クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 雨宮 和弘 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
来るべき「コミュニケーション・プロフェッショナルの時代」を担う「企業コミュニケーター」養成ブログ
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2011年03月04日(金)更新
20年ぶりの変化と500グラムの減量
巷ではiPad2の話題で持ちきりです。加えてアンドロイドなど、いまや携帯端末は百花繚乱。
かつて3キロもあるノートパソコンを「仕事を持ち出せる」などと喜んで肩と腰を痛めていた時代がなつかしくなります。
私自身はいま初代のiPadを使っていますが、一番驚いたのがバッテリーの持ちの良さです。また、iPhoneを手持ちリモコンとポインターとして使い、iPadに入れたプレゼンテーションをリモートコントロールしながら投影してプレゼン、と言うことも可能で、とても便利に使っています。こうなるとほとんどノートPCは持ち歩かなくなります。
とはいっても、全て電子機器で済ましペーパーフリー、とまではいかず、アイディアや企画を考えたり、日々の行動計画を立てる朝の儀式にはかれこれ20年以上、A5サイズのシステム手帳と同規格のノートを使っていました。
しかしこれもいつのまにか少しずつ膨れ上がり、カバンの中で肩を圧迫し始めていました。
習慣、しかも20年以上続けていることを変えるのはちょっとした勇気が要りますが、それをやってみようと直感に響くものとの出会いが昨年末にありました。
それが「yPad」です。
ちょっと前振りのオチを狙った感がありますが、これはiPadとまったく同じサイズのヨコ開きのスケジューラーです。
左ページは2週間のタイムライン、右側はプロジェクトごとのリストが記入できるのでマルチプロジェクトで仕事をしている人にはとても便利です。
2週間後とのスケジューラーをめくると次の見開きはシンプルなグリッドノートになっています。
アポイントとTodoはグーグルカレンダーで管理し、ノートはiPadで記録していますが、仕事のプロセスや流れ、プロジェクトの混み具合などが俯瞰できるのと、やはりアイディア帖としての「紙のノート」は便利なので、それを最小限で管理できるのが私にとっては秀逸です。大きさもiPadとぴったり同じなのでこれも持ち運びでかさばりません。更なる生産性の向上に寄与することでしょう。
家人からはカバンの中身ではなく本体を減量したら?と言われるのですが、こちらはなかなか、ままなりません。
=================================================
企業Web担当者、コミュニケーション組織のアドバイザー。
「伝わるコミュニケーション」は社内外の人と人との間(関係性)
に存在します。
モノ(Web)→コト(ストーリー)→人(関係構築)の輪を作ります。
短期のご契約やセミナートレーニングからの導入も可能です
詳しくは↓ お気軽にお問い合わせください!
=================================================
クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社
代表取締役 雨宮 和弘
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷4-3-6B1
Tel: 03-6418-0336 Fax: 03-6418-0337
URL: http://www.crossmedia.co.jp/
Blog: http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
日本PR協会、日本広報学会、IABC正会員
IABCジャパンチャプター代表( http://www.iabc.jp/)
=================================================
かつて3キロもあるノートパソコンを「仕事を持ち出せる」などと喜んで肩と腰を痛めていた時代がなつかしくなります。
私自身はいま初代のiPadを使っていますが、一番驚いたのがバッテリーの持ちの良さです。また、iPhoneを手持ちリモコンとポインターとして使い、iPadに入れたプレゼンテーションをリモートコントロールしながら投影してプレゼン、と言うことも可能で、とても便利に使っています。こうなるとほとんどノートPCは持ち歩かなくなります。
とはいっても、全て電子機器で済ましペーパーフリー、とまではいかず、アイディアや企画を考えたり、日々の行動計画を立てる朝の儀式にはかれこれ20年以上、A5サイズのシステム手帳と同規格のノートを使っていました。
しかしこれもいつのまにか少しずつ膨れ上がり、カバンの中で肩を圧迫し始めていました。
習慣、しかも20年以上続けていることを変えるのはちょっとした勇気が要りますが、それをやってみようと直感に響くものとの出会いが昨年末にありました。
それが「yPad」です。
ちょっと前振りのオチを狙った感がありますが、これはiPadとまったく同じサイズのヨコ開きのスケジューラーです。
左ページは2週間のタイムライン、右側はプロジェクトごとのリストが記入できるのでマルチプロジェクトで仕事をしている人にはとても便利です。
2週間後とのスケジューラーをめくると次の見開きはシンプルなグリッドノートになっています。
アポイントとTodoはグーグルカレンダーで管理し、ノートはiPadで記録していますが、仕事のプロセスや流れ、プロジェクトの混み具合などが俯瞰できるのと、やはりアイディア帖としての「紙のノート」は便利なので、それを最小限で管理できるのが私にとっては秀逸です。大きさもiPadとぴったり同じなのでこれも持ち運びでかさばりません。更なる生産性の向上に寄与することでしょう。
家人からはカバンの中身ではなく本体を減量したら?と言われるのですが、こちらはなかなか、ままなりません。
=================================================
企業Web担当者、コミュニケーション組織のアドバイザー。
「伝わるコミュニケーション」は社内外の人と人との間(関係性)
に存在します。
モノ(Web)→コト(ストーリー)→人(関係構築)の輪を作ります。
短期のご契約やセミナートレーニングからの導入も可能です
詳しくは↓ お気軽にお問い合わせください!
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クロスメディア・コミュニケーションズ株式会社
代表取締役 雨宮 和弘
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷4-3-6B1
Tel: 03-6418-0336 Fax: 03-6418-0337
URL: http://www.crossmedia.co.jp/
Blog: http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
日本PR協会、日本広報学会、IABC正会員
IABCジャパンチャプター代表( http://www.iabc.jp/)
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2011年01月25日(火)更新
大人の科学「テオ・ヤンセンのミニビースト」
今日は半蔵門で会計監査のプロフェッショナルの方と意見交換ランチ。
その帰りに立ち寄った山下書店で思わず手に取り買ってしまいました。
大人の科学 Vol.30 「テオ・ヤンセンのミニビースト」
テオ・ヤンセンさんの展覧会を見たのは2年前。日比谷のビルの谷間のパティオでした。
風の力で動く節足動物のような構造体を作っているアーティストで現在60すぎ。
40過ぎてから創作を始めた遅咲きの方です。
会場は日比谷のビルの谷間に作られたイベント広場のテント倉庫のようなところだったのですが、作品が大きく、実際に触れて動かすことができる作品やコンプレッサーの空気で動かしてくれるものもあり、ダイナミックで
とても面白かったです。
人気があるようで先日もお台場に来ていたようですね。
日比谷のときはラッキーなことにアーティスト本人の説明とデモのタイミングに遭遇し、間近で作家の話に触れることもできました。解説が10分、デモが5分にもかかわらず、質疑に30分ぐらい時間を裂いて、というか、みんな質問が止まらない(笑)!
この作家の良いところはまじめに冗談みたいなことを取り込んでいて、それを軽く笑ってほしいと語っているのに観客は誰も笑わない、そんな世界観を楽しんでいるところかもしれないと思いました。
「えー、この生き物は海岸線を歩行するのがすきなのですが海に向かうと波に取り込まれておぼれてしまう。そこでこの装置は足元にたれたパイプから水分を吸い込むと心臓発作のような振動を起こし、それによって歩行方向が反転し、難を逃れるのです」
なんて感じです。
ユーチューブにいっぱい動画が出ています。
http://www.youtube.com/watch?v=WcR7U2tuNoY
会場にはサポートの男性(オランダ人)が二人いたのですが、背の高いほうのルークさんという方に話を聞いてみました。彼は元々エンジニアだったそうですが、カメラマンとして記録をとるために先生と仕事を始めたそうですが、「機構設計がわかるなら開発も手伝え」ということで、今はほとんど二人で作っているそうです。
思い出話ばかりですが、そのテオ・ヤンセンさんの作品のミニチュアが今回の大人の科学の付録です。
チャレンジできそうならレゴで鍛えた子供の実力を週末試してみようと思っています。
http://www.youtube.com/watch?v=i8KVXy-vluU
エレキギターの回は我慢して買わなかったのですが、今回のものは出来がよさそうなので大人買い(改造用と保管用を追加購入)してしまいそうです。
その帰りに立ち寄った山下書店で思わず手に取り買ってしまいました。
大人の科学 Vol.30 「テオ・ヤンセンのミニビースト」
テオ・ヤンセンさんの展覧会を見たのは2年前。日比谷のビルの谷間のパティオでした。
風の力で動く節足動物のような構造体を作っているアーティストで現在60すぎ。
40過ぎてから創作を始めた遅咲きの方です。
会場は日比谷のビルの谷間に作られたイベント広場のテント倉庫のようなところだったのですが、作品が大きく、実際に触れて動かすことができる作品やコンプレッサーの空気で動かしてくれるものもあり、ダイナミックで
とても面白かったです。
人気があるようで先日もお台場に来ていたようですね。
日比谷のときはラッキーなことにアーティスト本人の説明とデモのタイミングに遭遇し、間近で作家の話に触れることもできました。解説が10分、デモが5分にもかかわらず、質疑に30分ぐらい時間を裂いて、というか、みんな質問が止まらない(笑)!
この作家の良いところはまじめに冗談みたいなことを取り込んでいて、それを軽く笑ってほしいと語っているのに観客は誰も笑わない、そんな世界観を楽しんでいるところかもしれないと思いました。
「えー、この生き物は海岸線を歩行するのがすきなのですが海に向かうと波に取り込まれておぼれてしまう。そこでこの装置は足元にたれたパイプから水分を吸い込むと心臓発作のような振動を起こし、それによって歩行方向が反転し、難を逃れるのです」
なんて感じです。
ユーチューブにいっぱい動画が出ています。
http://www.youtube.com/watch?v=WcR7U2tuNoY
会場にはサポートの男性(オランダ人)が二人いたのですが、背の高いほうのルークさんという方に話を聞いてみました。彼は元々エンジニアだったそうですが、カメラマンとして記録をとるために先生と仕事を始めたそうですが、「機構設計がわかるなら開発も手伝え」ということで、今はほとんど二人で作っているそうです。
思い出話ばかりですが、そのテオ・ヤンセンさんの作品のミニチュアが今回の大人の科学の付録です。
チャレンジできそうならレゴで鍛えた子供の実力を週末試してみようと思っています。
http://www.youtube.com/watch?v=i8KVXy-vluU
エレキギターの回は我慢して買わなかったのですが、今回のものは出来がよさそうなので大人買い(改造用と保管用を追加購入)してしまいそうです。
2011年01月23日(日)更新
姿を消すデザイン
オフィスはどうしても乾燥しがちなのでこの時期加湿器が欠かせません。
(夏は除湿機)
通年酷使したせいもあり、お気に入りに無印の加湿器がとうとう壊れてしまいました。
週末に大手の通販サイトや価格比較サイトなどを眺めていたら、気になる「キーワード」が目に付きました。
それは
「目立たない」
というもの。
つまり、多くの人は家電製品に個性や主張を求めず、家の中で存在感がないものを「洗練されたデザイン」として欲してているのです。
ふと気になって検索してみると「任天堂Wii」、「スズキMRワゴン」、「ダイキンエアコン」など、「目立たないデザイン」に言及してる企業が少なくないのがわかります。
この傾向はウェブサイトにも確実に及んできているのではないでしょうか?
Webテクノロジーの進化によって動画やフラッシュ、外部のAPIの取り込みなど、さまざまな機能付加が行われ、多くの企業のサイトはトップヘビーでバナーやリンクの固まりのようになって来ました。それらをいくら「ユーザービリティ」や「アクセシビリティ」でマネージしても、それだけではもう限界のような気がするからです。
「General Electric 」やヨーロッパの「Dow chemical 」に限らず、いくつかの大手海外企業のWebサイトは10年ぐらい前から徐々にシンプルになってきています。
すなわち、情報の最適化(棚卸しによる間引き)と内容やストーリー重視で、サイトのデザインそのものが目立たなくなってきている、ともいえます。
世の中全体が情報過多となってきている中、以下に短時間に訪問者の理解を取り付け、共感を得るかという「関係構築」を重要視している結果ともいえます。
また、使われている英語も、以前のエントリー「英語じゃなくてグロービッシュ(Globish)」で書いたように、わかりやすい表現を使うよう、気遣っている企業もよく見受けられるようになって来ました。
それが簡単なようで簡単でないのは「伝えること」よりも「伝わること」に主眼を置かなければ実現しないからかもしれません。
話を戻すと、壊れた加湿器の替わりも、やはり無印さんにすることにしました。
みていたらもうひとつ気になる商品が。
トイレットペーパー型消臭器
面白い!思わずポチッとしてしまいました。
これも「姿を消す(目立たない)デザイン」ですね。
(夏は除湿機)
通年酷使したせいもあり、お気に入りに無印の加湿器がとうとう壊れてしまいました。
週末に大手の通販サイトや価格比較サイトなどを眺めていたら、気になる「キーワード」が目に付きました。
それは
「目立たない」
というもの。
つまり、多くの人は家電製品に個性や主張を求めず、家の中で存在感がないものを「洗練されたデザイン」として欲してているのです。
ふと気になって検索してみると「任天堂Wii」、「スズキMRワゴン」、「ダイキンエアコン」など、「目立たないデザイン」に言及してる企業が少なくないのがわかります。
この傾向はウェブサイトにも確実に及んできているのではないでしょうか?
Webテクノロジーの進化によって動画やフラッシュ、外部のAPIの取り込みなど、さまざまな機能付加が行われ、多くの企業のサイトはトップヘビーでバナーやリンクの固まりのようになって来ました。それらをいくら「ユーザービリティ」や「アクセシビリティ」でマネージしても、それだけではもう限界のような気がするからです。
「General Electric 」やヨーロッパの「Dow chemical 」に限らず、いくつかの大手海外企業のWebサイトは10年ぐらい前から徐々にシンプルになってきています。
すなわち、情報の最適化(棚卸しによる間引き)と内容やストーリー重視で、サイトのデザインそのものが目立たなくなってきている、ともいえます。
世の中全体が情報過多となってきている中、以下に短時間に訪問者の理解を取り付け、共感を得るかという「関係構築」を重要視している結果ともいえます。
また、使われている英語も、以前のエントリー「英語じゃなくてグロービッシュ(Globish)」で書いたように、わかりやすい表現を使うよう、気遣っている企業もよく見受けられるようになって来ました。
それが簡単なようで簡単でないのは「伝えること」よりも「伝わること」に主眼を置かなければ実現しないからかもしれません。
話を戻すと、壊れた加湿器の替わりも、やはり無印さんにすることにしました。
みていたらもうひとつ気になる商品が。
トイレットペーパー型消臭器
面白い!思わずポチッとしてしまいました。
これも「姿を消す(目立たない)デザイン」ですね。
2010年12月10日(金)更新
左利きの手帳術
毎年11月を過ぎると手帳を買う時期だなあと感じます。
12月に入っても、テレビで手帳ネタが目に付きます。
わたしは25年前にタイムマネジメントセミナーを受けた時から、ずっと「見開き一日」のA5サイズのシステム手帳を使っています。
この25年でITは大きく進歩し、スケジュール管理はPDAからスマートフォンへと進化し、とても便利になりました。しかしマッピングやフローチャートが多いわたしは紙の素早さと便利さを捨て切れません。スケジュール自体はオンラインスケジューラーでスタッフと共有していますが、一日の行動計画は朝一番に手帳のその日の見開きに書き出し、順番付けをしています。メールのチェックや返事は別行動にしないと一日の生産性が悪くなるばかりか、目先の仕事の処理だけで忙殺され、新しい事や飛び込みの相談を受けられなくなります。
ここのところ、紙の手帳を見直そう、という動き?もあるようで、テレビでも色々な手帳が取り上げられています。私自身も、できれば「ほぼ日手帳」とか、色々試して見たいと思うことはあるのですが、それはできません。
実は上記のシステム手帳を使い続ける大きな理由がもう一つあるのです。それは自分が左利きだ、ということです。
僕の手帳は左開き、すなわち、右利きとは逆に組まれています。今日の次の日は左ページの裏にあるのです!
見開き一日のタイプだけが紙の順番を組み変えることでこれに対応できるので、毎年一年分のリフィルを買ってくると最初にやることは400枚近いシートを全て逆順に並び替えることなのです。
右利きの方には理解しにくいともいますが、ページ繰りを考えると、この順番を切り替えることでものすごくストレスが減るのです。
世の中に左利き用品はずいぶん増えましたが左利き用の手帳やバインダーはほとんど見た事ありません。
バインダーはガマンしています。左側にペンホルダーがあれば、とも思うのですが、ないことで左半分に邪魔な突起物がなくなってノートがとりやすい、ということもあります。
ついでですが、自由筆記にはバインダー用のノート紙を使わず、コクヨのキャンパスノートA5を、もちろん裏表紙方面から左開きで使っています。
左利きのマーケットはそんなに大きくないのかも知れませんがまだまだ隙間はあると思います(自分で工夫するのも楽しいですが)
12月に入っても、テレビで手帳ネタが目に付きます。
わたしは25年前にタイムマネジメントセミナーを受けた時から、ずっと「見開き一日」のA5サイズのシステム手帳を使っています。
この25年でITは大きく進歩し、スケジュール管理はPDAからスマートフォンへと進化し、とても便利になりました。しかしマッピングやフローチャートが多いわたしは紙の素早さと便利さを捨て切れません。スケジュール自体はオンラインスケジューラーでスタッフと共有していますが、一日の行動計画は朝一番に手帳のその日の見開きに書き出し、順番付けをしています。メールのチェックや返事は別行動にしないと一日の生産性が悪くなるばかりか、目先の仕事の処理だけで忙殺され、新しい事や飛び込みの相談を受けられなくなります。
ここのところ、紙の手帳を見直そう、という動き?もあるようで、テレビでも色々な手帳が取り上げられています。私自身も、できれば「ほぼ日手帳」とか、色々試して見たいと思うことはあるのですが、それはできません。
実は上記のシステム手帳を使い続ける大きな理由がもう一つあるのです。それは自分が左利きだ、ということです。
僕の手帳は左開き、すなわち、右利きとは逆に組まれています。今日の次の日は左ページの裏にあるのです!
見開き一日のタイプだけが紙の順番を組み変えることでこれに対応できるので、毎年一年分のリフィルを買ってくると最初にやることは400枚近いシートを全て逆順に並び替えることなのです。
右利きの方には理解しにくいともいますが、ページ繰りを考えると、この順番を切り替えることでものすごくストレスが減るのです。
世の中に左利き用品はずいぶん増えましたが左利き用の手帳やバインダーはほとんど見た事ありません。
バインダーはガマンしています。左側にペンホルダーがあれば、とも思うのですが、ないことで左半分に邪魔な突起物がなくなってノートがとりやすい、ということもあります。
ついでですが、自由筆記にはバインダー用のノート紙を使わず、コクヨのキャンパスノートA5を、もちろん裏表紙方面から左開きで使っています。
左利きのマーケットはそんなに大きくないのかも知れませんがまだまだ隙間はあると思います(自分で工夫するのも楽しいですが)
2010年10月07日(木)更新
やっぱり紙が好き
普段は企業コミュニケーションの仕事でもネット活用に関わるお話が大半ですが、実は紙(印刷物)が大好きで、新聞も4紙取っていますし毎月かなりの雑誌を買います。
また、悪いことに古雑誌や輸入雑誌を買うのも好きなので事務所の書架は本よりも雑誌でいっぱいです。
元々デザイナーだったこともあり、デザインの良い雑誌に目がないのですが、これもグラフィック関係のものはできるだけスクラップして処分するようにしていますが、編集コンセプトやレイアウトが面白いものはなかなか捨てられません。
欧米の雑誌、特にビジネス系の雑誌のデザインセンスの良さには目を見張ることが少なくありません。
それほど、「良いことをよく(洗練して)伝える=デザイン」の価値をビジネスにおいても自覚しているからだと思われます。
なかでも「Business Week」は写真(いわゆる産業写真)のディレクションが秀逸で,企業のコミュニケーション媒体(ウェブや印刷物)の企画の際にはいつも参考にしています。それらの写真のスクラップのためだけに年間購読(欧米の雑誌は往々にして年間購読の場合の単価が非常に安い)していました。
先日数年ぶりに大型書店で手にとって見ると、編集デザインががらっと変わってとてもセンスがよく、シンプルになっていたので久しぶりに定期購読を再開してみました。
色やレイアウトもいいのですが、全体に(アクセントになるグラフィックが)リズミカルで軽快に読めるのが素晴らしいです。
もうひとつ、「The New Economy」も経済誌とは思えない、デザインセンスがとてもよい雑誌です。
こちらはオンラインで実際のページが読めるので見てみてください。
クリエイティブの方もデザインするためにデザイン雑誌を見るばかりでなく、海外の、ジャンルが違う、たとえばビジネス向けのものを見ると良い刺激を得られるかもしれません。
また、悪いことに古雑誌や輸入雑誌を買うのも好きなので事務所の書架は本よりも雑誌でいっぱいです。
元々デザイナーだったこともあり、デザインの良い雑誌に目がないのですが、これもグラフィック関係のものはできるだけスクラップして処分するようにしていますが、編集コンセプトやレイアウトが面白いものはなかなか捨てられません。
欧米の雑誌、特にビジネス系の雑誌のデザインセンスの良さには目を見張ることが少なくありません。
それほど、「良いことをよく(洗練して)伝える=デザイン」の価値をビジネスにおいても自覚しているからだと思われます。
なかでも「Business Week」は写真(いわゆる産業写真)のディレクションが秀逸で,企業のコミュニケーション媒体(ウェブや印刷物)の企画の際にはいつも参考にしています。それらの写真のスクラップのためだけに年間購読(欧米の雑誌は往々にして年間購読の場合の単価が非常に安い)していました。
先日数年ぶりに大型書店で手にとって見ると、編集デザインががらっと変わってとてもセンスがよく、シンプルになっていたので久しぶりに定期購読を再開してみました。
色やレイアウトもいいのですが、全体に(アクセントになるグラフィックが)リズミカルで軽快に読めるのが素晴らしいです。
もうひとつ、「The New Economy」も経済誌とは思えない、デザインセンスがとてもよい雑誌です。
こちらはオンラインで実際のページが読めるので見てみてください。
クリエイティブの方もデザインするためにデザイン雑誌を見るばかりでなく、海外の、ジャンルが違う、たとえばビジネス向けのものを見ると良い刺激を得られるかもしれません。
2010年08月17日(火)更新
笑いカワセミの声を聴いてベリカードを集めよう
このタイトルで反応するのは70年代に青春を送られた同志でしょう。
当時の子供の三種の神器といえば、フラッシャー付き自転車、エレキ
ット、そして短波放送が聴けるBCLラジオ!
中学生のとき、お年玉をためて買ったのがこのスカイセンサーICF
-5600でした。
先週お盆に実家に帰ったとき、ふと二階の押し入れの天袋に手を突っ
込んだら出てきたのです。35年ぶりの邂逅!その時代の布団の枕も
との薄暗い光景すらよみがえります。
出てくると鳴らしてみたいのは当然ですが、通常こういう電気製品
はだいたい電池の液漏れを起こしており、分解掃除で何とかなる場
合もあるのですが、相当手間になります。
しかしなんということでしょう。(多分僕が)電池をひとつはずし
て保管してあったのです!
カバーの合成皮革は劣化してべたべたしていましたが、それで保護
されていたせいもあり、本体はぴかぴかでした。
茶の間に降り、単2電池を4本入れてみると、信じられないほど鮮
明な音が聞こえてくるではないですか!これには感動しました。
この時代の製品ですからメーターもつまみもボリュームも全てアナ
ログで古ければ全てノイズを発生するものなのに、まったく問題が
ないのです。
また、モノラルなのにラウドネスエンハンサーやトレブル、ベース
の独立したイコライザーがついていたり、ダイアルロックがあった
り、FMのNULLインジケーターがあったり。
この時代の、時間をかけて丁寧に作られた工業デザインの証が詰ま
っているようです。
このラジオ、一番気に入ったのは12歳の娘でした。ラジオは何か
の機械(たとえばCDラジカセやステレオ)の一部の機能という認
識しかなかったようで、ラジオだけで単体、しかも持ち運びができ
て音が良い、というのがことのほか新鮮だったようです。
さっそく自分の勉強机のところに持っていってしまいました。
これからどのぐらい使えるか判りませんが、パソコンで3年、家電
製品も5年から10年しかもたない昨今の状況からすれば、35年
ぶりに復活して使ってもらえるのは道具としては幸せなことでしょ
う。
今の生活空間の中においても古さや違和感を感じさせないデザイン
というのは、この時代のSONY製品の実力を物語っています。
物を減らさないと、と常々思っているのですが、物持ちのよさが災
いしています。家人にはこれ以上実家の物置に手を突っ込むな、と
釘を刺されました。
当時の子供の三種の神器といえば、フラッシャー付き自転車、エレキ
ット、そして短波放送が聴けるBCLラジオ!
中学生のとき、お年玉をためて買ったのがこのスカイセンサーICF
-5600でした。
先週お盆に実家に帰ったとき、ふと二階の押し入れの天袋に手を突っ
込んだら出てきたのです。35年ぶりの邂逅!その時代の布団の枕も
との薄暗い光景すらよみがえります。
出てくると鳴らしてみたいのは当然ですが、通常こういう電気製品
はだいたい電池の液漏れを起こしており、分解掃除で何とかなる場
合もあるのですが、相当手間になります。
しかしなんということでしょう。(多分僕が)電池をひとつはずし
て保管してあったのです!
カバーの合成皮革は劣化してべたべたしていましたが、それで保護
されていたせいもあり、本体はぴかぴかでした。
茶の間に降り、単2電池を4本入れてみると、信じられないほど鮮
明な音が聞こえてくるではないですか!これには感動しました。
この時代の製品ですからメーターもつまみもボリュームも全てアナ
ログで古ければ全てノイズを発生するものなのに、まったく問題が
ないのです。
また、モノラルなのにラウドネスエンハンサーやトレブル、ベース
の独立したイコライザーがついていたり、ダイアルロックがあった
り、FMのNULLインジケーターがあったり。
この時代の、時間をかけて丁寧に作られた工業デザインの証が詰ま
っているようです。
このラジオ、一番気に入ったのは12歳の娘でした。ラジオは何か
の機械(たとえばCDラジカセやステレオ)の一部の機能という認
識しかなかったようで、ラジオだけで単体、しかも持ち運びができ
て音が良い、というのがことのほか新鮮だったようです。
さっそく自分の勉強机のところに持っていってしまいました。
これからどのぐらい使えるか判りませんが、パソコンで3年、家電
製品も5年から10年しかもたない昨今の状況からすれば、35年
ぶりに復活して使ってもらえるのは道具としては幸せなことでしょ
う。
今の生活空間の中においても古さや違和感を感じさせないデザイン
というのは、この時代のSONY製品の実力を物語っています。
物を減らさないと、と常々思っているのですが、物持ちのよさが災
いしています。家人にはこれ以上実家の物置に手を突っ込むな、と
釘を刺されました。
2008年12月17日(水)更新
キングジムの「ポメラ」に見る現代のマーケットコミュニケーション(3)
マス広告やニュースリリースの一斉配信によるメディアリレーションの限界という
ようなものがささやかれ始めた。
コンスーマー向けビジネスであろうとビジネス向けであろうと、マーケットコミュニ
ケーションやカスタマーリレーションのあり方を考え直さなければならない時期に
きているのだろう。
「広告だけにお金をかけても企業イメージやブランドを維持できない会社が出て
きた」とさえ言われている。
しかし多くの広報担当者は、今までどおりのメディアリレーションから新たなカバ
レージや影響力が生まれにくい事がわかっていても、踏み出せないままでいる。
先月、キングジムが発売した「ポメラ」と言う商品がある。
私は現物を見ずに予約し、発売日に入手して使っているのだが、この製品は当
初マスメディアによる懐疑的なコメントが多かった。
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/103/10011390.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/101/10011657.html
しかしその後の状況を見ると様子は一変している。(ファーストロットは完売)
その一旦としてソーシャルネットワークのMixi上でのコミュニティ展開を見てみよう。
ミクシィの「ポメラ」コミュニティはすでに参加者が450人。
中には有名なブロガーも参加しているのだが、みなとても活発で、すでに自主的な
イベントを開催し(参加無料)、メーカーの開発者を呼んでオフ会を開き、意見交換
をしている。
→参加者のブログ
また、「広報室」と言うトピックではどこのメディアにどんなカバレージがあったか
をみんなでピックアップし、それについて感想を述べ合っている。これらはいまま
でお金を払ってPRエージェンシーにお願いしていたような業務だ。
その他、このコミュニティではユーザーインプレッション、新しいアイディア、価格
情報、バックアップソフト、バグ情報の共有、ATOK(FEP)の変換できない漢字の
一覧から「すでにここが壊れた」と言う話まで、かなり活発な情報共有がなされて
いる。傑作なのは原宿のデザインコンセプトショップ、アシストオンのアドバイザー
の大谷和利さんのアイディアで、カバーの塗装が硬質で厚いことを利用し、ホワイ
トボードとして活用する、というものだ。
http://wiredvision.jp/blog/gadgetlab/200811/20081125170000.html
先日の「ディーター・ラムス展」の影響ではないが、この製品の外装カバーにロゴ
や商品名などのプリントが一切ないからできたことだ。(この点も秀逸)
もちろん「顧客が本当に望む商品やサービスありき」なのかも知れないが、完璧な
製品ではなくとも、ここに参加している人たちは自分たちだけで意見交換をするだけ
ではなく、「僕たちが意見を言い、企業が一緒に一緒に考えてくれることでさらに
良い商品を作ってくれるだろう」という期待値が大きいのだ。ユーザーはただ商品を
買うだけではなく、メーカーとの「関係性」を欲しているのだろう。(それが企業コミュ
ニケーション)
企業がこれらの意見を聞くことは言うまでもなく重要だし、広告やイベント、金銭で
時間を買うグループインタビューと比べても同等以上の高い価値を見い出すことが
できるはずだ。
これからのマーケットコミュニケーションはこれらのコミュニティの存在なしには成立
しないのかもしれない。企業はコミュニティを自ら提供(コントロールはできない)する
か、その存在に気づき、認め、サポートするか、だ。
私自身は「ポメラ」のマス広告をまだ一度も見た事はないが、12月中旬の現時点で
ほとんどの店舗、オンラインショップで「在庫切れ入荷待ち」の状況だ。
ようなものがささやかれ始めた。
コンスーマー向けビジネスであろうとビジネス向けであろうと、マーケットコミュニ
ケーションやカスタマーリレーションのあり方を考え直さなければならない時期に
きているのだろう。
「広告だけにお金をかけても企業イメージやブランドを維持できない会社が出て
きた」とさえ言われている。
しかし多くの広報担当者は、今までどおりのメディアリレーションから新たなカバ
レージや影響力が生まれにくい事がわかっていても、踏み出せないままでいる。
先月、キングジムが発売した「ポメラ」と言う商品がある。
私は現物を見ずに予約し、発売日に入手して使っているのだが、この製品は当
初マスメディアによる懐疑的なコメントが多かった。
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/103/10011390.html
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/blog/101/10011657.html
しかしその後の状況を見ると様子は一変している。(ファーストロットは完売)
その一旦としてソーシャルネットワークのMixi上でのコミュニティ展開を見てみよう。
ミクシィの「ポメラ」コミュニティはすでに参加者が450人。
中には有名なブロガーも参加しているのだが、みなとても活発で、すでに自主的な
イベントを開催し(参加無料)、メーカーの開発者を呼んでオフ会を開き、意見交換
をしている。
→参加者のブログ
また、「広報室」と言うトピックではどこのメディアにどんなカバレージがあったか
をみんなでピックアップし、それについて感想を述べ合っている。これらはいまま
でお金を払ってPRエージェンシーにお願いしていたような業務だ。
その他、このコミュニティではユーザーインプレッション、新しいアイディア、価格
情報、バックアップソフト、バグ情報の共有、ATOK(FEP)の変換できない漢字の
一覧から「すでにここが壊れた」と言う話まで、かなり活発な情報共有がなされて
いる。傑作なのは原宿のデザインコンセプトショップ、アシストオンのアドバイザー
の大谷和利さんのアイディアで、カバーの塗装が硬質で厚いことを利用し、ホワイ
トボードとして活用する、というものだ。
http://wiredvision.jp/blog/gadgetlab/200811/20081125170000.html
先日の「ディーター・ラムス展」の影響ではないが、この製品の外装カバーにロゴ
や商品名などのプリントが一切ないからできたことだ。(この点も秀逸)
もちろん「顧客が本当に望む商品やサービスありき」なのかも知れないが、完璧な
製品ではなくとも、ここに参加している人たちは自分たちだけで意見交換をするだけ
ではなく、「僕たちが意見を言い、企業が一緒に一緒に考えてくれることでさらに
良い商品を作ってくれるだろう」という期待値が大きいのだ。ユーザーはただ商品を
買うだけではなく、メーカーとの「関係性」を欲しているのだろう。(それが企業コミュ
ニケーション)
企業がこれらの意見を聞くことは言うまでもなく重要だし、広告やイベント、金銭で
時間を買うグループインタビューと比べても同等以上の高い価値を見い出すことが
できるはずだ。
これからのマーケットコミュニケーションはこれらのコミュニティの存在なしには成立
しないのかもしれない。企業はコミュニティを自ら提供(コントロールはできない)する
か、その存在に気づき、認め、サポートするか、だ。
私自身は「ポメラ」のマス広告をまだ一度も見た事はないが、12月中旬の現時点で
ほとんどの店舗、オンラインショップで「在庫切れ入荷待ち」の状況だ。
2008年11月30日(日)更新
「純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代-機能主義デザイン再考」展
先週あたりから年末進行に突入し、様々なイベントやそのセットアップに
奔走し、なかなかエントリーが出来ない状況だった。
そんななか、28日の金曜日は大阪である業界の国内/外資系の企業広報
の方が集まる勉強会に講師として招かれた。この件に関してはまた別途報
告したいと思う。さて、本来は夕方からのセミナー、その後の懇親会に参
加し、新幹線の終電でその日のうちに帰京する予定でいたのだが、自腹で
一泊し、翌日に帰る事にした。
その理由は大阪港のそばにあるサントリーミュージアム天保山で開催され
ているディーターラムス展を見るためだ。
ディーターラムスは1997年に勇退するまで四十年以上に渡りドイツの
ブラウン社のデザイナー及びデザインディレクターを務めた方だ。
その業績を網羅する300以上の製品を見られる稀な機会で、このタイ
ミングに大阪の仕事があって本当にラッキーだった。
数年前にも六本木のアクシスギャラリーで同様のものが開催されたが
規模が圧倒的に違う。特にポータブルラジオからモジュラーステレオ
のコレクションが圧巻だった。
ブラウン社のデザインはどれも究極に考え抜かれた謙虚さやストイシ
ズムのようなものに立脚しているのだけれど、そのデザイン言語を読
みくだいていくと到達点に朗らかさや優しさ、が感じられるのが、た
だひたすらすごい。
ブラウン社にはデザイン哲学がある。
===============================================
‐革新的であると同時に、自然である。
‐機能的であると同時に、感情に訴える。
‐識別的であると同時に、個性と、世界的に受け入れられることを
調和させる。
‐恒久的な品質を誇ると同時に、高水準の視覚的アピールを備える。
‐明確であると同時に、最適条件の多機能を提供する。
‐誠実に、誤った期待を抱かせることなく、みずからの基本価値を
肯定する。
‐審美的であると同時に、高度な合理性をも表現する。
これら対立するニーズを調和させ、デザイン要素の説得力ある統合を
達成できるようにするための価値の統合は不可欠と考えます。
===============================================
http://www.braun.co.jp/designs/index.html
そうなのだ。常に対立するニーズを調和させ、解決する。
私はそこにデザインやコミュニケーションの力や役割を見た。
面白かったのはロゴ(ブランドのマーク)の位置がそれぞれの製品で
意外に一定しておらず、上面や側面の場合すらある事だ。ただしどの
製品にも「ロゴをうつのはここしかない」という所に打ってある。そ
してそのまわりにくだらない品番表記(FX-800diみたいなもの)が
ないのが良い。
そんな些細な事もひとつひとつの製品が画一的にならず個性を持って
存在しているかも知れない。
この展覧会のために用意された図録の出来も素晴らしく、至福のひと
ときを過ごす事が出来た。
東京で開催されるかは判らないが、デザインやビジュアル表現に関わる
方にはお勧めだ。
奔走し、なかなかエントリーが出来ない状況だった。
そんななか、28日の金曜日は大阪である業界の国内/外資系の企業広報
の方が集まる勉強会に講師として招かれた。この件に関してはまた別途報
告したいと思う。さて、本来は夕方からのセミナー、その後の懇親会に参
加し、新幹線の終電でその日のうちに帰京する予定でいたのだが、自腹で
一泊し、翌日に帰る事にした。
その理由は大阪港のそばにあるサントリーミュージアム天保山で開催され
ているディーターラムス展を見るためだ。
ディーターラムスは1997年に勇退するまで四十年以上に渡りドイツの
ブラウン社のデザイナー及びデザインディレクターを務めた方だ。
その業績を網羅する300以上の製品を見られる稀な機会で、このタイ
ミングに大阪の仕事があって本当にラッキーだった。
数年前にも六本木のアクシスギャラリーで同様のものが開催されたが
規模が圧倒的に違う。特にポータブルラジオからモジュラーステレオ
のコレクションが圧巻だった。
ブラウン社のデザインはどれも究極に考え抜かれた謙虚さやストイシ
ズムのようなものに立脚しているのだけれど、そのデザイン言語を読
みくだいていくと到達点に朗らかさや優しさ、が感じられるのが、た
だひたすらすごい。
ブラウン社にはデザイン哲学がある。
===============================================
‐革新的であると同時に、自然である。
‐機能的であると同時に、感情に訴える。
‐識別的であると同時に、個性と、世界的に受け入れられることを
調和させる。
‐恒久的な品質を誇ると同時に、高水準の視覚的アピールを備える。
‐明確であると同時に、最適条件の多機能を提供する。
‐誠実に、誤った期待を抱かせることなく、みずからの基本価値を
肯定する。
‐審美的であると同時に、高度な合理性をも表現する。
これら対立するニーズを調和させ、デザイン要素の説得力ある統合を
達成できるようにするための価値の統合は不可欠と考えます。
===============================================
http://www.braun.co.jp/designs/index.html
そうなのだ。常に対立するニーズを調和させ、解決する。
私はそこにデザインやコミュニケーションの力や役割を見た。
面白かったのはロゴ(ブランドのマーク)の位置がそれぞれの製品で
意外に一定しておらず、上面や側面の場合すらある事だ。ただしどの
製品にも「ロゴをうつのはここしかない」という所に打ってある。そ
してそのまわりにくだらない品番表記(FX-800diみたいなもの)が
ないのが良い。
そんな些細な事もひとつひとつの製品が画一的にならず個性を持って
存在しているかも知れない。
この展覧会のために用意された図録の出来も素晴らしく、至福のひと
ときを過ごす事が出来た。
東京で開催されるかは判らないが、デザインやビジュアル表現に関わる
方にはお勧めだ。
2008年10月30日(木)更新
デザインの定量評価
昨日は宣伝会議さんの「インターネット広報講座」の第7回目の講義を
受け持った。
今月合計11回あったセミナーの最後の回だ。
今回のテーマは「企業Webにおけるデザイン・ビジュアルの理解」という
ものだが、一番お伝えしたかったことは
「自分の好みだけではなく、客観的にデザインやビジュアル表現を評価
出来るようになる指針の持ち方」だ。
「できるだけ多くのものを見て味わうこと」
と言ってしまえば身もふたもないが、見るポイントを因数分解していくと
判断が容易になるのだ。例えば、レイアウトの間、使う色彩の明度、彩
度、色相、色数、文字のレイアウト、色、ボリュームなど。もしくはリンク
の配置やナビゲーションプロセスなど。
内容を理解しようとページを繰っていくだけでも「これは辛いな」とか「理
解しやすい」と言う差は生じてくるものだ。それらの経験値を積み重ねて
いくと自社にとってふさわしいデザインはどういうものか、という指針が
築かれてくるのだ。
そのなかでも他社との差別性は重要なポイントだが、一概に差別性を
つけること=奇をてらう、ということではない。パナソニック株式会社の
ウェブマネージャーであられる次田寿生さんが言うように「コアバリュー
の表出」がキーになってくるのだ。
実は企業ウェブサイト、特に日本企業のウェブサイトはここ数年トップペ
ージのレイアウトや構成が非常に似通って来ている。
弊社がコンサルに入っているある企業ではリニューアルコンペを実施し
たときに5社ともほとんど同じレイアウト、企画の絵を持ってきて広報部
長がキレかけた、ということもあった。
レイアウトの独自性=コアバリューの表出と言うことではないが、ブラン
ドロゴを隠してしまったらどこの会社かわからない、というものが多いの
も事実だ。逆に言えば、コアバリューの表出をきちんと行っている会社
はデザインにもオリジナリティがきちんと見られるといえる。
参考になる書籍として、
「売れる商品デザインの法則」
と言う本がある。主にプロダクトデザインを紹介しているのだが、単に
形や色だけでなく、秩序の法則や人間工学、認知工学、そして「心に
届くかどうか」まで言及しているのだ。
デザインの読解能力をつけるヒントになる優れた書籍だ。
以下の既出エントリーも参考にして欲しい
盗作とインスピレーションの境界線
その2:盗作とインスピレーションの境界線
これからの広報:新しいチャレンジを、確実に世に問う方策
受け持った。
今月合計11回あったセミナーの最後の回だ。
今回のテーマは「企業Webにおけるデザイン・ビジュアルの理解」という
ものだが、一番お伝えしたかったことは
「自分の好みだけではなく、客観的にデザインやビジュアル表現を評価
出来るようになる指針の持ち方」だ。
「できるだけ多くのものを見て味わうこと」
と言ってしまえば身もふたもないが、見るポイントを因数分解していくと
判断が容易になるのだ。例えば、レイアウトの間、使う色彩の明度、彩
度、色相、色数、文字のレイアウト、色、ボリュームなど。もしくはリンク
の配置やナビゲーションプロセスなど。
内容を理解しようとページを繰っていくだけでも「これは辛いな」とか「理
解しやすい」と言う差は生じてくるものだ。それらの経験値を積み重ねて
いくと自社にとってふさわしいデザインはどういうものか、という指針が
築かれてくるのだ。
そのなかでも他社との差別性は重要なポイントだが、一概に差別性を
つけること=奇をてらう、ということではない。パナソニック株式会社の
ウェブマネージャーであられる次田寿生さんが言うように「コアバリュー
の表出」がキーになってくるのだ。
実は企業ウェブサイト、特に日本企業のウェブサイトはここ数年トップペ
ージのレイアウトや構成が非常に似通って来ている。
弊社がコンサルに入っているある企業ではリニューアルコンペを実施し
たときに5社ともほとんど同じレイアウト、企画の絵を持ってきて広報部
長がキレかけた、ということもあった。
レイアウトの独自性=コアバリューの表出と言うことではないが、ブラン
ドロゴを隠してしまったらどこの会社かわからない、というものが多いの
も事実だ。逆に言えば、コアバリューの表出をきちんと行っている会社
はデザインにもオリジナリティがきちんと見られるといえる。
参考になる書籍として、
「売れる商品デザインの法則」
と言う本がある。主にプロダクトデザインを紹介しているのだが、単に
形や色だけでなく、秩序の法則や人間工学、認知工学、そして「心に
届くかどうか」まで言及しているのだ。
デザインの読解能力をつけるヒントになる優れた書籍だ。
以下の既出エントリーも参考にして欲しい
盗作とインスピレーションの境界線
その2:盗作とインスピレーションの境界線
これからの広報:新しいチャレンジを、確実に世に問う方策
2008年10月22日(水)更新
キングジム:デジタルメモ「ポメラ」
数年前から、「出先で簡単に文章を書けるポケットワープロが欲しい」と
思っていた。
観念的には一昔前の「モバイルギア」や「オアシスポケット」のようなも
のだ。ただ、それらは電池で20時間ぐらい使えるものの、OSが重いせ
いか、長い文章を書いているとスクロールや変換が重くなる。
世の中にはこれだけ電子辞書があるのだから、これにメモ程度のワー
プロ機能が付いていればどれだけ便利だろう?と思ったのだが、そのよ
うなものは皆無だった。
こんな考えを持つのは自分だけか、と思ったら「たのみこむ」でも5年前
から要望の高いアイディアとしてリストされていた。
今回キングジムから出た「ポメラ」はまさに希望していたものだった。
キーボードも折りたたみ式で大きなものなので通常のタイピングが出来
る。
興味深いのはこのニュースが出てから数多くの方がブログでコメントして
いることで、やはり期待が高かったのだと思ったが、それらの多くが意外
にネガティブなものだと言うことだ。
不満点を要約すると、以下のようなポイントだ。
1.通信(無線LAN)機能などがない
2.スケジューラーなどの付帯機能がない
3.全体のストレージボリュームが少ない
4.もう少し出せばUMPCが買える
私自身は2日以上PCに触れないことがないと言う前提であれば、出先や
空き時間、移動時間にバッテリーを気にせず文章がチェックでき、書ける
と思うと、非常に有用性を感じる(きっと予約する)。
UMPCの価格は非常に魅力的だが、バッテリーと起動時間の遅さ(「ポメ
ラ」は2秒)には閉口する。
きっとこの商品もユーザーによって磨かれ、進化していくことだろう。
半年後にはもっと高性能で利便性の高いバージョンが出るかもしれない。
しかしそのバージョンアップに寄与するつもりでも、ここまで割り切った勇気
と開発者の信念に応えて購入してみたい。
思っていた。
観念的には一昔前の「モバイルギア」や「オアシスポケット」のようなも
のだ。ただ、それらは電池で20時間ぐらい使えるものの、OSが重いせ
いか、長い文章を書いているとスクロールや変換が重くなる。
世の中にはこれだけ電子辞書があるのだから、これにメモ程度のワー
プロ機能が付いていればどれだけ便利だろう?と思ったのだが、そのよ
うなものは皆無だった。
こんな考えを持つのは自分だけか、と思ったら「たのみこむ」でも5年前
から要望の高いアイディアとしてリストされていた。
今回キングジムから出た「ポメラ」はまさに希望していたものだった。
キーボードも折りたたみ式で大きなものなので通常のタイピングが出来
る。
興味深いのはこのニュースが出てから数多くの方がブログでコメントして
いることで、やはり期待が高かったのだと思ったが、それらの多くが意外
にネガティブなものだと言うことだ。
不満点を要約すると、以下のようなポイントだ。
1.通信(無線LAN)機能などがない
2.スケジューラーなどの付帯機能がない
3.全体のストレージボリュームが少ない
4.もう少し出せばUMPCが買える
私自身は2日以上PCに触れないことがないと言う前提であれば、出先や
空き時間、移動時間にバッテリーを気にせず文章がチェックでき、書ける
と思うと、非常に有用性を感じる(きっと予約する)。
UMPCの価格は非常に魅力的だが、バッテリーと起動時間の遅さ(「ポメ
ラ」は2秒)には閉口する。
きっとこの商品もユーザーによって磨かれ、進化していくことだろう。
半年後にはもっと高性能で利便性の高いバージョンが出るかもしれない。
しかしそのバージョンアップに寄与するつもりでも、ここまで割り切った勇気
と開発者の信念に応えて購入してみたい。
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