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2007年09月04日(火)更新

会社に残る奴、去る奴

先週、最初に働いていた会社の同期会があった。
新卒で入社して以来、25年の仲間だ。

当時確か75名が入社し、何人残っているのかはわからないが
いまだに13名も集まるのだからたいしたものだ。
今回の13名のうち、いまだにその会社に残っているのが6名。
転職したり独立した人間が7名だった。
この会社はこの25年の間に色々なことがあった。

入社した1983年の次の年までは世界最大の半導体メーカー。
それが5年もたたずに日本勢の躍進とともに10位以下に後退。

90年代は大幅なコストカットと業容の集中(正しいリストラ)を敢
行し、見事に5位圏内に返り咲く。

その後、事業売却と買収を繰り返し、入社当時にいたマネジメン
トはほとんどがリタイヤ、もしくは退社し、現在のトップマネジメン
トは買収した会社の経営陣だった方だ。

多くのベンチャー企業が現れる中、「大企業病」と戦い、先進的な
ビジネス手法を積極的に取り入れていつも若返りを図ってきた。

転職して会社も、はからずも「世界最大の半導体メーカー」なのだ
が、やはり創業者が現役のベンチャーということもあり、マネジメ
ントやビジネスプロセスがしっかりした、「勝てる」組織だった。

比較して前述の会社は、勝負強さには劣るが、人を育てる懐の
深さがあった。業界では「人材学校」と呼ぶ人もいるぐらいだ。

さて、こうして同期会でならんだ顔を見ていると面白いことに気が
ついた。

それは、わりと優等生的というか、一般的に優秀だと思われる奴
は転職して、25年残っている奴はクセの強い奴らばかりだという
ことだ。(わたしは半導体の専門家ではないので例外だが)

ひとことでいうと、「上司や部下から見れば扱いにくい奴」というこ
とだ。
しかし、こういう奴らが残ってくれていると思うと、この会社もまだ
安心だな、と感じる。
「いわれたことだけをまじめにやる」だけでは生き残れない世の中
なのだ。彼らの破壊力と行動力で、もっと強い会社になるだろう。

「おまえらさっさとトップになって、俺を再雇用しろ」といっておいた。

これでわたしも安心して無茶が出来るというものだ。(笑)