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2006年11月06日(月)更新

11月のブランドショップとは?

週末に、銀座の松屋で友人のニット(草木染セーター)作家が新作の販売を
かねたお披露目をやっているので見に行ってきた。

ついでに、1階のブランドショップやジュエリーショップをぶらぶらと眺めてきた。
自分ではこのようなお店の商品を買う機会はないのだが、たまに定点観測
するとブランド企業のマーケティング意図が伝わってきて面白い。
11月のブランドショップ。それはまさにクリスマス商戦の下見会だ。
普段とは違い、かなり明確に、

「おねだり(シルバー、パース)」

「本命(ゴールド、バッグ)」

「勝負(宝石入り、限定バッグ)」

というような段階的なアプローチが見えるふんだんな新商品展開だ。

俯瞰して背後からみると、それぞれのエリアを見ている男女、ないしは男性の
クラス感みたいなものが見えて、なんともリアルだ。

ブランドも、そのブランド価値を維持しつつセールスボリュームを稼ぐための
サービスミックスをがっちりやっているんだなあ。

値段は違うがバレンタインのときのチョコレート商戦と仕組みは同じなような
気がした。

2006年11月02日(木)更新

Too much information

Too much information by Police

ポリスのスティングがこの曲を書いたのは今から30年前だ。
事務所のターンテーブルでGhost in the MachineのLPをたまにかける。
聞いているスタッフにとっては、「生まれる前の音楽」だ。

僕が初めてインターネット、というかその仕組みに触れたのは80年
代の終わり。
まだウィンドウズもなく、CADの図面やマックで描いたスケッチを
DOS Binaryに変換してスクリプトベースのFTPで、アメリカやヨー
ロッパに送っていた。
当時、デザインデータを3極で共有してコンカレントエンジニアリン
グを行っている会社はほとんどなく、とても興奮したものだった。

90年代の半ばにインターネットの商用利用が始まり、企業として
それをどう活用するか、じっくり考える機会に恵まれた。
それから13年が過ぎ、様々な企業からその運営や企画、戦略に関し
て多くの相談を受けるようになった。
特に最近は社内コミュニケーション(イントラ)など、悩みも具体的
で深いものが多い。

しかし、イントラであろうと、インターネットであろうと、ひとつ、
ずっと感じている事がある。

それは、みな「コンテンツを減らす」という意識が無い事だ。

「どれだけ情報をだせるか」ばかりにしのぎを削る。
サーバーの容量は大きいし、せっかくお金をかけて作ったコンテンツ。
すこしでもグーグルさまに引っかかるように。。。

しかしそれがおかげで、見る方はどれだけのノイズを毎日のように
浴びせかけられているのか。

コミュニケーションを考える時に、適切なメディアの選択と適切なタ
イミングというものがあるのではないか。
大手のメーカーの企業ウェブサイトの総ページ数は万を超える所も少
なくない。

数年前、さる大企業で
「今後、どのようなオンラインコミュンケーション戦略を持つべきか」
という相談を受けた時、
「ログから判断して7割位の情報を捨てましょう」
と提言したことがある。
ご担当者は真っ赤な顔をして怒り、そして契約を切られた(笑)。

今後、さらに情報量は加速度を増して増えて行く。
「情報の捨て方」を心得、適切な量と質の情報を届けるコミュニケー
ション感覚を持つ企業だけが、お客様の心をとらえる事ができる。

もうすぐそんな時代になる。

2006年11月01日(水)更新

【明大生との毎週一問百答】

【明大生との毎週一問百答】について、今週も明大商学部の学生さんか
ら質問をいただきました。
<質問>────────────────────────────

経営者になる前に、(他社に)勤務した経験のある方にお聞きします。
その会社にはどれくらい勤めましたか。また、どんなことを学びました
でしょうか。
                (明治大学商学部 須田崇裕さん)
────────────────────────────────

外資系の半導体メーカー2社に勤めました。
1社は14年、次の会社は1年です。
最初の会社では工業デザイナーとして11年、企業コミュニケーション担当
として3年働きました。

最初の会社は新卒で入ったので、担当職務のレベルアップや修練ももちろ
んですが、ひとつの仕事がどれだけの工程と人の手を経ているのか、その
理解に努めました。

結果的にはそれがリエンジニアリング(業務改革)を学ぶきっかけになったの
ですが、今、「企業コミュニケーション」という日本の企業社会の中ではまだま
だ認知の低い仕事をする上でも、自分の基礎になっています。

次の会社は「勝つビジネスモデル」を持っている会社でした。
常に勝ち続けるためには、働き方にも「仕組み(ルール)」がありました。

すなわち、
1.時間管理
2.建設的な議論の方法
3.ビジネスの目的の理解とゴールの共有

などです。
言葉にすると簡単ですが、実はそれをどうやって周知し、共有するか、という
コミュニケーション能力がそれぞれに高かったのだと思います。
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