大きくする 標準 小さくする

2008年04月18日(金)更新

サンフランシスコ

明日から一週間、米国西海岸のサンフランシスコ郊外で行われる
コンファレンスに参加すべく出張に出る。

これは、「企業広報」、「宣伝」、「マーケティング」、「ジャーナリズ
ム(メディアリレーション)」に関わる企業の担当者とメディア側、
合計8極の人たちが集まって議論し、共有する3日間の会議だ。

一昨年初めて参加したときもとても多くの刺激を受けた。
同時期にサンフランシスコで開催される「Web2.0 Expo」に比べる
と規模はかなり小さいし、主題のひとつが「オンラインテクノロジ
ーの活用」だとしてもあまりテクノロジー寄りにならず、常に企業の
コミュニケーション運営やキャリアモデルに軸足があるところがとて
も心地よいのだ。

newcomm
当初は米国の先進事例を勉強しに行こう、という姿勢で臨んだの
だが、実際は彼我の差はほとんどなかった。ただ、彼らは常に立
場を超え、前に進むべく積極的に話合う姿勢がある。それだけな
のだ。その点において、彼らは自らの役割に対する認識は強いが
所属する組織に対する意識は希薄な場合が多い。
ただ会社の目指す目的を達成するために働くプロフェッショナルな
のだ。

日本でコーポレートコミュニケーションを考えるときに立ちはだかる
大きな壁のひとつは、やはり「組織の縦割りの問題」だ。
それぞれが独立した予算管理を行っていることもあり、全社的なコ
ミュニケーションプログラムを行おうとすると、思い切ったトップダウ
ンの場合以外は実施されてもなかなかうまくいかないのが実情の
ようだ。
まずどこかの部門がリードしてツールやメディアの導入、サイトのリ
ニューアルなどを行っても継続性がなく失敗に終わる事例が絶えな
い現状を見るに付け、やはり組織を超えた意識を持つコミュニケー
ターの存在がキーになると思わざるを得ないのだ。

そういう人材をサポートする糧を一つでも多く持ち帰ることができれ
ばと思う。

2008年04月18日(金)更新

「生まれ変わる広報」

実は今週の水曜日、一日で2本のセミナーをこなした。
いままでも一日で2時間を3コマ、など平気でこなしてきたが、場所も主題
も対象も違うセミナーをダブルヘッダーでやるのはさすがにキツかった。
いつもは質疑応答もほとんどの場合即答できていたのだが、さすがに夜
のセミナーでは一度は返答に詰まってしまった。

さて、昼間は、ある企業団体の職員向け社内セミナー。
元々はこの1月にその団体の主催するオープンセミナーの講師を担当した
のだが、職員の方から、

「実はウェブをリニューアルしたいのだが、、社内のコンセンサスもとれて
おらず、どこから手をつけてよいものか」

という相談を受けた。
まさに我が意を得たり、というところだ。
私たちのアプローチは、すぐにリニューアルや提案に移らず、まずはご担
当者のみならず、社内のコミュニケーション関与者を集め、オープンセミナ
ーと同様の内容、プラスその団体に特化した身近な参照事例や、具体的
な課題に即したワークショップを開催し、全員の意識を固めることから始め
ましょう、というものだ。
この方法であれば、広報が主導であったとしても他の事業部の関与者か
ら「勝手にやってて。私たちは蚊帳の外」というようなことも防げるし、社内
提案を行う時点でも同意を得やすい(もしくは建設的な反論を寄せることが
できる←これが重要)。
そういう意味で提案前にこのようなセミナーのアレンジができるのも弊社
の強みといえるかもしれない。
忙しい中、昼休みの時間にほとんどの職員の方があつまってくださり、2時
間近く熱心にお話を聞いてくださった。きっと次のアクションがスムーズに
なるだろう。

あわただしくオフィスに戻り、渋谷で行う自主セミナーの準備に取り掛かっ
た。

夜は、実は2週間の準備期間で急に開催を決めたため、どうしても特定の
方にしかご紹介できなかったのだが、「生まれ変わる広報」と題し、「企業
広報の現状とキャリア設計」に会社として初めてフォーカスを当てたセミナ
ーをおこなった。

seminar1

今まで宣伝会議さんや共同PRさん、日本PR協会さんなどでおせわにな
るセミナーのほとんどが「インターネット広報」が主題なのに対し、今回は
現在日本企業において広報のおかれている立場を再確認し、なぜそう
ってしまったのかを導入に、さらにこの20年(ネット活用前後)における米
国企業の業務プロセス改革と、それにともなうキャリア形成の変化、最後
に、日本企業の広報部が今日のようなネットワーク社会の中でどう変化し
企業の社会活動を支える責任あるポジションとして認められるにはどうす
ればよいかに触れた。

seminar4

チャレンジの多い主題であることに加えて、1時間半という限られた時間も
あり、語りきれないところも少なくなかったのだが、アンケートを見るとほと
んどの参加者からポジティブな評価をいただくことができ、また、次回につ
ながるコメントも多数寄せられた。
参加者は20名ほどであったが、終了後は参加者同士での懇親の時間を
持つこともできたのも良かった。
私自身も企業広報担当者だった時分は、良く他の企業の広報担当者に
会いに出向き、話を聞いたことがとても参考になった記憶があるので、皆
さんこのような機会は積極的になるようだ。

seminar5

今後は最低でも四半期に1回はこのような自主セミナーを開催していきた
いと考えている。
もしテーマやアイディアなどでリクエストがあればぜひコメントを寄せていた
だきたい。

2008年04月18日(金)更新

「フジサンケイビジネスアイ」

先日、「フジサンケイビジネスアイ」紙(新聞)の取材を受け、本日、
「ニュースの仕掛け人:ザ・PR会社」という連載で弊社を紹介して
いただいた(顔写真付きで)。

fsbi
今までも宣伝会議のPRIRや経済広報センターの会報誌、「経済
広報
」などに記事出稿させていただいた経験はあるが、いわゆる
新聞に取り上げていただくのは初めてかもしれない。

PR会社をやっていて、自社のPRが遅れているのでは全くもって
「紺屋の白袴」なのだが、予想以上に大きく取り上げていただき、
とてもうれしかった。

しかも早速電話やメールが来るなどの反応が見えると、普段セミ
ナーなどで「広報効果の広告換算など、マスメディアが再編を余
儀なくされている中でその意味が崩壊しつつある」などと話をして
おきながら、やはりすごい効果だなあと思う。

フジサンケイアイはビジネスに特化しているわりにはトピックのバ
ランスがよく楽しく読める新聞だ。しかも字が大きく、平体が掛か
っており(最近の私には)とても読みやすい。