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来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
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2007年08月10日(金)更新
広報マンと公聴マンの違い?
お世話になっているピーアールコンビナートさんのコラムが
面白かった。
ピーアールコンビナート社の顧問で元朝日新聞記者、かつ
いつもうちの家族がお世話になっている「こどもの城」の元
広報部長であられる津田長幹さんのコラムだ。
有権者に見抜かれた「粗悪品」と題し、自民党のコミュニケ
ーションに対する姿勢を喝破している。
http://www.prk.co.jp/hyoban/column/index.html
詳しくは参照してもらいたいが、要点はこうだ。
「~広報戦略」と題した本まで出している自民党の議員が「私は
広報マンだが、公聴マンではないので」という意味のことをテレ
ビで喋っていた、というのだ。
小泉選挙を圧勝させた広報戦略の立役者で宣伝のプロという
この人、私自身も本を読んでしっくりこなかった。
「大組織の一員だから、公聴は別な部門、ということなのだろう。
しかし、公聴とは広く意見を聞くという意味と同時に、評判がい
か、悪いかの確認作業でもあるはずだ。」と津田さん。
ここを峻別して捉える姿勢が、今回の選挙でのコミュニケーショ
ンにも表れていたのではないか、と。
まさにその通り。
今回の自民党に対する批判は少なくないが、コミュニケーション
の観点からひとつスッキリするコメントをいただいた気がする。
面白かった。
ピーアールコンビナート社の顧問で元朝日新聞記者、かつ
いつもうちの家族がお世話になっている「こどもの城」の元
広報部長であられる津田長幹さんのコラムだ。
有権者に見抜かれた「粗悪品」と題し、自民党のコミュニケ
ーションに対する姿勢を喝破している。
http://www.prk.co.jp/hyoban/column/index.html
詳しくは参照してもらいたいが、要点はこうだ。
「~広報戦略」と題した本まで出している自民党の議員が「私は
広報マンだが、公聴マンではないので」という意味のことをテレ
ビで喋っていた、というのだ。
小泉選挙を圧勝させた広報戦略の立役者で宣伝のプロという
この人、私自身も本を読んでしっくりこなかった。
「大組織の一員だから、公聴は別な部門、ということなのだろう。
しかし、公聴とは広く意見を聞くという意味と同時に、評判がい
か、悪いかの確認作業でもあるはずだ。」と津田さん。
ここを峻別して捉える姿勢が、今回の選挙でのコミュニケーショ
ンにも表れていたのではないか、と。
まさにその通り。
今回の自民党に対する批判は少なくないが、コミュニケーション
の観点からひとつスッキリするコメントをいただいた気がする。
2007年08月08日(水)更新
広報活動は企業の生命線
本日の読売新聞に、先日、日本プレスセンターで行なわれた
イベント「広報・PR新時代シンポジウム」のサマーリーが出て
いた。
女子学生を中心に広報職の人気が高まっているようだが、そ
の理由を聞いてみると「華やかそうだから」とか「会社を代表し
て表に立つ」というものが多いそうだ。それに対して、現場から
は「まだまだ誤解して受け取られているところが多い」という反
応が強い。
これらのことは常に言われていることで、新鮮味はないが、メデ
ィア側のパネル参加者(新聞社)からは
「企業広報も短期の成果を求められることが多くなってきている
ようだが長期的にマスコミ(やソーシャルサイド・カッコ内筆者注)
との人間関係、信頼関係を築いて欲しい」
というコメントがあった。これは今後、広報コミュニケーションが
どう変わるべきかを示唆している。
また、そういった人材を育成する土壌にかけている、ということも
言及されていた。
「パブリックリレーションの専攻を持つ大学は2006年の統計で
米国では250校。日本はゼロ。」
「学科でなくても講座を持っているのはアメリカで400、日本では
4~5にすぎない」
とのこと。
PRや広報の役割が、広告宣伝の延長や利益誘導の一部とみら
れていた時代から、今は
「企業の社会的責任や企業存続の前提問題と捉えられるように
なってきた」
というのであれば、さらに体系だった業務の見直しが必要となり、
この人材育成機会の不足は深刻な問題だ。
記事は、
「広報やPRを経験した人が経営の中枢を担う時代が来ている」
と締めくくっているが、まだリアリティが見えないのが歯がゆい。
唯一、基調講演でトヨタ自動車の常務役員、中井さんのコメントに
救われた。
「広報活動というのは、誰もが評論家になれるので、思い込みは
危険。集めた情報を”数値化(見える化)”することで客観視し、同
じテーブルで議論していければ顧客や社会と信頼を築いていける」
イベント「広報・PR新時代シンポジウム」のサマーリーが出て
いた。
女子学生を中心に広報職の人気が高まっているようだが、そ
の理由を聞いてみると「華やかそうだから」とか「会社を代表し
て表に立つ」というものが多いそうだ。それに対して、現場から
は「まだまだ誤解して受け取られているところが多い」という反
応が強い。
これらのことは常に言われていることで、新鮮味はないが、メデ
ィア側のパネル参加者(新聞社)からは
「企業広報も短期の成果を求められることが多くなってきている
ようだが長期的にマスコミ(やソーシャルサイド・カッコ内筆者注)
との人間関係、信頼関係を築いて欲しい」
というコメントがあった。これは今後、広報コミュニケーションが
どう変わるべきかを示唆している。
また、そういった人材を育成する土壌にかけている、ということも
言及されていた。
「パブリックリレーションの専攻を持つ大学は2006年の統計で
米国では250校。日本はゼロ。」
「学科でなくても講座を持っているのはアメリカで400、日本では
4~5にすぎない」
とのこと。
PRや広報の役割が、広告宣伝の延長や利益誘導の一部とみら
れていた時代から、今は
「企業の社会的責任や企業存続の前提問題と捉えられるように
なってきた」
というのであれば、さらに体系だった業務の見直しが必要となり、
この人材育成機会の不足は深刻な問題だ。
記事は、
「広報やPRを経験した人が経営の中枢を担う時代が来ている」
と締めくくっているが、まだリアリティが見えないのが歯がゆい。
唯一、基調講演でトヨタ自動車の常務役員、中井さんのコメントに
救われた。
「広報活動というのは、誰もが評論家になれるので、思い込みは
危険。集めた情報を”数値化(見える化)”することで客観視し、同
じテーブルで議論していければ顧客や社会と信頼を築いていける」
2007年07月20日(金)更新
広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(3)
最後は今後に向けての可能性の話をしたい。
今まさに、変革の時期を迎えようとしている広報コミュニケーション。
そこで働く人たちは、どんな仕事を通して、どんなキャリアを築いてい
こう、という自身の指針を持つことが肝要だ。
変化の方向性はその会社によって様々だ。だが、大事なことは、どう
変化しても常に自身に選択の余地がある、ということだ。
変化に運命を任せるのではなく、変化をドライブするのだ。
以下の3点は、可能性を広げるためのヒントになるはずだ。
1.自社における次代のコミュニケーションモデルの確立
今年の4月の入社式社長訓示の記事を見ても、「コミュニケーション」
と「倫理」が2大トピックだった。しかしそれらをどう具体的に落として
いくか、というアイディアはまだ示されていない。多くの企業にとっての
課題であるはずだ。
まずは前回挙げたポイントを通じて自社の広報部門の業務改革めざし、
このような具体的なアイディアの落とし込みを通じて活動の幅を広げて
いくとよいのではないだろうか。
2.コアスキル+他者理解(業務理解)で築く柔軟性
「プロフェッショナル」とはなにか?
それは自身のコアスキル(専門性)と他者理解を通じた問題解決能力
を持つ人材のことだ。
次代の広報にとって重要なオンライン(Web)を中心とした新しいコミュ
ニケーションモデルの理解(コアスキル)を確立し、他の部門や社外の
ステークホルダーと協調してプロジェクトを進めていく。
自社でキャリアアップするためには与えられたポジションを全うするだ
けではなく、自ら新しいポジションを作り、開いていく必要がある。さら
に他社からも嘱望される人材とは、このような複合スキルと柔軟性を
持ったプロフェッショナルなのだ。
どうあれ周りが認める「プロ」となれば、どの会社も渇望する人材となり
えるはずだ。
3.国際性
オンラインコミュニケーションも、コーポレートコミュニケーションも、海外、
特に米国にはそれらに関する事例や経験則、話し合う場(コミュニティ
やイベント)がふんだんにある。
それらの知見は、そのまま日本で適用するのに無理がある場合も少
なくないのだが、(必ずしもマストではないが)英語が読める、または使
える(コミュニケートできる)ようであれば、先進事例やユニークな参照
事例を数多く入手したり、情報交換したりできるので、自社内での新し
い試みや活動を進めていく上でかなり有利なのは間違いがない。
最近はそのような海外の事例を紹介する日本のブログやコミュニティも
増えてきているが、やはり時間がかかっても自分なりのフィルターで見
ていくほうが、いざ自身で行動を起こすときには、実感として残るようだ。
広報コミュニケーション職としての自身の勉強に限らず、ビジネス全体
への興味や可能性の幅を広げるのに大きく寄与することは間違いない。
そうすれば、キャリアアップの先に独立の可能性も見えてくるはずだ。
事実、日本ではコミュニケーションベンダーというとIT系がほとんどで、
調査・戦略系は極めてその存在が少ない。
逆に言えば、かなりのオープンマーケットともいえる。
みなさんと一緒に、その可能性を広げていければ、と思う。
もし、疑問や質問があれば、いつでもメッセージを寄せてほしい。
今まさに、変革の時期を迎えようとしている広報コミュニケーション。
そこで働く人たちは、どんな仕事を通して、どんなキャリアを築いてい
こう、という自身の指針を持つことが肝要だ。
変化の方向性はその会社によって様々だ。だが、大事なことは、どう
変化しても常に自身に選択の余地がある、ということだ。
変化に運命を任せるのではなく、変化をドライブするのだ。
以下の3点は、可能性を広げるためのヒントになるはずだ。
1.自社における次代のコミュニケーションモデルの確立
今年の4月の入社式社長訓示の記事を見ても、「コミュニケーション」
と「倫理」が2大トピックだった。しかしそれらをどう具体的に落として
いくか、というアイディアはまだ示されていない。多くの企業にとっての
課題であるはずだ。
まずは前回挙げたポイントを通じて自社の広報部門の業務改革めざし、
このような具体的なアイディアの落とし込みを通じて活動の幅を広げて
いくとよいのではないだろうか。
2.コアスキル+他者理解(業務理解)で築く柔軟性
「プロフェッショナル」とはなにか?
それは自身のコアスキル(専門性)と他者理解を通じた問題解決能力
を持つ人材のことだ。
次代の広報にとって重要なオンライン(Web)を中心とした新しいコミュ
ニケーションモデルの理解(コアスキル)を確立し、他の部門や社外の
ステークホルダーと協調してプロジェクトを進めていく。
自社でキャリアアップするためには与えられたポジションを全うするだ
けではなく、自ら新しいポジションを作り、開いていく必要がある。さら
に他社からも嘱望される人材とは、このような複合スキルと柔軟性を
持ったプロフェッショナルなのだ。
どうあれ周りが認める「プロ」となれば、どの会社も渇望する人材となり
えるはずだ。
3.国際性
オンラインコミュニケーションも、コーポレートコミュニケーションも、海外、
特に米国にはそれらに関する事例や経験則、話し合う場(コミュニティ
やイベント)がふんだんにある。
それらの知見は、そのまま日本で適用するのに無理がある場合も少
なくないのだが、(必ずしもマストではないが)英語が読める、または使
える(コミュニケートできる)ようであれば、先進事例やユニークな参照
事例を数多く入手したり、情報交換したりできるので、自社内での新し
い試みや活動を進めていく上でかなり有利なのは間違いがない。
最近はそのような海外の事例を紹介する日本のブログやコミュニティも
増えてきているが、やはり時間がかかっても自分なりのフィルターで見
ていくほうが、いざ自身で行動を起こすときには、実感として残るようだ。
広報コミュニケーション職としての自身の勉強に限らず、ビジネス全体
への興味や可能性の幅を広げるのに大きく寄与することは間違いない。
そうすれば、キャリアアップの先に独立の可能性も見えてくるはずだ。
事実、日本ではコミュニケーションベンダーというとIT系がほとんどで、
調査・戦略系は極めてその存在が少ない。
逆に言えば、かなりのオープンマーケットともいえる。
みなさんと一緒に、その可能性を広げていければ、と思う。
もし、疑問や質問があれば、いつでもメッセージを寄せてほしい。
2007年07月19日(木)更新
広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(2)
では、現在、もしくはこれから広報のキャリアを築いていこうと考える
人はどのようなプロセスとアプローチを取れば良いか?
企業コミュニケーションの仕事の基本は「良い事を良く伝える」という
ことだが、そのためには良い事を伝える上での、担当者の利益意識
が肝要だ。行動を利益に結びつけるには、以下の5つのポイントが
重要になってくる。
1.ビジネスプロセスの理解
伝えることはニュースリリースなど、新規性のあるトピック飲みに集中
するのではなく、まずそのニュースの根本となる企業のビジネスプロ
セスを理解する事が重要だ。
それによって、なぜそのニュースが自社にとって重要なのかを人に理
解してもらう事ができる。今日、リリースを撒くだけならRSSリーダーで
自動化すらできる。
2.コミュニケーション・マネジメントの理解
コミュニケーションに伴う効果測定値として、評判やイメージ、ブランド
といった定性値をどうマネージするかが重要になってくる。
これらの定性値は受容者によって形成される。そしてそれらを企業側
(こちら側)がコントロール(制御)する事はできないのだ。
ユーザーやソーシャルサイド(あちら側)にどう働きかけ、その期待に応
えるか。
そのためにはこちら側とあちら側の考えや認識のギャップを捉え、間合
いを詰めていくとともに、日々の情報発信や対応で意識が同じ方向を
向くように心がけることだ。
3.情報技術の理解
「オンラインコミュニケーション=ITツールの活用」と短絡的に考えては
いないだろうか?
現状はITツールの導入ばかり先行していて、使いきれていないのでは
ないか?という事例が少なくない。
流行だから、皆が導入しているから、と鵜呑みにせず、まずは個人的に
試用してその利点や注意点を実感してみることだ。
情報発信はますます簡単になるが、反応を得る、その興味を持続させ
ることがいかに大変か。自分が使ってみるとかなりリアルに実感できる
はずだ。
4.情報収集と交換
ここで言う情報収集は、主にアナログなもので、個人の経験や実績に
根ざした情報の収集や交換だ。
企業広報の内容そのものは社外秘に関わるものが多いのも事実だが、
プロセスやアプローチについてはもっと情報交換すべきだ。
多くの企業広報部門は、まだまだ閉鎖的な雰囲気を感じる。
セミナーや協会、コミュニティなどで自社や自身の経験や事例を積極的
に話すと良い。必ず同じ課題や意識を持った人とめぐり合える。
わたしはMIXIの広報関連のコミュニティのいくつかに参加しているが、
「勉強させてもらうつもりで参加しました」という人が多い。結果、そういう
コミュニティは長続きしない。
活発なコミュニティには、必ず数名の積極的な情報発信者がいる。
情報は出す人の元に集まるのだ。
5.直属の上司(広報部長など)以外の協力者・理解者の獲得
「広報は元々コストセンターで、利益を生まない部門だ」という認識では
次代のコーポレートコミュニケーションキャリアを作ろうと考えても、理解
は得られない。繰り返しになるが、自身の仕事が会社に利益をおよぼす
というイメージを持ってもらえれば協力者を作ることができる。
私自身の経験では、所属する広報部を超え、人事や総務、経営企画
などに出向き、彼らのビジネスプロセスを理解し、自身が関わることで
品質向上やプロセスの効率化に寄与し、コスト換算できる結果を残す
ことを続けた。
最初から部門を超えた大きなプロジェクトを立ち上げるのは難しいが、
このような積み重ねなしに、継続して組織横断的なプロジェクトをマネー
ジすることは実質不可能と思われる。
次回(完結編)は今後に向けての可能性の話をしたい。
人はどのようなプロセスとアプローチを取れば良いか?
企業コミュニケーションの仕事の基本は「良い事を良く伝える」という
ことだが、そのためには良い事を伝える上での、担当者の利益意識
が肝要だ。行動を利益に結びつけるには、以下の5つのポイントが
重要になってくる。
1.ビジネスプロセスの理解
伝えることはニュースリリースなど、新規性のあるトピック飲みに集中
するのではなく、まずそのニュースの根本となる企業のビジネスプロ
セスを理解する事が重要だ。
それによって、なぜそのニュースが自社にとって重要なのかを人に理
解してもらう事ができる。今日、リリースを撒くだけならRSSリーダーで
自動化すらできる。
2.コミュニケーション・マネジメントの理解
コミュニケーションに伴う効果測定値として、評判やイメージ、ブランド
といった定性値をどうマネージするかが重要になってくる。
これらの定性値は受容者によって形成される。そしてそれらを企業側
(こちら側)がコントロール(制御)する事はできないのだ。
ユーザーやソーシャルサイド(あちら側)にどう働きかけ、その期待に応
えるか。
そのためにはこちら側とあちら側の考えや認識のギャップを捉え、間合
いを詰めていくとともに、日々の情報発信や対応で意識が同じ方向を
向くように心がけることだ。
3.情報技術の理解
「オンラインコミュニケーション=ITツールの活用」と短絡的に考えては
いないだろうか?
現状はITツールの導入ばかり先行していて、使いきれていないのでは
ないか?という事例が少なくない。
流行だから、皆が導入しているから、と鵜呑みにせず、まずは個人的に
試用してその利点や注意点を実感してみることだ。
情報発信はますます簡単になるが、反応を得る、その興味を持続させ
ることがいかに大変か。自分が使ってみるとかなりリアルに実感できる
はずだ。
4.情報収集と交換
ここで言う情報収集は、主にアナログなもので、個人の経験や実績に
根ざした情報の収集や交換だ。
企業広報の内容そのものは社外秘に関わるものが多いのも事実だが、
プロセスやアプローチについてはもっと情報交換すべきだ。
多くの企業広報部門は、まだまだ閉鎖的な雰囲気を感じる。
セミナーや協会、コミュニティなどで自社や自身の経験や事例を積極的
に話すと良い。必ず同じ課題や意識を持った人とめぐり合える。
わたしはMIXIの広報関連のコミュニティのいくつかに参加しているが、
「勉強させてもらうつもりで参加しました」という人が多い。結果、そういう
コミュニティは長続きしない。
活発なコミュニティには、必ず数名の積極的な情報発信者がいる。
情報は出す人の元に集まるのだ。
5.直属の上司(広報部長など)以外の協力者・理解者の獲得
「広報は元々コストセンターで、利益を生まない部門だ」という認識では
次代のコーポレートコミュニケーションキャリアを作ろうと考えても、理解
は得られない。繰り返しになるが、自身の仕事が会社に利益をおよぼす
というイメージを持ってもらえれば協力者を作ることができる。
私自身の経験では、所属する広報部を超え、人事や総務、経営企画
などに出向き、彼らのビジネスプロセスを理解し、自身が関わることで
品質向上やプロセスの効率化に寄与し、コスト換算できる結果を残す
ことを続けた。
最初から部門を超えた大きなプロジェクトを立ち上げるのは難しいが、
このような積み重ねなしに、継続して組織横断的なプロジェクトをマネー
ジすることは実質不可能と思われる。
次回(完結編)は今後に向けての可能性の話をしたい。
2007年07月18日(水)更新
広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(1)
イメージの華やかさに比べ、かなり地味で忙しい、という意見も多い
広報職だが、就職を控えた学生にアンケートをとると、希望職種とし
ての人気はかなり上位に来るらしい。
(とらばーゆで1位、リクナビで3位、PRIRで4位)
また、毎年春に行われるPR協会主催のセミナーでも、年々参加者
の意識の高まりを実感する。
反面、問題になるのが多くの企業で広報人材の体系的な育成シス
テムが確立していないことだ。
ほとんどが、まず実務を通して覚えろ、というようなOJTばかりの様
子だ。
現役の広報担当者に会って話を聞いてみても「どのように仕事をし
ていけば広報としてプロフェッショナルキャリアが積めるのか?とい
うイメージが見えない」のが大きな問題だと話す。
さらに、ヘッドハンターの友人に聞くと広報の即戦力人材は慢性的に
不足しているそうだ。この原因は「定期的な人事異動で広報に来た
が、この会社での経験が長いのでやっていられるけれど、一般的な
広報のスキルを持ちえているわけではないので広報職で他社に転
職は考えられない」という人も少なくないようだ。
なぜこのような状況なのだろうか?
なぜ広報の「プロ」は育たないのか?
私なりの持論だが、この10年、リストラなどの「痛みを伴う業務改革
(見直し)」の波をかぶってきた生産や生産管理、マーケティングなど
の事業部と違い、日本企業の広報や人事などは、もともと利益意識と
離れたところにいたため、根本的な業務プロセスの見直しに触れる
機会がなく、「コストセンター」的な立ち居地で「あればよい」という存
在だったため、体系的な人材育成も戦略的なコミュニケーション戦略
もほとんどなされないまま今まで来てしまったからではないだろうか。
加えてインターネットの出現である。
この10年で、企業と社会、メディア、そして顧客とのコミュニケーショ
ンのあり方は大幅に変わってしまった。企業の広報には、それらに対
する知見もなければ、対策もつけ刃だ。
結局、大手はおろか、中小企業においても、Webサイト(ホームページ
)の所持率は99%とも言われているのに、戦略的に活用している、も
しくは自らどう使うか考え、管理する専門の担当者を置いている、とい
う企業はまだまだ少なく、ほとんど外部の代理店や制作会社に丸投
げ、というのが現実だ。
「そんな状況では将来が暗い」ととるか、「チャンスがいっぱい」ととる
かで、広報に関わる人たちの今後のキャリアの作り方が大きく変わる
のではないだろうか?
もちろん私は、後者を支援する。(笑)
さて、少し長くなったので次回はその具体的なチャンスについて語る。
広報職だが、就職を控えた学生にアンケートをとると、希望職種とし
ての人気はかなり上位に来るらしい。
(とらばーゆで1位、リクナビで3位、PRIRで4位)
また、毎年春に行われるPR協会主催のセミナーでも、年々参加者
の意識の高まりを実感する。
反面、問題になるのが多くの企業で広報人材の体系的な育成シス
テムが確立していないことだ。
ほとんどが、まず実務を通して覚えろ、というようなOJTばかりの様
子だ。
現役の広報担当者に会って話を聞いてみても「どのように仕事をし
ていけば広報としてプロフェッショナルキャリアが積めるのか?とい
うイメージが見えない」のが大きな問題だと話す。
さらに、ヘッドハンターの友人に聞くと広報の即戦力人材は慢性的に
不足しているそうだ。この原因は「定期的な人事異動で広報に来た
が、この会社での経験が長いのでやっていられるけれど、一般的な
広報のスキルを持ちえているわけではないので広報職で他社に転
職は考えられない」という人も少なくないようだ。
なぜこのような状況なのだろうか?
なぜ広報の「プロ」は育たないのか?
私なりの持論だが、この10年、リストラなどの「痛みを伴う業務改革
(見直し)」の波をかぶってきた生産や生産管理、マーケティングなど
の事業部と違い、日本企業の広報や人事などは、もともと利益意識と
離れたところにいたため、根本的な業務プロセスの見直しに触れる
機会がなく、「コストセンター」的な立ち居地で「あればよい」という存
在だったため、体系的な人材育成も戦略的なコミュニケーション戦略
もほとんどなされないまま今まで来てしまったからではないだろうか。
加えてインターネットの出現である。
この10年で、企業と社会、メディア、そして顧客とのコミュニケーショ
ンのあり方は大幅に変わってしまった。企業の広報には、それらに対
する知見もなければ、対策もつけ刃だ。
結局、大手はおろか、中小企業においても、Webサイト(ホームページ
)の所持率は99%とも言われているのに、戦略的に活用している、も
しくは自らどう使うか考え、管理する専門の担当者を置いている、とい
う企業はまだまだ少なく、ほとんど外部の代理店や制作会社に丸投
げ、というのが現実だ。
「そんな状況では将来が暗い」ととるか、「チャンスがいっぱい」ととる
かで、広報に関わる人たちの今後のキャリアの作り方が大きく変わる
のではないだろうか?
もちろん私は、後者を支援する。(笑)
さて、少し長くなったので次回はその具体的なチャンスについて語る。
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