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2008年02月05日(火)更新

インターネット系雑誌の休刊が相次ぐ

ここのところ立て続けにインターネット系の雑誌の休刊の知らせが
届いている。
昨日はウェブフラッシュ。そして今日はヤフーインターネットガイドだ。

ウェブフラッシュはいわゆるWEB制作会社の作品紹介のような雑
誌(ムック)だが、制作費の推移や現場担当者へのアンケートなど
貴重な定量情報も掲載していたので、それなりに価値はあったの
だが、そもそもの掲載事例が均質化してきており、製作会社の宣
伝にはなるもの、買ってみる側にとって目が慣れてきて新鮮味が
薄れてきた、といえなくもない。

また、ヤフーインターネットガイドはコンスーマ向けのインターネット
情報誌として先駆者だった日経ネットナビなきあと、毎回読み応え
のある充実したコンテンツで面白かったのだが、自分にとっては
「読みきれない・おなかいっぱい」という印象がぬぐえなかった。
Newsingバザールなどのソーシャルニュースサイト、キザシ
クノラティ
などのブログ検索が発達すると、オンタイムの話題性や
人を通して紹介され、そこにシンパシーを感じることの方が情報を
得るプロセスとして雑誌よりもモチベーションが高くなることもある
のだろう。

これらの雑誌以外にも昨年は社会現象にまでなった「LEON」の
女性版として登場した「NIKITA(ニキータ) 」や駅のキオスクでつい
手にとってしまう「ダカーポ」、注目していた「日経EW(イー・ダブリ
ュ)」なども休刊になった。ネット・PC系ではハッカー御用達の「ネ
ットランナー」、これも記事の寄稿でお世話になった「月刊ソリュー
ションIT 」なども同様だ。地味だが内容の濃い、良い雑誌にとって
は生きにくい時代なのかもしれない。

海外では90年代からネットビジネスの時代の代表的雑誌として
出張時に良く空港のターミナルで手に取った「Business2.0」も休刊。
元々メディアミックスでネットと雑誌の融合で名を馳せていた雑誌だ
ったが現在はCNN傘下に入り、CNNMoney.comにリダイレクトされ
ている。反面、ただで記事が読めるようになったので、休刊も時代
の流れ、といえるかもしれない。

画面で長文を追うことがだんだんつらくなってきた自分にとって、
すべての情報がネットや携帯に置き換えられることはあまり歓迎
するものではない。(プリントアウトも横書きの長いコラムでは読み
にくい)
この時代にあっても雑誌や本、新聞などのペーパーメディアの(復権
とは言わないが)新たな存在意義を願ってやまない。
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