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来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
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2006年11月18日(土)更新
ビジネスブログアンドSNSワールド その2
2日目の目玉は、朝一番のフォレスターリサーチの講演だった。
ジョナサン・ブラウン氏は若いリサーチャーの方だが流暢な日本語で
素晴らしいプレゼンテーションだった。
テーマは、
「The significance and the future of Social Computing
ソーシャル・コンピューティングの意味と将来」
というもの。
多くのわかりやすいリファレンスを紹介しながら、核論に絞って行く
流れは見事。
キーメッセージは、
「ソーシャルコンピューティングとは、新しいテクノロジーの出現に
より、パワーが企業などから消費者のコミュニティ側に移行した社会
的構造の事。
そこでは、テクノロジーそのものではなく、テクノロジーを利用して
築くリレーションに注目すべきだ」
というものだった。
多くの示唆にとんだポイントを紹介する事はできないが、さすがよく
まとめてあった。
ただ、多くの事例はまだまだ米国のものであり、日本での事例が少な
いのは市場が目覚める前だという事を表している。
昨日も書いたが、今回のイベントは、主にツールベンダーのサービス
紹介が中心のものだが、このフォレスターリサーチの方の講演は、唯
一、ユーザーサイドからの話が聞けるわけだから、シックスアパート
の社長の講演同様、満席立ち見に違いない、と思ったのだが、実際に
は会場は半分弱の観衆だった。それが何よりの証拠だ.
参加者は確かにブログやSNSをビジネスに取り入れようという意識の
高い人々だ。
だが、人々の意識はまだテクノロジーに向いている。
ブラウン氏のいうように、リレーションに着目できていれば、彼の講
演こそが満員立ち見になるはずだ。
講演後もほとんどの観客はさっさと席を立ち、次のセッションへと向か
って行った。
わたしひとりが彼に駆け寄り、同じ思いを持つ一人として勉強させてい
ただいた感謝の気持ちで握手を重ねた。
ジョナサン・ブラウン氏は若いリサーチャーの方だが流暢な日本語で
素晴らしいプレゼンテーションだった。
テーマは、
「The significance and the future of Social Computing
ソーシャル・コンピューティングの意味と将来」
というもの。
多くのわかりやすいリファレンスを紹介しながら、核論に絞って行く
流れは見事。
キーメッセージは、
「ソーシャルコンピューティングとは、新しいテクノロジーの出現に
より、パワーが企業などから消費者のコミュニティ側に移行した社会
的構造の事。
そこでは、テクノロジーそのものではなく、テクノロジーを利用して
築くリレーションに注目すべきだ」
というものだった。
多くの示唆にとんだポイントを紹介する事はできないが、さすがよく
まとめてあった。
ただ、多くの事例はまだまだ米国のものであり、日本での事例が少な
いのは市場が目覚める前だという事を表している。
昨日も書いたが、今回のイベントは、主にツールベンダーのサービス
紹介が中心のものだが、このフォレスターリサーチの方の講演は、唯
一、ユーザーサイドからの話が聞けるわけだから、シックスアパート
の社長の講演同様、満席立ち見に違いない、と思ったのだが、実際に
は会場は半分弱の観衆だった。それが何よりの証拠だ.
参加者は確かにブログやSNSをビジネスに取り入れようという意識の
高い人々だ。
だが、人々の意識はまだテクノロジーに向いている。
ブラウン氏のいうように、リレーションに着目できていれば、彼の講
演こそが満員立ち見になるはずだ。
講演後もほとんどの観客はさっさと席を立ち、次のセッションへと向か
って行った。
わたしひとりが彼に駆け寄り、同じ思いを持つ一人として勉強させてい
ただいた感謝の気持ちで握手を重ねた。
2006年10月27日(金)更新
The Museum of Public Relations
コーポレート(企業)コミュニケーション未開拓の日本においては
まず企業内でのコミュニケーター職能の認知と教育が優先だと
思うものの、もうひとつの要因は業界全体のリエンジニアリング
(業務改革)認識が足りていない、ということかもしれない。
欧米の企業コミュニケーション関連情報をリサーチしていると、
すでに前に進んでいるからこそ、過去を大切にしよう、という動き
もみえてくる。余裕だ。
そんな証左のひとつがこの「PRミュージアム」。
そう。アメリカにはPRのオンラインミュージアムもあるのだ。
まだまだ少ないとはいえ、先人の活動をアーカイブにしていて、な
かなか面白い試みだ。
もう少しすると、
「なぜ弊社(の創始者)は取り上げられないのか」
とか
「死なないとインタビューしてもらえないのか?」(本末転倒)
とか、裏側でパワーゲームが始まるかも知れない。
http://www.prmuseum.com/
まず企業内でのコミュニケーター職能の認知と教育が優先だと
思うものの、もうひとつの要因は業界全体のリエンジニアリング
(業務改革)認識が足りていない、ということかもしれない。
欧米の企業コミュニケーション関連情報をリサーチしていると、
すでに前に進んでいるからこそ、過去を大切にしよう、という動き
もみえてくる。余裕だ。
そんな証左のひとつがこの「PRミュージアム」。
そう。アメリカにはPRのオンラインミュージアムもあるのだ。
まだまだ少ないとはいえ、先人の活動をアーカイブにしていて、な
かなか面白い試みだ。
もう少しすると、
「なぜ弊社(の創始者)は取り上げられないのか」
とか
「死なないとインタビューしてもらえないのか?」(本末転倒)
とか、裏側でパワーゲームが始まるかも知れない。
http://www.prmuseum.com/
2006年10月20日(金)更新
MIXI活用
MIXIを使い始めてかれこれ1年が過ぎます。
私自身は本名を出し、公私あまり区別せずに趣味のコミュニティから
仕事関連のコミュニティまで幅広く顔を出しています。
そんなに意図的に何か仕組んでいるわけではないのですが、いろいろ
なことが起きたり澪結んでいます。
こんな使い方ができるコミュニティは確かに初めてかもしれません。
いくつか具体的にお話しますと、
まず人材採用。
弊社のような少人数の会社は、WEBサイトに採用情報を出しても
なかなか応募はありません。
また、いくつかのネット人材紹介サイトが勝手に情報をクロウリ
ングして集め、載せているところもあるのですが、こういうとこ
ろ経由で来る応募者はあまり条件の合う人が少ないのが現実です。
ところがMIXI。事前にお互いの交友関係や考え、興味なのがはっ
きりわかるのでとてもよいです。
昨年から今年にかけて2名の人が来てくれました。
またMIXI経由で来てくれそうな予感がしています。。
次に旧友との再会。
これも一般的かもしれませんが、あるコミュニティのトピックが
きっかけで「雨宮って浅野にいた雨宮か?」というわけで高校時
代の同級生と再会。
さらに驚くのが、現在一番お世話になっている広報関連のコミュ
ニティです。
広報関連のコミュニティは20近くありますが、こちらは参加人
数は140人程度ですが、活動やエントリーが濃い。
珍しく参加承認制で、きちんとした身上を述べなければならない
事と、参加後1ヶ月以内にきちんと自己紹介をしなければならな
いこと。
さらに、毎月1回のリアル会(オフ会)という勉強会を開催し、
これに6ヶ月参加しないか、自発的にトピックへのコメントなど
をアップしないと除名、というルールがあります。
ある意味、昔ながらの「村社会」の形成なのかもしれません。
そんなアナログな縛りが活性化に功を奏している、というのも
興味深いのですが、本質的なところで想いの熱い人たちを集め
さらに焚きつける上手なファシリテーター(シスオペ)がいる、
というのが事実です。
そのうち「MIXI発」というサービスや団体、会社も出てくるか
もしれませんね。
ご興味あるPRプロフェッショナルの方はメールください。
ご紹介、またはご招待しますよ。
私自身は本名を出し、公私あまり区別せずに趣味のコミュニティから
仕事関連のコミュニティまで幅広く顔を出しています。
そんなに意図的に何か仕組んでいるわけではないのですが、いろいろ
なことが起きたり澪結んでいます。
こんな使い方ができるコミュニティは確かに初めてかもしれません。
いくつか具体的にお話しますと、
まず人材採用。
弊社のような少人数の会社は、WEBサイトに採用情報を出しても
なかなか応募はありません。
また、いくつかのネット人材紹介サイトが勝手に情報をクロウリ
ングして集め、載せているところもあるのですが、こういうとこ
ろ経由で来る応募者はあまり条件の合う人が少ないのが現実です。
ところがMIXI。事前にお互いの交友関係や考え、興味なのがはっ
きりわかるのでとてもよいです。
昨年から今年にかけて2名の人が来てくれました。
またMIXI経由で来てくれそうな予感がしています。。
次に旧友との再会。
これも一般的かもしれませんが、あるコミュニティのトピックが
きっかけで「雨宮って浅野にいた雨宮か?」というわけで高校時
代の同級生と再会。
さらに驚くのが、現在一番お世話になっている広報関連のコミュ
ニティです。
広報関連のコミュニティは20近くありますが、こちらは参加人
数は140人程度ですが、活動やエントリーが濃い。
珍しく参加承認制で、きちんとした身上を述べなければならない
事と、参加後1ヶ月以内にきちんと自己紹介をしなければならな
いこと。
さらに、毎月1回のリアル会(オフ会)という勉強会を開催し、
これに6ヶ月参加しないか、自発的にトピックへのコメントなど
をアップしないと除名、というルールがあります。
ある意味、昔ながらの「村社会」の形成なのかもしれません。
そんなアナログな縛りが活性化に功を奏している、というのも
興味深いのですが、本質的なところで想いの熱い人たちを集め
さらに焚きつける上手なファシリテーター(シスオペ)がいる、
というのが事実です。
そのうち「MIXI発」というサービスや団体、会社も出てくるか
もしれませんね。
ご興味あるPRプロフェッショナルの方はメールください。
ご紹介、またはご招待しますよ。
2006年10月17日(火)更新
恐るべき子供たち
何度もセミナーなどで参加し、お世話になっている「百式」というサイトに
「Web 2.0 Kid」という記事が出ていました。
15歳と16歳の子供が学校のプロジェクトでつくった「メタ検索エンジン的
なサービス」だそうだ。
記事内容の転載は避けますが、以下参照してください。
・百式記事。
http://www.100shiki.com/archives/2006/10/web_20_kid_resultrcom.html
僕も昔、これと似たような経験をしたことがあります。
あるベンチャー企業のお手伝いで知り合った教育研究者の方が、実は神
奈川県の、ある新設校(中学)で修身、いわゆる道徳の授業を受け持って
いて、あるとき私にこんな事を持ちかけてきたのです。
「雨宮さん、来月の頭なんだけど、私、どうしても学会で出張しなければな
らず、受け持っている修身の授業を空けなければならなくなっちゃんたんだ。
それで、代わりに学校行って授業してもらえないだろうか?」
中学、高校通じて、親の呼び出しを食らったような人間が、どうして修身の
授業などできましょうか?
将来の日本を背負ってたつ若者の前で、私は良心の呵責に耐えられませ
ん。
などと、心の中で反芻していたら、、
見透かされたように、
「雨宮さん、さすがに修身の授業はけっこうですよ。それより、彼らはグルー
プ実習をやっていて、その発表会を控えているんですよ。そこで、彼らに
プレゼンテーションのやり方を教えていただきたいんですよ。」
ああ、なるほど。プレゼンテーション講習なら、(大人相手に)定期的にや
っているので、それなら大丈夫かな、と興味が先にたったので、気軽に受
けてしまいました。
当初、「どうせ中学校だから、模造紙に”丹沢の自然と水の活用”かなんか
をまとめて、数人で発表するのだろう」、とおもっていたのですが、話を聞く
と見事に裏切られました。
一応、視聴覚教室にプロジェクターがある、というのでPCでパワーポイント
にまとめた大人用のレジメをすこしアレンジして準備していったんですね。
そしたら教室には40台のデスクトップマシン(数年前の当時はWIN-NT)
が並び、生徒はそれぞれIDとパスワードを持っているのです。
で、はじめは僕の話を聞き、「ではPCを立ちあげてください」というやいなや
電光石火のキーボードワークでログインすしました。ああ、当然ほとんどの
生徒がブラインドタッチです。
結局わかったことは、彼らは研究課題をすでにパワーポイントを使ってまと
めている、ということ。
そして、僕に期待していることはパワーポイントの使い方でも、画面のまとめ
方でもなく、純粋に
「聞く人に響く効果的なプレゼンテーションとは?」
というものだったのです。
講義のあと、個別に教室を廻り、彼らの悩みを聞いてみると、レベルは日常
わたしがプレゼンテーション講習でお花h死しているものとまったく同じか、下
手するとそれ以上でした。
でもよく考えると彼らは、13,4歳。あと6~7年もすれば大学在学中に起業、
なんてこともありえるかも。。
思わず名刺配って、
「なにか困ったことがあったらおじさんに相談しなさい」
なんて言いたくなっちゃう、さもしい自分がいてとっても恥ずかしい思いをしま
した。
今のベンチャーを引っ張るのは76世代、なんていいますが、それもうかうか
していられないかもしれませんね。
ウチの新人も80年代ですし。
思えばきっと彼らはちょうど大学に入った頃。
どこかでこのブログを読んで、メールが飛んでくるのを楽しみにしています。
(まだ懲りていない!)
「Web 2.0 Kid」という記事が出ていました。
15歳と16歳の子供が学校のプロジェクトでつくった「メタ検索エンジン的
なサービス」だそうだ。
記事内容の転載は避けますが、以下参照してください。
・百式記事。
http://www.100shiki.com/archives/2006/10/web_20_kid_resultrcom.html
僕も昔、これと似たような経験をしたことがあります。
あるベンチャー企業のお手伝いで知り合った教育研究者の方が、実は神
奈川県の、ある新設校(中学)で修身、いわゆる道徳の授業を受け持って
いて、あるとき私にこんな事を持ちかけてきたのです。
「雨宮さん、来月の頭なんだけど、私、どうしても学会で出張しなければな
らず、受け持っている修身の授業を空けなければならなくなっちゃんたんだ。
それで、代わりに学校行って授業してもらえないだろうか?」
中学、高校通じて、親の呼び出しを食らったような人間が、どうして修身の
授業などできましょうか?
将来の日本を背負ってたつ若者の前で、私は良心の呵責に耐えられませ
ん。
などと、心の中で反芻していたら、、
見透かされたように、
「雨宮さん、さすがに修身の授業はけっこうですよ。それより、彼らはグルー
プ実習をやっていて、その発表会を控えているんですよ。そこで、彼らに
プレゼンテーションのやり方を教えていただきたいんですよ。」
ああ、なるほど。プレゼンテーション講習なら、(大人相手に)定期的にや
っているので、それなら大丈夫かな、と興味が先にたったので、気軽に受
けてしまいました。
当初、「どうせ中学校だから、模造紙に”丹沢の自然と水の活用”かなんか
をまとめて、数人で発表するのだろう」、とおもっていたのですが、話を聞く
と見事に裏切られました。
一応、視聴覚教室にプロジェクターがある、というのでPCでパワーポイント
にまとめた大人用のレジメをすこしアレンジして準備していったんですね。
そしたら教室には40台のデスクトップマシン(数年前の当時はWIN-NT)
が並び、生徒はそれぞれIDとパスワードを持っているのです。
で、はじめは僕の話を聞き、「ではPCを立ちあげてください」というやいなや
電光石火のキーボードワークでログインすしました。ああ、当然ほとんどの
生徒がブラインドタッチです。
結局わかったことは、彼らは研究課題をすでにパワーポイントを使ってまと
めている、ということ。
そして、僕に期待していることはパワーポイントの使い方でも、画面のまとめ
方でもなく、純粋に
「聞く人に響く効果的なプレゼンテーションとは?」
というものだったのです。
講義のあと、個別に教室を廻り、彼らの悩みを聞いてみると、レベルは日常
わたしがプレゼンテーション講習でお花h死しているものとまったく同じか、下
手するとそれ以上でした。
でもよく考えると彼らは、13,4歳。あと6~7年もすれば大学在学中に起業、
なんてこともありえるかも。。
思わず名刺配って、
「なにか困ったことがあったらおじさんに相談しなさい」
なんて言いたくなっちゃう、さもしい自分がいてとっても恥ずかしい思いをしま
した。
今のベンチャーを引っ張るのは76世代、なんていいますが、それもうかうか
していられないかもしれませんね。
ウチの新人も80年代ですし。
思えばきっと彼らはちょうど大学に入った頃。
どこかでこのブログを読んで、メールが飛んでくるのを楽しみにしています。
(まだ懲りていない!)
2006年08月28日(月)更新
インダストリアル・フォトグラフィーの世界
「インダストリアル・フォトグラフィー(産業写真)」という定義は、コーポレ
ートコミュニケーションの定義や仕事とおなじく、あまり日本では一般化
していないようです。
言ってみれば、産業構造物(建物)や働く現場、そこで働く人々やエグ
ゼクティブのポートレートもこの範疇に入ります。
報道写真の一部もこの定義になるでしょうか。
もちろん定義はともかく、そのような写真は、たくさんあります。
私自身がコーポレートコミュニケーションの仕事に関わり始めたとき、最
初にやり始めたのは主に会社案内や入社案内などの印刷媒体でした。
(→8月22日、奇異なキャリア(その3)参照)
そのとき、たまたま米国から来ていたカメラマン(社員)のエスコートをして
工場めぐりをしたときに彼から教わったのがこの概念でした。
彼は一年中、世界各国のテキサス・インスツルメンツの工場やオフィス、
ビジネスミーティングやレセプション、イベントなどを駆け巡り、写真を撮影
していました。
それらの写真はコーポレートコミュニケーション部にストックされ、アニュアル
レポートから、WEBサイト、会社案内、プレゼンテーションなど、様々なコミ
ュニケーション媒体に利用されます。
彼の写真の撮影方法を見ていて感じたことは「良いことを良く伝える」という
明確な目標のために、かなり作為的というか、ディレクションがはっきりして
いるのです。さらに言うならば、「どう使われるか」を想定してはっきりとした
アートディレクションがあるのです。
彼自身は元々APの報道写真家でしたが、そこからの転身でした。
「インダストリアル・フォトグラフィーを学ぶ一番良い方法」として彼が勧めて
くれたのが、まさに「Industrial Photography」という本(現在絶版)と、
「Business Week」という雑誌でした。
この本に紹介されているキーポイントは一言で言うと、
「どんな会社であろうと、そこで働いている人やその現場にはドラマやメッセ
ージがあふれている。それを上手く表現すること」
となります。
なるほど、そういう視点でBusinessWeek誌を見ると、その明確な意思が
感じられます。
私は数年間、BusinessWeekを定期購読し、記事はほとんど飛ばし読みし、
気に入った写真だけをスクラップブックに集めていますが、日本でコーポレ
ートコミュニケーションの仕事をする上でも、どれだけ助かったか、計り知れ
ません。
それが会社案内であろうとアニュアルであろうと、WEBであろうと、コミュニ
ケーションメディアのアートディレクションをとる上で、その対象者、たとえば
トップマネージメントの方々とインタビューをすると「こんな雰囲気で撮ってさし
あげたい」という思いが浮かんできます。
そんな時、このスクラップブックを一緒に見て、こんな感じに撮影したい、と
話をすると意図が良く伝わります。
カメラマンは私が手配する場合と、お客様が手配する場合、両方ありますが
いずれにせよ「ここは広角でフィルターは云々」などといわれるよりは、「こう
いう意図でこんな写真がほしい」と、スクラップブックを見ながら話をするほう
がプロにとっても気持ちがよいものです。
(そのうえで出来ること、出来ないことも明確に伝えてもらえます)
長くなりましたが、そういうビジュアル(写真)のディレクションが明確に存在
している団体のWEBサイトがあります。
ここを見ていただければ、私のお話した意図がハッキリ伝わると思います。
(特にSpecial Featureのところ)
航空自衛隊入間基地
http://www.mod.go.jp/asdf/iruma/
現場の雰囲気、緊張感、働く人の気概、そんなものがビシビシと伝わってき
ます。
もし企業WEBサイトの管理をされている方がいらっしゃれば、制作会社の
提案のビジュアルの要素を再確認してみると良いでしょう。
安易な「著作権フリー写真」からはそれ以上のものは伝わってきません。
モデルみたいな欧米人なんて働いていないのに。。
ートコミュニケーションの定義や仕事とおなじく、あまり日本では一般化
していないようです。
言ってみれば、産業構造物(建物)や働く現場、そこで働く人々やエグ
ゼクティブのポートレートもこの範疇に入ります。
報道写真の一部もこの定義になるでしょうか。
もちろん定義はともかく、そのような写真は、たくさんあります。
私自身がコーポレートコミュニケーションの仕事に関わり始めたとき、最
初にやり始めたのは主に会社案内や入社案内などの印刷媒体でした。
(→8月22日、奇異なキャリア(その3)参照)
そのとき、たまたま米国から来ていたカメラマン(社員)のエスコートをして
工場めぐりをしたときに彼から教わったのがこの概念でした。
彼は一年中、世界各国のテキサス・インスツルメンツの工場やオフィス、
ビジネスミーティングやレセプション、イベントなどを駆け巡り、写真を撮影
していました。
それらの写真はコーポレートコミュニケーション部にストックされ、アニュアル
レポートから、WEBサイト、会社案内、プレゼンテーションなど、様々なコミ
ュニケーション媒体に利用されます。
彼の写真の撮影方法を見ていて感じたことは「良いことを良く伝える」という
明確な目標のために、かなり作為的というか、ディレクションがはっきりして
いるのです。さらに言うならば、「どう使われるか」を想定してはっきりとした
アートディレクションがあるのです。
彼自身は元々APの報道写真家でしたが、そこからの転身でした。
「インダストリアル・フォトグラフィーを学ぶ一番良い方法」として彼が勧めて
くれたのが、まさに「Industrial Photography」という本(現在絶版)と、
「Business Week」という雑誌でした。
この本に紹介されているキーポイントは一言で言うと、
「どんな会社であろうと、そこで働いている人やその現場にはドラマやメッセ
ージがあふれている。それを上手く表現すること」
となります。
なるほど、そういう視点でBusinessWeek誌を見ると、その明確な意思が
感じられます。
私は数年間、BusinessWeekを定期購読し、記事はほとんど飛ばし読みし、
気に入った写真だけをスクラップブックに集めていますが、日本でコーポレ
ートコミュニケーションの仕事をする上でも、どれだけ助かったか、計り知れ
ません。
それが会社案内であろうとアニュアルであろうと、WEBであろうと、コミュニ
ケーションメディアのアートディレクションをとる上で、その対象者、たとえば
トップマネージメントの方々とインタビューをすると「こんな雰囲気で撮ってさし
あげたい」という思いが浮かんできます。
そんな時、このスクラップブックを一緒に見て、こんな感じに撮影したい、と
話をすると意図が良く伝わります。
カメラマンは私が手配する場合と、お客様が手配する場合、両方ありますが
いずれにせよ「ここは広角でフィルターは云々」などといわれるよりは、「こう
いう意図でこんな写真がほしい」と、スクラップブックを見ながら話をするほう
がプロにとっても気持ちがよいものです。
(そのうえで出来ること、出来ないことも明確に伝えてもらえます)
長くなりましたが、そういうビジュアル(写真)のディレクションが明確に存在
している団体のWEBサイトがあります。
ここを見ていただければ、私のお話した意図がハッキリ伝わると思います。
(特にSpecial Featureのところ)
航空自衛隊入間基地
http://www.mod.go.jp/asdf/iruma/
現場の雰囲気、緊張感、働く人の気概、そんなものがビシビシと伝わってき
ます。
もし企業WEBサイトの管理をされている方がいらっしゃれば、制作会社の
提案のビジュアルの要素を再確認してみると良いでしょう。
安易な「著作権フリー写真」からはそれ以上のものは伝わってきません。
モデルみたいな欧米人なんて働いていないのに。。
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