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忘れられない、愛車への思い(3代話):その2

投稿日時:2007/05/08(火) 10:35rss

物心が付いた頃、というのはいつごろだろうか?
私の場合、それは3歳ごろ。間違いなく、ガレージの中だった。

とにかく「道具」が好きでなにやら道具がごちゃごちゃと置いてあって
油くさく薄暗い、実家のガレージが大好きだった。
祖父が昔工作機械系の商売をやっていたこともあり、米屋が配達で
使うような頑丈な自転車やらなにやら、いっぱいあったのだ。

兄はそこで戸板の下につかう滑車を端材の下にネジ止めし、スケート
ボードのようなものを自作していた。
それは近所でヒーローだったに違いない。憧れの兄だった。
兄が飽きた頃に遊ばせてもらって、とてもうれしかった。ある意味それが
私にとっては「初めて乗った4輪車」に違いはなかったのだ。
そんなわけで車庫ガキとなって最初に手に取ったお気に入りの工具は
底をペコペコ押すオイルディスペンサーと、プラスのねじ回しだった。
正直、幼稚園児の私にはこの2つがあれば何でもできるような気が
したのだ。

当時の車はテールランプやサイドマーカーなど、ほとんどの部品が
ビスで外付けだったので、「この2つで自動車はどこまで分解できる
のか」という野望を時々実現しそうになってはこっぴどく叱られたものだ。
(たいがい計画実行前に発覚し尻を叩かれた)

私が生まれた頃、祖父の商用車以外に初めて父が自分で買った
自家用車が初代のコロナ。そして私の意識にあるのが3年後に買い
換えた2代目のニューコロナ1500DXだ。
とてもスマートなデザインだったのを覚えている。

思えば家業とサラリーマンとしての仕事の板ばさみで、酒も飲まない
父の唯一の道楽がクルマだったのだろう。
このあと3代目を乗り継いだ後、コロナは急激にスポーツ志向になった。
ハードトップ、イーグルマスクと家のクルマも替わっていった。
思えば(クルマに関しては)ずっとコロナかマークII一辺倒で、あまり
浮気をしない父だったようだ。

http://blog.so-net.ne.jp/hide-g/2005-10-30-1

当時はまだ道もそんなに渋滞しなかったせいか、横浜の実家から「ド
ライブ」と称してよく大磯のロングビーチ(これも出来たて)に連れて行
ってもらった。
助手席を得た私は3角窓を開けて風の具合を操作するのが好きだった
のを強烈に覚えている。

父は高度成長期を生きた人なのでまさに典型的、「いつかはクラウン」
を地で行ったカーライフだ。
今は年でさすがに運転はあきらめたが、20数年前に私が大学を卒業
するころ、「そろそろ同居する兄の子供など、家族も増えたしワゴンか
ワンボックスにしないか?」
と相談したところ、

「ワゴンみたいな形のクルマでゴルフ場に行くのは恥ずかしい」
という答が帰ってきた。
結果、いまでも白いクラウンが実家の車庫に居座っている。

そんなわけで私自身は生い立ちから自分の現在に至るまで「スポーツ
カー」と呼ばれる類の車にまったく縁がないのだ。

「スポーツ(という名のスリル)」は、ほとんど20代・30代で乗り継いだ
数台のオートバイでやりきった。(決して暴○族ではありません)
そういう意味ではクルマにそれを引き継がなかったのは奇跡的だが、
ちょうど転職、独立、出産と言う不安定な時期にこれ以上リスクを増や
すことは出来なかったという事情もあってクルマは家内優先にしたのだ。

今でも、正直なことを言えばもう一度バイクに乗りたい、いや、乗る具体
的なイメージは出来ているのだが、クルマに関してはスポーツカーの原
体験を持っていない自分にとって「スポーツカーに乗りたい」というイメー
ジがいまいち湧かない、というのが現実なのだ。

さて今回、スカイライン試乗の機会は、そんなわけでまさに千載一遇の
機会。
これによってどんなイメージが自分の中に湧くのかが楽しみだ。

ボルボやコロナの話ばかりでニッサンの話題がないのは、いかがなもの
か?
いやいや、実はこれについても奇異な経験があるのでその話はまた明日。

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1999年2月創業。 ビジネスにおけるインターネット活用経験は日本のインターネットの発展の変遷とほぼ同期しており、豊富な経験を有する。 主宰者は企業広報から自己啓発でWEBマスターになった経験から、今後オンラインを中心とした企業コミュニケーションが重要になるとの思いで独立、創業した。...

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個人プロフィール

美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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