クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
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ネットで自分の「孫」に出会う
15年ほど前まで、外資系メーカーで電子機器の工業デザイナーを
やっていた。
主に電卓が中心だったが、自分がデザインした製品は北米、欧州
向けで日本にマーケットがないため、なかなか街中で見かけること
もなかった。
そのザイナーキャリアの最後の頃に会社が力を入れていたのが「教
育用電卓」というもので、特に欧米では数学や化学、物理、さらには
会計などの勉強も「考えること」が中心で実際の計算のプロセスは電
卓を取入れることが一般的になってきたのだ。
(もちろんそれが即、「小学校の9X9の丸暗記」などが意味がない、
ということではないが)
最後に手がけていたのが、高校~大学の学生向けの「TI-80」シリ
ーズで、私が担当したのも初代の「TI-81、82」だった。
ひょんなことで今日、ネットのニュースを見ていたら
”「工学部を選んだことを後悔する理由」トップ5”
という興味深い見出しがあった。
原文は英語でワイヤードのニュースの翻訳転載なのだが、そこに
使われていた電卓が「T-83plus」というもので、自分がデザイン
したシリーズの後継機にあたるものなのだ。
写真のように計算の経過や数式どおりの計算が表示される通称
「マルチライン電卓」を作ったのもTexas Instrumentsが最初だった
のではないかと思う。(私の上司がパテントを持っていました)
自社の製品というのは、そこに会社のデザインポリシーが根付い
ていれば、デザイナーが変わってもその会社のアイデンティティは
損なわれないものなのだと感じた。
写真を一目見て、すぐにそれと気がついた。
逆に言えば、いまだにそれを維持しているのはすばらしいことだ。
まるで街中でふと自分に似ているな、と声をかけてみたら、実際に
自分の孫だった、というような気分だ。
一般的に道具など、自分が慣れ親しんだものに対する愛着は強い
はずだ。
このようなことからもデザインがブランドアイデンティティに強く寄与
する、ということを改めて実感した。
オンラインに(無理やり・笑)話を転ずれば、多くの経営者が自社の
製品やサービスに対する「デザイン」や「ブランド」の価値を認識す
るようになったのに、なぜ企業ウェブサイトをはじめとするコミュニケ
ーションモデルに対しては
「今、企業のホームページの見え方はこういうものが一般的です」
というような制作会社の提案を鵜呑みにして無個性なウェブサイト
を持ち続けるのだろうか?
奇をてらおう、というのではない。
自社がどこに向かおうとしているのか、そのためにどのようなコミュ
ニケーションを行っているのか?
今、企業のウェブサイトはその先頭に立って衆目を集める存在なの
だ。もし、「ユーザーは商品の価格や性能に興味があるのであって、
それ以外の熱弁は冗長だ」という経営者がいるとすれば、そうでな
い、コミュニケーションモデルに対する意識の高い企業のサイトとの
質の乖離はどんどん甚だしくなっていく。
もし今みなさんが企業ウェブサイトの担当者であるならば、数年後
に自社サイトを見返したとき、自身が関わったときと一貫したものを
感じえるかどうか、そう問いながらプランを練ってみたらどうだろうか?
何を大切にすべきかが見えてくるのではないだろうか?
やっていた。
主に電卓が中心だったが、自分がデザインした製品は北米、欧州
向けで日本にマーケットがないため、なかなか街中で見かけること
もなかった。
そのザイナーキャリアの最後の頃に会社が力を入れていたのが「教
育用電卓」というもので、特に欧米では数学や化学、物理、さらには
会計などの勉強も「考えること」が中心で実際の計算のプロセスは電
卓を取入れることが一般的になってきたのだ。
(もちろんそれが即、「小学校の9X9の丸暗記」などが意味がない、
ということではないが)
最後に手がけていたのが、高校~大学の学生向けの「TI-80」シリ
ーズで、私が担当したのも初代の「TI-81、82」だった。
ひょんなことで今日、ネットのニュースを見ていたら
”「工学部を選んだことを後悔する理由」トップ5”
という興味深い見出しがあった。
原文は英語でワイヤードのニュースの翻訳転載なのだが、そこに
使われていた電卓が「T-83plus」というもので、自分がデザイン
したシリーズの後継機にあたるものなのだ。
写真のように計算の経過や数式どおりの計算が表示される通称
「マルチライン電卓」を作ったのもTexas Instrumentsが最初だった
のではないかと思う。(私の上司がパテントを持っていました)
自社の製品というのは、そこに会社のデザインポリシーが根付い
ていれば、デザイナーが変わってもその会社のアイデンティティは
損なわれないものなのだと感じた。
写真を一目見て、すぐにそれと気がついた。
逆に言えば、いまだにそれを維持しているのはすばらしいことだ。
まるで街中でふと自分に似ているな、と声をかけてみたら、実際に
自分の孫だった、というような気分だ。
一般的に道具など、自分が慣れ親しんだものに対する愛着は強い
はずだ。
このようなことからもデザインがブランドアイデンティティに強く寄与
する、ということを改めて実感した。
オンラインに(無理やり・笑)話を転ずれば、多くの経営者が自社の
製品やサービスに対する「デザイン」や「ブランド」の価値を認識す
るようになったのに、なぜ企業ウェブサイトをはじめとするコミュニケ
ーションモデルに対しては
「今、企業のホームページの見え方はこういうものが一般的です」
というような制作会社の提案を鵜呑みにして無個性なウェブサイト
を持ち続けるのだろうか?
奇をてらおう、というのではない。
自社がどこに向かおうとしているのか、そのためにどのようなコミュ
ニケーションを行っているのか?
今、企業のウェブサイトはその先頭に立って衆目を集める存在なの
だ。もし、「ユーザーは商品の価格や性能に興味があるのであって、
それ以外の熱弁は冗長だ」という経営者がいるとすれば、そうでな
い、コミュニケーションモデルに対する意識の高い企業のサイトとの
質の乖離はどんどん甚だしくなっていく。
もし今みなさんが企業ウェブサイトの担当者であるならば、数年後
に自社サイトを見返したとき、自身が関わったときと一貫したものを
感じえるかどうか、そう問いながらプランを練ってみたらどうだろうか?
何を大切にすべきかが見えてくるのではないだろうか?
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