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2007年03月29日(木)更新

タテマエとホンネとから共感を得た植木等さん

先日の鈴木ヒロミツさんに続き、今週は植木等さんの訃報にふれた。
1960年生まれの私にとって、アイドルといえばいしだあゆみ。そして
ヒーローといえば、植木さんだった。
一連のクレージー映画は、年上の兄がいたせいか良く近所の名画座
に連れて行かれて見たものだ。(あとはゴジラと大魔神)

14年ほど前だったか、ハナ肇さんがなくなったころ、衛星放送でクレー
ジーの映画を連続して放送していて、ビデオに撮って何度も繰り返し
見た。これがなんとも破天荒だが吹っ切れていてすがすがしさく、とても
元気になる。
そんな植木さんへの追悼コメントを、本日の読売新聞で井上ひさしさんが
寄稿されていた。(以下抜粋)
 
         ◇           ◇           ◇

高度成長期を迎えた日本は表向きは景気も良く、元気でいた反面、安保
やエネルギー転換、暗殺テロ、都市集中型の政策など、大きく変動してい
た時代だった。
人々は大いに浮かれながらも「このさきどう生きていけばよいのか」という
不安感にさいなまされていた。

そこに登場した植木さんが、青島さんの作詞による「タテマエとホンネの
明示と使い分け」を歌い上げることによって、みんな気持ちが開放される
思いだった。だから絶大な人気を誇ったのだ。

今は「そのうちなんとかなるだろう」が通じない時代になってしまった。
タテマエなしのホンネ、しかも正真正銘の無責任が主役を演じる時代だ。

あらためてタテマエを立ててホンネを統一する生き方を問われているような
気がする。
(抜粋ここまで)
         ◇           ◇           ◇

情報技術導入は進んでいるのに逆にコミュニケーションクライシス(危機)
を起こしている企業をみると、まさにタテマエとホンネのすりあわせができ
ていないからではないか?と思うのだ。

ちょっと前までずっと結果(ツール、WEB開発など)を制作することを生業と
してきたが、上記のことを解決しなければ前に進めないのでは、と感じるこ
とが強くなった。
非常にアナログでアナクロなことかもしれないが、自身の仕事の興味も、
プロセス(現状調査と把握、対策、組織と人材育成)にシフトしている。

時間と手間は少しかかるが、今お仕事をいただいている複数のお客様とは
このようなプロセスを経ることで結果が大きく変わって来ているのと、結果を
客観評価できるのが大きい。(結果は「終了」を意味するものではなく常に
改善すべきだから)

2007年03月28日(水)更新

ユニバーサルプリンティング:大平印刷の試み

「ユニバーサルデザイン」という言葉が一般的に認知されるように
なって数年が経つ。

これを印刷の現場からサポートしようという試みが、大平印刷さん
の「ユニバーサルプリンティング」だ。
男性の約5%程度に現れる色弱。女性はまれだがそれでも数万
人に一人。ならせば約40人にひとりにたいしても、「判断しづらい」
状況をなくそうというもの。
ttp://www.taihei.co.jp/products/up/index.html

これは「エコ」のように表明することで企業姿勢を謳うものではない
が、インパクトは少なくない。

実際、私の周りにも「実は色弱で、、」という方は少なくなく、印刷
物だけでなく、パワーポイントなどでもグラフなどが認識しづらくて
困る、という声も良く聞くのだ。

大平印刷さんとは、サラリーマン時代からのお付き合いで、担当
の斉藤さんともかれこれ20年の付き合いになる。

多くの企業で「コスト削減のための相見積もり」が一般化している
が、印刷業というのは、実はノウハウや経験値の集積で、簡単な
チラシやDMなどではコストコンシャスな印刷業者に任せても問題
はないが、こと企業コミュニケーションに関わるようなマテリアル、
たとえばアニュアルレポートや会社案内、ブランド系のパンフレット
など、色や再現力のみならず、紙の風合いや張りまでに神経を使
う。
コストは決して激安ではないかもしれないが、このような点でのノ
ウハウをしっかり持っている業者さんは手放せない。

そんな大平さんだからこそ、更なる付加価値としてこのようなアプ
ローチを 提言されたのだろう。

企業広報に関わる方にも再認識していただければ幸甚だ。
もちろんご興味あればバックマージンなしで優秀な担当営業マンを
ご紹介する。(笑)

ちなみにIT業界に関わるある色弱の友人が、
「やっていることは素晴らしいかもしれないが、われわれ一部のマ
イノリティにはこの(以下のリンク)企業のロゴは見るたびに悪夢だ」
といっていた。
なぜこのロゴマークになったのか?その形の意味、を知りたい。
http://www.netage.co.jp/index.html

2007年03月21日(水)更新

大企業のウェブはなぜつまらないのか

「大企業のウェブはなぜつまらないのか」
本荘修二 (著)



非常にキャッチーなタイトルで、私自身の興味とシンクロしているの
だが、著者の本庄さんが冒頭で書かれているように、WEBの本では
なく、

「経営にとってのオンラインコミュニケーションの課題」

について書かれた本だ。

前半はソーシャルコンピューティングの解説が多いのだが、最後の章
で「社内の組織的な関与が欠落している」
と、いつも僕が言っているようなオチになっている(笑)。
この本は、とても画期的だが、大きな流れの序章に過ぎないと感じた。

実は昨晩、この出版記念パーティーがあり、たまたま本庄さんを知る
私のサラリーマン時代の先輩に頼み、参加させていただいた。

著者ご本人からご紹介いただく光栄を預かりながらも、上記に書いた
「序章に過ぎない」ということが確認できたことが大きかった。

この本のアマゾンの書評を見ると大きく意見が割れている(笑)。
実際、本庄さんが説いている事(僭越ながら私も同じ思い)を企業が
理解し、実践するまでにはかなりのハードルとプロセスがある。

私自身は現場のコミュニケーション担当者をサポートしながら、その
道を作っていこうと考える。


関連情報だが、昨年わたしが参加した「New communication forum」と
いうシリコンバレーで開かれた会合の本年度のセッションでのエピソードを
「Corporate Conversation」の著者、Shel holtsが、最近彼自身のブログで
こんな風に言っている。

======================================================
The value of company websites
http://blog.holtz.com/

今年のNew Communications Forumで繰り返されたテーマのひとつに
「企業WEBサイトの価値」がある。パネルスピーカーのデヴィッド・ワイン
バーガーやジョン・ベル(オグルヴィーPR)は、

「人々は、Googleで検索し、ブログスフィアでつながり、その会社のWE
Bサイトを訪れる前にどの会社がどんなことをやっているのかを探し出す。
それでも企業のWEBサイトに訪れるとすれば、その企業の見解や考え
方を得るためだけで、そこに最終的な判断を受け賛同するためではない」

と述べているが、私自身は企業WEBサイトの中のメディアルームやIRサ
イトがジャーナリストや投資家にとって有用性があると感じているし、マイ
クロソフトのように透明性を持ってオープンなコミュニケーションを行う企業
もあるので、そんなにソーシャルコンピューティングが企業WEBの価値を
奪い去るものとは思えない。
======================================================

上記の本と同じ観点だ。
まだまだ企業は企業WEBサイトのポテンシャルを活かしきれていないのが
日本でも米国でも現状なのではないだろうか?

2007年03月16日(金)更新

ホーム&アウェイ

最近地方のお客様が増えてきた。
昨日は日帰りで名古屋へ。

たびたび引用する高城剛さんの名コメント:「発想と移動距離は
比例する」だが、ほんとうにこれは真理だと思う。

本来、仕事でベストを尽くすために、行き帰りの電車ではできる
だけ体力を温存しておくべきなのかもしれないが、行きの車内
では、考えがどんどん浮かんでくるので、同行したスタッフにず
っとしゃべりかけていた(迷惑ですまん)。
話しながら自分で整理していたので、自分としてはとても助かっ
た。
本当は電源のもちが良く、立ち上げも早い、ハードディスクでは
ないシリコンドライブのサブノートPCがあるといいのだけど。。
帰りはずっとノート(紙の)を広げてマッピングしていた。。
いまのところ限られた時間に考えをまとめるには、これが最短で
最適のプロセスだ。

肝心の仕事のほうも、想定したシナリオでお客様をサポートでき
たので、これも一安心。

体力的には疲れが残るが、スジャータのアイスクリームがあれば、
新幹線の中も「走る創造庫」だ。アウェーのプレッシャーも跳ね返
すことができる。

来週もセミナーが2本。今度はホーム(東京&川崎)なので、アイ
スクリームは無し。
逆に気が緩まないようにしないといけないな。

みなさん、良い週末を!
わたしはこどものお守りをしながら読書三昧です。

2007年03月14日(水)更新

たどりついたらいつも雨降り

疲れ果てている事は 誰にも隠せはしないだろう
ところが俺らは何の為に こんなに疲れてしまったのか

今日という日が そんなにも大きな一日とは思わないが
それでもやっぱり考えてしまう あゝ このけだるさは何だ

いつかは何処かへ落着こうと 心の置場を捜すだけ
たどり着いたらいつも雨降り そんな事のくり返し

やっとこれで俺らの旅も 終ったのかと思ったら
いつもの事ではあるけれど あゝ ここもやっぱりどしゃ降りさ

心の中に傘をさして 裸足で歩いている自分が見える

人の言葉が右の耳から左の耳へと通りすぎる
それ程頭の中はからっぽになっちまってる

今日は何故か穏やかで 知らん顔してる自分が見える
============================================
鈴木ヒロミツさん(モップスのボーカル)60歳で3月14日ご逝去。

合掌。

この曲は高校2年生のとき、バンドで初めて歌った曲だった。
久しぶりに歌詞を読んだけど、ほとんど覚えていた。

歌わなかったけど「朝まで待てない」もいい歌だったなあ。
僕にとってモップスはサイケというよりすごくかっこよい
ブルーズバンドだった。
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