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2006年07月26日(水)更新

【明大生との毎週一問百答】お客様との相性や苦手意識の克服

仕事をしていて個人的に「相性が悪い」とか「苦手だ」と感じることはほと
んどありません。
なぜかというと、お仕事を通して実現したいこと、最終的に到達する先に
いる人の事を考えるからです。

私はこんな風に考え、コミュニケーションしています。
どんな仕事にも発注者の「理由」があって発生しています。
ただし、「こうして欲しい」といわれたことをすれば良いというわけではない
と思っています。その点で考えなければならないときがあります。
その判断基準ですが、

世の中にとっての正解

クライアントの会社にとっての正解

クライアント自身にとっての正解

違う場合があります。

ただし「私の考える正解」を押すことはほとんどしません。
真のクリエイティビティと、仕事における正解とは「共感」を呼ぶものだと
思います。
共感を呼ぶには上記のようないくつかのグレードでの他者理解が必要
です。考えても考えても尽きないことですが。。

話がずれましたが、こんなことを考えていると相性や苦手意識などは
瑣末な問題だと思えてきます。

逆に、やりにくいな、と思った人との仕事でミラクルが起きたりするので
そんなサプライズが仕事の喜びだったりします。

2006年07月13日(木)更新

メディアの変化に見る単位時間の移り変わり

先日、仕事帰りにお世話になっているPRエージェンシに立ち寄り、
社長やお客様を交えての長いミーティングから帰ると、ふとつけた
テレビに美輪明宏さんが出ていました。

モデレーターのみのもんたさんは、かなり気構え手質問していた
のですが 「少子化」の問題に触れたとき、美輪さんのコメントがふ
るっていました。

「昔は人生50年、といったが、今は平均寿命も延びてほとんど倍
じゃない。
だけど、人の感応力が変わらないとすると、それだけ生きる密度が
薄くなったんじゃないの?。
その結果として生や性に対する感性がそれだけ希薄になったのな
ら、少子化になるのは明白よ」
実は日曜日、布田天神の骨董市でシングルレコードを4枚買いま
した。

三波春夫「21世紀の宇宙音頭」
大信田礼子「同棲時代」
ポップトップス「マミーブルー」
サイモンとガーファンクル「アメリカ」

朝早く会社に来て、これらを聞いていたのだが、なんだか音楽の聴
き方も上のコメントと同じようにかわったなあと感じました。

昔は3分間をいとおしむように、お小遣いはたいて買ったシングル盤
を繰り返し繰り返し、聴いた ものです。
それがLPになり、22分を楽しんだ後、裏返す、という儀式。
CDには裏表はなく、70分間一気に聴く。
これがアイポッドになれば10時間だってノンストップですよね。

しかし、便利になったけど、それによって1曲1曲を味わうことがしづら
くなったのではないでしょうか。
繰り返し1曲を集中して聴くことも無い。
逆に言うと、今の曲は繰り返し聴くと結構早く飽きてしまう曲が少なく
ない気がします。
「恋のマイアヒ」を3年後に続けて聴く事はできるでしょうか?

今また、ダウンロードで1曲ごと買うようになったけれど、ジャケットも
歌詞カードもありませんので、そういう意味でも昔と同じ聴き方は出来
ません。

大局的に見ると技術の進歩が激しく、ツールの導入やその選択に
寸断の余地も無いような世の中です。
その中にどっぷりいると、どうしても浮き足立ってしまいます。

「ひとつの想い、それをしっかりと伝えること」

それを大事にして、それで食べて行きます。

「どれだけ食べられるか」

それは僕達が、どれだけお客さんの想いをくみ取れるか、にかかって
います。そして、その力はもっともっと鍛える余地があります。

2006年07月04日(火)更新

あなたの仕事は何?

不思議なもので、講演やセミナーの機会は、それを積み重ねるごとに
また、問い合わせがすこしずつ増えてきます。

先週、約6年ぶりぐらいに昔仕事でお世話になったセミナープロデュー
サーの方と再会しました。

彼は、「今、ある地方の産業人材育成センターで、新しいプログラムを
企画しているのだけれど、ぴったりの人材をWEBで探していたら雨宮
さんの名前が出てきた」とおっしゃってわざわざ会いに来てくれました。

安普請なSEOなどしなくても、きちんと種まきしていれば、結果は出て
くるものだなあ、とちょっぴりうれしかったです。
そういう時は、「どんな講義ができる」というような、レジメベースのお話
をするよりも、今まで、どんな思いで仕事をしてきて、今、どんなトピック
があり、課題と感じているか、というお話をするほうが、企画がピタピタ
と決まっていきます。
 
そのプログラムは10数回の長いもので、私は最初の2、3回を担当する
予定ですが、今からとても楽しみです。

常日頃、「で、雨宮さんの会社の仕事ってなんなの?」と聞かれることが
少なくありませんが、仕事の結果として出すアウトプットはWEB制作だ
ったりもしますが、私たちは企業コミュニケーションに関わる人材をサポ
ートしながら育成することだ、と思っています。

コミュニケーションの仕事は、相変わらずアウトプット偏重で、本来そこに
関わる人的な問題がずっと置き去りにされてきていると感じます。

人事関連の会社でも教育が非常におおきなウェイトを占めてきている現
在、そのなかでもコミュニケーションに関わる教育の重要性が問われて
いる気がします。

夏前に自社WEBサイトのリニューアルを計画しています。
そのときに思い切って明確なメッセージを伝えられるようにしたいと考え
ています。

2006年04月20日(木)更新

勇気は自信に先行する

「経営者会報ブログ」編集部より、以下のようなお題が届きました。
=====================================================
経営者会報編集部の大西です。
14日にご案内した、「久米信行さん明大講義に参加する学生さんから
の質問」がさっそく届きましたので、お知らせします。

(引用開始)
明治大学商学部3年の遠藤です。

<質問>私は将来起業家になりたいのですが、起業家になくてはなら
ないものをひとつ挙げるのであれば、どのようなものですか?また、そ
れは、どのように身に付けるのでしょうか?
(引用終わり)

我こそは、とお考えの経営者の方は、さっそく質問にお答えいただくと
ともに、ぜひ、この記事にトラックバックを貼っていただければと思いま
す。

みなさまからの、熱いコメントをお待ちしております!
=====================================================

学生のうちから、将来の起業を見据えている、という時点で、すでに
「すごいしっかりしているなあ」という感じです。

私自身、30過ぎる頃からヘッドハンターと付き合うようになり、その
際に「将来どうしようと考えているんだ」と言われて初めて意識したよ
うな次第ですし、そのときは、まあ40ぐらいで、とのんびり考えていま
した。

実際はうっすらそんな意識を持ち続けていただけででも、独立の機会
は思ったより早くやってきました。

反面、15年もサラリーマンやってきた人間が、いきなり下野するとい
って、一体何をすればいいのか、どうすればいいのか、まったくわかり
ませんでした。
「会社の設立方法」という本は、1000円も出せば本屋で入手できま
す。

しかし、「自らに独自性と可能性があると思う」からビジネスを興すわ
けで、それぞれがユニークケースですから、どこにも教科書がないの
が実情です。

私自身にとって一番大事だったのは、まるで農耕民族から狩猟民族
への意識変換をするための勇気。
それだけのような気がします。

勇気を得るためには、、もちろん家族や友人、そして仕事を通して培っ
てきた人の縁があったからだと思います。

ただ、一歩踏み出すのは自分自身です。
やってもやらなくても、人生。

「勇気は自信に先行する」

この言葉は小学校時代の親友、佐藤純一くんが、小学校を卒業する
ときに送ってくれた言葉です。
いまだに支えになっています。

2006年03月30日(木)更新

「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」

美大を出て10年、外資系企業で工業デザイナーをやっていた当時32歳の僕は、心の中でただ茫漠と「40ぐらいになったら独立するのかな」と思っていました。

そのころ、たまたまひと月以上アメリカに出張する機会があり、そこで知ってしまったのです。

本社には「コーポレート・コミュニケーション」という部署があり、トップは取締役。そして部門を越え、企業のメッセージやビジョンを企業の外や内に伝える。
そこで働く「プロ」のコミュニケーターは、半導体から国防関連機器、子供用教育機器まで多岐にわたる事業部の部門間のエゴを解決し、巨大な企業の未来を照らすガイド役を担っていました。

当然自分が所属する日本の子会社にはそんな部署も職能も存在していませんでした。
周りの日本企業を見回しても、ほぼ同様でした。

ドンキホーテになるか。次代を担うキャリアを築けるか。

自分のチャレンジはここから始まりました。
結局はじき出されるように自分の想いで働き始めたのは30半ばでした。
おりしもインターネットの商用利用がスタートしたタイミング。これも機縁にほかなりません。

会社を経営すること、お客様と仕事を通じてお役に立てること、セミナーや講演でのご縁。すべてコミュニケーション・プロフェッショナルとしての「自分の仲間を作りたい」という想いからの発露です。

このブログでは日々の雑感や気付きに加え、可能な限りオンラインコミュニケーションの話題や、まつわる企業や人、サイトを紹介していきたいと思います。今後ともよろしくおねがいいたします。

久米さん、
ご縁をつむいでいただきありがとうございます。
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