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2010年03月27日(土)更新

使い終わったランドセルの行方~「思い出のランドセル募金」

世の中は卒業式シーズンですね。

ウチにも小学生の子供が2人いますが、上の子は今年いよいよ6年生。
先日、小学校入学を迎え、ひょろひょろの小さな体に大きくてぴかぴかの
ランドセルを背負って通い始めたと思ったら、、、早いものです。

しかしランドセルはとても丈夫に出来ていて毎日5年使い続けても、まだ
まだ丈夫なままです。

卒業してしまえば(お古として人に譲ることはなかなかないゆえ)使いよ
うの少ないランドセル、皆さんはどうしていますか?
昨年から私がお仕事でサポート差し上げている「ジョイセフ(JOICFP」)と
いう民間の国際援助団体(NGO)があります。
国際援助団体というと海外で生まれたものが多いのですが、「ジョイセフ」
さんは1968年に日本で生まれ、すでに40年以上も活動をされています。

http://www.joicfp.or.jp/jpn/

おもに途上国の女性たちが安全な環境で赤ちゃんを産み、育てることが
できるように、家族計画・母子保健の立場から人的・物的支援活動を行って
います。

その活動のなかでもユニークなのが、この「思い出のランドセル募金」です。
日本の子供たちが使い終わったランドセルをアフガニスタンとモンゴルの
子どもたちに届けます。
2004年に始まったこの支援活動によって、すでに65000個近いランド
セルが海を渡り、かの地の子供たちに夢を与えています。


まともに教室がない地域もあり、広場にイーゼル状の黒板を持ち出し、その
前の地面に子供たちが集められ授業を行うような状況では大切なランドセ
ルが机の代わりにもなるのです。
移動する時は両手が空き、安全で丈夫なランドセルはとても喜ばれている
そうです。

4月9日(必着)までに送って頂いたランドセルに関しては、4月中旬に出発
する船に乗れる可能性が大きいそうです。
想い出のランドセルを、4月の船に乗せてやりたい!と思われる方は、1800
円の海外輸送費をご負担頂くことになりますが、ご支援をお願いします。

詳しくは下記まで。

http://www.joicfp.or.jp/jpn/randoseru/campaign.shtml


うちのランドセルは来年の今頃、海を渡る準備をしていることでしょう。

2010年03月26日(金)更新

PRパーソンにとってインターネットは有益か?

所属する日本PR協会のニュースレターに、ウェーバー・シャン
ドウィック・ワールドワイド株式会社会長の西谷武夫さんの表題
のメッセージがあり、とても共感いたしました。

西谷さんは
「インターネットと情報化によって人々は大量の情報を簡便に安く
手に入れることが出来るようになった。反面、その状況を曲解し
”知識はすでに与えられたもの”として人々は思考停止に陥っている
のではないか?」

とおっしゃっています。

これは常々申し上げている、
「なぜ情報化が進んでいるのにコミュニケーションが悪くなるの
か?」
という疑問と呼応します。

西谷さんは
「インターネットは人の情報の量的満足を一気に押し上げること
はしたが、質的満足をないがしろにしてしまったのではないか」
と続けています。

おっしゃるように、仕事でご相談をいただく多くの企業担当者の
方は、ネットを使ってやるべきこと、出すべき情報はきちんと提
供している。しかし効果が見えず、次に何をやるべきか判断でき
ないとこぼされます。

今であれば、「ツイッターをやれば良いのか?」という答えが
聞こえてきそうです。
ツイッターはそのレスポンスのよさも相まってコミュニケーショ
ンの感受性をおおいに問われます。その意味では良いかもしれま
せんが、その根底に他者理解や他者との共感、理解などの感性
を磨くこと、その意識の共有を行う機会の創出が必要なのだと
思います。

大きな企業や組織では、それを個人にゆだねていることに限界が
来ているのではないでしょうか?
近年、海外の事例を見ているとそれを組織的(戦略的)にインタ
ーナルコミュニケーションの一部として取り上げているところが
目立つようになってきたのは、これらの問題に対する気づきを持
った企業が現れてきた、ということの証左にほかなりません。

「質的な満足」
今後、企業コミュニケーションを考える上でのキーワードになる
ような気がします。

西谷さん、多くの気づきをありがとうございました。

2010年03月26日(金)更新

森村泰昌展「なにものかへのレクイエム」東京都写真美術館

仕事の合間に2時間ほど時間の余裕が出来たため恵比寿の
東京都写真美術館に行って来ました。

森村泰昌さんは、80年代から一貫してセルフポートレイト写真
(有名人や芸術家に扮し、その人が写っている写真や絵画の
状況を再現する)を手がけてきました。
(ぜひグーグルなどの画像検索で「森村泰昌」と検索してみてください)

この展覧会は新作を中心に大きなプリントが見られる、とても
ダイナミックな展覧会です。
さらに、レーニンやヒトラー、三島由紀夫に扮した作者の動画
作品も多数見られます。しかもきちんと場内シアターが設置
されていてかなりの大画面で見ることが出来ます。

東京都写真美術館はスペースにとても余裕があり、天井も高
いので、写真も動画もとても見ごたえがあります。

ゴールデンウシーク明けまでロングランですが、お勧めの展覧
会です。

図録も米国の雑誌「LIFE」を模したもので素晴らしい出来です。

http://www.syabi.com/topics/t_morimura.html

http://www.syabi.com/details/morimura.html

2010年03月15日(月)更新

好きな仕事をしている人の眼は輝いている

週末までつぶして稽古に励む娘を持つと、家族で出かける機会が
だんだんと少なくなりますね。
受験も同じかもしれません。

この週末はたまたま1日レッスンがないということで、お気に入りの
文房具を探したいという娘と連れ立って久しぶりに街歩きをしてきま
した。
渋谷のハンズやロフト、109(ひとりでは入れません)の雑貨屋さん
などを覗いて下北沢へ。
下北沢も久しぶりに歩くとお店の入れ替わりがずいぶんと進んでい
ました。やはり昨年の市況の波が影響していたのかもしれません。

本多劇場の脇からタウンホールに抜ける高架の横の道に、見慣れ
ない古本屋が出来ていました。

いかにも倉庫をそのまま借り上げました、という天井の高いゆったりと
した空間に、足元からびっしりと積み上げられた本がどっさり!
しかも「下北沢」にぴったりな美術、演劇、文芸系のものばかり。

おもわずほほも緩むその書店の名前は「ほん吉」

おもわず娘に小遣いを渡し、近くのコンビニでおやつを買って来い、と
言い渡してそのジャングルの中にしばし入り浸っていました。

みたところ、わりと若い女性がひとりで切り盛りしていらっしゃる。
聞けば元々美大を出て仕事をし、途中で古本屋さんに勤め、そこから
独立開業されたのだそうです。

http://shimokita.keizai.biz/headline/359/

昭和初期のカストリ雑誌から、個人のスクラップまで、面白そうなもの
が見切れないほどありました。また改めて時間をつくって掘りに行こうと
思います。

先日、青山の「オヨヨ書林」が金沢へ転居してしまい、中目黒にはカウ
ブックスとアートバードがあるものの、美術関係に強い古本屋さんが
身近に少なくなったので、これは嬉しい発見でした。

今年は久しぶりに軽井沢の聖地、リンドウ文庫に行きたくなりました。

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/114/10000158.html

2010年03月03日(水)更新

Alex Lim Thye Aun, Creative Director

世界的な大手広告代理店、レオバーネットのシンガポール支社の
クリエイティブディレクター、Alex Lim Thye Aunさんのポートフォリオ。
シンプルで強いメッセージ。
そしてアイディアがとっても新鮮です。
annualcityexhibition

紹介した「The Annual City Exhibition 2008」や「Singapore
Architects Directory 2008」のポスターなど、アイディアだけでなく
労力がかかっていて簡単にまねが出来ないパワーがあります。


http://thyeaunlim.blogspot.com/

2010年03月02日(火)更新

おくやみ 皆川正(まさ)先生

日本の工業デザイン創成期の重鎮の一人で、約30年前、東京造形大学で
おせわになった当時主任教授であられた皆川正先生が2月20日にお亡くな
りになりました。

わたし自身は当時ロクに勉強もせず、先生にお世話になったなどと、えらそう
に言える身分ではありません。

正直、卒業後にまともに仕事が出来るようになるのに時間が掛かりましたし、
その頃は「もう少しまじめに勉強しておけばよかった」と後悔したものです。

ただ、勉強せずとも先生の思い出というのは印象深く心に残っています。
先生にお返しできるものはありませんが私なりに3つのエピソードをご紹介
します。
当時の東京造形大学の工業デザイン科の2次(実技)入学試験は、

「魚をモチーフに平面構成を作れ」

というものでした。

美大の入試というのはデッサンもそうですが、周りを見渡すことが出来るので
他人がどのようなことをやっているか、多少見えるのが面白いのです。
平面構成ですからグラフィック模様のように魚を並べる人もいれば、なにか
観念的に魚の動きを表現している人もいました。(なぜか覚えています)

僕自身は狭い生け簀の中を縦横に泳ぎまわっているような構図で描きました。

なぜこんな出題をするのだろう?という疑問は大学に入って解明しました。

実は皆川先生は、工房で出る木っ端(生徒が実習で制作する課題に使った
木材材料の端材)を削り、魚の造形物をよく作られていたのです。

それらはホンモノそっくり、というよりは魚の動きを形にしたオブジェという
もので、僕たちも授業でまねて作らされたこともありました。

これは基礎造形を生み出す創造性を鍛えるにはとてもよいトレーニングだ
ったと(サボっていた人間がいえる筋合いではありませんが)思います。

粘土でも良いのですが、木を削る造形は木目も相まってとても面白い表現
が可能になります。
新しい形を生み出す仕事をしている方にとってはこのような趣味(トレーニン
グ)は自分のアイディアの引き出しを作る良い機会となるでしょう。

もうひとつの先生の思い出は就職のときにいただいた温情です。
つまらない自分の落ち度である自動車会社の入社試験に失敗したわたしは、
研究室にいる先生の元に報告に行くとこっぴどく怒られました。
本来であれば「もう知らん」といわれて終わるところでしたが、
「私が紹介できる会社はもうないけれど、そこに来ている求人の封筒のなか
で受けられるところがあれば武士の情けでもう一度だけ推薦状は書いてやる。
しかしもう一度だけだ」
とおっしゃっていただけたのです。

まじめな学生ではありませんでしたが、今に至るきっかけを作ってくださった
のはまちがいなく先生でした。

3番目は、卒業謝恩会で先生がおっしゃった言葉が忘れられません。
それは
「まだまだ世の中にデザインの価値は十分に理解されているとはいい難い。
だから諸君はずっと工業デザイナーを辞めないで一生の仕事として続けて
それを世に問うて欲しい」
というものでした。
正直、自分がデザイナーからコミュニケーションの仕事に移ろうと考えたときは
この言葉が脳裏をよぎり、かなり逡巡したものです。

もちろん後悔はしていませんが、仕事の中にデザインマインドやクリエイティビ
ティ、その価値を訴えられるように心がけています。

ご挨拶もできないまま30年近くがすぎ、このようなお知らせを聴くことになる
のは残念なことでした。

最後に、ほとんどの授業は上の空でしたが、ひとつだけ印象に残っているのは
扇風機のデザインをされたお話でした。
日本の扇風機が今のように3枚羽根になった最初のデザインをされたのが皆川
先生で、それ以前はすべて4枚羽根だったそうです。

会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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