クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
「グランズウェル(大きなうねり)」と「ゆで蛙」
約2年半前、ちょうどこのブログを始める直前に久しぶりの米国出張
に出かけていた。
それはサンフランシスコで行われている「New Communications Forum」
に出席するためだ。
当時私はツールベンダー側の立場ではなく、それ(オンラインテクノ
ロジー)を使う企業側の立場で話ができる勉強会はないものか、と探
していた。結局国内にはまだ見当たらず、米国のこの会議に興味を持
ったのだ。
3日間のコンファレンスは参加者300名弱のこじんまりしたもので
あったが、名だたるブロガーや企業の担当者が集まり、非常に刺激的
だった。
今年の春にも2度目となる参加をしてきたのだが、その様子は以下を
参照して欲しい。
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009082.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009096.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10009166.html
さて、2年前にその会議に初めて出たときのスピーカーの中でもひと
きわ際立っていたのが米国のテクノロジーリサーチ会社、フォレスタ
ー・リサーチのシャーリン・リー氏だった。
彼女は1時間のコマのうち、約35分かけて、通常のスピーカーの
およそ2倍近い速度でプレゼンテーションを行っていく。
価値の高い情報を凝縮して進めていくため、聞くものの緊張感を強い
る、ハードだが見たことのない個性的なプレゼンテーションだった。
しかも1時間のコマを1時間使うのではなく、30分ちょっとで終わ
らせる理由は何か?参加者に「対話」を求めていたからだ。
質疑応答の挙手は途切れることがなく、やむなく司会が制止して、や
っと彼女はPCからUSBメモリーを抜き取り足早に会場を後にした。
当時、いやそれ以前から彼女は世界各国のネット状況を見、評価し、
ネットの世界から見て企業が今、どういう状況にあるのかを正確に捉
えていた。
それから2年。この6月にニューヨークのIABCのグローバルコン
ファレンスに出席したとき、やはり話題だったのは、そのシャーリン
が出版した「GROUNDSWELL: Winning in a World Transformed by
Social Technologies」だ。
日本でもいち早くその原書に書評をつけていたのがアジャイルメディ
アネットワークの坂和さんだったのも興味深い。。
怠惰な私は当時読みたい本が山積しており、とても原書を読む気力が
なく、翻訳本が出るのを待っていた。それがこの秋に出版されたのだ。
グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (ハードカバー)
シャーリーン・リー (著), ジョシュ・バーノフ (著), 伊東 奈美子 (翻訳)
ここ数日、アマゾンや検索エンジンで「groundswell(日本語のペー
ジ)」で検索すれば書評が多く出てきたので詳細は譲るが、数多くの
具体的な事例やエピソード、そして定量的なデータに満ち溢れている
ため、非常にロジカルなところも良い。
多くの企業広報・コミュニケーション担当者に読んでいただきたい一
冊だ。
本書では「groundswell」を、
「グランズウェル」とは社会動向であり、人々がテクノロジーを使っ
て、自分が必要としているものを企業などの伝統的な組織ではなく、
お互いから調達するようになっていることを指す
と定義している。
そして
「groundswell」をマスターするための原則は「テクノロジーではなく、
関係に焦点をあわせること」
とある。この本はここに始まり、ここに戻ってくる。
まだ水はぬるいと慢心して気がついていたらお湯から出るタイミング
を逸してしまった「ゆで蛙」。
わたしたちがそうならないためにも、自社が社内外に向けて、特にオ
ンラインテクノロジーを活用して取るべきコミュニケーションとはど
ういうものなのか?
状況把握から徹底的に洗いなおす時期はもう目の前にきている。
に出かけていた。
それはサンフランシスコで行われている「New Communications Forum」
に出席するためだ。
当時私はツールベンダー側の立場ではなく、それ(オンラインテクノ
ロジー)を使う企業側の立場で話ができる勉強会はないものか、と探
していた。結局国内にはまだ見当たらず、米国のこの会議に興味を持
ったのだ。
3日間のコンファレンスは参加者300名弱のこじんまりしたもので
あったが、名だたるブロガーや企業の担当者が集まり、非常に刺激的
だった。
今年の春にも2度目となる参加をしてきたのだが、その様子は以下を
参照して欲しい。
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009082.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/110/10009096.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/105/10009166.html
さて、2年前にその会議に初めて出たときのスピーカーの中でもひと
きわ際立っていたのが米国のテクノロジーリサーチ会社、フォレスタ
ー・リサーチのシャーリン・リー氏だった。
彼女は1時間のコマのうち、約35分かけて、通常のスピーカーの
およそ2倍近い速度でプレゼンテーションを行っていく。
価値の高い情報を凝縮して進めていくため、聞くものの緊張感を強い
る、ハードだが見たことのない個性的なプレゼンテーションだった。
しかも1時間のコマを1時間使うのではなく、30分ちょっとで終わ
らせる理由は何か?参加者に「対話」を求めていたからだ。
質疑応答の挙手は途切れることがなく、やむなく司会が制止して、や
っと彼女はPCからUSBメモリーを抜き取り足早に会場を後にした。
当時、いやそれ以前から彼女は世界各国のネット状況を見、評価し、
ネットの世界から見て企業が今、どういう状況にあるのかを正確に捉
えていた。
それから2年。この6月にニューヨークのIABCのグローバルコン
ファレンスに出席したとき、やはり話題だったのは、そのシャーリン
が出版した「GROUNDSWELL: Winning in a World Transformed by
Social Technologies」だ。
日本でもいち早くその原書に書評をつけていたのがアジャイルメディ
アネットワークの坂和さんだったのも興味深い。。
怠惰な私は当時読みたい本が山積しており、とても原書を読む気力が
なく、翻訳本が出るのを待っていた。それがこの秋に出版されたのだ。
グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (ハードカバー)
シャーリーン・リー (著), ジョシュ・バーノフ (著), 伊東 奈美子 (翻訳)
ここ数日、アマゾンや検索エンジンで「groundswell(日本語のペー
ジ)」で検索すれば書評が多く出てきたので詳細は譲るが、数多くの
具体的な事例やエピソード、そして定量的なデータに満ち溢れている
ため、非常にロジカルなところも良い。
多くの企業広報・コミュニケーション担当者に読んでいただきたい一
冊だ。
本書では「groundswell」を、
「グランズウェル」とは社会動向であり、人々がテクノロジーを使っ
て、自分が必要としているものを企業などの伝統的な組織ではなく、
お互いから調達するようになっていることを指す
と定義している。
そして
「groundswell」をマスターするための原則は「テクノロジーではなく、
関係に焦点をあわせること」
とある。この本はここに始まり、ここに戻ってくる。
まだ水はぬるいと慢心して気がついていたらお湯から出るタイミング
を逸してしまった「ゆで蛙」。
わたしたちがそうならないためにも、自社が社内外に向けて、特にオ
ンラインテクノロジーを活用して取るべきコミュニケーションとはど
ういうものなのか?
状況把握から徹底的に洗いなおす時期はもう目の前にきている。
- ブログ移行のお知らせ [04/30]
- 非常時の企業コミュニケーション(2) [04/28]
- ゴールデンウィークに差をつけろ!「短時間で成果を出す発想法」セミナー [04/27]
- 企業広報はストレスの高い仕事?(2) [04/27]
- 企業広報はストレスの高い仕事? [04/27]
- 宣伝会議の「広報担当者養成講座」で「もっとも高評価だった講義」に選ばれました! [04/19]
- ( 社 )日本パブリックリレーションズ協会主催「平成23年度広報PR入門講座」 [04/19]
- 効果的な被災地支援のための画期的なソーシャルメディア活用 [04/18]
- 非常時の企業コミュニケーション(1) [03/25]
- わかりやすさが信頼感 [03/22]
- 3月16日「IABCジャ パンチャプター説明会」中止順延のお知らせ [03/14]
- IABCロシアチャプターVP、Ms.Julia Stonoginaさん来日 [03/10]
- 「Eメールの氾濫」の解決方法--CW Bulletin [03/09]
- ネットを捨てよ(たまには)、町に出よう [03/09]
- セミナーのお知らせ [03/06]
- Annual 100 Best Corporate Citizens List [03/04]
- 20年ぶりの変化と500グラムの減量 [03/04]
- 【お知らせ】3月16日(水)第2回ジャパンチャプター活動説明会開催(参加無料) [02/22]
- 駐日ベルギー王国大使館訪問 [02/21]
- 新しいもの、新しいことを得、新しいアイディアに活かす [02/16]
- 2011年4月(8)
- 2011年3月(9)
- 2011年2月(5)
- 2011年1月(5)
- 2010年12月(6)
- 2010年11月(3)
- 2010年10月(8)
- 2010年9月(6)
- 2010年8月(6)
- 2010年7月(6)
- 2010年6月(15)
- 2010年5月(2)
- 2010年4月(7)
- 2010年3月(6)
- 2010年2月(2)
- 2010年1月(6)
- 2009年12月(5)
- 2009年11月(1)
- 2009年10月(4)
- 2009年9月(4)
- 2009年8月(7)
- 2009年7月(13)
- 2009年6月(13)
- 2009年5月(10)
- 2009年4月(10)
- 2009年3月(7)
- 2009年2月(5)
- 2009年1月(3)
- 2008年12月(5)
- 2008年11月(7)
- 2008年10月(11)
- 2008年9月(10)
- 2008年8月(8)
- 2008年7月(16)
- 2008年6月(7)
- 2008年5月(14)
- 2008年4月(6)
- 2008年3月(7)
- 2008年2月(11)
- 2008年1月(13)
- 2007年12月(4)
- 2007年11月(6)
- 2007年10月(9)
- 2007年9月(7)
- 2007年8月(13)
- 2007年7月(14)
- 2007年6月(9)
- 2007年5月(15)
- 2007年4月(9)
- 2007年3月(10)
- 2007年2月(10)
- 2007年1月(13)
- 2006年12月(13)
- 2006年11月(18)
- 2006年10月(18)
- 2006年9月(17)
- 2006年8月(19)
- 2006年7月(20)
- 2006年6月(22)
- 2006年5月(18)
- 2006年4月(20)
- 2006年3月(2)
コメント一覧
- :谷村(新倉)千明[06/13]
- ああ、幻の近藤玲子水中バレエ団
- 私も、タレントでした。はいった時は[人魚姫]でした。。。琴さんひろみさんが...
- :のり[06/10]
- ああ、幻の近藤玲子水中バレエ団
- 79~80年頃水中バレエ劇場で売店・もぎりのバイトをしていました。近藤先生...
- :seo tools[04/16]
- 20年ぶりの変化と500グラムの減量
- 20年ぶりの変化と500グラムの減量 -...
- :celine bags[04/16]
- 20年ぶりの変化と500グラムの減量
- 20年ぶりの変化と500グラムの減量 -...
- :wow gold[04/16]
- セミナーは真剣勝負:その2
- セミナーは真剣勝負:その2 - クロスメディア・コミュニケーションズ...
最新トラックバック
-
ブラウン ニゾ スーパー 8カメラ 561
from CRAFTS DESIGN
( Braun Nizo Super 8 Camera 561 ) 各要素が絶妙なバランスで配置されています。「デザイン」と言うものの美しさを改めて感じる瞬間。 無駄が削ぎ落とされた配置の美学。 ドイツの電気器具メーカー「ブラウン(Braun)」の子会社だった、「ニゾ(Nizo)」による8ミリカメラです。クラシカルでヴィンテージな香り満載です。 ブラウンは、ドイツのモダンインダストリアルデザイン、また機能性と技術の融合と密接な関わりなど、現代のプロダクトデザインに大きな影響を及ぼしてきたメーカーです… -
フェラガモ アウトレット
from フェラガモ アウトレット
50万円のパソコン用キーボード! - クロスメディア・コミュニケーションズ 代表取締役 雨宮和弘 -
mbt mens shoes
from mbt mens shoes
企業広報誌 - クロスメディア・コミュニケーションズ 代表取締役 雨宮和弘 -
Air Jordan?1
from Air Jordan?1
企業広報誌 - クロスメディア・コミュニケーションズ 代表取締役 雨宮和弘 -
Chanel Perfume
from Chanel Perfume
企業広報誌 - クロスメディア・コミュニケーションズ 代表取締役 雨宮和弘
コメント