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2009年02月18日(水)更新

経済広報センター:企業広報フォーラム「インターネット時代の企業広報」

今週は月曜日、火曜日と一泊で日本経団連、経済広報センター
研修セミナーで御殿場にある経団連ゲストハウスに行ってきた。

参加企業数12社のこじんまりしたフォーラムであったが、ひと
つのテーブル(部屋)で顔が見える規模、というか、それぞれの
参加者が十分意見を言える人数だったので、一方的にならず、
とてもプロダクティブな研修になったのではないだろうか。

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2日間のうち、私自身の講義は2時間、あとは参加企業ごとの
ウェブ活用の状況紹介、課題の投げかけ、もう1社ゲスト企業
の活用事例報告、相互の質問タイムなど、食後の歓談タイムも
含め、わりと自由な時間が多く取れたので本音レベルの語らい
が沢山できたのが収穫だった。

実はこのゲストハウスは設立されて22年だそうだが、来月で
閉館されるそうだ。お食事などでお世話になった東京會舘の
方々のホスピタリティがいつも以上に熱く感じられたのも気の
せいではないのかもしれない。
(シャンパンに合うから、とデザートのイチゴをバーにお持ち
ください、と勧めてくれた。今までそんなことはさせなかった
そうだ)
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なくなるとわかればことさら惜しいが、入り口の吹き抜けに
かけてあった東山魁夷先生のタペストリーの行方が気になる
ところだ。(笑)

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充実した2日間ではあったが、とんぼ返りの旅程であったため、
温泉で足を伸ばす、という余裕がなかったのが少し残念だった。

来年またご縁をいただけるようであれば、ぜひ温泉つきをご一考
願いたい。よろしくおねがいします!

2009年02月14日(土)更新

晴天の友となるなかれ、雨天の友となれ

仕事とは、つくづく「人の縁」と思う。

ネットベンチャー華やかな頃、起業家として立ち上がった中の一人に
佐々木かをりさんがいる。

佐々木さんとは元々、私がインテルに在籍していたときに「女性向け
のパソコンマーケティングやウェブの活用」をテーマに外部コンサルタ
ントとしてお話を伺ったのがもともとのご縁だ。

後年、私が独立し、佐々木さんがネットベンチャーを立ち上げたとき、
そのコンテンツ企画で逆にお声掛けをいただいた。
あれから何年たっただろう。

実は今関わっているご縁の会社に、佐々木さんのもうひとつの会社
がフィットするのではないか、と前日勝手にご紹介さしあげていた
のだ。

するとそのご担当の方から、
「私の名前を出してくれたのは雨宮さんですね。どうもありがとう。
実は今日、会社のセミナーフロアの改装パーティーがあるのでぜひ
参加してください」
とお誘いを受けた。

そこには、さすが佐々木さん、とうならせるだけのゲストがいらっしゃっ
ていた。
ご縁の元となったインテルの西岡さん、元MS会長の古川さん、日産
の林文子さん、マクドナルドの原田さん、女優の石井苗子さん、ジャー
ナリストの池上彰さん、リヴァンプの玉塚元一さんなどなど。

西岡さん以外は面識があるわけではないが、他にも面識のある方が
いらっしゃった。

元ゲラン社長の秋元さん。
秋元さんには私の元上司のご縁で紹介され、最初のゲランの日本語版
ウェブサイトの立ち上げをお手伝いさせていただいた。

もうひとり。生島ヒロシさん。
生島さんとは別のある財団法人のネット活動の表彰審査をご一緒させ
ていただいたご縁がある。毎日何十人もの方とお会いしている生島さ
んなので、もちろんご記憶にはなかったようだが、その生島さんが、
帰り際に短いスピーチをくださった。
それが

「晴天の友となるなかれ、雨天の友となれ」

というものだ。

「未曾有の不況といわれる今日。皆さん一人一人は(表面では笑顔を
取り繕っても)自分の事に精一杯で、大変苦しい思いで頑張っている
最中であることでしょう、しかしこんな時だからこそ、友に思いを馳せ、
手を差し伸べられる人となろうじゃありませんか」

ふっと背中から絡まった針金が一本抜けた思いがした。

生島さんは決して華々しいキャリアを積んできたかたではなく、大学を
中退し、単身アメリカに渡って、空手で生活費を稼ぎながら学究生活を
送られた過去をお持ちなのです。

また、義母さまの介護体験から福祉の専門家となりヘルスケアを追究、
もう一つ、お金も大事だからファイナンスプランナーの資格も取得されて
いる。昨今多方面で活躍されているのもこのような背景があるからだ。

「自分自身のキャリアに分散投資して間口を広げておくこと。すると50代
になっても不安がありません」とおっしゃっているようだ。

「複合キャリア」は変化スピードの速い現在においてはネットワークの柔
軟性を持つことができ、他者理解力も高めることができる。
そしてそのミックスそのものがそのひとの「個性」や「独自性」となるのだ。

ご縁が紡いだくれた貴重な時間を持つことができた。

2009年02月08日(日)更新

日本を世界に売り込める人が誰もいない

1月の終わりにジャパンビジネスプレスに「さらばジャパンミッシング
世界に情報発信できない経済大国を憂う」という黒川清氏のコラム

読んだ。

黒川氏は政策研究大学院の大学教授でいらっしゃるほか、日本学術
会議会長や、総合科学技術会議議員、内閣特別顧問などを歴任され、
ダボス会議などにも参加されている方だ。

コラムを要約すると、

・ 日本は世界からは何を言っても反応のない国と思われ始めた
・ しかもこうした状態に多くの日本人自身が気づいていない
・ だから日本を世界に売り込む・発信する人がいない

ということだ。
先日のガラパゴスと呼応するが、企業(経営)広報:コーポレート・
コミュニケーションの観点から見ると、日本企業の取り組みは本当に
まだまだだ。

昨年IABCに参加したとき、アジア分科会に来たIABCのトップ
の方々のコメントが象徴的だった。

「日本から来たのはあなたね。ひとつ質問があるのだけれどGDP
バランスから見ると、なぜ日本だけ突出してこの会議に参加する人
が少ないの?」

すなわち黒川氏のコラムの通り日本の存在感が「ミッシング」なの
だ。

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/100/10010113.html

近々具体的にお話させていただくが、今年も6月に開催されるIA
BCのグローバルコンファレンス(サンフランシスコ)
に参加する
予定だ。
昨年参加レポートセミナーを実施したせいか、すでに複数社の企業
広報担当者の方から「今年は一緒に参加したい」というご連絡を
(私自身の登録より先に)いただいている。

昨年は日本からの参加者が2人だけだった(それ以前はほとんどい
なかったようだ)のでとても嬉しい。

こんな時代だからこそ、企業として海外にきちんと会社の事業や姿
勢を訴えて行く事が重要になると感じている。

今の企業のPRはメディアリレーションも殆ど国内が中心で、海外向
けには良くてリリースを打っておしまい。ウェブサイトも英語版会
社案内の域を出ていない。これでは会社の思い(存在)を伝える事
は難しいばかりか、ビジネスにつながる反応が得られないのも当然
だ。

広告だけではブランド形成が難しいと言われる現代、ネットをうま
く活用したPR(戦略的オンラインコミュニケーション)が重要にな
る。
IABCはその一歩に過ぎないが、ネット時代に通用する広報人材や組
織の育成を通じて世界に日本(企業)を売り込むお手伝いをしてい
きたい。

2009年02月01日(日)更新

広報部門幹部(部/課長)向けの情報交換会:(財)経済広報センター

来る2月16日、17日の1泊2日で「インターネット時代の企業
広報」をテーマに広報部門幹部(部/課長)を対象とした情報交換
会を実施する。主催は日本経団連、経済広報センターだ。

これは単なる研修セミナーではなく、私からの提議(講演)に続き
東京海上日動火災保険株式会社のご担当者による事例紹介、インタ
ーネットを活用した社内コミュニケーション(イントラネット)事
例紹介、参加企業各社の課題や事例の紹介、講評と意見交換などを
行う盛りだくさんのものだ。(寝られるだろうか?)

ここ数年「インターネット広報」関連のセミナーの要請が増える中、
今年に入って今回のように上位マネージャー向き、そして2時間1
コマではなく半日、あるいは終日以上の時間をかけてワークショッ
プ形式で実施されるものが急激に増えてきている。これはとても
素晴らしい事だ(講師側は緊張度が高まるのだけれど)。

弊社としても昨年来、国内外の事例をかなり集めているので、その
知見を紹介しつつ、参加企業の広報マネージャーが自社の課題に対
しそこからどんなアイディアやヒントをつかんでいただく事が出来
るかを見極めたい。

まだまだ担当者レベルの方が集まる勉強会だと、たまに
「今日は皆さんのご経験を出来るだけ多く伺い、勉強させてもらい
にきました」
というだけの受け身の人がいる。そう言う人は自ら余り発言しない
ばかりか、場のアウトプットが自社に直接関係ないと、事後アンケ
ートなどに「余り参考にならなかった」と書いたりするものだ。
これは批判ではなく、ひとえに「もったいないなあ」と思う。
同じ意識を共有するなか、相手の発言に留意し、自ら意見を述べ
たり、質問をする。そんなところから得られる事も少なくない。

だからこそ、今回のように参加者がマネージャークラスともなれ
ば、傍観者では有り得ないだろうからかなり本音レベルのやり取
りが起きると覚悟している。決して耳障りの良い「正論」では済
まされないだろう。

今回の経済広報センターの情報交換会は参加人数も限られており、
すでに既知の顧客数社から「私も参加しますので」とお言葉をい
ただいており余り空きは多くないかもしれないが、貴重な機会に
は違いない。意識のある広報マネージャーの方は是非問い合わせ
をしてみてほしい。
こんな時代だからこそ、一緒に一歩でも二歩でも、前に進んでみ
たいではないか。

以下概要:
=============================
http://www.kkc.or.jp/plaza/schedule.html#forum

テ ー マ:「インターネット時代の企業広報」
スケジュール(案):
 ・講義「インターネットを活用した企業広報の方向性」
     クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社
     代表取締役 雨宮 和弘 氏
 ・事例研究「東京海上日動火災保険におけるインターネットを活用した広報活動」
     東京海上日動火災保険株式会社 広報部広報グループ課長代理
     宮内 敦夫 氏
 ・参加各社の事例発表
 ・意見交換
など

参加費: 会員  40,000円 ※(財)経済広報センターの会員団体・企業
(税込) 非会員 70,000円
※宿泊代と食事代を含みますが、交通費は参加者負担とさせていただきます。

定員:20名   ※定員を超えた場合は、お断りする場合がございます。

場所: 経団連ゲストハウス
〒410-1431 静岡県駿東郡小山町須走397
http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/GH/index.html

<お問合せ先>
(財)経済広報センター 国内広報部
TEL 03-3201-1412 FAX 03-3201-1404

2009年02月01日(日)更新

不況期こそ広報は会社への貢献度が高くなる

去年から今年にかけて、昔の同僚や仲間数人から、早期退職パッケージを
受け取って退社、転職した、という通知を貰った。
人ごとではないが、やはり市況の影響を痛切に感じる。

昨日は20年来の友人、最初に働いていた会社のアメリカ本社のデザイン
センターのアドミンマネージャーをやっていた女性から、「リタイヤの
時が来たわ。今後はこちらのパーソナルアドレスに連絡ちょうだいね」
とメールが来た。

彼女とは僕が退社後も家族で何回もダラスに会いに行き、巨大なアンティ
ークモールめぐりをしたり、美味しいメキシカンレストランに連れてって
もらったり、深夜まで開いているショッピングセンター(ウォルマート
系列のハイパーマート)にいったり、ずいぶんとよくつきあってくれた。
彼女の孫(3歳)と家の娘(3歳)とが彼女の家のバックヤードで遊んで
いた姿はいまだに忘れらない。子供達はお互い言葉は判らないはずなのに、
会ったとたんに二人で遊びだしたからだ。奇しくも今は二人ともバレリー
ナを目指して頑張っている。

仕事、という訳ではないけれど、コンファレンスなどで、アメリカには
行くチャンスはあるが、しばらくダラスに戻っていないので、久しぶりに
行きたくなった。
ダラスの空港(ダラスフォートワース空港)はとても巨大で、利用する人
はほとんどがビジネスか、観光であればメキシコやジャマイカへの経由
地として立ち寄る人が殆どだ。
イミグレーションで「目的は?」と聞かれて「観光です」というと
決まって「ダラスに観光って、何を見に来たんだ?」といわれるのだが、
「古い友人に会いにきたんだ」というと「Welcome back, our friend」
といってはんこを押してくれる。南部のおおらかな人柄を感じる時だ。

私たちの共通のボスは昔よくこんなことを言っていました。
「Drive your own destiny」(自分で自分の運命を切り開け)
それは80年代からリストラやリセッションの荒波を超えてきたマネー
ジャーの実感なのかもしれない。

人任せにしていては変化に対応出来ないし、他者のせいにしても何も解決
しない。

奇しくも僕自身が彼女と一緒に働いていたデザインセンターを離れるきっ
かけになったのも事業部のリストラだった。
(ひとにいわれる前に自分から広報部に転部した訳だが)

先週と同じ様な話で恐縮だがもう一度言わせてほしい。
僕自身が会社がリストラをしなければ立ち行かない状況のさなかに広報
キャリアをスタートした、ということもあって言えるのだが、この時期
社内外を客観視できる(才能がある)広報は会社に貢献できるチャンス
が大きい。
そして自分から動く事で、近い将来に市況が好転したとき、今までのよ
うに
「広報は後門の守り。予算は出せないけど、よろしくやってて」的なポ
ジションから脱却できる。

当時から考えてみれば10年以上が経った。
しかしいままでにお会いした500人以上もの企業ウェブ担当者で
「プロのウェブマネージャー」の存在を感じた事はそんなに多くありま
せん。ただ、そう言う人はみんなカテゴリーキラーよろしく自分から外
に出て行った苦労人ばかりだ。(しかし本人は大概とても楽しんでいる)

冒頭のアメリカの友人のメールの文末にはヘレンケラーの言葉が添えて
あった。

「幸運の扉が一つ閉まったとしてもすぐにもう一つが開くものよ。ただ
私たちはいつまでも閉まった扉ばかり見ているから新たに開いたものに
気がつかないでいるのよ」

“When one door of happiness closes, another opens; but often we look so
long at the closed door that we do not see the one which has been opened
for us.”
Helen Keller

会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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