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2006年12月28日(木)更新

今年の10大ニュース

本日は(一応)仕事納め、ということでオフィスの片付けや
年賀状など、雑務をこなしつつ、本年度最後に残った仕事
の動向を見守っている。

ブログへのエントリーも今年は最後になりそうだ。

ここは、縁者でもあるメルマガの大家、平野さんからいた
だいたメールマガジンがさすがに秀逸だったので、そのフ
ォーマットをお借りして締めくくることとしよう。


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皆様、
今年1年間、ありがとうございました。
会社が1年間、大過なく過ごすことができたのも、ひとえにご縁を
いただいた縁者の皆様、そしてお仕事の機会をくださったお客様、
そしてがんばってくれたスタッフ、無理を支えてくれたそれぞれの
家族のおかげだと思います。

本当にありがとうございます。

今年は変化に富んだ年でした。
それは、来年、大きく飛躍するための準備ともとることが出来ます。
会社の規模は少しずつですが、大きくなってきました。

なによりセミナーや講演など、皆様の前でお話しする機会がすごく
増え、そこからの反応も確実に見えるようになってきました。

今回は、年末最後のお知らせとして、今年1年どんなことがあった
のかを10大ニュースとしてお届けいたします。

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【クロスメディア・コミュニケーションズ:今年の10大ニュース】
----------------------------------------------------

☆1位 「日本経団連」デヴュー(笑)

     日本経団連・社内広報センターのセンター長からお声がけを
     いただき、寄稿やセミナーの機会をいただきました。
     今までも色々な講演やセミナーをやってきましたが、さすがの
     集客力!また、反応から、参加される皆さんの意識の高さに
     驚きました。

☆2位 「アメリカでの勉強会参加」

     ビジネスコミュニケーションに関わる人たちが部門や立場を
     超えて話し合えるような機会があれば良いのに、と探してい
     たら米国にぴったりのコンファレンスがあり、思い切って参加
     してきました。広報、広告、マーケ、ジャーナリズムの4極の
     人たちがオープンにネットテクノロジーの適用について語り
     あう。とても刺激的でした。

☆3位 「ミクシィ採用」

     実は昨年2名、今年1名。弊社の最近の採用はすべてミクシィ
     経由のご縁です。お互いの背景がはっきり見えるのでとても
     良いです。

☆4位 「セミナー数の増加」

     今年はコマ数で38回でした。1時間半を1セッションとして
     数えれば50回を超えます。これも目標どおりでした。
     来年は100セッションを目指します。
     とにかく色々な人と出会えることが喜びです。
     生の声は何物にも変えがたいリアリティです。

☆5位 「自主セミナーも好評」

     せっかく12名ぐらい入れる会議室持っているんだから、もっと
     活用しよう、ということで秋ぐらいから自社セミナーを数回開催
     しました。
     ミクシィで参加しているPRプロフェッショナルのコミュニティでの
     セミナーは、21名が参加してくれました。熱気で酸欠状態でし
     た。

☆6位 「宣伝会議PRIR」寄稿

     これもセミナー同様、雑誌のほうでもお世話になりました。
     来年は雑誌から書籍に出世できるか?ネタは仕込んでいます。

☆7位 「社内広報関連業務が増える」

     もう、今年後半はイントラネットや社内コミュニケーションがらみ
     のご相談が急増です。
     ひとえにご担当者の意識の高まりの表れです。
     ツールの選定の前に、課題と目的意識の整理が求められている
     のだと思われます。
     もう、きちんと経営の理解を得なければ行動に移せない規模に
     なってきているのです。

☆8位 「制作を伴わない仕事の依頼の増加」

     9年我慢してやっとこういう仕事が出来るようになってきました。
     しかしまだまだこういう業務の価値を伝え切れていないと思って
     います。

☆9位 「ブログの活用」

     この経営者会報ブログは4月からスタートして167エントリー。
     ミクシィの日記は年間215エントリー。
     これまた久米さんにお誘いいただいた日経ベンチャー経営者
     倶楽部SNSのエントリーは10月から36エントリー。
     多くのご意見やご縁をいただきました。
     マイミクが急増したのも今年でした。

☆10位 バランスボールに座って仕事~2年間に終止符。

     バランスボールに座っての業務。おかげで腰痛とおさらばでし
     た。
     3000円ちょっとで買ったボールは2年間持ちました。最高の
     コストパフォーマンスでした。優秀です。
     しかしこの度、フィンランド製のバランスチェアに変更。これまた
     とっても具合がよろしい。健康維持と集中力アップに最適です。


守秘義務の多い仕事が増え、業務ない世をお話できないのが残念で
すが、業務の変化に富んでいました。チャレンジが多く、充実した1年
でした。

来年はもう、変化の多い1年になるようなプランを立てていますので課
題は健康管理でしょうか?
そうそう、番外としてはスポーツクラブ通いが続いていることも自分とし
ては良いトピックのひとつです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【年末年始の営業について】
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年末年始ですが、12/29(金)~1/4(木)までお休みをいただきます。

その間もメールチェックはしますが、対応が出来ないことが多いと思わ
れます。ご了承ください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お知らせ】 面白い企画を考案中
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不定期で行っている自社セミナーですが、これ以外にも弊社のセミナー
ルーム(会議室)の有効活用を画策しています。

いままで、
「声楽と電子ピアノのプチコンサート」
「おいしいパンを食べるパーティ」
「映画&ワールドカップ鑑賞会」
など、ユニークな企画を開催してきました。

机で12~15名、着席(椅子)なら20前後、立ちでしたら30名ぐらい
はOKです。

一緒に何かやってみたい、という企画があればぜひお問い合わせくだ
さい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【終わりに】
------------------------------------------------------

年末年始は、ゆっくり、と思っていても、なんだかんだあっという間です
ね。
やらなければいけないことはたくさんあるのですが、まずは、マッピング
して思考の整理。基本です(笑)
それでは、来年もよろしくお願いいたします。


縁者の皆様

雨宮 拝


=================================================
経営者ブログスタート!: http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
=================================================
クロスメディア・コミュニケーションズ有限会社
代表取締役 雨宮 和弘
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷4-3-6B1
Tel: 03-6418-0336 Fax: 03-6418-0337
URL: http://www.crossmedia.co.jp/
e-mail : amemiya@crossmedia.co.jp
=================================================

2006年12月27日(水)更新

グーグルは従業員を子供扱いしている?

面白い記事を見つけた。

「グーグルが従業員を子供扱いすることでつなぎとめている」とする
アメリカの記事で、それを翻訳した人のサイトだ。


http://www.yamdas.org/column/technique/googlifej.html
正直、なんか米国のベンチャーはいまだに相変わらずバブル繰り返して
いるなあと思う。
これに比べると僕のお世話になった外資企業は非常にバランスのとれた
大人の会社だったす。

こういう会社を社会的に醸成させるのはカリスマではない。
ビットバレーのときもライブドアのときもそうだけど、企業文化を創る
って、社員総「躁」状態からはできないと思う。

クールヘッド、ウォームハート。そしてウェルコミュニケート。

みなさん、よいお年を。来年もよろしくお願いします。

2006年12月25日(月)更新

大いなる息抜き

ネットに関わるビジネスをしていると、そのスピードについていく
ことばかり必死になって、何か大事なものを見落としているんじ
ゃないの?と自問自答したくなるときがよくある。

これはとても大事なことで、お客様から問い合わせをいただく事
も、

「本当に今、やる必要があるのか?」

「なぜ、動画なのか?」

「何のためにすべて差し替えるのか?」

「逆になぜすべてをとっておくのか?」

というようなことを感じることが少なくない。

わたしは「とにかく作っておしまい」ではなく、常にお客様とともに
ありたいと考えるので、正直にこういうことをお話する。
ときには、

「なるほど。それではやるのはやめましょう」

で終わってしまうこともある。

業務の帰結するところを「制作」に置いていると、これでは飯は
食えない。

しかし、そろそろその前提のところをきちんと解決しないと、前に
進みようがない状況にお客さんも気がつかれてきているようだ。

話が堅い方向に行ってしまったのでちょっと戻すと、日本でも、ネ
ットの世界で「真剣に遊ぶ」人が増えてきた。

一銭にもならないのにどうして?というようなことが脚光を浴びたり。

米国はそんな先人たちが相当数いる。


このサイトもかなり古く、地道に(?)活動を続ける素敵なサイトだ。


MOMA( museum of modern art )というのはあるが、MOBAだ。

The Museum Of Bad Art
http://www.museumofbadart.org/

これは、フリーマーケットなどで売られている、素人が描いた「あま
りにもひどい」油絵などを集めて展示しているサイト。

しかしこう集められると感動があるのがすごい。
ちょっと前に世田谷美術館で行われた「アウトサイダーアート展」に
近いものがある。こうやってみると、これを完全に無視できない自
分がいる。

「ちょっと1点ぐらいオフィスに飾ってみようか?」という誘惑に勝て
るか?
仕事は減るかもしれないというリスクに勝てるか?

などと想像してみるのも楽しい。

2006年12月21日(木)更新

走って、初めて見える景色もある

もうひとつの会社を一緒にやっている高島さんという人がいる。
この人は、新しいサービスやお店ができると、いの一番に飛ん
でいって、まず自分で見て、味わって、経験してみるのを身上
としている。
若い頃は陸上の選手だった、というだけあって、本当に日本中
を走り回っている。
何かニュースを見ると、もうそのときはそこにいて携帯メールから
ミクシィにレポートをアップしているような始末だ。
渋谷のアップルストアがオープンしたときも記念Tシャツを求める
列の中にいて「思ったほどの行列はない」とおっしゃっていたぐら
いだ。

高島さんは、新規ビジネスやマーケティングのコンサルタントとし
て、そういう現場で感じたことを多くの経営者やマーケティング担
当者に生の声で伝えることを生業としている方だ。
昨日の「芸術起業論」ではないが、感覚値は定量評価が難しい。
「わたしはこう感じた」といわれても、「それがどうした」となっては
おしまいである。

その点、高島さんは、スピード(鮮度)と、自分の知見を圧倒的な
数でこなすことによって、その評価の精度を上げているのだ。

彼のセミナーは聞いていて飽きないし、説得力がある。
目の前の事象そのものの評論ではなく、過去からのさまざまな
マーケティングの試みが頭に入った上での評価なのだ。
さらに高島さんのすごい点は、自分と同じ目線、すなわち50前後
の経営者や管理職にとって理解しやすい表現に置き換えて話が
きちんとできる、という点だ。あたりまえのようだが、トレンドやマー
ケティングを語るとき、どうしても業界言葉や最近では技術用語
(カタカナ)がおおいが、この辺の配慮も欠かさない。

当たり前のように思えるが、こういうことをきちんとできる人が少な
いから、高島さんはモテるのだ。

来年の抱負にはまだ早いかもしれないが、企業コミュニケーション
においても、同様のスタンスを持てるように見習いたいと思う。

2006年12月20日(水)更新

年末のオススメ:書籍編

年末の読書というと、やはりビジネス書を読まれる方も
多いかと思いますが、少し視点を変えられる本をご紹介
します。
芸術起業論
村上 隆



私自身がデザイナーだった頃、よく社内外の方から、
「良くわからないけど、クリエイティブな仕事でかっこいい
ねぇ」
と言われました。

もちろん皮肉です。

結局デザインの価値をきちんと他のプロフェっションを持つ
人に説明できないところが多くのデザイナーの悪いところ
です。

昔エントリーで書いたことがありますが、レイモンドロウィー
などは究極の他者理解のかたまりで、
「どれだけデザイナーとしての自分のエゴを消し去れるか」
がキーでした。

村上さんも、アプローチは近いものがあります。
芸術家が、自分の考えを世に問うためには、今まで脈々と
行われてきたアートの文脈を理解し、その上で新しい価値を
提示できるかどうか。そしてその価値を認めてくれた人に
対し、持続できるかどうか、が大事だと解きます。

芸術の歴史を学習し続ければ、どんどん自由になれる。
芸術の歴史の文脈の引き出しを開けたり閉めたりすることが
価値や流行を生む。
引き出しを知らずに作られた作品は「個人のものすごく小さな
体験を基にした面白くもなんともない経験則のドラマに過ぎな
い。まるで小さな浪花節だ」
と言い切ります。

これはファッションやデザイン表現も同じような気がします。

大学で学ぶときに、このような視点をもてていたら、と思いま
すが、デザインやコミュニケーションのような定量化しにくい
価値の重要性を共有してもらいたいと思うとき、アプローチの
ヒントにあふれた本だと思います。

2006年12月19日(火)更新

年末のオススメ:DVD編

縁者の皆さん、
ノロウィルス、やられていませんか?
うちは昨年、子供がやられたので、この時期、予防に気を使っています。
まずはこまめな手洗い、うがい。
わたしは喉を使う(カラオケではありません。講演など。念のため・笑)
仕事もあるので、森川健康堂のプロポリスキャンディーを常備してい
すが、なかなか良いです。
http://www.kenko.com/product/item/itm_8031026072.html

さてお察しの通り、この時期、なかなかブログの更新もままならない毎
日ですが、今週のりきれば、と言うところでしょうか?

しっかり年末年始の脱出計画をたてている方もいらっしゃるでしょう。
わたしは両親の具合も不安定なので、横浜の実家に顔を出すぐらいで
のんびりしようと思っています。

のんびり、といえば、この時期読めなかった本をかため読み。そしてDVD
ですかね。
きょうは今年見た映画・DVDの中からおすすめをご紹介します。

1本目は「バーバー」(原題:The Man Who Wasn't There)
(そこに居なかった男)

ユニークな絵作りとシナリオ。
ハリウッドでもない、サスペンスでもない、甘い恋愛物でもない、アクション
でもない、一味違った映画をお望みの方に。
レンタルでも出ていると思います。
「バーバー」

2本目は「夏至」。
ベトナム映画です。
映像がみずみずしく、最初っから最後まで色々な意味でぬれっぱなし。
情緒たっぷりで美しい映画です。
「夏至」

3本目は「愛の神、エロス」
ウォン・カーウァイ, スティーヴン・ソダーバーグ, ミケランジェロ・アントニオーニ
の3人の監督による短編オムニバスですが、愛の感覚の捕らえ方がそれぞれ
とてもユニーク。
「愛の神、エロス」


最後はレンタルはおろか、日本版が出ていないので、リージョンフリーの
デッキをお持ちの方のみ、ですが、耳の不自由な(ほとんど聞こえない)女性
パーカッショニストのドキュメンタリー映画です。
Touch the Sound (2004)
まさに「音に触れる」。映像的にも美しく、音楽が好きな自分としても色んなこ
とを考えさせられ、とても感動しました。

Touch the Sound (2004)

2006年12月15日(金)更新

創造性を見せ付けるお歳暮

サラリーマン時代からお付き合いのある「変わった会社」がある。

この会社、基本的には数名の優秀なプロデューサーから成り立
っているのだが、一度一緒に仕事をした会社は、手放せなくなる。

彼らの仕事の一端。それは企業側に付き、宣伝やマーケティング
活動におけるプロデュースワークを行い、大手代理店との間に入
ってプロジェクトマネージメントを行う、というようなものだ。

大手企業で、コミュニケーション予算の大きい会社であればある
ほど、担当者は代理店に丸投げする場合が少なくない。
そんな会社は、彼らを使う必要はない。
だが、真剣にマーケットコミュニケーションを考える企業とその担
当者にとって、彼らは常に企業側の視点に立って考えてくれる心
強いパートナーなのだ。
彼らが加わることで、予算は追加になるが、実際のプロジェクト
フィーの精査を行うことで相殺される場合も少なくないのだ。
そして効果の制度が上げられる。

そして毎年この時期になると、不義理をはたらいているにもかかわ
らず、弊社に彼らからのお歳暮が届く。
毎年、その包みを開けるたびに、驚愕と尊敬と感動があるのだ。

そのお歳暮は、毎年テーマがある。
贈られてくるものは何かの詰め合わせ。

いままで思い出せるだけでも、、
味噌

そば
ハチミツ
ナッツ
パスタ
香辛料

などなど。。

そして今年は「お酢」だ。

工夫を凝らしたパッケージに、世界中から集めたそれらの小さな
パッケージが詰まっている。
そこか感じるもの。それは、彼らのあくなき創造力と、受注業務以
外のことにも、これだけ徹底的に楽しんで創造する、その姿勢だ。

強力に「伝わる」、すばらしいプロモーションだ。

この会社は、「ウィーズブレイン」という。
http://www.wes.co.jp/index.html
wes

2006年12月14日(木)更新

年末自主開催セミナー終了

年末で各業務が紛糾している中、今年一年の業務や講演活動を
まとめなおしている。

実際には、今週金曜日に本年最後のセミナーが日本経団連の
社内広報委員会であるので、まだすべて終了しているわけでは
ないのだが、今年1年でセミナー実績が38コマあった。
今年はずいぶん新しい機会をいただいた。

昨年と違うのは今12月時点で、来年すでに10コマほど、確定して
いるということ。
明らかに企業コミュニケーション関連の興味が増しているとすれば
とてもうれしい。
特別数をこなすことを良しとしているわけではないが、協会でも、
エージェンシー系でも、出版系でも、宣伝畑ではなく、広報コミュニ
ケーション系の話ができる人を探しているという話を良く聞く。

実際、この分野は内容の進歩が早いので、3ヶ月もするとレジメの
使い回しが効かなくなる。常にアップデートが必要だ。

実際、1年前にセミナーでお会いした方と連絡すると「機会があった
らまた連絡してください」といわれることも少なくない。

それでこの年末、11月の最終週から今週まで、3週間連続で
火曜日に自社会議室でこじんまりとしたセミナーを開催した。

それぞれ5~6人のお客様だが、リラックスした雰囲気でお互いの
課題を語り合うこともでき、良い機会をもてたと思う。

来年はオンラインコミュニケーションに関わらず、グループマッピングや
業務生産性向上(会議、時間管理など)の話題でもセミナーを組んで
いこうと思っている。

2006年12月12日(火)更新

ルソーの見た夢、ルソーに見る夢 世田谷美術館

伊東さんの展覧会に続き、最終日に滑り込むようにルソー展を
見てきた。世田谷美術館は最終日まで人の波が耐えなかった。

ルソーは、評価されたのがかなりあとのほうで、現役当時は、
日曜画家だの、芸術性がない、だの、そののっぺりとした作
風が理解されなかった。

ピカソをはじめ、多くの仲間に認められ、フォロワーが出始めた頃、
初めてキュレーターの目に留まりグループで世に出た作家だ。
現代美術も含め、多くの近代作家にとって、新しい価値をどう見
出すかが問題になるが、ルソーの場合「同じ思いを綴る多くの
仲間」が現代まで続いているというのがすごい。

この展覧会は5部構成になっていて、1部がルソーのオリジナル、
2部は当時の素朴派の仲間、3部は日本のフォロワー、4部は
写真による素朴表現を継承した作家たち。5部は横尾忠則や
靉嘔 (あいおう)をはじめとする現代作家の作品。

普通、「○○とその時代展」というような展覧会が上のあたりで
開かれ、がっかりすることが多いのだが、今回は構成もよく練ら
れていて、見飽きることがなかった。

ひとえに、ルソーに対する愛、というと大げさだか、想いがあふれ
ていて「幸せ感」が感じられるのだ。

きっとルソーは、自分が認められることよりも、周りの仲間を大事
にしていたんではないか、と思う。
「どうやってこの絵ができたんだろう?」
と考えると、技術よりもそんな周りの状況が見えてくる、人間関
係性にあふれたすばらしい展覧会だった。

2006年12月11日(月)更新

伊東豊雄「新しいリアル」展

企業コミュニケーションの世界も、20年前から始まるOA化、そして
この10年のインターネットの出現の影響で、かなりの変化が現れ
てきた。

それは単にメディアやツールの進化で便利になった、というようなも
のだけではなく、仕事の方法や考え方をもう一度見直さなければな
らない時期に来た、ということ。
もっと端的に言えば、ツールの導入で便利になった結果、いままで
看過してもなんとなく吸収できたこともきちんと対応しなければ、コミ
ュニケーション溝はよりいっそう深まってしまう、ということだ。

しかし人間そのものは、そんな急激な変化の流れの中でも、とてつ
もない対応力を発揮する。だからこそ、日々の営みを通じ、変化する
ものと変わらないもの、両方を見据えることが大事なのだろう。

この週末、そんなことを思い返させてくれる展覧会を見に行ってきた。

==================================================
伊東豊雄「新しいリアル」
Toyo Ito : The New "Real" in Architecture
期間 2006.10.7[土]─ 12.24[日]
会場 東京オペラシティアートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/exh77/
==================================================

ここ10年の建築会の話題といえば、ヘルツォーク・ド・ムーロン設計の
「プラダ ブティック 青山店」に代表されるような、今までの垂直・水平
(柱と床)の構造体としての建築物の概念を打ち破るような「自由な」
設計の建築物だ。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/guide/115.htm

現在、ロンドンを初め、欧米の多くにこのような建築が見られるが、日
本でも、伊東さんがさらにユニークな建築を数多く手がけている。

日本では、設計中からかなり多くの批判を浴び、それに根気良く議論し
実現した「せんだいメディアテーク」が有名だ。
http://www1.linkclub.or.jp/~ida-10/miyagi01.html

通常、建築の展覧会というと、模型や完成した建築の写真と図面など、
というイメージが多いが、この展覧会は、床が地形そのもの(有機的)
になっていて、その中で彼の設計意図を感じ取れるようになっている。

「人が建築をどう見るか?」

という他者理解に努めたプレゼンテーションになっている。

彼の提案する、均質な格子をゆるめて、有機的で複雑な空間をつくり
出す方法を
「エマージング・グリッド」と呼ぶ。
たしかにテクノロジーの進化のおかげで、このような三次元の複雑な形
が実現可能になったのだが、通常、

「人は残らないが建築は残る」

といいそうなものだが、伊東さんは、あえて、

「建築は残らないけれど、人は残る」という。

それは、

「建築はつくるプロセスに大きな意味があるの。どれだけの人が関わり、
どのような議論をしたかということがとても重要。人間が育っていくのと
同じように、建築をつくること自体が建築を育てるということかもしれない。
さらに、建築は完成した後も、使う人によって育てられ、つくられていく。
そういうプロセスを大事にしたい。」

と述べている。

私自身が企業コミュニケーションを考えるとき、なぜそのようなプロセス
が(特に日本で)根付いていないのか?ということがいつも頭をよぎる。

優秀なWEB開発業者やデザイナー、ツールがどんどん出てくるのに、
ほとんどが、3年程度で「償却」され、消えていく。
ようは企業側が確固たる意思を持たず、それらのプランやクリエイティブ、
テクノロジーを理解しきれないままでいる事が大きい。
企業が、それらを積み重ね、残していくための体制作りをするには、どう
したら良いのだろうか?

帰りの道すがら、ずっとそんなことばかり考えていたら、夕飯のお好み焼き
を作るとき、危うく卵を入れるのを忘れ固まらないお好み焼きを焼き続ける
はめになるところだった。。

「パパ、わたし玉子割る係りやりたい」

と言った子供に救われた。
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会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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