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2010年09月21日(火)更新

人を育てる戦略を持つサッカーコーチ

人を育てる戦略を持つサッカーコーチ

ここのところ週末のたびに息子(小2)のサッカーの試合を見に行っていますが他校のチームのコーチを見ているといろいろなコーチングがあり、とても面白くさまざまな発見があります。

ウチの息子のチームの面倒を見てくれているコーチは若い方ですが、まだみんなのポジションも明確に決めず、ゴールキーパーはやりたい人をローテーションでやらせています。
人数が多いため2チームに分けたり、先発、控えを決めたりしますが、それはリフティングの回数で決めるようにしています。(基礎技能と競争原理)

試合では、ボールを持ったら、まず自分に引き寄せて維持し、出来るだけ自分で打開してフィニッシュまで持ち込ませようとするのは、今ドイツ・ブンデスリーガのドルトムントで活躍している香川選手の高校のコーチと同じかもしれません。
他のチームはすでにしっかりとポジション決め(すでに専任のゴールキーパー)を行い、ポジションごとの動きの指示まで行っているチームがあります。こういうチームはやはり試合になると強いです。
控えの子は、すでに控えになってしまっているようですが、ある意味、出場したければがんばれ、という強固な競争原理がすでに働いているのかもしれませんね。
「強いチーム」→「あこがれて入りたい子供が増える」→「より競争が激しく優秀な子供が残る」という流れです。

ウチの息子がお世話になっているチームのコーチを見ていると、今勝って結果を出そうとしていないことがよくわかります。
プロの資質を養成するというようなことよりも、出来るだけ長く、出来れば一生サッカーやスポーツが好きでいる子供(人)を育てたい、とおっしゃってくれています。

最初はみんな、お互いに「うまい・へた」で仲間を見ていましたが、最近ではそれぞれの持ち味を理解し、協力したり、バックアップしたりできるようになって来ました。そういう意味では小学校低学年にありがちなニワトリサッカー(みんなで固る)はなく、自主性とゲームの組み立てを感じているようです。

ほんの短期間でこれだけ上達してくるので、今は勝ったり負けたりですがとても楽しみになってきました。

私自身は中学時代にサッカー始めたのですが、いきなりキーパーでうさぎ跳びと硬い地面の上でのセービング練習ばかりで、サッカー自体あまり好きになれませんでした。
結局30代半ばまで続けていたのですが、キーパーという職能が好きだったのとだんだん痛いことが気にならなくなった(「好きだ」と書くと誤解されそうなので)からかもしれません。

いずれにせよ、キーパーはいろいろ痛いのですが、入れられて当然、というような状況で止めたときの一瞬の達成感は、実はフォワードがゴールを決めるより機会が多い、ということは以外に知られていない事実です。

ゴールキーパーなんて、マゾでないと出来ない、と思っている人はこのあたりが理解できないのかもしれませんね。

話を戻すと、ウチの息子はあまりガツガツ当たりに行って自分の球にするタイプではないようですが、守るときはマンマークはしつこく徹底して見ているところを見るとバックスタイプなのかもしれません。下駄箱に入っていた私のスパイクを見つけ、その中に入っていたキーパーグローブを見つけてからキーパーをやりたがるようになったのが、皮肉なものです。親とは違うことを経験してもらいたいのですが。

どうなることやら。。。