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2008年08月15日(金)更新

インダストリアル・フォトグラフィーの参照事例

度々ブログやセミナーでは紹介しているが、企業コミュニケーションの表現
手段(ウェブサイトやイントラ、社内報、広報誌、会社案内や入社案内パン
フレットなど)の質的向上を考えるとき、一番後手に回りやすいのが「写真」
だったりする。
商品やサービスだったら営業部の販促資料の写真を使いまわすだろうし、
社長の写真も対外的に使うための物が一枚だけだったり。

ここに「どう伝えるか」や「どんなメッセージをこめたいか」と言う意思が働
くと「写真」はまったく変わるのだ


そして、やはりビジュアルの力はとても強い。

先日もDICさんの創業100周年記念写真集をご紹介したが、目を光らせて
いたら、面白いニュースとともに、質の高いインダストリアルフォトグラフィー
があったのでぜひ紹介したい。
「大型ハドロン衝突型加速器(LHC: Large Hadron Collider)がいよいよ実験
開始(9月10日)」


と言うものだ。

hadron

この「大型ハドロン衝突型加速器」で行うのは、スイスとフランスの国境の
地下にある、全長27キロメートルというとんでもない実験装置だそうで、
「陽子ビームを光の99.9999998%の速度まで加速させ、それを正面衝突
させる」というような実験を行う(意味は理解できません)。
これにより地球上に人工のブラックホールができるかもしれないという話。
すでに米国からは「安全性が確認されていないため運用を禁止しろ」という
訴訟さえ起きているようだ。

ユニークなニュースなので書いたが、前置きはともかく本ブログの趣旨は
「写真の質」にある。

見ての通り、これらの写真は表現の意図がしっかりあるため、エキサイティ
ングな現場が、さらにエキサイティングに感じられると思う。

昨日の日経新聞でも、ある映画監督が映画の撮影カメラのレンズを選ぶための
スコープ(良く映画監督がクビから下げているやつ)にあこがれて購入した顛
末を語っていたが、普段われわれが両目で見ている広い世界観を、カメラの
レンズはかなり限定的に切り取らざるを得ない。それをまた、見る人の世界
感を広げて見せてあげるのが映画監督やカメラマンの技量なのだ、と言うよう
なことを語っていた。

これらの写真も同様だ。
一緒にわくわく感を味わって欲しい。
そして9月10日以降にも平和な地球が存続することを祈ろう(ブラックジョーク)。

「大型ハドロン衝突型加速器」写真(大判)