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2006年07月07日(金)更新

靴は第2の顔

梅雨の時期に毎年楽しみにしていることがあります。

それはヒロカワ製靴のバーゲンがあるからです。
ヒロカワ製靴は「スコッチグレイン」というブランドで紳士靴を作っている
メーカーですが、私は木型がぴったりなようで、さっと足入れして、一度も
マメや靴擦れが起きたことがありません。
色々試しましたがここの靴ばかり履くようになりました。
気に入っている理由はいくつかありますが、ひとつはトラッドなデザインを
守りながら少しずつ流行の要素もさりげなく入れていくこと。そして一度
作ったモデルはかなり長期に作り続ける、ということです。

グッドイヤーウェルトという、丈夫なつくりをしていますが、上部の皮が
かなりしっかりしているため、手入れをして履いていれば2、3回のソール
張替えに耐えられます。

バーゲンでは、プレミアムのシリーズを除き、通常のコレクションのものが
ほとんど30%オフになります。
元は3万円前後の靴ですから、輸入品でマージン等を考えるとその倍の
値段に匹敵するクオリティは持っていると思います。

有名デパートでももちろん買えますが、東銀座の歌舞伎座のそば、昭和
通りぞいの銀座店は、落ち着いて靴選びが出来ます。

うれしいのは、日本人にあった木型を使っているので、必然的に幅広の
ものが多くなるにもかかわらず、すっきり見えるデザインが多いのが秀逸
です。
仕事柄、人と会う機会が多いのですが、靴のだらしない人はなぜか信用
度が下がって見えてしまいます。

ちょっと前にどきっとする本がありましたよね。

スリッパの法則 -
プロの投資家が教える「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方
藤野 英人 (著)

スリッパに履きかえる会社、極端に美人の受付嬢がいる会社、相談役の
いる会社、社員に体操を強制する会社、すべて要注意!

というものです。

スリッパはともかくですが、靴がだらしないのも基本的に結構マイナスです
ね。
決しておしゃれから言うのではなく、大事なポイントかな、と思い今日もせ
っせと靴を磨きます。。。

http://www.scotchgrain.co.jp/product/index.html


http://store.yahoo.co.jp/scotchgrain/

2006年07月06日(木)更新

外国人の名刺

よく、ビジネスで海外の方と英語で話をするときに
「つたない英語で申し訳ない」と日本人的な謙遜を述べることが
あると思いますが、
「何言ってんの。ここは日本でしょう?本来は僕らが日本語しゃ
べらなければならないのに。それに僕はアリガトウぐらいしかし
ゃべれないよ」
といわれたりします。
昔、サラリーマン時代に米国本社に出張に行ったとき、おもしろい
エピソードがありました。

プロジェクトマネージャーのみアメリカ人で、あとは
デザイナーの日本人、
生産現場の会社の台湾人、
マーケティングは南米系
ヨーロッパマーケティングはフランス人

というラインナップでミーテインングをしたのですが、場所はテキサ
ス州のダラスです。

2時間ぐらいの大ミーティングで盛り上がり、議論は白熱し、最終
的に良い結論にまとまりみんなハッピーでした。

よし、じゃあ、みんなでビールを飲みに行こうか!と話をしていたとき
そのアメリカ人のプロジェクトマネージャーが僕に寄ってきて耳元で
こう囁きました。

「カズ、今のミーティング、良くわかったか?」
「うん。良い方向にまとまってよかったじゃない」
「いや、結論は良いんだが、どうも俺一人だけきちんと内容がつかめ
ていないようだ。悪いんだけど、明日までにミーティングのレポートま
とめて俺にメールくれないか?」

どういうことかというと、ネイティブで英語を話すのは彼一人で、あとは
全員ブロークン。
みんなは、ブロークンなりに「お互いのつたない英語を理解する」能力
に長けていたのです。
他者理解の姿勢がないと、一番アドバンテージがあると思われる人間
が足をすくわれる、ということかもしれません。

本社の人間は反省したのか、次回日本に来るときにとんでもないものを
作ってきました。

それは日本語の名刺です。
何が書いてあるかというと、自分の肩書き、名前、米国本社の住所が
すべてカタカナで書いてあるのです。

マーケティング・マネージャ
リチャード・XXXXXXX

郵便番号76XXX
米国テキサス州ダラス市コイト通り440XXX-XX

といった感じです。

彼らとしては「これだけ気を使っているんだ」という気持ちを日本のお客様
に見せたかったのでしょうが、これでは却って正確なスペルもわからず、
使い物になりませんでした。

それから10年立ちましたが、ますますコミュニケーションの重要性が謳わ
れているのに、洋の東西を問わず状況はあまり変わっていないような気が
します。
進化する情報テクノロジーの理解も大切ですが、逆にシンプルな他者理解
が置き去りになっているのではないでしょうか?

2006年07月05日(水)更新

Web2.0時代の広報

いつもは人前でお話差し上げる機会が多いのですが、たまには仕入れる
ことも必要!ということで、今日は午後いっぱい、東銀座の時事通信社が
主催する「Web2.0時代の広報」講演会に参加してきました。

もともと、お世話になっている共同PRの篠崎取締役と先週打ち合わせを
持たせていただいたとき、「今度濱田さんがモデレーターをやる講演会が
あるけど雨宮さんは行かないの?」とお誘いを受けたことが発端で、それ
ではぜひ!とご一緒させていただきました。
第1部モデレーターの湯川さんは、以前にも一度ご講演でお話を伺ったこ
とがあるのですが、自らのブログでの実践を踏まえ、「ご自分の言葉」で
語ることの出来る数少ないプロブロガーです。

「企業の競争力はもはや生産性だけで語られるのではなくコミュニケーシ
ョン能力にかかっている。コミュニケーション担当者の可能性と役割は、
ますます重要になってくる」

というお言葉は勇気を与えてくれました。

また、第2部モデレーターの濱田さんはご自身で「オヤジ1.0」と謙遜され
ていましたが、ネットへのチャレンジ、先見性、「トンデモおやじ」です。
ずばずばとパネルを仕切ってまとめる姿は惚れ惚れしました。

とても勉強になった1日です。

2006年07月04日(火)更新

あなたの仕事は何?

不思議なもので、講演やセミナーの機会は、それを積み重ねるごとに
また、問い合わせがすこしずつ増えてきます。

先週、約6年ぶりぐらいに昔仕事でお世話になったセミナープロデュー
サーの方と再会しました。

彼は、「今、ある地方の産業人材育成センターで、新しいプログラムを
企画しているのだけれど、ぴったりの人材をWEBで探していたら雨宮
さんの名前が出てきた」とおっしゃってわざわざ会いに来てくれました。

安普請なSEOなどしなくても、きちんと種まきしていれば、結果は出て
くるものだなあ、とちょっぴりうれしかったです。
そういう時は、「どんな講義ができる」というような、レジメベースのお話
をするよりも、今まで、どんな思いで仕事をしてきて、今、どんなトピック
があり、課題と感じているか、というお話をするほうが、企画がピタピタ
と決まっていきます。
 
そのプログラムは10数回の長いもので、私は最初の2、3回を担当する
予定ですが、今からとても楽しみです。

常日頃、「で、雨宮さんの会社の仕事ってなんなの?」と聞かれることが
少なくありませんが、仕事の結果として出すアウトプットはWEB制作だ
ったりもしますが、私たちは企業コミュニケーションに関わる人材をサポ
ートしながら育成することだ、と思っています。

コミュニケーションの仕事は、相変わらずアウトプット偏重で、本来そこに
関わる人的な問題がずっと置き去りにされてきていると感じます。

人事関連の会社でも教育が非常におおきなウェイトを占めてきている現
在、そのなかでもコミュニケーションに関わる教育の重要性が問われて
いる気がします。

夏前に自社WEBサイトのリニューアルを計画しています。
そのときに思い切って明確なメッセージを伝えられるようにしたいと考え
ています。

2006年07月03日(月)更新

うまくかこうなんてとんでもない

6月26日に奈良美智さんのことを書いたら、日本実業出版社の吉田さんから
コメントをいただきました。

ありがとうございました!

美術の話で思い出すのは「熊谷守一」という画家です。
熊谷さんは1977年に97歳でお亡くなりになりました。
わたしはちょうどお亡くなりになった年に高校生で、通っていた図書館に小さな
油絵が一枚あり、「なんて心の穏やかな絵なんだろう」と見入っていたのを覚え
ています。
大学1年ぐらい(没後2年ぐらい)に東京で大きな回顧展があり、まとまってみる
のはそのときが初めてでした。

最初期は黒田清輝の指導を受けただけあって、深い写実の油絵を描いていま
した。

50を過ぎた頃から線や面が単純化して行き、切りえのような絵を多く残してい
ます。

「絵で文字でもうまくかこうなんてとんでもないことだ」

という言葉どおり、以下に作為を感じさせない絵を描けるか、を追求していました。
ちょっとでも「うまく」描けると気に入らず破ってしまったそうです。

かつて、昭和天皇が「この絵を描いた子は何歳?」
と聞いたそうで、そのときほどうれしいことはなかったのだそうです。

昔、出張のついでにニューヨーク近代美術館に立ち寄ったことがあるのですが、
そのとき、マチスの素描展をやっていて、鉛筆描きのスケッチを数百点展示して
いましたが、そのとき、熊谷守一さんにすごく似た印象を持ったのを覚えていま
す。


熊谷守一美術館
http://www.kumagaimori.jp/
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