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2008年07月10日(木)更新

IABC参加記(4)

IABCのコンファレンスも4日目、ニューヨーク滞在も6日目となり
だいぶ体も頭もアメリカ時間や英語になじんできた。
今回のコンファレンスの会場はセントラルパークのすぐ南に位置する
ニューヨークシェラトンのバンケットフロアを2フロア占拠しての開催
だったのだが、滞在に関してニューヨークシェラトンは1泊350ドル
からなので、合計8泊する私には痛い出費になる。参加者向けの特別
レート(250)もあったのだが、参加するか逡巡している数日間の
間に売切れてしまった。
幸いにも4ブロック南のタイムズスクェアのすぐそばに一泊200ドル
弱のホテルを発見。どうやらこの値段以下(150ドル前後)では
中心部から離れるのと、バスタブ無し(シャワーブースのみ)というの
がマンハッタン価格のようだ。やはり疲れを取るのには熱いお湯を張っ
たバスタブに浸からないと、という私にはこれがぎりぎりの選択だ。
出張すると数年前まではどうしても朝はホテルのバッフェで元を取ろう
として必要ないものまで山盛りに食べて自己嫌悪、という悪循環を繰り
返してきたのだが、こちらでは満腹を避けるようにしていた。そのほうが
頭もさえるし、時差ぼけの影響も軽い気がするのだ。

そんなこんなで朝食抜きのやせ我慢で朝ホテルを出たらタイムズスクエ
アのところにあの「ネイキッド・カウボーイ」がいて、街頭インタビュ
ーみたいなことをやっていた。通りがかりの人を捕まえてインタビュー
するのだから日本で言えばさしずめ「ウィッキーさん」みたいなものか
(古)。

naked cowboy

と、会場に着いたらやはり。レセプションのところにフルーツとマフ
ィンやベーグル、コーヒーが用意されていた。ラッキー。

その後各会場へと分かれてセミナーをこなしていった。
どのセミナーもとても勉強になるのだが、今回のIABCのセミナーで
すばらしいと思って感心したことは全体のスケジュールガイドブック以
外、セミナーのレジメやハンドアウトを一切印刷して配らなかったのだ。
で、実際どうしたかというと、登録時に1ギガのUSBメモリーを配ら
れ、事前ないしは事後にそれを参照してくれ、ということなのだ。
環境への配慮からというのが理由だが、実際には紙よりも参照しやすく
とても便利だった。今後日本でセミナーを開催するときには参考になる
アイディアだ。

usb memory

今日最後のクロージングキーノートは「パーミッションマーケティング」
など、マーケティング関連書籍のベストセラー作家、セス・ゴーディン。

プレゼンそのものはマックのキーノートを活用してユニークな写真やイ
メージを効果的に見せるというシンプルなものだが、さすが売れっ子
作家。トリに出てくるだけあって話がとても面白い。

乱暴に言えば、今の世の中「人に伝えたくなるような要素のないものは
マーケティングできない」ということで、それは形骸的な情報しかない
企業のウェブサイトやイントラなど訪問する価値はないといっているよ
うで耳が痛かった。使われない、見られない要因はやはりそこだ。

seth godin
「今までは広告やイベントなど、”仕掛け”を考えて売るのがマーケティ
ングだったけど、大金かけて宣伝しているGMのハマーは、いくらオー
ダーが来ても生産設備が小さいのでウェイティングリストは伸びても
当年度の売り上げにならない。その間にボリュームゾーン(売れ線)の
車種はトヨタやホンダに取られて結局GMは赤字という現実。
僕なら本当に売りたい商品の中に人々が自ら話題にして他の人に伝えた
いと思えるバリューを真剣に見い出し、それを伝えるね」

一見コモディティーといわれる商品やサービスの中の細かい差別化や
価値の再提示に大きな可能性が潜んでいる、というのは派手なプレゼ
ンに隠れて彼が伝えたかった真意のような気がした。

2008年07月10日(木)更新

今、企業に必要とされるコミュニケーション・プロフェッショナル人材とは?

セミナー等でお世話になっているPRコンビナートさんの持つコミュニティ
サイト「評判作り研究会」に「今、企業に必要とされるコミュニケー
ション・プロフェッショナル人材とは?」
というタイトルで寄稿さ
せていただきました。
http://www.prk.co.jp/hyoban/column/index.html

評判作り研究会そのものも、当初は講演会の形で進めていたのです
が、私がお手伝いした2年ぐらい前ぐらいからパネル形式でよりデ
ィスカッションや参加者の意見が反映されやすいように変わってき
ました。
先日参加した米国のコンファレンスでも、所要時間に対しいずれも
3分の2程度でスピーチを終え、より多くの時間を会話に宛ててい
たのが印象的でした。広報というと「伝える」ことが中心になり
がちですが、意識として「傾聴する」事の大事さを再認識しました。
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