大きくする 標準 小さくする
前ページ 次ページ

2008年01月11日(金)更新

行く道来る道

昨日はお世話になった方のお通夜に参列してきた。
一昨年からウェブのリニューアルと係るコンサルティングでお世話に
なったおおきな会社の広報部長だった方だ。

私とそんなに年も離れていない、まだお若い方だったのだが、急な
病魔にあがないきれなかったご様子と伺い、とても残念でならない。

業界でもとてもユニークで有名な会社のため、その広報部は普段か
ら「平穏」という言葉からいつも一番遠いところにあるのではないか?
というような激務の現場とは伺っていた。
しかし実際にお会いするとそんな現場をまったく想像させない温和
な方だったので、影ではやはり相当のご苦労がおありになったのか
な、と思ってしまった。

プロジェクトが完了したとき、本来お世話になったこちらがご接待差
し上げなければならないところなのに、気さくに「どうもありがとう、い
やあ、よかったよかった」と歓待してくださったことが昨日のようだ。

人の上に立つ方で、腹の据えられた方はえてして気配りが利き、腰
の低い方が多い。そんなリーダーのせいか、この会社の広報の方た
ちは男性も女性も腰の座った男っぷりの良い(?)、野武士の集まり
のようなチーム、という印象が強い。

広報に限らずだが、会社としての信念が強く、自信と誇りに満ちた現
場で働いている方とお仕事をするのは緊張感がある。しかも打ち出し
がはっきりしている分、こちらも明快でよいアウトプットが出来る。

逆に言えば、経営、広報、そして社員がこのような想いでソリッドにつ
ながることこそ、ビジネスの結果に差が出る大きなファクターなのでは
ないだろうか。
オンラインマーケティングやCRMなどの成否を仕掛けやツールだけに
求めるのは間違っている。複雑でスピードの速いこんな時代だからこ
そ、コーポレートブランディングの観点からウェブや社内広報を見直した
り、社員のコミュニケーショントレーニングやコミュニケーション担当人
材の育成が急務なのだ。

温和な笑顔の裏に、熱い思いをいっぱい想いを語っていただいた。
鈴木さん、乾杯。ゆっくりお休みください。

2008年01月10日(木)更新

左は世界を制す

連日米大統領選のニュースが茶の間をにぎわしているが、日本の
政治家も集めた献金で政治チャンネルの放送局作って、毎日公開
討論したらどうか?と思う。
政治家や政党のウェブサイトも一方的なものが多く「開かれた」もの
はほとんどない。

それにしてもびっくりしたのはニューハンプシャー州予備選で前日ま
で大差をつけられていたヒラリー・クリントン候補が接戦で制し勝利し
たことだ。
しかしそのあとの映像で、著書にサインをするオバマ氏が映った。
おお、彼も私同様左利きであったか!
(そういえばヒラリーのだんなのビル・クリントンも左利き)

人種の問題よりもこういうところで親近感が沸いて応援したくなる。
今後、保守系白人社会の強い南部での対戦になると、オバマ氏の
情勢はますます難しいも言われているが、この短期の動きを見ても
まだどんなことが起きるかわからないのではないだろうか。


丹下段平は、意識が薄れゆくジョーの耳元でこう囁いた。
「ジョーよ!左は世界を制すのだ」

米国はどんなリーダーを選ぶのか、左は世界を制すのか、楽しみだ。

日本の政治家も早く自国の国民にわくわくするようなディベートを見
せてくれないものだろうか。

2007年11月14日(水)更新

10年前に世界一周をした。

大学時代の音楽仲間の親友が半年前にMIXIにはいり、時々昔のライ
ブの音源や映像をアップしてくれている。
とても懐かしく、くつぐったい感じがする。

しかし先日、ちょうど10年前の吉祥寺のライブの映像をアップし
てくれたのだが、このとき僕はちょっとした人生の転機を迎えて
いたのだ。
そんなことはおくびにも出さなかったが、実は見に行くのがやっ
と、という精神状態で打ち上げの馬鹿騒ぎにも参加できなかった。
当時、すごく良い会社(イ○テル)にいたにもかかわらず、1年足
らずで退社し、私財をなげうってそこの同僚が首謀したネットベン
チャーの立ち上げに参画したところだった。
しかし世の中うまくいくことは少なく、連日半徹夜で働いたにもか
かわらず一向に成果を出せず、自律神経失調症でほぼ1ヶ月寝
込んでいた。
友人のライブを見に行ったのはちょうど寝込む寸前のころだった。

結局その会社は立ち上げメンバーだったにもかかわらず、不義理
ながら1年で辞めた。
何社か来ないか、と声をかけてくれた会社もあったのだが、いずれ
にせよメンタルなリカバリーをする必要があると感じ、家内としばら
く旅行に出ることにした。

リラックスするならビーチリゾート、という考えはまったくなかった。
精神的なリカバリーのために僕が考えたのは昔の会社で一緒に
働いていたアメリカやヨーロッパの友人に会いに行こうというもの
だ。

今日はちょうど10年前、旅行に出たその日だった。

格安の世界周遊券(60日ストップオーバーフリーで13万円)を
買い、友人の家と安いモーテルを渡り歩いた。
シリコンバレー、ニューヨーク、コネチカット、ロンドン、フランス、
そしてもう一度アメリカに戻ってテキサスのダラスとオースチン。
最後にサンフランシスコに寄って東京に戻った。
厳密には世界一周ではないが、4分の3週ぐらいの距離は十分
飛んだ。

30日間。
肉体的にはとても疲れたがメンタルには見る見る精気を戻して
いくのが良くわかった。
戻ってきて腹を決めた。
ひとりで再出発しよう。

しかしただでさえ旅行で金を使い、貯えはほとんどない状況だっ
た。義理の父に3桁の借金をして千駄ヶ谷にワンルームのオフィ
スを借りた。
ラッキーだったのは大学の先輩がちょうどオフィスの移転を考えて
いて、居抜き(家具そのまま)で譲ってくれたことだ。

借金は半年で返却できた。
そしてもうひとつの奇跡。初めての子供を授かったのもこの年だ。

つくづく、人は「気」で生かされているのだなあと思った。
何度かのネットブームやバブル崩壊もあった。
堀江さんとビジネスでメールのやり取りをした事もあった。(笑)
それでもなんとか10年、小さな会社を維持できた。

次のピリオドは5年か、3年だと感じている。
またスタートラインに立てたような気がした。
今日はとてもうれしい日だ。

2007年10月10日(水)更新

あなたの仕事は何なのか?

「プロフェッショナル仕事の流儀」というNHKの番組が好きだ。
同様のビジネスドキュメントには以前「プロジェクトX」があった
が、演出パターンや表現の誇張など、問題があり、徐々に人
気にかげりが出て行った。

今回の番組はその教訓が活かされているように感じる。
司会の茂木健一郎さんも、気負わず冷静にその人の本質が
どこにあるのかを探り出していく。
ヘリコプターパイロットから競馬調教師まで様々な仕事、様々
な対象と対峙するプロフェッショナル。

そのエピソードからたくさんのヒントを得ることができるが、面
白いのが、茂木さんがどんな質問を投げかけようと、皆ほとん
ど即答するところだ。もちろん事前の打ち合わせもあろうかと
思うが、番組内のドキュメントもあわせてみなさんに一貫した
ものを感じるのだ。

それは「判断がとても速い」ということだ。
 
みな、最初から「プロフェッショナル」とか「達人」とか「匠」と呼
ばれていたわけではない。
小さな自己責任において、判断力を磨いてきたからだ。
逆に言えば、プロフェッショナルになる早道は、本の少しの勇
気を持ち、自分の判断をもって日々仕事を進める、ということだ。

しかし現代ではそれでゴールが見えなくなってきている。
昔は経験を積んだ上司の判断は絶対で、叱られながらその間
合いを積んでいけばよかった。
上に立てば、その経験を元に指導すれば事足りた。
現代は、社会の価値変化が速いゆえ、経験を積んだ上司であ
ろうとも過去の経験にだけ頼るわけには行かなくなってきてい
る。
昨今、大相撲部屋の様々な問題が取りざたされているが、これ
はまさに、部屋(管理者含め相撲界の組織全体)が社会変化に
適応できていない証左ではないのか?

今、この番組で取り上げられているプロフェッショナルの方々が
すごいと感じるのは、そのような時代の変化にきちんと対応す
べく、自らの感覚をを磨くことを決してやめないことと、部下や周
りの人、お客さんなどから積極的に話を聞く、さらには自然や環
境、動物を徹底的に観察しつくしている、ということだ。

今の社会は、すでに出来上がった上司の判断だけでは回らな
い。ましてや判断を伴う仕事以外の定量的な仕事は、すべて
アウトソースされる。
自分の(仕事の)価値が明示できない人のポジションは早晩淘
汰される。
15年前にセルフリストラした人間が言うのだから間違いないは
ずだ。(泣・笑)

2007年09月12日(水)更新

オフィス椅子の変遷:その2

頑張って最高級のオフィスチェアを買ったわたしだが、なぜこの
椅子に座らなくなったかというと、それは腰痛対策で、この椅子
が原因というわけではないのだが、そもそも座り仕事が続くと
ぎっくり腰を誘発しやすくなってしまっていたのだ。
その対策の意味もあって、3年前からバランスボールにすわって
仕事をするようになった。
これは画期的だった。長年の腰痛がぴったり治まっただけでなく
内臓脂肪も減った(ような気がする・当人比・笑)。
都合、ボールには2年座り、ボールの破裂とともに昨年卒業した。

ball

現在は、これまたデザイナーズチェアなのだが、ストッケのバラ
ンス・バリアブルという木製の椅子だ。
基本的には背もたれが無く、背骨が立つタイプなので、バランス
ボールとほぼ同じ効果が得られる。
http://www.scandex.co.jp/stokke/products/variable_index.html

そんなわけで現在の弊社のスタッフはケヴィに座ったり、バランス
ボールに座ったり、モダスに座ったりと様々なのだが、ここにきて
新人が増えたので、きちっとそろいの椅子にしよう、と考えた。

久しぶりにオフィスチェアを扱うオンラインショップを覗くと、現在は
椅子も中国生産が多く、安いものでは1万円を切る値段で流行の
デザインのメッシュチェアが買える。
きっと機能的にも遜色は無いのだとは思うのだけど、耐久性や安
全性についてはなんともいえず、やはりなかなか買う気がしない。
しかしまともなメーカーのオフィスチェアだと定価は10万円以上の
ものばかりだ。
そこで以前から利用しているのが「オフィス中古家具屋」さんだ。

今回も色々と検討したのだが、あるお店でスチールケースの「Think」
という、最新鋭のデザイナーズチェアが6脚そろいであり、定価の
30%ぐらいの値段で購入することが出来た。これはラッキーだった。
しかも使用感がほとんど無く、とてもキレイだった。
ネットで調べても新品では2割引程度しか値崩れないものだけに激安だ。

http://www.interior.ne.jp/Steelcase/think/

実はこの椅子は、ひそかににあこがれていた椅子だった。
オフィス用のデザイナーズ(オフィス)チェアとして一番人気のある
のは、相変わらずハーマンミラーのアーロンなのかもしれないが、
アーロンは、わたしにはバネが強すぎるのと、椅子自体が重く感
じてどうしても好きになれなかったのだ。
「Think」はとても軽く、体を自由な感じで支えてくれる感じなのだ。

まあ、ウンチク語っても実際に座るのはスタッフの皆さんなので、
「あ、そんなの関係ない」といわれてしまえばそれまで。。。
«前へ 次へ»