クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
奇異なキャリア(その5)
私が企業のWEBサイトを通じて企業(コーポレート)コミュニケーションを
考えるようになったのは、ひとえに当時お世話になっていた外資系企業
の立ち上げに関わらせていただいたからです。
当時はまだプロフェッショナルと呼ばれる制作会社もほとんど存在してお
らず、
「まず自分たちがきちんと把握しなければ何も始まらない」
という状況でした。
「技術」、「デザイン」、「コンテンツ」の3つのバランスをもってコミュニケーシ
ョンを作っていく。
また、当初より既存コミュニケーションメディアとのメディアミックスを考えたり
ブランドやメッセージを統一する視点、そしてコンテンツ管理からセキュリティ
、データ保護の視点からもしっかり考えていました。
立ち上げから約1年後に同様の外資系IT企業に転職したのですが、そこで
おこなっていたWEB管理およびチームの活動は前職とほとんど同じだった
ので、「ああ、これはベストプラクティスなんだな」と思いました。
こういう場に立ち会えたことは本当にラッキーでした。
しかし日本では、周りの理解も少なく、わたしはまだまだ孤立していました。
ですので、ほかの企業の広報や同様の仕事(WEBの管理)をされている方
にアポをとり、他社はどんなことをやっているのか、情報交換をしようと思い、
良く会いに行きました。
ただ、現実的には、私以上に孤立している担当者、というよりも、
1.上司や経営者はほとんど理解していない
2.とりあえずお前やれ、といわれたが自分も良くわからない
3.「少なくとも他社と同じ体裁にしてくれ。材料はこれ(会社案内)」と、業者
に丸投げ。
というような状況でした。
そこから先は、戦略性など持ちえるはずもなく、逆に制作会社や代理店に
とってみると「新しい商圏」となるわけですからばんばん営業をかけてくる。
そのときからいままで、企業のWEBサイトのベンチマークをずっと続けてい
るのですが、日本の企業は芯がないまま、積み上げてしまったジェンガの
ような状況です。
インターネットは2~3年おきに技術革新があり、その適応を迫られますが、
最初にコミュニケーションツールとしての指針をしっかりと持っている欧米
企業はこれらに対する適応もスムーズで、過去のコンテンツの管理もあまり
破綻がありません。
翻って多くの日本企業では、新しい技術を適応しようとするとフルスクラッチ
(1から作り直し)、もしくは過去のものはそのまま放置して部分最適化、と
いうのがほとんどです。
10年追い続けて、積み上げた数千ページをどうしようもなくなってきた、とい
うのが実情ではないでしょうか?
「どこから手をつけてよいか、わからない」
良くこんな相談を受けます。
もちろんきちんと調べれば、道筋は見えてきます。
しかし多くの担当者は、他社のサイトをじっくり見たことも少なく、自社サイト
すら全容を把握していない人もいます。
ましてや、他社がどんな管理方法をとってやっているのかなど、直接の競合
でなければ、会いにいって話を聞くことはいくらでもできると思うのに、そのよ
うな自助努力をされている方が非常に少ない。
時々いただくセミナーの機会に、よく「わたしとだけでなく、参加者同士で名刺
交換をして情報交換できるネットワークを作ったら?」とお話します。
あるセミナーではすぐにメーリングリストを作り、いまだにメールベースで意見を
交換しているところもあります。
企業に勤め、ビジネスパーソン時代に何年かWEBに触れ、近い将来独立する
ときのイメージがかなり固まりました。
それが「WEB制作会社」ではなく「オンラインからコーポレートコミュニケーショ
ンを考える会社」です。
そこに差別性と将来性を感じていました。
しかし現実には思ったよりも大きな壁がありました。
(つづく)
考えるようになったのは、ひとえに当時お世話になっていた外資系企業
の立ち上げに関わらせていただいたからです。
当時はまだプロフェッショナルと呼ばれる制作会社もほとんど存在してお
らず、
「まず自分たちがきちんと把握しなければ何も始まらない」
という状況でした。
「技術」、「デザイン」、「コンテンツ」の3つのバランスをもってコミュニケーシ
ョンを作っていく。
また、当初より既存コミュニケーションメディアとのメディアミックスを考えたり
ブランドやメッセージを統一する視点、そしてコンテンツ管理からセキュリティ
、データ保護の視点からもしっかり考えていました。
立ち上げから約1年後に同様の外資系IT企業に転職したのですが、そこで
おこなっていたWEB管理およびチームの活動は前職とほとんど同じだった
ので、「ああ、これはベストプラクティスなんだな」と思いました。
こういう場に立ち会えたことは本当にラッキーでした。
しかし日本では、周りの理解も少なく、わたしはまだまだ孤立していました。
ですので、ほかの企業の広報や同様の仕事(WEBの管理)をされている方
にアポをとり、他社はどんなことをやっているのか、情報交換をしようと思い、
良く会いに行きました。
ただ、現実的には、私以上に孤立している担当者、というよりも、
1.上司や経営者はほとんど理解していない
2.とりあえずお前やれ、といわれたが自分も良くわからない
3.「少なくとも他社と同じ体裁にしてくれ。材料はこれ(会社案内)」と、業者
に丸投げ。
というような状況でした。
そこから先は、戦略性など持ちえるはずもなく、逆に制作会社や代理店に
とってみると「新しい商圏」となるわけですからばんばん営業をかけてくる。
そのときからいままで、企業のWEBサイトのベンチマークをずっと続けてい
るのですが、日本の企業は芯がないまま、積み上げてしまったジェンガの
ような状況です。
インターネットは2~3年おきに技術革新があり、その適応を迫られますが、
最初にコミュニケーションツールとしての指針をしっかりと持っている欧米
企業はこれらに対する適応もスムーズで、過去のコンテンツの管理もあまり
破綻がありません。
翻って多くの日本企業では、新しい技術を適応しようとするとフルスクラッチ
(1から作り直し)、もしくは過去のものはそのまま放置して部分最適化、と
いうのがほとんどです。
10年追い続けて、積み上げた数千ページをどうしようもなくなってきた、とい
うのが実情ではないでしょうか?
「どこから手をつけてよいか、わからない」
良くこんな相談を受けます。
もちろんきちんと調べれば、道筋は見えてきます。
しかし多くの担当者は、他社のサイトをじっくり見たことも少なく、自社サイト
すら全容を把握していない人もいます。
ましてや、他社がどんな管理方法をとってやっているのかなど、直接の競合
でなければ、会いにいって話を聞くことはいくらでもできると思うのに、そのよ
うな自助努力をされている方が非常に少ない。
時々いただくセミナーの機会に、よく「わたしとだけでなく、参加者同士で名刺
交換をして情報交換できるネットワークを作ったら?」とお話します。
あるセミナーではすぐにメーリングリストを作り、いまだにメールベースで意見を
交換しているところもあります。
企業に勤め、ビジネスパーソン時代に何年かWEBに触れ、近い将来独立する
ときのイメージがかなり固まりました。
それが「WEB制作会社」ではなく「オンラインからコーポレートコミュニケーショ
ンを考える会社」です。
そこに差別性と将来性を感じていました。
しかし現実には思ったよりも大きな壁がありました。
(つづく)
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