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2007年08月16日(木)更新

制作会社や経営層と対等に渡り合えるウェブマスターに

制作会社や経営層と対等に渡り合えるウェブマスターになりませんか?

多くの企業の広報担当者やウェブ担当者の方とお会いして感
じることがある。
それは、他の部門で働く方に比べても、みな「学ぶ姿勢」が高
いことだ。

セミナーでお世話になっている宣伝会議さんは、出版では広報
やIR向けに一昨年に創刊した「PRIR」が好調だと聞くし、セミナ
ーもそもそもは「広告・宣伝」向けのものを中心にスタートしたが、
現在は広報やWEB関連のものがすごく増えている。

ただし、一度のセミナーを聞いただけでは、思いを新たにするこ
とは出来ても学びを実務に落とし込むところまではなかなか行
かない。達成するためには、目標設定と継続的な積み重ねが
必要で、それはダイエットと同じだ。(自戒を込めて)
今から10数年前のことだが、わたしがまだサラリーマンの時代、
最初に企業で「ウェブを立ち上げよう」という社内プロジェクトに
関わったとき、リーダーは、
「どういうウェブにするか、ではなく、このプロジェクトを通して、
部門を超えたコミュニケーションチームを作っていくことが大事
なんだ」
と言った。

これはウェブが印刷物などとは違い、「継続のメディア」だと捉え
ると、非常に的確なポイントをついたコメントだったと思う。
しかし、多くの企業が情報化社会(陳腐な物言いですが)におけ
るコミュニケーション・プロフェッショナルをどのように育成してい
けば良いかは解決できず、上記のようなチームを作ることさえま
まならない。
結果、代理店や制作会社にプロジェクトを丸投げしてしまう、とい
う状況が続いている。

要は、上述した「学ぶ姿勢」に応える継続したコミュニケーション
トレーニングサービスが必要なのではないか?ということだ。

セミナーを受けた担当者は目的意識を喚起され会社に戻るが、
同僚や上司が同様の理解をもたないうちは、なかなかそれを実
行に移せないのだ。

弊社では、セミナーを受けてくれた担当者から再度問い合わせ
をいただくことが少なくない。
「セミナーと同じ内容を、少し弊社に特化した形でアレンジして、
弊社内のコミュニケーション関係者だけを集めてもう一度開催し
てくれないか」
というものだ。
もちろん既出のセミナーを繰り返すだけでなく、ワークショップと
して事後に参加者全員でディスカッションする機会を設ける。
これが効果を増幅する。

「今までこういう集まりで話し合う機会がなかったので画期的だ」

と言う言葉をいただく。

こういう下地の積み重ねがないと、社内の理解を得ながら自分た
ちで企業のウェブサイトやイントラネットをどうしてこうか、という考
えをまとめるのは難しい。

このあたりのアレンジ力が、わたしたちの会社の強みかもしれな
い。事後、実際の戦略策定やプランニングコンサルテーションが
非常にスムーズになるのも確かだ。

結果、コミュニケーション担当者の意識は
「私たちがやるべきことは何か?」
から
「ステークホルダーと良い関係を持つためにできることは何か?」
に変わる。

意識が変わると、はじめて結果(ウェブサイトそのもの)が変わる。
その逆はありえない。

コミュニケーション人材の育成を通じて、企業とソーシャルネットワ
ークをつなぐ。
かなりの遠回りかもしれないが、この価値を信じている。

2007年07月25日(水)更新

企業ウェブサイト3年寿命説

インターネットの商用利用がスタートして12年。
大手企業のほとんどが1995~6年に自社のウェブサイトを開設している。
中小企業も含め、2002年には95%以上の企業がウェブサイト、もしくは
なんらかの存在証明をインターネット上に持っているといわれている。

また、インターネット上での技術革新を見ていくと、3年おきぐらいに大きな
技術革新が起きている。
イーコマース、動画(フラッシュ)、データベースマーケティング、ブログをは
じめとするソーシャルコンピューティング。アクセシビリティと標準化、など
など。。

企業のウェブサイトのリニューアルの経過を10年定点観測していると、これ
らとのシンクロニシティに気がつく。すなわち、3年おきぐらいで新しい技術
実装に飛びつきそれがリニューアルのモチベーションになっている場合が
少なくない、ということだ。
結果は、リニューアルにかけたコストを3年ぐらいで減価償却していくような
もので、3年後はすべて新規に作り直す、という状況だ。
私たちのお客様はこの数年で確実に変化してきている。
すなわち、ご相談をいただくポイントが、

「ウェブのリニューアルをしたいんだけど」

から、

「リニューアルしても変わらないのはなぜだ?」

になってきたのだ。

ようこそ、リアルワールドへ。

そして、フィールドにおいても、同じような視点を感じる人がでてきたのがうれ
しい。
Web製作の近未来像

「 Webユーザビリティランク1位の富士通、とにかくつまらない」
「ユニクロすごいおしゃれ!でも…使い方よくわからない」

常に私も感じていたことで、思わずひざを叩いてしまった。

また、
「アメリカだとAvenue A | Razorfishなどがそれを高度に実現できている会社
として存在するが、日本にはその域に達している会社はまだいない、なんて
ことを仰っていました。」

とある。
しかし、これは日本の制作会社が米国系のSIPSに比べてまだ遅れている、
ということでもないと思う。
私が言うのも僭越だが、日本の制作会社は優秀なところが多い。
しかも、日本の制作会社は遅れている、という認識で2000年前後に大挙して
押しかけた多くの黒船(米国SIPS業者)も、1年足らずでほとんど退去している
ではないか。

日本の企業サイトが未成熟な理由のひとつは、企業側の組織体制やコミュニ
ケーション担当人材の欠如、そしてそもそも、経営者の理解不足なのだ。

私たちはこの点を解決することに集中したいと思っている。
言い換えれば、企業コミュニケーションを実現するために同じ視点を持つ、あら
ゆる企業と協業は可能である。

2007年07月09日(月)更新

セミナーはいつも講演者に気づきを与えてくれる

先週の札幌に続き、今週はまたレギュラーで東京のセミナーがある。

セミナーの仕事は一期一会で緊張感もあり、また多くの気づき
を与えてくれるのでやりがいが多い。
面白い話をありがとう、といわれるが、僕自身も「へぇ」ということ
が少なくないのだ。

今回の札幌でも、参加者の勤務先だけの名簿(氏名など個人
情報は主催者によって守られていますので)を先にいただき、
その企業のWebを事前に見ておいた。
講義のあとに質疑応答の時間があっても、なかなか質問をいた
だけない、あるいは、答えられない場合も多いのだが、事前に
その会社の業容やWebを知っておくだけでも答えのヒントにな
ることは多い。

また、昔から、「○○の数だけ答がある」とよく言われるが、参
加者のWebの表面的な批判や荒さがしに終始していても、い
われたほうは「そんなの判ってるよ」と思うだろうし、そこからは
あまり解決の糸口につながる発見はでてこないのではと思う。
むしろ、稚拙であろうと何であろうと、「何を伝えたいのか」という
思いの根幹を知ろうとすると、今後の可能性を見出すことができ
るような気がする。

今回も質疑の時間がオーバーしてしまったが、2時間ではやはり
ちょっと短く感じる。
20人なら1時間ぐらいワークショップや質疑にかけたいところだ。

また、夏休みを過ぎたら、自社主催のセミナーを企画しようと思う
が今度はトピックを少なくして参加者が質疑してみんなで考える
ようなものも面白いかも知れない。

一回一回の出会いが、このようなアイディアを膨らませてくれる。
ありがとうございます。

2007年07月04日(水)更新

東奔西走

今日は午後から札幌に発ち、夕方から宣伝会議のセミナー。
明日は午前中に帰京し、午後から勝どきでプレゼンテーション。
金曜日は日帰りで名古屋にミーティング。
なんともあわただしい。

こんなときはつい、気の緩みを起こし、思わぬ忘れ物やまちが
いをしてしまうのだ。(自戒の意味で書いている)
年初に長野に行ったときは一番最後に手直しをしたパワーポイ
ントのデータをいれたUSBを通勤用のかばんから出張用のかば
んに移し忘れたことがある。
気がついたのは新幹線の東京駅だ。
オフィスにメールをし、スタッフに公開しているファイルサーバー
にアップしてもらう。
会場のホテルについてインターネット回線でつなぎ、無事回収
して危機一髪だった。

こういうことは稀だが、じつは出張に携帯するものを忘れることは
しょっちゅうだ。
翌日の整髪料とか、携帯の充電器とか、自分でシャツとネクタイ
を選んだのに、全然ジャケットにあわず朝のホテルで途方にくれ
たこともあった。

まあ、ボルネオのジャングルに行くわけでもなく、国内だから何と
でもなるのだが。

ホテルで「LAN回線完備」と書かれていて安心していったら
「ケーブルは持参してください」といわれ、閉店間際のパソコンシ
ョップに駆け込み、高いLANケーブルを買ったことがあった。
これが一番悔しくて、このLANケーブルは常に出張用の旅行
かばんに入れっぱなしだ。

2007年06月12日(火)更新

キャッチアンドリリース

魚釣りの世界の言葉に「キャッチアンドリリース」という言葉が
ある。

釣る行為(ゲーム)を楽しみ、また逃がしてあげる、というもの
だ。

企業がオンラインコミュニケーション(Webサイト)を考える際に
も、このような視点で考えると良いのではないか。
通常、リニューアルなどでサイトのプランニングをする際、よく

「想定顧客はだれか」

「コミュニケーションの目的は?」

「どんなコンテンツを提供すべきか?」

などと考えるが、それは、魚を釣るまでの話で、釣られた魚の
気持ちまで落とし込めていないんじゃないか?と常々思うのだ。

企業のWebサイトを訪問することが多いヘビーネットユーザーの
ひとりとして言わせてもらえば、良いサイトは短い時間で理解で
きる「つかみ」がしっかりしているのと、その後の行動の示唆に
富んでいる。

すなわち、出口がはっきりしているのだ。
さっとみて必要な情報を得る(もしくは確認する)。そして次の目
的に移行したいのだ。

「ユーザーの必要としている情報をきちんと届ける」
というのは、企業側の想定する出口であって、ユーザーの想定
する出口とは、

プリントアウト
登録
購入
問い合わせ
検索
他所へのリンク

などだ。

すべてをWebで言い切らなくても良い。(話が長い)
自分の目的(つかみと確認)を遂げ、さっさと去らせる。(リリース)
そういう自由度を理解すれば、きっと魚はまた寄ってくる。
企業Webは、一度キャッチしておしまいではなく、また再訪
してもらうことも大切なのではないか。
違う発見をしてもらって、少しずつロイヤリティや信頼が築かれ
ていく。そんなアプローチも「あり」ではなかろうか。

女性に対しても若い頃にこのようなアプローチが理解できていれ
ば、きっと違った人生を歩めたと思うのだが、気づいたのは最近
のことだ。こちらは手遅れだった。
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