう感じた」といわれても、「それがどうした」となっては
おしまいである。

その点、高島さんは、スピード(鮮度)と、自分の知見を圧倒的な
数でこなすことによって、その評価の精度を上げているのだ。

彼のセミナーは聞いていて飽きないし、説得力がある。
目の前の事象そのものの評論ではなく、過去からのさまざまな
マーケティングの試みが頭に入った上での評価なのだ。
さらに高島さんのすごい点は、自分と同じ目線、すなわち50前後
の経営者や管理職にとって理解しやすい表現に置き換えて話が
きちんとできる、という点だ。あたりまえのようだが、トレンドやマー
ケティングを語るとき、どうしても業界言葉や最近では技術用語
(カタカナ)がおおいが、この辺の配慮も欠かさない。

当たり前のように思えるが、こういうことをきちんとできる人が少な
いから、高島さんはモテるのだ。

来年の抱負にはまだ早いかもしれないが、企業コミュニケーション
においても、同様のスタンスを持てるように見習いたいと思う。
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