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2007年07月31日(火)更新

一緒に働いてみませんか?

念仏のように信念を持って一つのこと(企業コミュニケーションはこれから重要)と唱えていると、あるタイミングに同じような依頼が急激に増えてくることがあります。
今はまさにそんな時期なのかもしれません。
日本ではまだ、ちょっとかわったビジネスですが、目をグローバルに広げれば、なぜこの仕事がこんなに遅れているのか、疑問に持つ人も少なくないはずです。
というわけで、少しずつですが企業力をつけて業務拡大していきたいと考えています。
一緒にチャレンジしてみませんか?
と、いうわけで人材募集告知です。

クロスメディア・コミュニケションズは大手企業の広報、人事、経営企画、マーケティング担当者に向けて、オンラインツール活用についての数々の講演やセミナー、トレーニング、調査評価、戦略策定コンサルティング、ウェブサイトリニューアル、イントラネット構築などを通じて専門人材の育成や組織のコミュニケーションマネジメントサポートを行なっています。
わたしたちがウェブ制作と切り離し、このようなサービスを行なう理由として、企業が10年インターネットを使ってきて解決できずに抱える以下のような大きな悩みがあるからです。
1.専門人材の不足と社内の理解者の不在。
2.外注業者に丸投げ。とりあえず新しい技術やツールを採用する。
3.誰がどう使っているのか、状況把握ができないため費用対効果が見出せない。

「何度ウェブをリニューアルしても、目先以上の変化はない」
「リニューアルしたときがピークで価値は3年で減価償却していく」
こんな状況に気がつく企業が少しずつ、増えてきました。

これを打破するためには、アウトプット(ウェブ制作やツール導入)主導ではなく、先ず自社のコミュニケーションモデルの再確認から課題を見い出し、解決のための組織と人材の育成が急務です。
企業のコミュニケーションは「継続的な発展」が前提であり、それを考えるためにはツールの導入などが優先するその場の「対処療法」では限界があり、根本的な「体質改善」が必要だ、ということなのです。しかしそのためにも、サポートする企業には「ビジネスプロセス」「コミュニケーションデザイン」「オンラインコミュニケーシ
ョンテクノロジー」の3つの理解が必須なのです。
私たちはこれらのバランスを強みに「広報や事業部担当者が自分で考え、使い、管理し、結果を出すウェブサイト活用」を実現していきます。

ユニークなアプローチで企業コミュニケーション分野の新しいリーダー企業をめざす私たちと一緒に働いてみませんか?

こんな仕事をしています。
・調査評価、企画提案、ヒアリングを通じた企業ウェブサイトのリニューアル戦略策定
・制作会社のコンペティション評価や品質管理
・コミュニケーション組織と人材育成コンサルティング
・イントラネットと社内コミュニケーションの企画提案
・CIの見直しと活用ガイドライン策定
・企業コミュニケーション関連セミナー、ワークショップ、トレーニング
・社員コミュニケーション意識調査の実施と改善提案

クロスメディア・コミュニケーションズの強みと独自性
1.企業広報の実務経験を持ち顧客企業の課題抽出に長けている
2.セミナー、講演、雑誌への寄稿など多数
3.大手企業との直接契約
4.オンラインコミュニケーションに関しての長い経験と実績
5.バイリンガル対応

クライアント企業(すべて大手有名企業。代理店経由の業務はありません)
・総合商社
・自動車関連メーカー
・医薬品メーカー
・出版社
・外資系ソフトウェアメーカー
・証券会社
その他

応募者の条件
ウェブ制作会社、PRおよび広告代理店などでプロデューサー、ディレクター、デザイナー、プログラマーなどの経験のある方。
あるいは企業広報で自社のオンラインコミュニケーションのマネジメント経験者。
オンラインコミュニティ、あるいはブログを通じたネットワークを有する人。
企業担当者との直接対応・提案ができるコミュニケーション能力を有する方。
インターネットを活用したコミュニケーションに興味・知識がある人。
もしくは上記のような業務を通じてキャリアアップを目指したい方。

ご興味いただける方は弊社ウェブサイト(http;//www.crossmedia.co.jp/)の問い合わせからご連絡下さい。 インタビューをセットいたします。

2007年07月31日(火)更新

自社製品利用を社員に強要するか

数年前にCD-Rも製造販売している大手光学メーカーの仕事で納品しに
行ったとき、私が納品に使ったCD-Rが他社(ノンブランド)製品だっため、
えらく怒られたことがある。

即座に家電量販店に立ち寄ってそのメーカーの製品を買い込み、社に戻
って焼きなおし、納品は何とか事なきを得た。
私自身、サラリーマン時代に勤めていたのがコンポーネンツメーカーだった
せいか、そのようなことを気にかけたことは一度もなかったので、これは良
い教訓になった。
お客様に対する基本的な礼節や気遣いにかけていたのだ。

以降、パソコンメーカーにセミナーや打ち合わせに行く際、他社製のパソコ
ンを持っていって失礼に当たらないか、伺ったりするようにしている。
(パソコンはお客様に合わせて買い換えることは難しいので。。)

ビジネスの関係ならば、気を使うことも必要だが、自社の社員に対し、使う
製品を共用することが多いという話も良く聞く。
たとえば総合企業であれば、家もクルマも、家電製品も保険も、すべてグ
ループ企業のものを買うのが基本、というか強制だったり。
ただ、こういうことが、どのぐらい世間一般の企業の慣習になっているのか
とても興味がある。

このように自社製品を強要する意味は何なのか?
愛社精神の高揚?
売り上げを意識させるため?

皆さんの会社で、こういう慣習があるか、あればどういう意味なのか企業名
は伏してもかまわないので意見をいただけるとうれしい。

反対の参照例だが、私自身が知る自由な企業の事例を付記しておく。

ある自動車メーカーでは、他社のクルマで出社するなんてもってのほか、
といっていた。(敷地内には研究のためといってドイツ製の高級車が何台
もあったが)
(その会社の社長はドイツ製のスポーツカーで接触事故を起こしたけど)


また、私の友人が勤める別の某自動車メーカー(兼2輪メーカー、というと
判ってしまうか)で、彼は毎朝他社のバイクで通勤している。
特定の規制はなく、
「他社でも良いものを知らなければさらに良いものを作ることはできない」
ということらしい。
また、私が勤めていた半導体メーカーでも他社製のCPU(○ンテル・アウト
サイド)のマシンをあえて使っている人もいた。これも同様の考え。

他社製品を買うのと、自分の会社や仕事を愛することは意味が違うと思う
のだが、アパレルなんかは難しいだろうなあ。

2007年07月30日(月)更新

ホームパーティーの天才

結婚前の話なのでかれこれ20年前のことだけど、その当時、
建築家やスタイリスト、デザイナーなどの友人が多くて、よく
遊んでいた。

しかしまだ20代の僕らはそんなにお金があるわけでもなく、
しょっちゅうクラブにいくようなわけでもなかった。

そこで、週末に掛けてオールナイトで友人宅でホームパーティ
を持ち回りで開催していたのだけど、そのなかのひとり、友人
のガールフレンドだったスタイリストの真由美ちゃんという人が
ホームパーティーの(特に料理のアレンジの)天才だった。

いつもお金をかけず、バラエティに富んだ料理を短時間でいっ
ぱい準備する。

一番感動したのが「カレーパーティー」だった。
普通、カレーパーティーだと「前の晩から仕込んだの」とかいっ
て家に入るといい匂いが漂いそうなものだが、僕たち友人8人
ぐらいが彼女の家に集まったときは、全くにおいも何もなく、
野菜やシーフード、肉類が買ってあるだけだった。

しかしちょっとビデオなどを見ているうちに、30分程度で、なな、
ナント、5~6種類のカレーを出してきた。

そのからくりとは、、

複数のフライパンで、シーフード、肉、野菜などを豪快にいためる。
(ハナマサで激安仕入れ)
それらを取りおき、今度は丸正でまとめ買いしてきたレトルトカレ
ーを鍋に入れ、安い大量のワインでのばし、にんにくとスパイス
を数種類入れる。(インスタントくささは全く残っていない!)
最後にフランべした材料をいれてひと煮立ち。

これで、

牛タンカレー
キーマ(グリンピースとひき肉)カレー
なすと夏野菜カレー
シーフードカレー
チキンカレー

などがあっという間にできあがり。

フランスパンでカナッペ、ワイン(安いもの)でも、かなり豪華で
幸せな時間が過ごせた。

きちんと作ったほうが安いよ、というかもしれないが、なにせみ
んな仕事も忙しかったので、本当にすばらしいアイディアだった。
レトルトなんて、とおもうけど、短時間で成果を出す真由美ちゃん
にみんなは脱帽だった。

最近、自社の会議室でも時々小さなパーティーを開くのだが、こ
の時の経験が役に立っている。

2007年07月25日(水)更新

企業ウェブサイト3年寿命説

インターネットの商用利用がスタートして12年。
大手企業のほとんどが1995~6年に自社のウェブサイトを開設している。
中小企業も含め、2002年には95%以上の企業がウェブサイト、もしくは
なんらかの存在証明をインターネット上に持っているといわれている。

また、インターネット上での技術革新を見ていくと、3年おきぐらいに大きな
技術革新が起きている。
イーコマース、動画(フラッシュ)、データベースマーケティング、ブログをは
じめとするソーシャルコンピューティング。アクセシビリティと標準化、など
など。。

企業のウェブサイトのリニューアルの経過を10年定点観測していると、これ
らとのシンクロニシティに気がつく。すなわち、3年おきぐらいで新しい技術
実装に飛びつきそれがリニューアルのモチベーションになっている場合が
少なくない、ということだ。
結果は、リニューアルにかけたコストを3年ぐらいで減価償却していくような
もので、3年後はすべて新規に作り直す、という状況だ。
私たちのお客様はこの数年で確実に変化してきている。
すなわち、ご相談をいただくポイントが、

「ウェブのリニューアルをしたいんだけど」

から、

「リニューアルしても変わらないのはなぜだ?」

になってきたのだ。

ようこそ、リアルワールドへ。

そして、フィールドにおいても、同じような視点を感じる人がでてきたのがうれ
しい。
Web製作の近未来像

「 Webユーザビリティランク1位の富士通、とにかくつまらない」
「ユニクロすごいおしゃれ!でも…使い方よくわからない」

常に私も感じていたことで、思わずひざを叩いてしまった。

また、
「アメリカだとAvenue A | Razorfishなどがそれを高度に実現できている会社
として存在するが、日本にはその域に達している会社はまだいない、なんて
ことを仰っていました。」

とある。
しかし、これは日本の制作会社が米国系のSIPSに比べてまだ遅れている、
ということでもないと思う。
私が言うのも僭越だが、日本の制作会社は優秀なところが多い。
しかも、日本の制作会社は遅れている、という認識で2000年前後に大挙して
押しかけた多くの黒船(米国SIPS業者)も、1年足らずでほとんど退去している
ではないか。

日本の企業サイトが未成熟な理由のひとつは、企業側の組織体制やコミュニ
ケーション担当人材の欠如、そしてそもそも、経営者の理解不足なのだ。

私たちはこの点を解決することに集中したいと思っている。
言い換えれば、企業コミュニケーションを実現するために同じ視点を持つ、あら
ゆる企業と協業は可能である。

2007年07月24日(火)更新

油絵を買う。

この週末、6点の油絵を買った。

わたしはいままでも、人の絵が欲しいと思った事が何度かある。
最初は小学校の時の図画工作でお世話になった恩師の方の絵で、今は
日本女流日本画家協会の重鎮だ。
かなり出世しないと手が出ない。
もうひとりはマイミクでもある同じドラマーの芸術家T氏だ。
彼の絵には独特の時空がある。
まるで自分でコントロールできない空間に浮遊するような。
この絵を手に入れるには出世に加えて広い空間が必要だ(何しろでかい)。
これらのためにも日々、仕事を頑張るのだ。
さておき、今回の作者は家内の友人で、若い女性だ。
実は彼女は10年前、家内が参加した世田谷美術館の市民大学の同期
の聴講生のひとりだった。
当初よりその才能に魅せられていたわたしたちは、ことあるごとに彼女の
絵をねだり、すでに家に数点かかげている。
今回はその市民大学の同期生によるグループ展で彼女はなんと新作を6
点も出してきたのだ。
モチーフは自分の飼い犬など身近なものが多いが、単純なイラストのよう
にみえて、ぎりぎりのところで絵画たらしめているところがすごい。
比較しては恐れ多いかもしれないが、まるで晩年の熊谷守一先生の絵の
ようで、その一つ一つが、見るものを和やかな気持ちで包み込む愛に溢れ
ているのだ。
市民ギャラリーでは、さすがに絵の下に赤ピンを立てる訳にもいかないの
で、直接価格交渉。展示を終え、はれてすべての絵が我が家にくる事に
なった。

先日お台場で見に行った展覧会「Ashes & Snow」も才能にあふれた映像
作家のものだったが、ローレックス財団が作品の四散を防ぐために作家の
活動をサポートし、作品は全て買い上げているのだそうだ。
わたしたちも同じ気持ちで、彼女の才能が四散しないよう、パトロネージュ
にいそしむのだ。(スケールは違うけど)
マイペースな彼女だが、このまま、また数点集まったら、彼女のために個
展も開きたい。
しばらくは自社会議室で展示しようと思っている。

どんな絵か?作者の許可を待ってそのうちに公表するとしよう。

2007年07月23日(月)更新

年齢差29歳と38年前の音楽を演奏する

この週末は音楽や美術、おどりなど、一家で芸事まみれだった。

わたしはある音楽の同行の人たちで集まるインターネット上のコミュニティ
に参加しており、そこで初めて集まろう、ということになり、代々木のスタジ
オでのセッションに参加してきた。
一言で言えば、みんなでレッド・ツェッペリンを演奏しようというもので、参加
者の意気込みを読むにつれ、相当気後れしたのだが、とても楽しかった。
参加者の年齢差もはなはだしく、40代半ばが4人、20代が4人、そして18
の男の子がひとり。
しかし40代半ばのおっさんが、18の大学生と一緒に、38年前のハードロッ
クを演奏する、というのは画期的だった。
「お父さんの影響で聴き始めました」という、その彼のお父さんはほぼ同じ年
だった。

しかも、もうひとりのドラマーも、23歳でプロ。すでにドラムスクールで教えて
いるそうで、それはめちゃめちゃ上手。ブラックドックはおろか、イミグラントソ
ングもレモンソングも、グッドタイムス・バッドタイムスのペダルワークもばっち
りで、本当に感動した。

彼らが、生まれる前の音楽をさらりとやってのけられると、僕らの30年は何
だったんだろう?なんてちょっと情けなく思ったりもした。

でも、みんな思いはひとつ。その音楽が好き、というそれだけで、初めて集ま
って合わせても、けっこう一発で形になるのがすごい。

僕自身は、地味な曲がすきなのだが、完成度はともかく真似事でも「The
Rover」ができたことはとても画期的だった。
当日お付き合いしてくれた皆さんに本当に感謝する。
ああ、下手でも長く音楽続けていて良かった。

2007年07月20日(金)更新

広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(3)

最後は今後に向けての可能性の話をしたい。
今まさに、変革の時期を迎えようとしている広報コミュニケーション。
そこで働く人たちは、どんな仕事を通して、どんなキャリアを築いてい
こう、という自身の指針を持つことが肝要だ。
変化の方向性はその会社によって様々だ。だが、大事なことは、どう
変化しても常に自身に選択の余地がある、ということだ。
変化に運命を任せるのではなく、変化をドライブするのだ。

以下の3点は、可能性を広げるためのヒントになるはずだ。
1.自社における次代のコミュニケーションモデルの確立
今年の4月の入社式社長訓示の記事を見ても、「コミュニケーション」
と「倫理」が2大トピックだった。しかしそれらをどう具体的に落として
いくか、というアイディアはまだ示されていない。多くの企業にとっての
課題であるはずだ。
まずは前回挙げたポイントを通じて自社の広報部門の業務改革めざし、
このような具体的なアイディアの落とし込みを通じて活動の幅を広げて
いくとよいのではないだろうか。

2.コアスキル+他者理解(業務理解)で築く柔軟性
「プロフェッショナル」とはなにか?
それは自身のコアスキル(専門性)と他者理解を通じた問題解決能力
を持つ人材のことだ。

次代の広報にとって重要なオンライン(Web)を中心とした新しいコミュ
ニケーションモデルの理解(コアスキル)を確立し、他の部門や社外の
ステークホルダーと協調してプロジェクトを進めていく。

自社でキャリアアップするためには与えられたポジションを全うするだ
けではなく、自ら新しいポジションを作り、開いていく必要がある。さら
に他社からも嘱望される人材とは、このような複合スキルと柔軟性を
持ったプロフェッショナルなのだ。
どうあれ周りが認める「プロ」となれば、どの会社も渇望する人材となり
えるはずだ。

3.国際性
オンラインコミュニケーションも、コーポレートコミュニケーションも、海外、
特に米国にはそれらに関する事例や経験則、話し合う場(コミュニティ
やイベント)がふんだんにある。
それらの知見は、そのまま日本で適用するのに無理がある場合も少
なくないのだが、(必ずしもマストではないが)英語が読める、または使
える(コミュニケートできる)ようであれば、先進事例やユニークな参照
事例を数多く入手したり、情報交換したりできるので、自社内での新し
い試みや活動を進めていく上でかなり有利なのは間違いがない。
最近はそのような海外の事例を紹介する日本のブログやコミュニティも
増えてきているが、やはり時間がかかっても自分なりのフィルターで見
ていくほうが、いざ自身で行動を起こすときには、実感として残るようだ。
広報コミュニケーション職としての自身の勉強に限らず、ビジネス全体
への興味や可能性の幅を広げるのに大きく寄与することは間違いない。
そうすれば、キャリアアップの先に独立の可能性も見えてくるはずだ。
事実、日本ではコミュニケーションベンダーというとIT系がほとんどで、
調査・戦略系は極めてその存在が少ない。
逆に言えば、かなりのオープンマーケットともいえる。
みなさんと一緒に、その可能性を広げていければ、と思う。
もし、疑問や質問があれば、いつでもメッセージを寄せてほしい。

2007年07月19日(木)更新

広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(2)

では、現在、もしくはこれから広報のキャリアを築いていこうと考える
人はどのようなプロセスとアプローチを取れば良いか?

企業コミュニケーションの仕事の基本は「良い事を良く伝える」という
ことだが、そのためには良い事を伝える上での、担当者の利益意識
が肝要だ。行動を利益に結びつけるには、以下の5つのポイントが
重要になってくる。
1.ビジネスプロセスの理解
伝えることはニュースリリースなど、新規性のあるトピック飲みに集中
するのではなく、まずそのニュースの根本となる企業のビジネスプロ
セスを理解する事が重要だ。
それによって、なぜそのニュースが自社にとって重要なのかを人に理
解してもらう事ができる。今日、リリースを撒くだけならRSSリーダーで
自動化すらできる。

2.コミュニケーション・マネジメントの理解
コミュニケーションに伴う効果測定値として、評判やイメージ、ブランド
といった定性値をどうマネージするかが重要になってくる。
これらの定性値は受容者によって形成される。そしてそれらを企業側
(こちら側)がコントロール(制御)する事はできないのだ。
ユーザーやソーシャルサイド(あちら側)にどう働きかけ、その期待に応
えるか。
そのためにはこちら側とあちら側の考えや認識のギャップを捉え、間合
いを詰めていくとともに、日々の情報発信や対応で意識が同じ方向を
向くように心がけることだ。

3.情報技術の理解
「オンラインコミュニケーション=ITツールの活用」と短絡的に考えては
いないだろうか?
現状はITツールの導入ばかり先行していて、使いきれていないのでは
ないか?という事例が少なくない。
流行だから、皆が導入しているから、と鵜呑みにせず、まずは個人的に
試用してその利点や注意点を実感してみることだ。
情報発信はますます簡単になるが、反応を得る、その興味を持続させ
ることがいかに大変か。自分が使ってみるとかなりリアルに実感できる
はずだ。

4.情報収集と交換
ここで言う情報収集は、主にアナログなもので、個人の経験や実績に
根ざした情報の収集や交換だ。
企業広報の内容そのものは社外秘に関わるものが多いのも事実だが、
プロセスやアプローチについてはもっと情報交換すべきだ。
多くの企業広報部門は、まだまだ閉鎖的な雰囲気を感じる。
セミナーや協会、コミュニティなどで自社や自身の経験や事例を積極的
に話すと良い。必ず同じ課題や意識を持った人とめぐり合える。
わたしはMIXIの広報関連のコミュニティのいくつかに参加しているが、
「勉強させてもらうつもりで参加しました」という人が多い。結果、そういう
コミュニティは長続きしない。
活発なコミュニティには、必ず数名の積極的な情報発信者がいる。
情報は出す人の元に集まるのだ。

5.直属の上司(広報部長など)以外の協力者・理解者の獲得
「広報は元々コストセンターで、利益を生まない部門だ」という認識では
次代のコーポレートコミュニケーションキャリアを作ろうと考えても、理解
は得られない。繰り返しになるが、自身の仕事が会社に利益をおよぼす
というイメージを持ってもらえれば協力者を作ることができる。
私自身の経験では、所属する広報部を超え、人事や総務、経営企画
などに出向き、彼らのビジネスプロセスを理解し、自身が関わることで
品質向上やプロセスの効率化に寄与し、コスト換算できる結果を残す
ことを続けた。
最初から部門を超えた大きなプロジェクトを立ち上げるのは難しいが、
このような積み重ねなしに、継続して組織横断的なプロジェクトをマネー
ジすることは実質不可能と思われる。

次回(完結編)は今後に向けての可能性の話をしたい。

2007年07月18日(水)更新

広報コミュニケーション職でキャリアアップしたいと思ったら?(1)

イメージの華やかさに比べ、かなり地味で忙しい、という意見も多い
広報職だが、就職を控えた学生にアンケートをとると、希望職種とし
ての人気はかなり上位に来るらしい。
(とらばーゆで1位、リクナビで3位、PRIRで4位)

また、毎年春に行われるPR協会主催のセミナーでも、年々参加者
の意識の高まりを実感する。

反面、問題になるのが多くの企業で広報人材の体系的な育成シス
テムが確立していないことだ。
ほとんどが、まず実務を通して覚えろ、というようなOJTばかりの様
子だ。
現役の広報担当者に会って話を聞いてみても「どのように仕事をし
ていけば広報としてプロフェッショナルキャリアが積めるのか?とい
うイメージが見えない」のが大きな問題だと話す。
さらに、ヘッドハンターの友人に聞くと広報の即戦力人材は慢性的に
不足しているそうだ。この原因は「定期的な人事異動で広報に来た
が、この会社での経験が長いのでやっていられるけれど、一般的な
広報のスキルを持ちえているわけではないので広報職で他社に転
職は考えられない」という人も少なくないようだ。

なぜこのような状況なのだろうか?
なぜ広報の「プロ」は育たないのか?

私なりの持論だが、この10年、リストラなどの「痛みを伴う業務改革
(見直し)」の波をかぶってきた生産や生産管理、マーケティングなど
の事業部と違い、日本企業の広報や人事などは、もともと利益意識と
離れたところにいたため、根本的な業務プロセスの見直しに触れる
機会がなく、「コストセンター」的な立ち居地で「あればよい」という存
在だったため、体系的な人材育成も戦略的なコミュニケーション戦略
もほとんどなされないまま今まで来てしまったからではないだろうか。

加えてインターネットの出現である。
この10年で、企業と社会、メディア、そして顧客とのコミュニケーショ
ンのあり方は大幅に変わってしまった。企業の広報には、それらに対
する知見もなければ、対策もつけ刃だ。

結局、大手はおろか、中小企業においても、Webサイト(ホームページ
)の所持率は99%とも言われているのに、戦略的に活用している、も
しくは自らどう使うか考え、管理する専門の担当者を置いている、とい
う企業はまだまだ少なく、ほとんど外部の代理店や制作会社に丸投
げ、というのが現実だ。

「そんな状況では将来が暗い」ととるか、「チャンスがいっぱい」ととる
かで、広報に関わる人たちの今後のキャリアの作り方が大きく変わる
のではないだろうか?
もちろん私は、後者を支援する。(笑)

さて、少し長くなったので次回はその具体的なチャンスについて語る。

2007年07月11日(水)更新

企業コミュニケーションを考える~企業広報誌

以前にも触れたことがある富士ゼロックスの企業広報誌「グラフィケー
ション」だが、秀逸なのは企業の宣伝臭さが皆無なことだ。

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10003185.html

今回の特集のひとつは「暗黙値と技術教育」というもので、元旋盤工
で、厚生労働省は毎年選ぶ卓越技能者(いわゆる「現在の名工」)の
総合審査委員の小関さんのコラムだ。
ものづくりの技のうちでも、数値や記号で表現が可能なものは「技術」
で、いわゆる「カン」とか「コツ」とか、数値化ができない属人的な暗黙
値ともいえる技を「技能」と読んでいる。
最近では、工作機械がNC(コンピュータ制御)になってきていて、操作
を覚えれば一定の品質の製品ができるはずなのだが、その工作機械
の発するわずかな音の違いで異常に気づくのは、このような技能を持
った人間だけなのだそうだ。(工作機械メーカーは、実際に誤動作が起
きるまで「異常はない」としか言わない)

人間不信のものづくりから人間信頼のものづくりへの見直しが急務だ
という。
これはまさにITツールばかり先行して、根源的な問題を置き去りにし
ている企業のコミュニケーションと同じではないか、と思ったら、その
次のコラムが「ビジネスマンにとってのコミュニケーション能力とは?」
だった。
なにか、見透かされているような絶妙な誌面構成だ。

興味があれば以下のページから購読申し込みが可能だ。(無料)
http://www.fujixerox.co.jp/company/fxbooks/graphication/index.html

また、「ここの企業の広報誌はオススメ」というものがあれば紹介してい
きたいので、自薦他薦問わず、紹介していただきたい。
次へ»

会社概要

1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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