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2007年01月19日(金)更新

企業広報誌

ここ数年、社内広報やイントラネットの話をいただくことが増えている
こともあり、話題のひとつに「社内報の見直し」というものがある。

端的にいえば、「社内報の電子化」だ。

そもそも昨年、イントラネットの影響力について日本経団連から寄稿
を要請されたときに、「あえて印刷物は印刷物のよさがあるので、
理になんでも電子化するというのはいかがなものか」というお話を
差し上げ、それが複数回連載にお話が膨らんだ経緯ともなった。

外向けには「企業広報誌」というものがあり、これも数年前の「メセナ
ブーム」をピークに各社が盛隆を競った。

広告宣伝と違い、「継続」が命の広報コミュニケーションにとって、それ
らをどう維持するか、というのは大きな問題だと思う。
わたしは紙のメディアが大好きで、オフィスも雑誌があふれている。
もちろんいくつかの企業広報誌を購読していて、これがとても面白い。

すべてをチェックしているわけではないが、いくつか質の高いものをご
紹介する。


富士ゼロックス「グラフィケーション」
「グラフィック」と「コミュニケーション」から作られたタイトル。毎回ほぼ
すべてオリジナルの取材によるコンテンツでA4・50ページ、フルカラー
というボリュームだ。(購読無料)
ほとんどの写真の主役が「人」というのもすばらしい。
http://www.fujixerox.co.jp/company/fxbooks/graphication/

日本IBM「無限大」
なんと創刊が1969年。
発刊は年2回だが、毎回1つの話題を特集テーマに、グローバル時代
におけるテクノロジーやビジネス、科学、社会、文化、教育など様々な
切り口のコンテンツが魅力。

内容はPDFで見られるが、冊子の場合は有料。
しかし本社の受付まで行けば無料でいただくことが出来る(笑)。
http://www-06.ibm.com/jp/ibm/mugendai/no120/index.html


他には、厳密には企業広報誌ではないが、メルセデスベンツのオー
ナー向けに配布されている「メルセデスマガジン」。
これは編集デザインが秀逸で、レイアウトやフォントひとつにもレベル
の高さを感じる。もちろん記事もビジュアルもすばらしい。

私自身はメルセデスのオーナーではないが、何冊か友人に譲って
もらい感動した。まさにプレステージ!
ボルボも悪くはないが、たぶんアベレージなんだろう。。。

やはり商品単価の高い業態はコストをかけられる、ということなのか。
総じて金融(銀行)系は「あらゆる品質がいまいち古くさい」ところが
多いようだ。

金をかけているかどうかよりも、「企業として語れる文化を持ちえて
いるか」がポイントのようだが、広報誌の継続は、ひとえに経営がその
価値を認識しているか、に因るんだと思う。
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