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製造業における危機管理

投稿日時:2007/08/24(金) 10:10rss

昨日、30年以上前に製造した三洋電機の扇風機の発火で火災がおき、
2名の方がなくなる、という事故が発生した。
ニュースでは、ひな壇で頭を下げる社長の姿を映していた。

この場合、被害者親族が製造責任を問うて民事訴訟をするか不明だが、
基本的に社長は陳謝しているものの、サイト上のコメントはあくまで

「経年劣化が原因で、品質不良ではない」

としているところがポイントだ。
たしかに30数年前の製品では、パーツの経年変化で、特に動力部品
を持つ機械においてはショートや発熱、発火が十分考えられる。

ニュース記事でもそのあたり(かなり古い製品の事故)ということを考慮
してか、もちろん三洋電機の製造責任やこの製品の安全性そのものに
ついて糾弾しているわけではないが、

「安全性について利用者への周知の在り方が問われそうだ」

と書いている。しかし、これは簡単なことではないと感じる。

我が家でも「家電製品は壊れるまで使う」というのが基本で電子レンジは
88年製(20年!)で健在だ。しかし、テレビが煙を吹いたこともあるし、
洗濯機もモーター付近から焦げ臭い匂いがするようになって変えた。
電子レンジだってどのような壊れ方をするかわからない。

PL法から考えれば、食品と同じように「賞味期限」を持たせるべきなのか?
現在は製造中止から一定期間の部品の確保と修理の保障は義務付けら
れているが、その保障期間を過ぎた商品に関しては使用をやめろ、という
のも、どう徹底し責任を持つのか、企業の立場で考えると頭が痛いことだ。

コンセントからインターネットに接続される日も遠くないとすれば、すべての
家電製品にマイクロチップが埋め込まれ、一定期間を過ぎるとアラートが
出たり、動かなくなったりするのかもしれない。

しかし、毎日使う電子レンジのパネルに

「この製品の寿命はあと400日です」なんて書かれたら、気分は良くない
なあ。

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美術大学デザイン科を卒業後、12年間工業デザイナーを勤める。当時勤めていた外資系メーカーで本社出張を重ねるうち、本社の親組織で行っている「コーポレートコミュニケーション」の役割と重要性に魅了され、セルフリストラして広報部に社内転職。自ら部門を超越した「コーポレートコミュニケーション」を実践する...

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