クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
なぜ日本企業のウェブサイトはみんな同じ顔なのか
今週行ったセミナーの終了後、残られた受講生の方から相談を受け
た。内容はこうだ。
「私はある業界の広報部で最近ウェブサイトの管理担当者になった。
今回、数年ぶりにフルリニューアルすることになり、割と大手の制
作会社を4社リストしてコンペにかけることになった。」
「しかし実際に提案を見てみたら、企画案はともかくレイアウトデ
ザインは4社ともほぼ同じようなものを持ってきて”最近の企業サ
イトのスタンダードはだいたいこういう形ですから”という。」
「せっかくコストをかけてリニューアルするのに、見た目の変化も
わずかだし結果がどこにでもあるようなデザインでは食指が動かな
い。」
「いまさら別の会社を呼んでも多分変わらないだろうし、どうした
ものかと本気で悩んでいる。」
というものだ。
実はこの手の話は珍しいことではなく、わたしたちがコンサルテー
ションで関わる企業界隈でも散見することなのだ。
これを「制作会社の創造性の欠如」のひと言で片付けることが出来
るのだろうか?
問題点は3つある。
1.要件定義の不備(発注側の問題)
定量(数値)化できる条件を要件定義に書くのは簡単だが、デザイ
ンは定性(感覚)値だ。
ニュアンスを伝えるためには数多くの参照事例から自社デザインに
求めるデザインの条件や傾向を正確に伝える必要がある。
2.ヒアリングや調査、理解力の不備(制作会社側の問題)
同様に制作会社側も、どこまでの変化を求めているのかオリエンテ
ーションはもちろん、様々な角度で定性調査を調査を行えば、その
企業に対する理解を深めることが出来る。
3.選考基準とアプローチの不備(両方の問題)
コンペの期間はたいがい短期間である場合を考えると、評価のポイ
ント(どんな提案が評価されるのか)を具体的に提示、確認するだ
けでも良い結果に結びつくものだ。
提案のデザイン案が凡庸でつまらない大きな理由は「リアリティが
強すぎて夢がなさ過ぎる」からだ。
クルマのコンセプトスケッチも最初は空を飛びそうな絵だったりす
る。
「これはちょっと行き過ぎだけど、私たちのことを理解してここま
での提案をしてくれているのだな。この会社ならもうすこし話を詰
めれば良い結果を出せそうだ」と思わせる、またそういう点を評価
するのも重要だ。もちろんこれには勇気がいる。しかしその判断を
確信に変えるためには企業側にしっかりとしたコミュニケーション
戦略が必要なのは言うまでもない。
◇ ◇ ◇
そろそろ「ロゴを隠したらどこの会社かわからない」ようなウェブ
サイトを考え直す時期なのではないだろうか?
私たちは企業担当者側についてこれらの下地作り(理論武装)のお
手伝いをする事が多いが、同時に制作会社や代理店側から、提案の
サポートに回ってほしい、という相談も受ける。
要は双方のギャップを埋めるためのミドルマン的な役割が求められ
ているのではないかと感じる。
企業におけるオンライン・コミュニケーションのプロフェッショナ
ルを育成し、彼らのキャリアプランをサポートするのが本懐なのだ
が、目前のリニューアルはその道を待ってくれない。
=================================================
企業広報のためのオンライン・コミュニケーション アドバイザー
Crossmedia Communicationsは、3つの「H」でサポートします。
Head(企業コミュニケーションのブレーンになります)
Hand(最適な情報技術やインターネットの活用を考えます)
Heart(企業コミュニケーションに関わる人材の育成支援します)
具体的なサービスはこちら↓
http://www.keikai.topblog.jp/indv/crossmedia/sub_02.html
お気軽にご相談下さい
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た。内容はこうだ。
「私はある業界の広報部で最近ウェブサイトの管理担当者になった。
今回、数年ぶりにフルリニューアルすることになり、割と大手の制
作会社を4社リストしてコンペにかけることになった。」
「しかし実際に提案を見てみたら、企画案はともかくレイアウトデ
ザインは4社ともほぼ同じようなものを持ってきて”最近の企業サ
イトのスタンダードはだいたいこういう形ですから”という。」
「せっかくコストをかけてリニューアルするのに、見た目の変化も
わずかだし結果がどこにでもあるようなデザインでは食指が動かな
い。」
「いまさら別の会社を呼んでも多分変わらないだろうし、どうした
ものかと本気で悩んでいる。」
というものだ。
実はこの手の話は珍しいことではなく、わたしたちがコンサルテー
ションで関わる企業界隈でも散見することなのだ。
これを「制作会社の創造性の欠如」のひと言で片付けることが出来
るのだろうか?
問題点は3つある。
1.要件定義の不備(発注側の問題)
定量(数値)化できる条件を要件定義に書くのは簡単だが、デザイ
ンは定性(感覚)値だ。
ニュアンスを伝えるためには数多くの参照事例から自社デザインに
求めるデザインの条件や傾向を正確に伝える必要がある。
2.ヒアリングや調査、理解力の不備(制作会社側の問題)
同様に制作会社側も、どこまでの変化を求めているのかオリエンテ
ーションはもちろん、様々な角度で定性調査を調査を行えば、その
企業に対する理解を深めることが出来る。
3.選考基準とアプローチの不備(両方の問題)
コンペの期間はたいがい短期間である場合を考えると、評価のポイ
ント(どんな提案が評価されるのか)を具体的に提示、確認するだ
けでも良い結果に結びつくものだ。
提案のデザイン案が凡庸でつまらない大きな理由は「リアリティが
強すぎて夢がなさ過ぎる」からだ。
クルマのコンセプトスケッチも最初は空を飛びそうな絵だったりす
る。
「これはちょっと行き過ぎだけど、私たちのことを理解してここま
での提案をしてくれているのだな。この会社ならもうすこし話を詰
めれば良い結果を出せそうだ」と思わせる、またそういう点を評価
するのも重要だ。もちろんこれには勇気がいる。しかしその判断を
確信に変えるためには企業側にしっかりとしたコミュニケーション
戦略が必要なのは言うまでもない。
◇ ◇ ◇
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サイトを考え直す時期なのではないだろうか?
私たちは企業担当者側についてこれらの下地作り(理論武装)のお
手伝いをする事が多いが、同時に制作会社や代理店側から、提案の
サポートに回ってほしい、という相談も受ける。
要は双方のギャップを埋めるためのミドルマン的な役割が求められ
ているのではないかと感じる。
企業におけるオンライン・コミュニケーションのプロフェッショナ
ルを育成し、彼らのキャリアプランをサポートするのが本懐なのだ
が、目前のリニューアルはその道を待ってくれない。
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