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「グランズウェル(大きなうねり)」と「ゆで蛙」

投稿日時:2008/12/09(火) 15:58rss

約2年半前、ちょうどこのブログを始める直前に久しぶりの米国出張
に出かけていた。
それはサンフランシスコで行われている「New Communications Forum」
に出席するためだ。

当時私はツールベンダー側の立場ではなく、それ(オンラインテクノ
ロジー)を使う企業側の立場で話ができる勉強会はないものか、と探
していた。結局国内にはまだ見当たらず、米国のこの会議に興味を持
ったのだ。
3日間のコンファレンスは参加者300名弱のこじんまりしたもので
あったが、名だたるブロガーや企業の担当者が集まり、非常に刺激的
だった。

今年の春にも2度目となる参加をしてきたのだが、その様子は以下を
参照して欲しい。

http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009082.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009096.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10009166.html
さて、2年前にその会議に初めて出たときのスピーカーの中でもひと
きわ際立っていたのが米国のテクノロジーリサーチ会社、フォレスタ
ー・リサーチのシャーリン・リー氏だった。

彼女は1時間のコマのうち、約35分かけて、通常のスピーカーの
およそ2倍近い速度でプレゼンテーションを行っていく。
価値の高い情報を凝縮して進めていくため、聞くものの緊張感を強い
る、ハードだが見たことのない個性的なプレゼンテーションだった。
しかも1時間のコマを1時間使うのではなく、30分ちょっとで終わ
らせる理由は何か?参加者に「対話」を求めていたからだ。

質疑応答の挙手は途切れることがなく、やむなく司会が制止して、や
っと彼女はPCからUSBメモリーを抜き取り足早に会場を後にした。

当時、いやそれ以前から彼女は世界各国のネット状況を見、評価し、
ネットの世界から見て企業が今、どういう状況にあるのかを正確に捉
えていた。

それから2年。この6月にニューヨークのIABCのグローバルコン
ファレンスに出席したとき、やはり話題だったのは、そのシャーリン
が出版した「GROUNDSWELL: Winning in a World Transformed by
Social Technologies」だ。

日本でもいち早くその原書に書評をつけていたのがアジャイルメディ
アネットワークの坂和さん
だったのも興味深い。。

怠惰な私は当時読みたい本が山積しており、とても原書を読む気力が
なく、翻訳本が出るのを待っていた。それがこの秋に出版されたのだ。

グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (ハードカバー)
シャーリーン・リー (著), ジョシュ・バーノフ (著), 伊東 奈美子 (翻訳)


groundswell

ここ数日、アマゾンや検索エンジンで「groundswell(日本語のペー
ジ)」で検索すれば書評が多く出てきたので詳細は譲るが、数多くの
具体的な事例やエピソード、そして定量的なデータに満ち溢れている
ため、非常にロジカルなところも良い。
多くの企業広報・コミュニケーション担当者に読んでいただきたい一
冊だ。

本書では「groundswell」を、

「グランズウェル」とは社会動向であり、人々がテクノロジーを使っ
て、自分が必要としているものを企業などの伝統的な組織ではなく、
お互いから調達するようになっていることを指す

と定義している。

そして

「groundswell」をマスターするための原則は「テクノロジーではなく、
関係に焦点をあわせること」

とある。この本はここに始まり、ここに戻ってくる。

まだ水はぬるいと慢心して気がついていたらお湯から出るタイミング
を逸してしまった「ゆで蛙」。
わたしたちがそうならないためにも、自社が社内外に向けて、特にオ
ンラインテクノロジーを活用して取るべきコミュニケーションとはど
ういうものなのか?
状況把握から徹底的に洗いなおす時期はもう目の前にきている。

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1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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