クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
電卓と半導体
昨日のニュースで目に留まったのは、
「カシオ、電卓の累計販売台数10億台突破」
というものだ。
電卓の歴史も面白く、普及期として初めてでたのが72年にカシオが出した
パーソナル電卓「(答え一発!)カシオミニ」。
大卒初任給が4万円程度の時代に1万2800円だったそうだ。
創成期は日本でもほとんどの電機メーカーが市場に参入し、30社以上が
電卓を生産していた。
今ではほとんど淘汰され、日本ではカシオ、シャープ。キャノンもやめちゃっ
たからあとはシチズンぐらいかな。
なぜそんなに電卓に思い入れがあるのか?といわれれば、僕は元々、
工業デザイナーで電卓を中心にデザインしていたからだ。
僕のマネージャーは元、自動車メーカーのカーデザイナーだった人。
なので、電卓ひとつでも造形に異常なこだわりを持っていた。
それによくこんなことを言っていた。
「雨宮君、電卓は見るところ(ディスプレイ)、触るところ(キーボード)、それに
手に持つ(ボディ)の3つの要素がそろったミニマムな製品だから、電卓が
しっかりデザインできればなんでもデザインできるよ」
確かに要素としてはノートパソコンとほとんど一緒だ。
当初は高いもの(プログラム機能搭載)だと10万以上していた電卓だが、
基本機能は携帯にも備わっているし、ほとんどコモディティ製品になって
しまっている。
発展して、そして収束するまでの10年間、一番おいしいときにその製品の
デザインが出来たのは本当にラッキーだ。
そして、実はその会社の母体が半導体メーカーだった、というのもこれまた
奇遇。(わたしに半導体の話をさせると長い)
半導体もまた、「ICの父」と呼ばれるジャック・キルビーがテキサス・インス
ツルメンツで、1958年に開発して以来、50年近い間に急速な発展と、そし
て企業の栄華と衰退があった(いまだに繰り返される)ダイナミックな業界
だ。
わたしが入社したとき(1983)、その会社は「世界最大の半導体メーカー」
だったが、3年で転落、10年後にはぎりぎりトップ10だった。
この5年は動きが少なくなったが、トップ3にまで盛り返した。そして大きな
ポイントは日本企業がかなり落ち込んだことだ。
それは汎用品の大量生産(産業の米)から、付加価値製品に特化した企
業が強みを発揮するようになったことにも起因している。
今週の経済誌にはその当時の副社長(現在、国産半導体メーカー社長)
のインタビューが載っていた。
彼に限らず、当時お世話になった方々が、さまざまな企業や分野に移り、
いまだ活躍しているのを見ると、半導体産業もまた、「基礎」なんだなあ、
と感じる。
半導体の話が理解できると、ほとんどのエレクトロニクス産業のことが
理解できる、というのも面白い事実。
いま、独立してさまざまな業態の企業とお付き合いする上で、これほど
楽なことはないと思う。
なぜ工業デザイナーなのに入社した会社が半導体メーカーだったのだろ
う?その答えがそろそろ見えてきたようだ。
「カシオ、電卓の累計販売台数10億台突破」
というものだ。
電卓の歴史も面白く、普及期として初めてでたのが72年にカシオが出した
パーソナル電卓「(答え一発!)カシオミニ」。
大卒初任給が4万円程度の時代に1万2800円だったそうだ。
創成期は日本でもほとんどの電機メーカーが市場に参入し、30社以上が
電卓を生産していた。
今ではほとんど淘汰され、日本ではカシオ、シャープ。キャノンもやめちゃっ
たからあとはシチズンぐらいかな。
なぜそんなに電卓に思い入れがあるのか?といわれれば、僕は元々、
工業デザイナーで電卓を中心にデザインしていたからだ。
僕のマネージャーは元、自動車メーカーのカーデザイナーだった人。
なので、電卓ひとつでも造形に異常なこだわりを持っていた。
それによくこんなことを言っていた。
「雨宮君、電卓は見るところ(ディスプレイ)、触るところ(キーボード)、それに
手に持つ(ボディ)の3つの要素がそろったミニマムな製品だから、電卓が
しっかりデザインできればなんでもデザインできるよ」
確かに要素としてはノートパソコンとほとんど一緒だ。
当初は高いもの(プログラム機能搭載)だと10万以上していた電卓だが、
基本機能は携帯にも備わっているし、ほとんどコモディティ製品になって
しまっている。
発展して、そして収束するまでの10年間、一番おいしいときにその製品の
デザインが出来たのは本当にラッキーだ。
そして、実はその会社の母体が半導体メーカーだった、というのもこれまた
奇遇。(わたしに半導体の話をさせると長い)
半導体もまた、「ICの父」と呼ばれるジャック・キルビーがテキサス・インス
ツルメンツで、1958年に開発して以来、50年近い間に急速な発展と、そし
て企業の栄華と衰退があった(いまだに繰り返される)ダイナミックな業界
だ。
わたしが入社したとき(1983)、その会社は「世界最大の半導体メーカー」
だったが、3年で転落、10年後にはぎりぎりトップ10だった。
この5年は動きが少なくなったが、トップ3にまで盛り返した。そして大きな
ポイントは日本企業がかなり落ち込んだことだ。
それは汎用品の大量生産(産業の米)から、付加価値製品に特化した企
業が強みを発揮するようになったことにも起因している。
今週の経済誌にはその当時の副社長(現在、国産半導体メーカー社長)
のインタビューが載っていた。
彼に限らず、当時お世話になった方々が、さまざまな企業や分野に移り、
いまだ活躍しているのを見ると、半導体産業もまた、「基礎」なんだなあ、
と感じる。
半導体の話が理解できると、ほとんどのエレクトロニクス産業のことが
理解できる、というのも面白い事実。
いま、独立してさまざまな業態の企業とお付き合いする上で、これほど
楽なことはないと思う。
なぜ工業デザイナーなのに入社した会社が半導体メーカーだったのだろ
う?その答えがそろそろ見えてきたようだ。
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