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2008年02月28日(木)更新

ニュースリリース配信サービス利用ガイド

「Web担当者 現場のノウハウ」Vol.10(インプレス刊)にて
「ニュースリリース配信サービス利用ガイド」というタイトルで
6ページにわたりメジャーな9つのサービスサイトを紹介する
記事を寄稿させていただいた。(78ページから)

企業広報として、今まではリリースをFAXで送付したり、記者
クラブにポスティングしていた。
今はウェブサイトに上げれば誰にでも提供できる時代だ。
だからこそ、今一度メディアの記者や編集者と新たな関係を築く
ことを考えなければならないのだ。
単なるサービスの紹介ではなく、メディアやステークホルダーと
どんなリレーションを作っていくのかを考えるきっかけになれば
幸いである。

webtan
いままでは
「奮ってお立ち読み、じゃなかった、お買い求めください」などと
冗談をかましていたが、今はクロスメディアの時代。
一月遅れだが無料でオンラインで読めるのでご参照のほど。

ニュースリリース配信サービス利用ガイド――9サービスの価格や特徴を比較・検討

2007年10月03日(水)更新

今日から宣伝会議のセミナーがスタート!

現在は、特定企業以外にいくつかのPR代理店やPR協会などから
セミナーの依頼をいただいているが、宣伝会議さんとのお付き合い
はすでに3年目になる。

当初はスポットで「広報の視点からインターネットを語ってくれ」という
物が多く、加えて「WEBライター養成講座」などの新機軸のセミナー
でひとコマいただくようになった。
昨年からは札幌や福岡など、宣伝会議の地方支社からのご要請も
いただき、リピートしている。
加えて今年は「インターネット広報」という10回のシリーズで半分の
5コマをいただくことになった。(他は企業の現役ご担当者などの実
践的な事例紹介)
現在のところ60社ぐらいの参加があるということで、公告関連ではな
く、広報担当者としてのウェブ活用の注目度も上がってきているのだ
なあと実感する。

http://www.sendenkaigi.com/kyoiku/net-pr/index.html

わたしは、今日スタートの1回目に続き、2、5、6、7の5回担当。
レジメは以下のようなものだ。

第1回(10月3日) ネットによって変わる企業広報
ネットを活用よって変化した企業コミュニケーションのプロセスと、日
本企業の広報組織の課題について触れながら、この講義のシリー
ズを通して実につけるべき「視点」を明らかにします。

第2回(10月10日) 社内広報とネットツールの活用
オンラインツールの活用でますますビジネスがスピードアップしてき
ました。ビジネスの成功のために、どのようなプロセスをとれば社内
コミュニケーションが成功するのかを解説します。

第5回(10月31日) ネット時代のメディアリレーション
ネット時代の広報は、もはやメディアリレーションの補完のために
Webに情報をアップするだけでは済まなくなってきました。メディア
ルームの設置などを通して効果的なメディア向けの情報提供方法
を学びます。

第6回(11月7日) オンラインリスクマネジメント
ネットの発達は企業による情報のコントロールを無力化します。そ
のような環境でどうすればステークホルダーと良い関係を築いてい
けるのか?様々な企業の対応事例から解説します。

第7回(11月14日) 企業ウェブにおけるデザイン・ビジュアルの理解
デザインは感覚的なものでセンスが無いからわからない、という悩み
を解決します。「見る目」をもち、自社に必要なデザインやビジュアル
表現の質を高めましょう。

来週は姫路の中小企業大学、再来週はもう一度金沢。10月はまる
でヨーロッパチャンピオンズリーグみたいだ。

2007年09月26日(水)更新

働く日常をブランド化

自宅のマンションは20年ぐらい前に立てられたものだが、有線が
入っていて、自宅作業をするときなどテレビを消していろいろなB
GMが聴けるので重宝していた。。
それが時代の波でとうとう光ファイバーとケーブルテレビに変更す
るということになった。有線と引き換えということで基本的に無料な
のだが少し残念だった。
あまりテレビばかり見ているわけではないが、ならば、ということで
いっぱいあるチャンネルを一巡り色々見てみた。
結局、面白いな、とおもうのは自然科学系でディスカバリーチャン
ネルとナショナルジオグラフィックぐらいだ。
特にディスカバリーチャンネルは面白く、そのなかでも、ニューヨー
クのオレンジカウンティーにあるカスタムバイクショップの日常を描
いた「アメリカンチョッパーズ」が秀逸だ。
例えば、インテルが新製品のコアが4つある製品(クワッドコア)の
プロモーションのために4つのシリンダーを持つバイクを作って欲し
いとオーダーする。その製作過程をドキュメントしているのだが、
「こんな創り方でいいの?」というほどあっけにとられるような行程
で話は進む。試行錯誤はするものの、長い経験に裏付けられた創造に
よって形と機能が修練されていく。
チョッパーメーカーといってもオールドファッションなつくりではなく、
インテルのオーダーに応えるべくPCを実装していて、右手のグリッ
プのところにある指紋認証パッドがスターターキーの代わりになっ
ている。(事前に登録した人しかエンジンがかけられない)
これなど、日本メーカーのお株を奪うようなハイテクだ。

結果的には「迫力」とか「挑戦」が感じられる「作品」が創られていく。
マスプロダクションの、いわゆるメーカーとは違うが、「世界に一台」
を創るクリエイティビティの現場はそれだけで魅力的だ。

彼らはその働く日常をドキュメンタリーで売ることでも効果的に自社
をブランド化している。会社を興したお父さんを中心に二人のキャラ
クターが違う息子たち、そして一緒に働く仲間たちのそれぞれが強
烈な個性を振りまき、とても魅力的だ。

http://japan.discovery.com/series/index.php?sid=640

http://www.orangecountychoppers.com/occ/index.html

創造的な仕事・経営をするものにとって、プロジェクト以外にこのよう
な形でブランド化・売り上げを創出していくというのもひとつの形かも
しれない。

家内はOCCのファンになってしまい、Webサイトのオンラインショッ
プでTシャツを買いそうな勢いだ。

intel bikeocc choppers

2007年08月24日(金)更新

製造業における危機管理

昨日、30年以上前に製造した三洋電機の扇風機の発火で火災がおき、
2名の方がなくなる、という事故が発生した。
ニュースでは、ひな壇で頭を下げる社長の姿を映していた。

この場合、被害者親族が製造責任を問うて民事訴訟をするか不明だが、
基本的に社長は陳謝しているものの、サイト上のコメントはあくまで

「経年劣化が原因で、品質不良ではない」

としているところがポイントだ。
たしかに30数年前の製品では、パーツの経年変化で、特に動力部品
を持つ機械においてはショートや発熱、発火が十分考えられる。

ニュース記事でもそのあたり(かなり古い製品の事故)ということを考慮
してか、もちろん三洋電機の製造責任やこの製品の安全性そのものに
ついて糾弾しているわけではないが、

「安全性について利用者への周知の在り方が問われそうだ」

と書いている。しかし、これは簡単なことではないと感じる。

我が家でも「家電製品は壊れるまで使う」というのが基本で電子レンジは
88年製(20年!)で健在だ。しかし、テレビが煙を吹いたこともあるし、
洗濯機もモーター付近から焦げ臭い匂いがするようになって変えた。
電子レンジだってどのような壊れ方をするかわからない。

PL法から考えれば、食品と同じように「賞味期限」を持たせるべきなのか?
現在は製造中止から一定期間の部品の確保と修理の保障は義務付けら
れているが、その保障期間を過ぎた商品に関しては使用をやめろ、という
のも、どう徹底し責任を持つのか、企業の立場で考えると頭が痛いことだ。

コンセントからインターネットに接続される日も遠くないとすれば、すべての
家電製品にマイクロチップが埋め込まれ、一定期間を過ぎるとアラートが
出たり、動かなくなったりするのかもしれない。

しかし、毎日使う電子レンジのパネルに

「この製品の寿命はあと400日です」なんて書かれたら、気分は良くない
なあ。

2007年08月20日(月)更新

石屋製菓に見る不祥事対応

「白い恋人」の賞味期限改ざんやアイスクリームの大腸菌検出などの
不祥事により、先週社長の石水勲氏が辞することとなった(但し株は
保有のまま)石屋製菓だが、ウェブ上の対応を見ていると、誠実に会
社を見直して行きたいという気持ちが感じられない。

現在はウェブサイトトップに「お詫びとお知らせ」という画像が貼られて
いるだけで、8月16日の更新には、多少詳細な情報が、やはり画像
で貼られている。
いずれにせよ、基本的なステートメントは、

「内部自主検査によって不適切な製品が発見されたので回収する」

というもの。

情報筋によると、最初の告発は外部マスコミ等に対してではなく、社
内の上層部に対して行われたという。
結局、上層部の指示で行なわれていた賞味期限改竄を上層部に対し
て告発しても役員は無視する。そのため内部告発者は外部=保健所
に対して告発を行なった、というのだ。
すなわち情報筋によれば、(1)石屋製菓は内部調査により不信物
(不良品)が発見された時と、(2)従業員による会社上層部に対する
告発時の、二度のリスク回避タイミングを無視していた事になる。

加えて、この告発と時を同じくして、日経産業新聞の「仕事人秘録」と
いうコラムに石水勲社長自らの苦労話が連載されていたのだ。

通常1ヶ月近く掲載する、経営者にとっては日経本紙の「私の履歴書」
に次ぐ影響力の大きい人気のコラムなのだが、今回の件でたった連載
5回で掲載中止となった。

告発のタイミングと連載のタイミング。果たして偶然なのだろうか?

「内部自主検査」などの取り繕ったコメントは、まだ旧経営陣の息がか
かっていると受け止められかねない。
せっかく社長が引責しているのだから、これらのコメントも根本的に見
直さないと、ブランドの回復は想像以上に厳しくなる。

皮肉なことに工場長のインタビューは残っているが、
http://www.ibc.sec.or.jp/tech/2005/mono01/mono01.html
そもそも、
「白い恋人は北海道限定で販売され、ゆえにお土産で人気が高い」
というが、商品そのもののオリジナリティはどれほどであろうか?
東京で販売したら「○ック○ック」が黙ってはいないだろう、という声
もある。
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